イーグリ設計局 2018/05/08 14:09

党のイデオロギー

ゲームは変貌した

最近皆様はゲームというものに違和感を感じていないでしょうか?

全年齢に目をやれば、自由にやらせているようで、実は不自由極まりなく、自由を求めればコインを買えとやんわりと圧力をかけてくるゲーム。
アダルトに目をやれば、最初からエロ垂れ流してエロシーンが見られることに何の感動もないゲーム。
イーグリ設計局が目指すものは、プレイヤーが何の心配もなくストーリーや戦闘に熱中していけるゲームです。
スーパーファミコンやプレイステーション時代のゲームソフトというものは、現在の市場価格からみればかなり割高であったと記憶していますが、それでも多くの人々が熱中し、買えばクリアまで必死に進もうと頑張ったはずです。

今世紀に入ってから、ゲーム業界は大きな変革を迎えました。
第一に、モバイルゲームの技術革新です。
ガラケーの頃は、パソコンのフリーゲームやブラウザゲームレベルのものしか流通していませんでしたが、スマートフォンの登場から、少し前の携帯ゲーム機なぞ相手にならないレベルのゲームが出回るようになりました。
しかし、ビジュアル面は大きく飛躍したものの、メーカーとプレイヤーの「約束事」が大きく揺らいでしまうことになりました。
ゲームはいつでも気軽に無料でダウンロードできるようになりました。しかし、楽しもうとすれば、ちょくちょくと小銭を要求するようになりました。
気がつけば、新発売のスーパーファミコンソフトより遥かに高額な金額を1タイトルに課金されてしまった方も多いと思います。
かつてプレイヤー間のRMT(リアルマネートレード)に対して厳罰で臨んでいた某有名MMOは、とうとう時代の流れに折れて公式とプレイヤーの間でのRMTを開始するに至りました。

技術革新によって果たしてゲームは面白くなったのでしょうか?
ビジュアルに億単位の潤沢な資金が投入されるようになってゲームは面白くなったでしょうか?

ゲームの原点に回帰する

ゲームとしての面白さにハイテクな環境は必要不可欠ではありません。
東方自然癒やElonaのように、ローテクで大きな予算が投入できない環境で作られたゲームであっても、面白いものは面白いのです。

同人ゲーム、特にエロRPGにおいても近年はストーリーに惹かれるような作品との出会いがなかなかありません。
特定の性癖のクラスタに媚びるあまりに、プレイありきになっており、ストーリーは二の次でわかりきった進行。
ヒロインが「年頃の普通の女性」から「変態プレイを好む淫乱女」に変貌するまでの過程をあまりにも粗雑に描いてるのです。
自然な描写など要らないから早く抜かせろ!という声もあると思うのですが、そこで私はRPGの本質というものを再確認しておきたいのです。

RPGの他のジャンルのゲームや、映像作品との最大の違いは「その長大さ」です。
買い切りの市販RPGであれば、クリアまでに20時間はかかるというのは当たり前の事でした。
20時間とは、大作映画が一本2時間だとすると、その10倍の長さであり、RPGには映画の10倍のストーリーを詰め込む余地があるのです。

とある同人エロRPGの古参作者さんは語りました。
「制作に一年以上かけるのはあまりにもリスクが大きすぎる」と。
慣れている人、業界を知っている人ほどチャレンジを忌避するという悪い傾向にあり、結果として誰しもが「一年以内で作れるようなもの」にしか手をつけないのです。
専業ならば、工夫すれば一年で控えめな長編ならなんとかなるかもしれませんが、サラリーマンの人にはかなり厳しい話です。

すぐに抜ける事が至上とされている事が現在のエロRPG界隈における常識となってしまっていますが、RPGがRPGたる必然を放棄し、即抜きのみを求め続けた場合、私は将来この界隈の破綻を招くと予感しています。
方方にエロアンテナを建てている諸氏ならすでにお気づきかと思われますが、即抜き性能においては映像作品に勝るものはないのです。

映像作品の静かなる前進

近年、映像作品はかなり飛躍してきました。
MMDではモデル・モーション・ステージ・音楽といった様々な要素を手分けして作ることが出来、作者はわずかな微調整のみをするだけで投稿できるいわゆる「流し込み動画」と呼ばれるものもニコニコ動画を中心に頻繁に投稿されており、もちろんエロ目的のものもあります。
現在のエロMMDはiwaraで細々と投稿される程度で、ド素人が勉強せずに使えるほど易しくはなく、3Dモデルには自作でない限り使用条件があり、映像作成に求められるマシンスペックもかなりのものです。
しかし、これらの制約が何らかの技術革新によって撤廃された時、即抜きコンテンツにおいて最強かつ最大の母数を誇るコンテンツへ変貌すると私は踏んでいます。

そこまでムラムラしてない時に、さあ抜けや!とオカズを目の前に出されてもなかなか抜く気にはならないと思うのです。
雰囲気や、そこに至るまでの自然な過程というものも大切で、雰囲気がよければ、普段抜こうと思わないシチュでも自然に抜きたくなると思います。
全裸より着衣に興奮したり、異性よりも同性に興奮したり、人間の性欲というものは単なる繁殖のためだけに存在しているのではないのです。
センズリは最低限の要求だけではなく、文化的行為でもあるのです。

イーグリ設計局は、商業ゲーム業界・同人ゲーム界隈における「確かな野党」として活動して参りたいと考えています。
皆様が、今のゲームはおかしいと思った時に、ゲームとは何だったんだろう、と思った時に帰って来れる場所。
私はそういうものを築き上げたいと思っています。

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