大決壊!~TS俺が百合落ちするまで~3
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今日は金曜日ですので新しい小説を更新したいと思います!
2人きりの相部屋で
「あ、あの……。先輩、俺は……、本当にここに来てもいいんですか……?」
「なにを遠慮しているんだ。きみはもう女子なのだ。ビクビクしてると逆に目立つぞ」
「うう~」
遥香に手を引かれてやってきたのは、男子にとっては世界の果てよりも遠い場所である女子寮だった。
ヨーロッパをイメージした白壁の瀟洒な2階建ての建物。
その吹き抜けになっているロビーに踏み込むと、南国のフルーツを思わせるふんわりと柔らかい香りが漂っている。
それは年頃の女の子からごく自然に香ると言われる、ラクトンという成分の匂いなのだろう。
男子寮と同じ作りの建物のはずなのに、どこか別世界のように思えてならなかった。
「さて、私の部屋は2階だ。案内するからついてきてくれ」
暖色のカーペットが敷かれたロビーの正面にある巨大な螺旋階段を上り、2階へ。
同じように暖色のカーペットが敷かれた2階廊下を、遥香の後ろをついていく。
すれ違う女子たちの視線がチクチクと痛い。
男子の制服を着ていることが、かえって目立っていた。
「着いたぞ。ここが私の部屋だ。遠慮なく入ってくれ」
「は、はい……」
ほんとうは産まれて初めて入る女の子の部屋に抵抗がないと言えば嘘になる。
だけどこのまま廊下に立っていても、女子たちの奇異の視線を受けていることになるだけだ。
仕方がなく、恐る恐る千尋は遥香の部屋へと踏み込んでいった。
「散らかっているが気にしないでくれ」
謙遜する遥香だけど、千尋から見れば充分に整理整頓が行き届いた部屋だった。
20畳ほどの広々とした空間は、オフホワイトと木目を活かした家具によってまとめられている。
カーテンからは西日が射してきていた。
「広い、ですね」
「生徒会長という職務に就いているとどうしても持ち物が多くなってしまってな。学校から特別にこの部屋をあてがってもらったんだ。私一人で使っているから、安心してくれ」
「は、はい……」
頷いてから、ふと疑問に思う。
なぜ、安心しろ?
まるでいまの言い方だと、俺がここに住むようにも受け取れるような気が……?
「あ、あの……先輩? 安心しろっていうのはどういうことです?」
「決まってるだろ。きみを一人にするわけにはいかん。私がこれから女としての生き方を教えてやるから覚悟するんだ」
「ちょっ、せめて別の部屋というのは!」
「無理だ。もう女子寮は満室だから、入寮するとしたら私の部屋しかあり得ないぞ」
「だ、男子寮に戻りますっ」
「言っただろう? 私がきみのことを女の子にしてやる、と。私に嘘をつかせないでくれ」
「そ、そんなぁ……」
こうして千尋は問答無用で遥香と同じ部屋で生活することになるのだった。
だが、これはまだ前奏曲<プレリュード>に過ぎない。
そしてそれは一息つく暇もなく、遥香の口から飛び出すことになる。
「それではまずはその無粋な服をどうにかしようか」
「えっ?」
「なにを鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているんだ。ここは女子寮なのだ。いつまでも男子の制服でいるわけにもいかん」
「ちょっ、待っ……! と、いうことは……ス、スカート!?」
「もちろんだ。ついでにいうと、スカートは短めなものをチョイスしてやったから、まずは下着からだな」
「下着って……、まさか、女物のっ」
「当然。トランクスなんて穿いてた日には、スカートからはみ出るくらいに短いスカートだ」
「あ、あの……、女物の下着というのは、さすがに……っ」
「こういうのは勢いが大切だな。まずは服を脱いでみるがいい」
「脱がないという選択肢は?」
「私が脱がしてあげることになる」
「うう~」
