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人外×人の記事 (4)

ダラナ 2023/12/30 15:35

BL短編集「召喚獣の俺にパシリをさせた挙句に子供を生ませようとするな」販売中

2000字前後のエッチでやおいなBLショートショートを10作収録した短編集です。R18。
現代もの、ホラー、ファンタジー 転生ものなんでもござれ。



【召喚獣の俺にパシリをさせた挙句に子供を生ませようとするな】
横暴な召喚士×こき使われる召喚獣

【もっと教師である俺を脅して肉体関係を強要すればいい】
弟の友人×脅迫される?教師

【三角ビキニをはいた道化の俺は魔王に弄ばれて金欠の勇者を待ちわびる】
勇者に当てつけをする魔王×露出度が高い道化

【スローライフを送るゲームで俺たちは禁断の交わりをする】
ダンディーなおじさま×現実逃避をする社会人

【侯爵令息が平民のモブの俺に「生んでくれ」と迫る意味が分からない】
孕ませたい侯爵令息×平民のモブ

【ブラコンの彼に求められる心境は複雑だが、俺たちの体の相性がよすぎる】
兄に顔が似ている社会人×ブラコンをこじらせた弟

【井戸から這いでてきた男は年ごろの男子を食い物にする】
村の男子を食いまくった悪霊×従弟が好きな従弟

【生意気な悪役王子にお尻ぺんぺんしたら懐かれました】
転生して家庭教師になった社会人×生意気で横暴な悪役王子

【夜の警備でこの世ざるものに抱かれるなんて聞いていない】
憑りつかれやすい警備員×副業で手伝う後輩

【デスゲームでも俺を抱こうとする助平なお前がいっそ頼もしい】
阿呆で助平な高校生×腐れ縁の友人


電子書籍を販売中。

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ダラナ 2023/12/30 15:34

BL短編集「召喚獣の俺にパシリをさせた挙句に子供を生ませようとするな」試し読み

2000字前後のエッチでやおいなBLショートショートを10作収録した短編集です。R18。
現代もの、ホラー、ファンタジー 転生ものなんでもござれ。




電子書籍のサンプル↓



【召喚獣の俺にパシリをさせた挙句に子供を生ませようとするな】



召喚獣とは異世界に住む神聖なる存在。
その力を借りたいと切実に願う者が契約を交わすことで、別世界に召還することができる。

召還されるのに報酬を要求しないあたり、お人好しなものだが、いやいや、俺にしたら別世界に行けるだけで、ありがたい。
なにせ俺の住む世界は地獄だから。

強大な力を持つ神聖なる存在がうじゃうじゃいて、皆わがままだから、日々争いが絶えず、すっかり世界は色褪せた焦土と化している。
弱くてヘタレな俺なんかは逃げまわるのに精一杯で、絶えず争いが起こる毎日に、心が荒むばかり。

召喚される世界にも魔王が世界征服を企んだり、その部下の魔物がはびこっているとはいえ、比べたらずっと平穏だと聞いていたから。
はじめて召喚されたその日、召喚士だという男と交渉を。

「俺をいちいち呼ぶのは面倒だし、けっこうな魔力を使うだろ?
だったら、人間に変身した俺を旅のお供にするのはどうだ?

小さい山を真っ二つにできるほど怪力だから、人間になっても、その力を活かして旅の手助けをしてやれるだろう。
戦闘で召喚獣にもどるときは、呼びだすより魔力がいらないし」

