ヒロイン工学研究所 2024/01/07 20:48

【座談会2_2】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 2回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の二回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・「優しさ」が「甘さ」ととらえられたりするように、マァムのポジティブな要素にはネガティブな要素や解釈が付随することが多く、こうした両義性こそがマァムの特徴である。
・マァムには人間的な強さと弱さの間をフラフラしているような未熟さがある。
・マァムの本質である母性も両義的で、肝心なところで安定感を欠く母性が逆にイライラを感じさせることも多い。
・マァムが与えるイライラ感がマァムに対するサディスティックな欲望を生んでいる可能性がある。
ということでした。
そこで今回はこうした両義性や未熟さといった性格をもう少し掘り下げることで、それをヒロピンやリョナ展開にどう結び付けていくかを模索していければと思います。

【トリック】
両義性って言葉がキーワードになりそうだけど、両義性って二面性とは違うよね。

【ブレーン】
両義性は一つの事柄が相反する意味を含んでいる場合を指します。例えば「保護」という言葉には「弱い者を危険から守ってやる」というポジティブな面があると同時に「弱い者が自力で危険に立ち向かい成長する機会を奪ってしまう」というネガティブな面があります。

【マスター】
マァムの両義的な性格のポジティブ面をまず描いてヒロインを魅力的にしてから今度はネガティブ面が露呈してピンチになるという展開にすればマァムらしいヒロピンシーンを考えられるんじゃないかと思うのですが、具体的にどのようにアイデアを練っていけばいいでしょうか?

【ブレーン】
マァムの両義的な性格のネガティブ面や未熟さが露呈したり、言動が良くない方向に作用するパターンを分析していけば傾向性が見えてくるのではないでしょうか?例えばマァムはアルビナスの説得に失敗します。この回についてのネットでの反響をリサーチしたのですが、「マァムは戦いたくないと言うだけで具体的な解決策を全然提示できていない」という趣旨の辛辣なコメントがありました。

【トリック】
アルビナスの方が決死の覚悟を固めているだけに「あなたとは戦いたくない」程度の感情をぶつけて説得を試みるマァムの弱さが際立ってしまうよね。「優しさ」が「甘さ」に見えてしまうというのはこういう状況なんじゃないかな。

【マスター】
覚悟といえばエイミもそうですよね。愛するヒュンケルに地獄までついて行くことを宣言するエイミを目の当たりにしてマァムはただ圧倒されて困惑してしまいます。
ザムザや敵だった頃のクロコダインやヒュンケルなど、劣等感や自分のあり方に疑問を持っている相手に対してはマァムは常に毅然と正面から正論を言って相手を動揺させますが、例えば老バーンとの舌戦に負けたときのように相手の方に強い信念や確信があるような場合にはむしろマァムの方が動揺して終わります。

【ブレーン】
それもマァムの精神的な「強さ」がもつ両義性と言えそうですね。

【トリック】
そうだね。前回も言ったけど、普段はとても芯が強くてたくましいけど、芯の強さや自分の信条だけじゃ全然太刀打ちできない状況になると急にどうしていいかわからなくなって狼狽えてしまう感じの脆さがある。

【ブレーン】
一般論として、正論ばかりで押す人には柔軟性や他者理解の欠如があるとしばしば指摘されます。自分の気持ちや正当性を訴えるだけで柔軟な解決策を示せなかったり、相手の気持ちに鈍感だったりするマァムの性格にもそういうところがあると言えますね。

【マスター】
芯は強いけど正論や感情が先行するばかりで柔軟性がなく、機微に鈍感で、それが空回りして頻繁に弱さを露呈する母性…なるほど、一部の人たちがマァムにイラつく理由が少しわかってきた気がします。

【トリック】
まあ、「イラつくからズタボロにされた姿を見たい」という感じ方がすべてではないとは思うけどね。実際に「聖母のようだからこそズタボロにされた姿を見たい」と感じている人も大勢いるし。

【マスター】
たしかにこの問題をサディズム欲求とばかり結び付けて考えすぎていたかもしれません。むしろもっと一般的な問題として、強さが急に脆さを露呈することのヒロピン的な魅力という観点から両義性について考えるべきかもしれません。

【ブレーン】
例えば「まっすぐでひたむき」という強さには「柔軟性がない」という両義的なネガティブ面が潜在しているので、ひたむきさが通用しなかったり、その裏をかかれたような場合には急に対処能力を失い無力化します。

【マスター】
そういった感じでマァムの性格のそれぞれのポジティブ要素に対応する両義的ネガティブ要素を考えて、そこからピンチに陥るシチュエーションを考えていくとどうなりますかね。

【ブレーン】
例えば「優しさ」の両義的ネガティブ面としては「甘さ」、「騙されやすさ」、「不徹底さ」、「自己犠牲の傾向」などがあげられますので、例えば「追い詰められた敵の嘘の命乞いに騙される」みたいなシチュエーションがそこから考えられます。

【トリック】
自己犠牲傾向なら人質を取られてなんてシチュもいいね。自己犠牲傾向があるうえに柔軟性に欠けてしかも芯が強いヒロインだからただひたすら自分が苦しみを引き受けて堪えるという道に進んでしまいそうだ。

【マスター】
マァムの代名詞でもある母性はどうでしょうか?

【ブレーン】
「母性」の大部分は「優しさ」と重複しますが、特に母性と関係がある両義的ネガティブ面としては「過保護」があげられると思います。自分が保護して世話を焼いてやらなきゃダメだと勝手に思い込んで行動してしまうところがある。

【トリック】
ポップに対する態度がそうだったね。客観的に言えばすでに大魔導士レベルに達しているポップはマァムよりもはるかに強いのに依然として保護すべき対象として見ているところがある。そういうちょっと感覚がズレているような感じもマァムの特徴だよね。

【マスター】
過保護性からピンチを考えるなら、例えば「計算高いポップに任せるのが最適解のような状況を自分が無策のまま背負ってしまう」みたいな展開が考えられますね。

【トリック】
それいいね。マァムにイラつきを感じるクラスタなら「お前の方が弱いのにしゃしゃり出てくるなよ」と感じるだろうからそれでサディスティックな欲望を煽ることができる。

【マスター】
このアプローチでヒロピン展開を考えるという方法はなかなか有望そうですね。次回は出来ればもう少し具体的なアイデアについても話し合いたいと思います。




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