だけどいきなり服を脱げと言われても、心の準備というものができていない。
しかも、遥香のような美人の前で。
身体は女でも、心はまだ男なのだ。
「ふふ、真っ赤になって可愛いところがあるな。そんなに震えてくれるなよ。私が脱がしてやる」
「うう……お、お願い…………します」
「任されたぞ」
後ろに回ってきた遥香が、学ランとワイシャツのボタンを1つずつ、丁寧に外してくれる。
ズボンのベルトも。
露わになったのは、サラシが巻かれて、やや控えめな膨らみになっているFカップ。
それにトランクスに包まれた下半身。もしも男だったら、下半身に血流が集中して大変なことになっていたことだろう。
だけどその代わりに、千尋の身体には別の反応が起きていた。
じゅわり……。
滲み出してきたのは、母乳。
サラシに包まれているおっぱいがムズムズしてきて、なんだか切ない気持ちになってきてしまう。
だけど遥香はそのことに気づくこともなく、
「サラシはよくない。形が崩れる」
「あっ」
サラシに手をかけられるとしゅるしゅると外されていく。
逃げようと思えば簡単に逃げられる、優しい手つき。
だけど、黒髪に縛られたかのように動くことができなかった。
「おお、これは立派な……とても魅力的でセクシーなおっぱいをしているな」
「そんな……おっぱい……恥ずかしい、です」
「恥ずかしがるなよ。これから一生付き合っていくんだ」
「そう、ですけど……」
「おや……? これは」
「ああう……これは……その、母乳、です……」
「ぼ、母乳が出るのか!?」
「その……はい。ドキドキしたときとか、出てきてしまいます……。ホルモンバランスがまだ崩れてるみたいで……すみません」
「なにも謝ることはない。ちょっとビックリしただけだ。私こそ驚いてすまなかったな」
長い長いサラシを外されると、次はトランクスだ。
「脱がしても、いいか?」
「うう……そんな恥ずかしいこと、聞かないで……」
「恥ずかしがってる顔も、とっても可愛いぞ」
耳元で囁かれる甘い声に、頭がクラクラしてくる。
トランクスの腰ゴムの両端に、ゆっくりと指がかかると、
(ああ、恥ずかしい姿を見られてしまう……っ)
母乳が出るのに、赤ん坊のようにつるつるのおまた。
男だったころのたくましさは微塵も感じられない、あまりにも心許ない不毛地帯。
「これは……。可愛いな」
「笑わない……んですか? 赤ん坊みたいにつるつるなのに」
「笑う? むだ毛もなく、つるつるの肌で羨ましいくらいだぞ。それに……」
「そ、それに……?」
「私も……生えてない、からな」
耳元で囁かれる声には、ほんの少しだけ照れが混じっていて、ごまかすようにギュッと遥香は抱きしめてくれる。
その体温が温かくて、ドキドキと鼓動が早まってきて……じゅわり、母乳が滲み出してきてしまう。
「ふふっ、ドキドキすると母乳が出てくるというのも、とても魅力的だ。舐めてみたいくらい」
「な、舐めるだなんて……」
「だけどそれはまた今度の楽しみにとっておくことにするよ。今日のところはまずは下着をつけてもらわないとな。……ふむ。ちょっいと失礼するぞ」
「あっ」
後ろから抱きしめてきている遥香に、ガシッと乳房を鷲掴みにされて、身体に電流が走る。
他人にこうして身体を触れるのは初めての経験だった。女の子になってからも、男だったころを入れても。
鷲掴み……というのはちょっと齟齬があるかも知れない。乱暴な手つきではなくて、包み込むような優しい感触。
「ふむ。乳房のサイズは私とほとんど変わらないようだな。身長は小柄なのに、わがままな体つきをしている。それに……ヒップも私と同じ安産型で大きさも同じくらい、と」
「そ、そうなんですか?」
「試してみるか。こんなこともあろうかと、保健室からいろいろなサイズの下着を取り寄せておいたのだ。真っ白のダサダサな下着だけど、今日のところは我慢してくれ」
「だ、ダサダサ……」
生徒会長の口からそんな単語が出てくるとは思ってもいなかったので、ちょっと意外に思ってしまう。