実際、筋肉質な男に変身してみせれば「ふーん便利そう」と易々と召喚士は承諾。
話が分かるやつと思いきや、なんのその、召喚士の人使いの荒さよ。





【もっと教師である俺を脅して肉体関係を強要すればいい】



「先生」と親しげなその声に震えた。

振りかえれば、クラスを担当しない生徒。
なれど、よく知っている。

俺の友人の弟だから。

彼が顎をしゃくって歩きだしたのに、ため息をついてあとにつづく。

人気のないB棟に行き教室へ。
室内で佇む彼のもとに歩み寄ると、突きとばされて机に倒れこむ。

「さっさと準備しろよ」とベルトを外しているようで背後でかちゃかちゃ。
机に上体を突っ伏したまま、尻を高く上げて、俺もズボンと下着をずらす。

彼のいいなりになっているのは、友人とラブホテルにはいるところを動画で撮られたから。

動画を見せて脅迫したことには「俺がヤりたいときにヤらせろよ」。
「性処理するのに女だと都合わるいから」とほざいていたが、本音はちがうだろう。

脅してまで年上の男、しかも教師に肉体関係を迫る理由は分からない。
こともない。

俺と友人は幼なじみで、二人とも実家暮らしなのもあり、今も仲がいい。
もう二十年以上のつきあいだから、弟がブラコン以上の愛情を友人に向けているのも承知。

可哀そうなことに、友人はモテたため、弟はそばにいて辛かったろうが、指をくわえて見ているだけではなかった。





【三角ビキニをはいた道化の俺は魔王に弄ばれて金欠の勇者を待ちわびる】



そのゲームにはRPGにしては珍しく、勇者一行に道化がいる。

ふだんは芸をして旅費を稼いだり、そうして客と接して情報収集をしたり。
戦闘のときは、芸の一つ、振り子を使った催○術をかけて魔物を惑わしたり混乱させたり。

おもしろいのは、旅の途中で女だとばれること。

勇者は「女性を危険な目にあわせたくない」主義で、男しかパーティーに入れなかったから、道化の格好で男のふりをして、また話せないふりをしていたらしい。
ばれたあとも「すっかりパーティーに馴染んで、今更、切り捨てられない」と道化の彼女は旅の動向をすることに。

まわりにも女だと知れたので、道化の格好をしていない、私服の彼女がこのあと見られるように。
さらに、おもしろいのは、勇者一行が貧乏になると、なぜか彼女の肌の露出が増えること。

最終的には三角ビキニをはいて、ナイスバディをお披露目するという。

どうして彼女が薄着になるのか、ゲームでは最後まで語られず。
「路上で芸をするときに、より客寄せをするため」「じつは体を売っていて、そのことを匂わせている」などなどの憶測を交わし、男性諸君は大盛りあがり。





【スローライフを送るゲームで俺たちは禁断の交わりをする】



鬼畜な上司に虐げられる現実から逃避するのに、あるゲームをプレイ。

オンラインでスローライフを送る系は、いろいろあれど、俺がプレイするのは中でも特殊。

「人に優しくし、人に優しくされたいプレイヤーのための、どこまでも平和を追求したゲーム」と謳っている。
言葉のとおりゲームの世界を構築するため、ルールや監視の目は厳しい。

プレイヤーはチャットで会話するのだが、乱暴な言葉づかいをしたり、誹謗中傷、人を貶めるような噂をすると、一発でアウト。
アカウントが抹消され、新規登録も不可能に。

AIがチェックするだけでなく、人の監視員がひそかに混ぜた皮肉や嫌みなども見逃さない。

「そこまでする!?」と文句をつけるのは少数。
おそらく、ほとんどが俺のように惨い現実を嘆いているから、べつに注意されずとも、平和な世界を保つのに協力的。

ただ俺は、はじめのほう人間不信が極まって過剰防衛に走り、追放されかけたことが。
そのとき根気よく宥めてくれ、ゲームに馴染むよう導いてくれたのが「うさ吉さん」。





【侯爵令息が平民のモブの俺に「生んでくれ」と迫る意味が分からない】



「男も子供が生めたらいいのに・・・」

乙女ゲームをプレイしていた妹が呟いて、ため息を。
「どうしたの?」と聞くと「侯爵令息がモブの平民を愛したがために・・・」と謎の言葉。

妹が狙っていた侯爵令息のアベルは、平民のモブこと魔法の調合師がお気にいりで、よく店に通っているという。

平民のモブは顔に火傷を負っていることもあり、店で引きこもり。
そのことを嘆き「できたら屋敷に招きたいのだが・・・」といつも主人公のヒロインにぼやいているのだとか。

それだけのことで「アベルと平民のモブができている」と妹を含め多くの女子プレイヤーは悟ったらしい。
そして身分ちがいの禁断の恋を応援しつつ「どうしたら円満に結ばれるか」と頭を悩ませているとのこと。

「で、なんで男が子供を?」とあらためて聞けば激昂を。

「名前もない平民のモブは、国でいちばんの魔法の使い手よ!
その能力は血筋によるもの!

