ヒロイン工学研究所 2024/01/04 20:17

【座談会2_1】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 1回目

【マスター】
それでは座談会を始めたいと思います。今回の議題は、現在プロスペクト企画でご意見を募集しているマァムについてです。プロスペクト企画というのは「バッドエンドシミュレーション」や「敗姫処分」シリーズのような中規模作品を制作する前に、まずはアンケートでご意見やリクエストを募集して小規模作品を作り、その小規模作品に対する読者アンケートなどの反響をもとに中規模作品を企画するという、いわば二段構えのプロジェクトです。詳細はこちらのページをご案下さい。(⇒「【新企画】プロスペクト」)
現在実施中のアンケートでは小規模作品を作るためにマァムの魅力についてのご意見や見てみたいシーンなどのリクエストを募集しておりますが、回答が充実してきたので、それをもとにしながらこちらでもマァムというヒロインの掘り下げをしていきたいと思います。
まずはアンケート回答についての大雑把な報告をブレーンさんよろしくお願いします。

【ブレーン】
現時点で100件以上の回答を頂いております。外見的魅力については胸について言及する回答がもっとも多かったですが、それに迫る割合で脚についての言及が多く、プロポーションに関する言及が顔についての言及よりもずっと多いです。

【トリック】
僕も読んだけど、コスチュームについての言及の多さが印象的だったね。胸や脚の魅力もそれを弾き立たせるコスデザインとセットに語っている人が多かったので、胸・脚・コスはセットで考えた方が良いと思うよ。

【ブレーン】
性格や内面性についての言及では、勝気で好戦的な性格や正義感の強さなどの何らかの強さに対する言及がもっとも多く、その一方でそれと同じくらい慈愛などの優しさについての言及も多くありました。

【トリック】
面白いのはこの「強さ」や「優しさ」に対してはネガティブな捉え方もかなりあるというところなんだよ。例えば「好戦的で気が強い割に戦力的にはさほど強くなくてよくやられる」みたいな印象や、優しさに関しても「敵に対して甘い」という見方も多かった。

【マスター】
性的な魅力に溢れているのにその魅力に本人が無自覚であるせいで周囲が翻弄されていることを指摘する意見もいくつかありました。以上の点をまとめると、

・性的魅力に溢れているがそれに無自覚で周囲が翻弄される
・勝ち気で好戦的だがそれほど強くない
・優しく慈愛に溢れているがそれがただの甘さにも見える

ということになり、これらはすべてポジティブな評価に必ずと言っていいほどネガティブ面に繋がっていくような評価が付随している点で共通していると言えますね。

【ブレーン】
キャラの性格に不安定さや矛盾があるということでしょうか?

【トリック】
いや、というよりも、要は未熟という一語に尽きるんじゃないかな?芯の強さみたいなものはあるんだけど、その芯の強さやひたむきさでうまく現実が解決できないと、そういうポジティブさがただ空回りして弱さを露呈しちゃうような感じがある。

【マスター】
クロコダインやヒュンケルが加わる前の初期パーティーではマァムは同世代とはいえほんの少しだけ年上キャラなんですよね。「強くて頼りがいがあるお姉さんキャラ」の成分が少し入っている一方で、実態は年相応に未熟という感じですね。

【トリック】
客観的にみればマァムは全然未熟なんだけど、読者はダイやポップという年下でもっと未熟なキャラの視点から見るからそれなりに「お姉さん」に見えてしまうところがある。

【ブレーン】
不安定さや矛盾ではなく、年下から見たときの印象と実態の未熟さの乖離ということですね。

【トリック】
そうそう。その辺のチグハグさがマァムは絶妙なんだと思う。恋愛で態度決定ができないだけじゃなくて、人間的にも強さと弱さの間をフラフラしている。

【マスター】
アンケート回答を読んでマァムの人気を再認識しましたが、一方でその中に嫌悪感ではないにしても、一種のイラつきみたいな感情を垣間見ることが何度もありました。どうやらそうしたイラつきがマァムに対するリョナ欲望に繋がっている一面もあるみたいです。

【ブレーン】
ヒロピン趣味の人の中にはやられるヒロインに感情移入して興奮するマゾヒスティックなタイプがかなりいると言われていますが、ヒロインの性格にイラつきを感じている場合はそれには該当せず、むしろサディスティックな欲望を感じていると言えるんじゃないでしょうか?
マァムの敗北シーンをリクエストする回答の中でもかなり徹底的な敗北を望むリクエストを「ズタボロ敗北」というカテゴリーにして採点してみた結果、この「ズタボロ敗北」を求める声と「甘さ」に関する言及との間にかなりはっきりとした相関性が出ているんです。

【トリック】
つまりマァムの優しさを甘さととらえる傾向とハードめの敗北を求める傾向につながりがあるということか。アンケート解析の結果としてそれが出ているのは興味深いね。仮説とはいえ、魅力的だけどイライラする対象でもあるヒロイン性がサディスティックな欲望を生んでるということだよね。

【マスター】
マァムを表現する言葉としてしばしば「母性」という言葉が使われますが、今トリックさんがおっしゃった「魅力的であると同時にイライラを生む原因でもある」という性格はまさに幼児が母親に対して抱く感情ですね。その前におっしゃっていた人間的な強さと弱さの間をフラフラしているというのもまさに現実の若い母親の実像なんじゃないかと思います。

【トリック】
マァムは母性的な性格が非常に強いヒロインだけど、いわゆる典型的な母性キャラとは違って、絶対的な安定感みたいなものがない。それどころか肝心なところで態度決定ができない弱さが露呈してしまう。アバンのしるしが光らなくて一人で苦しんでいるポップのところへよりによってヒュンケルとの関係をどうすべきか相談してしまうようなヒロインです。

【マスター】
なるほど。さっき性的魅力、強さ、優しさというポジティブ要素にすべてネガティブな側面や解釈が付随すると言いましたが、マァムの本質ともいうべき母性も同じというわけですね。
マァムの特徴が両義性にあることがわかったので、次回はそこから発展させていきたいと思います。


ご意見・ご質問はコメント欄へ

「仮想ヒロピン座談会」は議論を豊富化しさらに掘り下げていくためにコメント欄にてご意見・ご質問を募集しております。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といったリクエストなどもありましたら是非お寄せ下さい。検討いたします。

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また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
⇒「「武道家マァムCG集制作のためのご意見募集」ページへ

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