秘密の快楽4
制服の下にスクール水着を着ていると、全部脱がないとおしっこができない。
水着を着たままでおしっこおもらしっ。
二週間後――。
「うう、しんどい……っ」
朝、自分の部屋で目が覚めたミリーは、憂鬱げに呟いた。
学校でわざとショーツを穿いてうんちをした日から、今日で二週間が経った。
ベッドから身体を起こしたミリーは不快に張ったお腹に手をあてる。
さすがに二週間も出ないというのは最長記録だ。
最後にうんちをしたのが、学校のトイレでのわざとうんちおもらし――。
あの日からミリーのお腹は沈黙したままだった。
「でも、学校行かないと……はぁ」
どんなにお腹がモヤモヤしていても学校を休むわけにはいかない。
それに今日は水泳の授業がある。運動すれば、もしかしたら便秘も少しはマシになってくれるかも知れない。
「水着、着ていこう……」
今日の水泳の授業は二時間目にある。
だから着替える手間を考えると、制服の下に水着を着ていったほうがよさそうだ。
ブラも充てなくて済むし。
のっそりとした動きでタンスから水着を取り出す。
学校指定のスクール水着は飾り気のない濃紺。
「ぱんつ、脱いでから穿かないとねー」
ショーツとブラを脱ぎ、一糸まとわぬ裸体になる。
つるんとしたぱいぱんは今日も産毛さえも生えていない。
ミリーのちょっとしたコンプレックスだけど、気にしても仕方がないので、そういうものだと思うことにしていた。
「むむ、おっぱい、ちょっと苦しいかも?」
紺色のスク水に身を包んでみると、おっぱいのところがぱつんぱつんになっていた。
去年買ったスクール水着だというのに、サイズが合わなくなってしまったようだ。
「ミリーちゃん、成長期! ……身長は伸びてないけど」
おっぱいやお尻が大きくなって、うんちを溜め込みやすい体質だから、身長は伸びていないのに体重ばかりが上がる一方だった。
ミリーは水着の上から制服を着ると、スカートの裾を整えて部屋を出る。
今日も暑くなりそうだ。
☆
「うう~、寒いっ」
梅雨が明けて真夏になっても、ミリーが通っている学校は全室エアコン完備なのでブレザーを手放すことができない。
しかもミリーの席は、エアコンの冷風が直撃するところなので冷えすぎるのが悩みの種だった。
(おしっこ、したくなってきちゃったよ)
身体が冷えると、当然のように込み上げてくるのが尿意だ。
一時限目の授業を終え、次は水泳の授業……というときに、ミリーは切迫した尿意を感じてしまう。
たっぷりと二週間分のうんちを溜め込んでいるぶんだけ、膀胱が小さくなっているんだと思う。
「はぁ……」
トイレに行ってから更衣室に行けばいいか……。
そんなことを考えながら水泳袋を持ってトイレに立つ。
ミリーの膀胱は、二週間分のうんちに圧迫されていまにも決壊しそうになっていた。
☆
「だけどそうそう簡単におもらしなんてしないもんね」
女子トイレの個室にやってきたミリーは誰にともなく呟いた。
まだまだ膀胱には余裕がある。
このままショーツを降ろして、目の前にある和式トイレにしゃがみこめばオッケーだ。
そう思ってスカートの両端に手を入れて、ショーツを降ろそうとするも。
そのときになって、ミリーはある致命的なことに気がつく。
そしてスッと血の気が引いていくのを感じた。
「あっ、今日、下に水着きてきたから……っ」
最近では上と下が分かれたセパレートタイプのスクール水着もあるらしいけど、残念ながらミリーのスクール水着はノーマルなワンピースタイプだ。
ショーツを降ろすときのように指を引っかけようとするも、股布を降ろすことはできない。
「や、ヤバ……!」
じゅわっ、じゅわわっ!
ショーツを脱いで発射態勢に入ろうとしていたおまたは、まだ水着を脱いでいないというのに誤射してしまう。
紺色の生地に覆われたおまたからおしっこが溢れ出してくると、内股を流れ落ちていく。
このままだと上履きをだめにしてしまう――。
「あっ、だ、だめぇ……っ」
ミリーは咄嗟に和式トイレにしゃがみこんでいた。
……水着を脱ぐこともできずに。
「あっ! ううう!」
ぷっしゃあああああああああ!