だから子供ができれば、能力を受け継ぐ可能性が高い!
長年、魔法の能力を持つ子が生まれないアベルの家だから、そんな子供ができれば、相手が平民だろうと結婚を許すってもんよ!」

妹の力説に感心するやら呆れるやら。

まだ語り足りなさそうだったものを、俺は夜のバイトへ。
居酒屋へ行く道中、暴走トラックにふっとばされて失神。





【ブラコンの彼に求められる心境は複雑だが、俺たちの体の相性がよすぎる】



俺と会社の同僚、窪塚は似ているらしい。
そう指摘されて二人とも首をひねったものだが、入社してから、どれほど名前を呼びまちがえられたものやら。

なんて変な縁があり、窪塚とは仲よしに。

その日は家に招かれ「そうだ!弟に試してみようぜ!」と嬉嬉として窪塚が提案。

窪塚の弟はかなりのお兄ちゃんっ子。
帰宅するとかならず玄関まで「おかえり!」と満面の笑みで迎えにくるという。

さすがに声をだせば、ばれるだろうから、玄関で顔をあわせた瞬間、気づくかどうか試してみようとのこと。

会社でスーツを交換して着替えながら「弟が気づくか賭けをしね?」と誘ってきたので、俺は気づくほうに窪塚は気づかないほうに。

果たして家に踏みこもうとしたなら、扉を半分開けたところで弟は廊下で停止。
「誰だ、あんた?」と険しい表情に。

「いやあ瞬時にばれたなあ」と鼻の下を伸ばして窪塚が顔を覗かせると、とたんに破顔をして「兄ちゃん!」と抱きついたもので。

それから居間に移動し、あらためて事情を説明し詫びると「あんた、全然兄ちゃん似ていない!」と弟は吠えまくり。

「兄ちゃんのほうが品があるし!」
「あんたみたいに、むさ苦しくないし!」
「あんたより頭も性格もいいんだから!」

相当なブラコンらしく、満更でもなさそうな窪塚はにやつくだけで助けてくれず。
まあ、相手は大学生、こちとら社会人だから「ごめんな」と大人の対応をして済まそうとしたのだが。

お手洗いを借りて、トイレからでると弟がスマホを片手に待っていて、そして・・・。




【井戸から這いでてきた男は年ごろの男子を食い物にする】



夏休みになるたびに赴いて長期滞在する祖父の家。
近くに住む従兄、和希と滞在中はずっと遊ぶのだが、どれだけ夜遅くなっても、祖父の家に泊まることはなく。

そのことが不思議だったものを、なんとなく理由が聞けず。

俺が高校生になり、和希は高校三年生。
受験生ながら、とっくに推薦が決まって「よっしゃ遊び倒すぞ!」と吠えていたが、とことん遊べるのは今年が最後だろう。

来年には県外の大学にいってしまうから。
だったらと、聞いてみた。

「どうして和希くんは、じいちゃんち泊まらないの?」

目を丸くした和希は「それは・・・」となかなか応えず。

「・・・そうだな、今日は泊まろうかな。
ただ、家族がみんな寝たら、いっしょに起きてくれよ。

理由を教えるために、あるところにつれていくから」

思わせぶりな物言いに眉をしかめつつ、首肯。

約束どおり、○時すこし過ぎに起きて和希と共に縁側から外へ。
裏庭の林に踏みこみ、懐中電灯を持って先導するのに、鼓動を乱しながらついていく。

そのうち開けた場所にでて、草地の真ん中には井戸が。
背をむけたまま「お前、あの井戸知っているか?じいちゃんから聞いたことあるか?」と問われて「いや・・・」と返せば、ぽつぽつとを語りだした。





【生意気な悪役王子にお尻ぺんぺんしたら懐かれました】



ばりばりに働く企業戦士だった俺は、交通事故にあい、乙女ゲームに転生。
広告で見かけただけの縁がない世界で、悪役王子の家庭教師という変な立場に。

この悪役王子というのが、まあ憎たらしくて。
頭はいいものを、恋愛沙汰になると好きな子をいじめる男子レベルに。

主人公のヒロインにふられた腹いせに、醜聞を広めたり、権威や権力を使って貶めたり。
授業中は彼女への悪口を垂れ流し、恋路の邪魔をする算段をとくと語るから、やっていられない。