遥香はタンスの一番上の段から真っ白なブラジャーを持ってくると、再び後ろに回ってブラを充てようとしてきて……、
「あっ、イヤ……ッ」
あまりにも恥ずかしくて、それにブラジャーをあてたら男としての人生が終わってしまうような気がして……千尋の口から出てきたのは、拒絶の言葉だった。
「……やっぱり無理そうか?」
「あ、あの……やっぱり、恥ずかしい、です……」
「だがいつまでもサラシでいるわけにもいかんし。ぱんつだって、男物のようなスカスカな下着だと、女の子の日がきたら大変なことになるぞ?」
「そ、そうなんです……か?」
「ああ。女の子というのは、男どもの知らないところで苦労しているものなのだ。……そうだな、きみだけ裸になっているというのは恥ずかしいよな、やっぱり」
「えっ?」
「ちょっと待っててくれ」
千尋が戸惑っていると、後ろに立っていた遥香の身体が離れる。
そして数秒後にもぞもぞと衣擦れの音とともに着衣が床に落ちていく気配。
プツン……、小さなホックのようなものが外れる音が聞こえてくると、
「これでよし、と。」
なにがいいんです?
振り向いた千尋は、愕然としてしまった。
なにしろそこに立っていたのは、制服を脱いで一糸まとわぬ裸となった遥香が立っていたのだ。
「う、うおお……っ」
男だったときの習性か、それとも神が創り出した造形美に視線が吸い寄せられたのかは分からない。
千尋の視線は、遥香の裸体に釘付けになってしまう。
華奢な裸体だった。
だが乳房は大きく膨らみ、その頂にはちょこんと小さなピンクの突起が自己主張している。
それでいてキュッとくびれたウエストライン。
ヒップは遥香自身が安産型と言っていたように、やや大きめでむっちりとしていた。
だけどその少女の部分には、産毛さえも生えていなかった。
それでもシュッと縦筋が刻まれた秘部からは、かげろうが揺らめくほどの女の色香が漂っているようにも思えてならない。
「これで裸の付き合いだ。そうだ、せっかくだからこんな真っ白のダサダサブラジャーはやめておくか。サイズも同じみたいだし、私のブラを充ててみるか?」
「会長の……?」
「ああ、きみが嫌でなければ、だが」
「う、うう……」
そんなことを言われて、嫌だと言えるはずがなかった。
それに遥香のブラはシンプルながらも可愛らしいデザインをしていた。
「分かり……ました。会長のブラ、とっても可愛いし……それでお願いしますっ」
「いい返事だ。女は度胸、てな」
だがその直後に千尋は目を疑うことになる。
なにしろ、遥香が広げてみせたのは、いま脱いだばかりのブラジャーだったのだ!
「えっ、脱ぎたて!?」
「いやか?」
「いや、ではないですけど……!!」
「おおう、母乳が滲み出してきてる。それはオッケーと言うことでいいんだな」
「は、はい……」
「それはなによりだ。もしも断られたりなんかしたら、落ち込んで3日は寝込むところだったぞ」
後ろに立つ遥香に、ゆっくりと、優しい手つきでブラジャーをあてられていく。
遥香の脱ぎたてのブラは、まだ体温を宿していて温かかった。
(会長の脱ぎ立て……!)
そう思うと、どんなに平静を装おうとしても心拍数が跳ね上がってしまう。
じゅわわ……。
母乳が滲み出してきて、ムワッと甘い香りが漂ってしまう。
このままでは、母乳で遥香のブラを汚してしまうことになる。
「あっ、ちょっと待って……ください。ブラ、汚しちゃう」
「そんな細かいこと気にするなって。あとで拭いてやる」
「は、はい……」
ブラジャー。
それは女性のために創り出された下着。
その下着をあてると言うことは、男から女へとメタモルフォーゼしたことを認めてしまうことになるのでは?
少しずつ、女の子になったことを認めなくてはいけない……。
千尋は、覚悟を持ってブラを充てられようとしている。
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