KLV Canvas & 性DEC 2022/11/10 20:30

【新作参加】「えびげん、ターニャのラインディフェンス!」全BGM担当させていただきました

全曲!?

全曲です…まさかの…。ありがたや…。

「えびげん、ターニャのラインディフェンス!」について

サークル「えびせんワークス」さんによるラインディフェンス(防衛モノ)ゲームです。

ストーリーは前作から出ている“えびげん”=エヴァちゃん(紫ポニテの娘)と新キャラのターニャちゃん(黄色セミロングの娘)が中心。プレイアブルユニットを操作して、宇宙からの侵略者から母星を守れ!ユニットも敵も女の子ぞろいなのでメイン2人以外のエッチシーンも充実しています。ふぅ…

作った曲たち

https://soundcloud.com/klavistr/sets/ebi_linedefense_20221

僕が最も得意とする?80s-90sテイストをたくさん書けて楽しかったです

いくつかの曲ではドラムのリズムやシンセのフレーズ(音符3つ分程度)、曲のキーやなんとなくの雰囲気といったところで、往年の名曲をそこはかとなくオマージュしています。
タイトルもそんな感じですしね。「Bites A Bit」とか「It's Farewell」とか「Eat It」とか「Moonwalker」とか。

ボス曲「The Bringer」について

https://soundcloud.com/klavistr/lastboss-the-bringer

これは元ネタがクラシックなので思いっきり書いちゃうのですが、ホルストの「火星 (Mars, the Bringer of War)」に基づいています。(ホルストは1934年に亡くなっているので死後70年+戦時加算を入れる入れないを踏まえてもアレンジ曲を自由に作っても問題ないはずと判断)

原曲をちゃんと守るなら「ところ、てん、が、たべ、たい」のリズム=5拍子にすべきなのですが、かっちょいいエレクトロに仕上げてゲームのテイストとなじませたいと思ったので、4拍子にしました。

カッコいいと思っていただけたなら原曲のオーケストラ演奏や、シンセサイザー奏者の先駆けである故・冨田勲氏によるアレンジも聴いてみてください。

ていうか冨田勲の話してもいい?いいよ。ありがとう。

冨田勲(とみた・いさお)は日本のシンセサイザー奏者です。浅倉大介も小室哲哉も、YMOでさえも活動していない1970年代の日本に、当時まだバカデカいタンスみたいな、あるいはスパコンみたいな形をしていたシンセサイザーを導入して音楽を作っていたスゴい人です。

漫画とかの世界でも、例えば手塚治虫氏の影響を画風等に直接受けている人って今の漫画家やイラストレーターには少ないでしょうけど、でも日本の漫画文化の黎明期を大いに盛り上げたひとりとして手塚氏は国内外から大きな尊敬を集めているわけですよね。冨田氏は日本と世界の電子音楽におけるそういうポジションの人です。

「トミタ・ザ・プラネッツ」は1976年のリリースです。当時はまだホルストの死後からさほど経っていないために「楽器編成を変更してはならない」「演奏順を入れ替えてはならない」などの条件があり、遺族側とレコード会社?側との協力があってやっと「シンセサイザーによる惑星アレンジ」が実現したそうです。

もともと「惑星」は占星術にインスパイアを受けながら作られたものでした。普通に考えたら「火星〜戦争をもたらすもの〜」とか「木星〜快楽をもたらすもの〜」とか変なタイトルですもんね。

70年代には宇宙進出も割と現実味を帯びたトピックになり、そこにシンセサイザーという「何物でもない何かになれる楽器」の実用化が重なったことで、今僕たちがパッとイメージする「近未来Sci-Fi的なロマンとしての宇宙モチーフ」に繋がるような、このトミタ・サウンドが生まれたのだと思います。

皆さんもぜひ電子音楽の黎明期のこのなんとも絶妙な味わいに触れてみてください!

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