前世の年のはなれた弟が糞餓鬼だったころと似ていて、そりゃあ躾たくてしかたなかったが。
この世界にいる弟はしおらしく病弱で、俺の給料がないと薬を買ってやれない。

給料のいい家庭教師の食を失わないために、根性のひん曲がった悪役王子の機嫌を損ねないよう気をつければならず、教育ができないわけ。

弟だけでなく会社の新人教育も徹底していた俺にしたら、王子の横暴ぶりを放っておくのが、そりゃあ耐えがたく。




【夜の警備でこの世ざるものに抱かれるなんて聞いていない】



俺が働くのはホワイトな会社だから週末はがっつり休みで、むしろ暇を持て余してしまい。
そのことを大学時代の先輩に伝えたら「ちょうどよかった!」と満面の笑み。

「俺、警備の仕事してて、もう一人はバイト。
その子が土曜だけは、どうしても、でられないっていうから困ってたんだ。

バイトながら高給だし、お前やってくれない?」

深夜の仕事なれど、気心が知れた先輩といっしょなら大丈夫だろうと首肯。

先輩が警備するビルは変わっていて、二十四時間開いているという。

真夜中にも業者や従業員が出入りするに、裏口の受付で、そのチェックをするのが一人。
もう一人は定期的にビルの見回りと、警報装置や電源などの点検を。

さて出勤初日、渡された制服を着て、先輩に仕事の説明を受けた。
「地下の機械室には絶対に行くなよー絶対だぞー」としつこく告げられて「こりゃ行けってことだな」と判断。

昔から先輩の「絶対○○するな」はフリだから。

見回りの時間になり、いわれた通りにビル内を歩いて、最後に「絶対行くな」と念を押された地下の機械室に。

「エロ本でもあるのかな?」とやや期待して赴いたところで、ドアにしめ縄がかかっていた。
しかも真っ二つに切られているし。




【デスゲームでも俺を抱こうとする助平なお前がいっそ頼もしい】



友人の重森は助平根性がすさまじい。

形がすこし似ているだけで「ちんちん!」と叫ぶし、女性器も然り。

女子が「(雨が降っているけど部活)やりたいねー」とため息を吐けば、コンドームをかざしながら「俺がお相手しよう!」と躍りでるし。

男子が「(親知らずが)ぬけそうでぬけないんだよなあー」とぼやけば「即行ぬける俺のエロ動画コレクションを見せてやる!」とフロア全体に聞こえそうに大声を響かせるし。

まあ、発想や言葉の捉え方、エロ発言の内容が小学生レベルなので「あんた発情した猿みたいね」と女子に鼻で笑われているが。

「やりたいって呟いたじゃん!」としつこく絡むときは俺の登場。
他の人の言葉には耳を貸さずとも「部活を『やりたい』っていったんだよ」と俺が指摘すれば、飲みこみが早く「そっか、ごめん」とすぐに謝る。

が、反省をしないので、翌日には同じような過ちを○すのが、いけないところ。
そのせいで小学生高学年のころから、俺はストッパーとして重森のそばにいつづけている。

腐れ縁のようなものだが、まさかデスゲームにまで運命を共にするとは。

学校の行事で登山をしたときのこと。
休憩場所で重森と連れションをしたら、トイレの手前で拉致されて意識消失。

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ダラナ 2023/12/29 20:02

BL短編「鬼退治のゲームオーバーで辱められる友を、隙間から覗く彼は救えない」R18

物の怪ともののふが死闘を繰り広げる戦乱の世。
「戦いの中、もののふが攫われ、物の怪の餌食に」との噂が立って、いやな予感がしたなら、かけがえのない戦友が障子戸の向こうで・・・。

BL小説「鬼退治のゲームオーバーは屈辱的で死よりも救いようがない」のおまけの短編です。R18。
グロ描写があるのでご注意。





見目のいいもののふは、その場で殺されず、総大将の鬼の根城へつれていかれて辱められる。

世にはびこる魑魅魍魎と戦ううちに、そんな噂が耳に。
「鬼が女ではなく、男を?物好きな」と一笑に付したのだが、実際に戦場で殺されないで引きずられていくもののふを何回か目撃。

たしかに整った顔立ちばかりで、目撃したのを最後に生者としても死者としても見かけず、行方不明のまま。
「噂はまことか」と胸騒ぎがして、昔なじみの友である清正に忠告を。

「狙われるのは容姿が優れたやつだろ?わしに注意をするのはお門違いじゃ」

あいにく清正は自分の容姿端麗さに無自覚。
孤児ながらに天子さまのお気にいりとあり、まわりからやっかまれ貶められ、おかげで自分を卑下しがちなのだ。

これまで、いくら思いこみを正そうとしても無駄だったに、今も馬の耳に念仏。
こうなっては我が目を光らせ、攫われぬよう守るしかあるまい。

決意を新たにする我の思いなどつゆ知らず「ああ、だとしたら天子さまが危ういな。命に代えてもお守りせねば!」と意気ごむ清正。
少少、嫉妬しながらも、その言葉に同調しなければ、余計なことも口にせず。