女の子は、無防備にしゃがみこんだらおしっこが噴き出してしまう。そういうふうに身体ができているのだ。
スクール水着から噴き出してきたおしっこは和式トイレの前面に弾けて散っていった。
「あっ! あっ! あっ! あっ!」
しゅいいいいいいっ、
ぷしゅっ、シャアアアアアア……。
どんなにおまたに力を入れても、おしっこを止めることはできない。水着の股布から噴き出してくると、ヒクッヒククッ、縦筋が虚しく痙攣する。
滲み出してきたおしっこはお尻のほうにまで伝っていくと、桃尻の双丘からぽたぽたと落ちていく。
「あっ、あああぁ、ひっ、ひううっ!」
しょわわわわわわわ……。
おしっこを漏らしながら、ミリーの吐息にどこか官能的な熱が混じる。
それはミリー自身も気づかない変化。
おしっこに濡れたおまたは熱い蜜を漏らし、ムッとした甘酸っぱい香りを漂わせていた。
しかしそのことにミリーは気づくことはない。
おしっこを出し切ってしまった自責の念と開放感に、虚空を見つめて口をパクパクさせている。
「あっ、ああぁ……。おしっこ、終わっちゃってる……? は、はふう……ふう……」
熱い吐息を漏らしながらも、しかしおしっこに濡れたおまたとお尻は急速にひんやりと冷たくなってくる。
これから水泳の授業があるというのに。
「ど、どうしようっ。おしっこ臭くなっちゃってるし!」
股間とお尻の部分が濡れて、なんとも悩ましい匂いを放っている。
それでも紺色のスクール水着は、よほど目を凝らさない限りおしっこで濡れているとは分からない。
「授業が始まる前に海に入れば平気、かな……?」
ミリーが通っている学校の水泳の授業は海で行われる。
だから授業が始まる前に海に入っておけば、おしっこの染みを誤魔化すことができるはずだ。
「制服、脱ご……」
おもらししてしまったのは仕方がないと割り切って、このあとのリカバリーに意識を集中したい。
ミリーは制服を脱ぐと、スクール水着姿になる。
股間のところがちょっとだけ紺色が濃くなっている。
だけど……。
――それよりも問題は――。
「お腹、パンパンに張ってるよ……」
スクール水着に覆われている下腹部は、ぽっこりと膨らんでいた。
お腹をさすってみると、固く張っている。
「二週間も出てないなんて……ううっ、苦しい……っ」
カチカチに固まったうんちが大腸に詰まってて、今こうしている瞬間にも水分を吸収されて固くなっている。
出したくて堪らないのに。
「はぁ……。いつになったら出てきてくれるんだろ」
着ていたブレザーを畳んで水泳袋に詰め込んで、憂鬱げなため息をつきながらトイレの個室から出る。
水着が濡れてることに気づかれずにさっさと近所の海に行かなければならない。
ぐるるる~……。
ミリーのお腹から、ほんのかすかな異音が響く。
しかしおまたをおしっこで濡らした少女は、その些細な変化に気づくことはなかった。
☆
ミリーたちが通う学園の水泳は、近所のビーチで行われる。
真夏の砂浜に、夏の日差しが照りつけて、さながらプライベートビーチのようでもある。
『本条のやつ……。やっぱりスタイル抜群だよな』
『去年よりも胸大きくなってるんじゃないか?』
『スクール水着なのに胸の谷間ができてる、だと……!?』
そんなビーチで行われているのは準備体操。
しかしそんななか、ミリーは嫌でもクラスメートたちの視線を集めることになる。
ただでさえ目立つ金髪碧眼。
更にはスタイルがいいとくれば、男子だけではなく女子からも注目される。
しかしそのクラスメートたちは知らない。
ミリーのお腹に、たっぷりと二週間分もの腐敗物が溜まっているということを。
更に目を凝らせば、スクール水着の股間の部分がおしっこに濡れて、紺よりも暗い紺色になっていることを。
(な、なんで急にお腹の封印が……!!)
ぐるるるるっ!
お腹から鳴り響くのは、低い獣の唸り声のような異音。
今年初めての水泳の授業で海で海に入ったら、きっと身体が冷えるに違いない。
そのことを考えただけで、ミリーの排泄欲にスイッチが入ってしまったとでもいうのだろうか?
ミリーは突然訪れた腹痛に、額に脂汗が浮き上がってくる。
楽しんでもらえたら嬉しいです!
この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
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