そんなやりとりを経ての戦場。
今までに増して神経を尖らせて、清正と背中を預けあい奮闘。

二人とも剣の腕が立つから、襲いかかる魑魅魍魎を難なく切り払っていたのだが、戦況は予想を裏切りつづけ展開するもの。
もののふと物の怪がいり混じった群れが押しよせて、俺と清正は引き裂かれてしまい。

その大波にもまれながら「清正!清正あ!」とどんどん押し流される彼に向かい、かき分けていく。
清正も俺へと手を伸ばしたものの、人混みに飲みこまれて視界から消失。

ぞっとし、死に物狂いで突き進み、群れから跳びでたところで、小鬼四匹に引きずられる瞑目の清正を発見。
もちろん、すぐに追いかけたが、行く手を阻み強襲する物の怪たち。

小鬼が十匹ほど跳びかかってきたり、大蛇が体に巻きつき絞め殺そうとしたり、天狗が扇子をふって遠くへ飛ばそうとしたり。
それらを容赦なく切り捨て、血を浴び負傷しながらも、清正を攫う小鬼たちをどこまでも追跡。

どれだけの距離をどういう経路や方向で走ったのやら。
戦場からかなり離れた見知らぬ土地の岩山に踏みいり、暗い洞窟の中へ。

はいってすぐに、両脇に等間隔に並ぶ松明が。
延々とつづくような、松明の列の間を小走りにいき、そのうち見えてきた突き当りの障子戸。

障子には奇怪な形をしたものの影が蠢き「や、やめ、やめろおお!」と絶叫が洞窟に響きわたる。
疲弊して意識を朦朧としていたのが「清正!」と目を見開き、障子戸を開けようとしたところ。

急に体を地面に押しつけられた。
我の体を押さえつける巨大な手、その指の隙間から見あげれば巨体の鬼。

我の視線に気づき、鼻息を吹いたなら顎をしゃくって障子戸をすこし開ける。
慌てて隙間から覗けば、小鬼に群がられ、淫らに悶えて喘ぐ清正が。

数えきれない小鬼たちは、甲冑を剥ぎとり着物を破いて、体をくまなく撫でて揉んで引っかいて舐めて吸って噛みまくり。
俺に向かい、足を開いているから、無数の小鬼たちに股間をまさぐられ、しゃぶられて、胸の突起に男根の先端を当てられ揺すられるのが、よく見えてしまい。

生唾を飲みこむと同時に目が合って「ああ、そんなあ、くう、やめろ、やめてくれええ!」と悲痛に泣き叫びながら、白濁の液体を溢れさせる。

「ち、ちがう、わたしはあ、もののけに、快楽、など!あ、ああ、くああ、や、やめろお!ちがう、というにい、んん、んあああ!」

男にして、ときに男の目を眩ませるほどの美麗な顔にして色香を放つ清正だけに、泣いて乱れるさまは、場ちがいにも艶めかしい。
が、見惚れたのも一瞬のこと。

もののふとしての矜持が踏みにじられるのを放っておけず、暴れて鬼の手から脱出しようとしたが、さらに強まる圧迫感。
あばら骨や背骨にひびが入ったようで、それでも這いずりでようとしたら、握りつぶさんばかりの力が。

「ぐうう・・・!」と体の力をぬけば、握力も弱まる。
「ほかに手はないか!?」と考えを巡らせる間もなく「くそお、やめ、尻に、そんな、いっぱあ!」と悲鳴が耳を打ち、また障子戸の隙間に目を。

四つん這いにさせられた清正の尻に小鬼たちが群がり、無数の舌と指を埋めこんでいるよう。
ほかの小鬼たちは体の下にもぐりこみ、継続して一物や胸を弄んでやまず。

小鬼たちの頭や指から覗く一物は白濁の液体を漏らさず、痙攣するばかり。
といって、さきほど以上に清正は狂ったように快感に痺れているように見え、だからこそ「み、見るなあああ!」と魂の叫びをあげるように懇願を。

「もののけに、けがされる、俺を、見たら、お前の魂もお!おう、おふう、く、はあ、お、お願、だあ!天子、さまには、俺が、死んでも、このことはあ・・・!あぐう、ふあ、あひいい!」

喉が潰れんばかりに悲鳴をあげたら、ぐったりして、どれだけ小鬼たちが触り舐めても反応は小さく。
痛ましいさまを見ていられず、骨の激痛にかまわないで「清正、逃げろ!逃げてくれ!」と訴えたら、にわかに鬼の手が離れて。

「今だ!」立ちあがろうとするも、清正に群がっていた小鬼が障子戸を倒して一斉に俺へと。
数えきれない小鬼が体にのしかかり、結局、動けず。

歯噛みしつつ室内を見やれば、胡坐をかいた鬼が頭を垂れたままの清正を持ちあげ、その尻に巨根を突き刺そうと。
「は、入るわけ、や、やめろおお!」と命乞いするように訴えることしかできない我を小鬼たちは嘲笑。

もちろん巨体の鬼も聞く耳を持たず、巨根を埋めこもうと無理矢理に。
先端をねじこまれ揺すられ「はう、んん、ああう、ふひいい・・・!」としばし悩ましく体をくねらせはしたが。

じれったくなってか、勢いよく体を降下させ、同時に腰を突きあげ、鬼とあっての怪力ぶりに、股から裂けて体が真っ二つに。
大量の血潮を浴びた鬼は舌なめずりをしたなら、痛快とばかりに高笑いをし、俺を押しつぶす小鬼たちもけらけら。

あまりに悲惨な清正の最期を受けとめきれず、放心する我の頭に鬼たちの笑いが刺刺しく響き、耐えられないで目を瞑ってしまい。

「重定!」と揺さぶられて瞼を跳ねあげた。
目の前には体が真っ二つになっていない清正が。

「もうすこしで出陣だぞ・・・って顔色がわるいな?夢見がよくなかったのか?」

噂に惑わされて悪夢を見たのだろう。
と分かっていても、無傷の清正を見ると胸が揺さぶられて、思わず抱きしめようとしたところ。

「て、天子さま!」と床にひれ伏す清正。
慌てて我も頭を垂れれば「面をあげよ。二人とも健闘を祈っておるぞ」と微笑みかけ、背を向けて去っていかれた。

天子さまのありがたいお言葉をいただき、感極まったのか、清正は震えてひれ伏したまま。
一方で我はすこし顔をあげて遠ざかる背中を見たのだが、ふと振りむいた天子さまが含みのある笑みを。

細めた瞳はひどく冷たく、悪夢の鬼たちの哄笑が甦って、心臓が凍りついたものだ。




元の小説「鬼退治のゲームオーバーは屈辱的で死よりも救いようがない」は電子書籍で販売中。

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ダラナ 2023/12/22 20:40

BL短編「ホラーゲームは割とエロいが、制作者はまじで鬼畜な助平だと思う」R18

なんとか一命をとりとめて緊急避難所にきたのだが、休む間もなくまたクリーチャーの襲来。
なんとかゲームの内容を思いだして、下水道に逃げたものの、そこで待ち受けていたクリチャーにまたもや・・・。

「ホラーゲームは割とエロいが、当事者になると話はべつだ!」のその後の、おまけの小説。
おぞましいクリーチャー×ホラゲーに転生した男のBL短編です。R18。






緊急避難所につれてこられた俺は、まず検査を。
結果、異状は見つからず、でも体の疲弊と筋肉と節々の痛みがひどく、ベッドで休養。

「またすぐ、見にくるから」とゴリマッチョな頼もしい背中が去って、心細くベッドに横たわっていたところ。
遠くから人の悲鳴やけたたましい物音が。

体が軋むのに歯を食いしばり、起きあがったら医者が跳びこんできて「避難民の中に、寄生されていたのが混じっていたらしい!」とわるい知らせを。

その男は寄生されたのを申告せず、避難所に踏みいってしまい。
怪我の手当てを受けていたときに潜んでいたクリーチャーが体を乗っとり、子供をまき散らして、どんどん周りの人に寄生をさせているという。

「まだ距離があるから逃げなさい!」と叫ばれるも「どうしたものか」とため息。

避難所は堅牢な壁に囲まれているから、逆に人々は閉じこめられた形になって、逃げにくい。
逃げ惑い密集する人人に混じれば、覚醒したクリーチャーに殺されるか、寄生されるかの危険が大。

薬で頭が回らないながらに「そういえばゲームで避難所のステージもあったな」と思いだす。
そのステージの主人公は避難してきた女子大学生で、たしか群れに混じらず、それらの人とはちがう脱出の仕方を・・・。

「そうだ!下水道だ!」と思いつき、ひとまず外へ。
あたりの景色を見て、ゲームのマップと照らし合わせて、下水道の入り口へと。

見つけたそこの蓋を開けて下りれば、大正解。
地下道には誰もいなく「ほかの人がくる前に逃げないと」と走りだそうとした、そのとき。

懐中電灯で照らした先にフラワーマンが。
すかさず明かりを下げて「こいつがいたんだった!」と頭を抱える。

フラワーマンはクリーチャーの一種ながら、一見、ひょろりとした人のような形。
顏はのっぺらぼうで、濁った色の肌に粘着質な液体をまとい、性器はなし。

人を羽交い絞めにするか抱きしめたなら、顔を花のように開いて、相手の顔を食い荒らす。
ぽっかり顔に穴をあけて倒れると、すこしして凹みから大きな蕾がせりだし大輪を咲かせ、甘たるい匂い、神経を麻痺させるガスを散布。

残虐に人を殺すうえ、死体から毒ガスを蔓延させ、プレイヤーの行く手を阻む、迷惑千万なクリーチャー。
ホラーゲームは割とエロいと思う俺でも、この下水道で女子大学生が顔を食われたのには萎えたもので。

ただ、噂ながらフラワーマンにも性的な匂わせがあるという。
プレイヤーが挟み撃ちにされた場合だ。

背後から羽交い絞め、前方からは足を広げて持ちあげられる。
奇声を上げて顔を開いたフラワーマンは、そのまましばらく相手を揺する。

尻に腰を押しつけ、股間と股間を合わせて。
性器がないながらに性交しているような動きをしてから、背後のは顔を食らい、前方のは股間を貪る。

で、地面に落とされた相手は顔と股間に花を咲かせるわけだ。

「こりゃ制作者は意図的だろ」と指摘されているが、俺はまだ見たことなし。

だってフラワーマンは足が遅いうえに、ぽつぽつと出現するから、むしろ挟み撃ちにされるのが難しいし。
その場面には規制がかかるのか、ホラゲーの残酷なシーンだけを流す動画チャンネルでもお目にかかったことはなく。

「余計なことを思いだしたな」とげんなりしつつ、フラワーマンを窺う。

足が遅く、動きも鈍いから、走って脇をすりぬければ捕まらないかも。
もどっても逃げ場はないし、早く下水道を通りぬけないと人が押しよせてくるかもしれい。

「よし行くか!」と腹をくくったところで肩に冷たい液体が。
ねっとりとしたそれが肩を滑っていくのにぞっとしつつ、背後を見あげれば、フラワーマン。

前方に意識を集中しすぎたせい。
そのことを悔やむ間もなく羽交い絞めにされて「あああああ!」と顏の皮膚が裂けて花が。

皮膚の内側に無数の棘があるのを見ながら「おしまいだ」と絶望。
が、頭の先につくかつかないかのところで花は止まって、羽交い絞めする手が胸を撫でだす。

花から荒い息を吐き粘着質な涎を垂らしながら、濡れた手で乳首をにちょにちょ。

そりゃあ「なんで食べないで○すの!?」と驚くところ、二回目となれば「またかい!」だ。
経験済みの体とあり、あまり抵抗がなく「やあ、やめえ、すごお、ぬるぬるう・・・!」と快感に震えて、熱い息交じりの喘ぎを。

胸を愛撫されながらも、頭上の花がいつ俺の顔に食らいつき穴を開けるか分からない状況。
恐怖に痺れて、ぞくぞくするのが快感と混じって「やあ、はあう、ああ・・・!」と体が高ぶってやまず。

とっくにズボンは膨らみきって、お漏らしでじんわり。
もどかしくなってきたころ、前方にいたフラワーマンが到着して開花したなら、噂どおり俺の足を広げて持ちあげ、股間を押しつけゆさゆさ。

できるだけ背中を丸めて、ズボンの膨らみにいつでも食いつけるような距離に花を。
顏もそうだが、一物が噛み潰される恐怖ったらなく、そのくせ「だめえ、そんな、近くう、んああ!」とお漏らしだらだら。

せめて性器がないから、股間に刺激を受けないのは幸いというか。

そのずが、股の中心がこれまた肌が裂けて花のように開き、花びらの部分が絡みついて。
絞めつけたり扱いたり先っぽを擦ったりしつつ、触手のようなその一つを尻の奥に。

さっき卵を植えつけられそうになったのを思いだし、トラウマが甦るも、同時に極限の高揚感が湧きあがり「ひいああ!」と射精。
もちろん、イったくらいで、情け容赦ないクリーチャーは止まらず、愛撫を畳みかけ、体を擦りあわせ、俺を粘着質な液体まみれにして辱めまくり。

「くう、ぬ、ぬるぬるう、気もちわる、はず、なのにい!や、やめえ、花、近づけ、ないでえ!ああ、ああ、ああう、俺え、興奮、しちゃあ、からああ!」

「くふうう!」と開いた顔の中に射精をしてしまい。
一旦、花びらを閉じて顔を逸らしたのは、飲みこんだからなのか。

「はあ、ど、どおして、ばかあ・・・」と余韻と羞恥に震えていると、前方のフラワーマンがのけ反ったまま、腰を突きつけて。
一物に絡んでいたのが離れたとはいえ、その中心からなんと性器のようなものが登場。

形状は男根だが、全体的にいぼいぽが。
大人のおもちゃのようで、もし、この隠れ性器がゲームの裏設定なら正気を疑う。

プレイヤーが操作する女子大学生が餌食になるのは大歓迎なれど、当事者になると大迷惑。
「この鬼畜な助平がああ!」と制作関係者への恨みを叫びながら、いぼいぼ巨根を丸丸飲みこんでメスイキ。

「しょこ、らめええ!」と叫ぶところが凹凸に擦れまくってメスイキが止まらず。
とはいえ第二ラウンド目だから、体力が限界で、意識が遠のき反応も薄くなって。

泣き叫ばないとつまらないのか、抜かれてしまい。
「いよいよ、顏とちんこを食われるのか」と疲れのあまり諦めの境地にいたったのが、あらためて体を持ちあげられ、下から凄まじい突きあげ。

背後のフラワーマンが、前方のやつに協力してもらい、俺の体を掲げて上下に揺すり、いぼいぼ巨根をぶっ刺しているよう。
自分の体重がかかって深く食いこむし、ドリルがかき混ぜるように突き上げてくるし。

体力限界の体に鞭打つように、暴力的な快感を叩きこみつつ「あああああ!」とシャウトする顏の花。
はたから見れば狂気的でおぞましい光景だろうが、俺はとことん官能に浸ってあんあん腰をくねらせて。

「はぐう、んああ、しゅ、しゅごお、いぼいぼお、気もち、よしゅぎい!こ、こんな、エッチ、したことなあ・・・!ふああ、ああ、おっき、やらあ、おっきいい!俺、俺え、尻に、種、植えられ、ちゃあ、おお、おおう、おおおん!」

潮を吹いたなら、中のがさらに膨張して、いよいよ。
が、放出される直前、フラワーマンが二体とも停止して、次の瞬間、緑の液体をぶちまけ花を散らした。

地面に尻餅をつき、臭い体液を全身にかぶりながら咳きこめば「だいじょうぶかい?」と頭上から声。
見やると、カウボーイの格好をした男が、きざたらしく銃口の煙を吹いたもので。

彼はゲームの主人公の一人、チキータ。
ショーに出演する、ビジネスカウボーイながら銃の腕前は一流。

その腕でもってショーの最中に乱入したクリーチャーを倒し、以降も人を助けながら戦いつづけ、ほかの登場人物と合流。
そう、この下水道が初めての出会いになるわけで、軟派な男だから女子大生を口説くはずなのだが、まさか。

「いやいや、異常で倒錯的ながらに、醜い化け物に凌○されるきみは、なんてエロかったことか・・・」ととんだ褒め言葉を述べて、手を差し伸べるチキータのズボンはもっこり。

この世界で俺は、クリ―チャーにも男キャラにも欲情される運命なのか・・・?

頭を痛くしながらも、今はにっちもさっちもいかない危機的状況。
「生きのこるためだ」と割りきり、その手を取ろうとしたら「どこだ!和志!返事をしてくれー!」と背後から聞き覚えのある声が。

ちなみに追いかけてくる彼とチキータはいろいろと因縁があり相性は最悪。

アクションホラーゲームにはつきものの一難去ってまた一難。
まだまだクリーチャーにも、人間の野郎どもにも翻弄されて泣かされそうだ。




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