レモネードオアシス 2023/06/12 06:03

TS俺が女の子のレッスン!?2

いつもあたたかいご支援ありがとうございます。
今日の千葉は雨が降っています。
台風も来ているらしいので、皆様もどうか天気にはお気をつけください。

さて、今日も小説の更新です。
楽しんでもらえたら嬉しいです!


目次

TS俺が女の子のレッスン!?

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 どうやら女の子になったらしい。
 それも、ピチピチのJKに。

 それがこの二週間ほどたっぷりと時間をかけていくつもの総合病院で精密検査を受けて得られた結果だった。
 女体化した以外は、至って健康体そのものらしい。
 その気になれば生殖もすることができるといわれたけど、正直なところそんな気にはとてもなれなかった。

 母乳が出てきているのは、恐らく体内のホルモンバランスが崩れていることが原因らしい。
 もっとも、司のように女体化した症例は日本ではごく稀のことなので、仮説の域を出ていないけど。

 ――突発性女体化症候群。

 それは司くらいの年頃の男子に、ごく稀に起きる症状。
 ある日、突然性転換して女体化してしまうという。
 きっかけは、ロシアのツンドラ地帯に落ちた隕石が原因だと言われている。
 そのとき隕石に含まれていた未知の物質やウイルスが拡散し、それが男子の身体に影響を与えるらしい。

「まさか俺の身体に起こるなんてなー」

 と、言うわけで、ある平日の昼下がり。
 二週間という長い入院生活を終えて、やっとのことで帰ってきた我が家。

 司の住んでいる家は、閑静な住宅街にある二階建て。
 ザ・中流家庭という雰囲気が醸し出されている、どこにでもある家だ。
 だけど、両親はともに家を空けている。
 父は海外赴任でニューヨーク。
 母も、そんな父を追って一緒に行ってしまった。
 だから司は一人暮らしを満喫していた。

「あー、これからどうなるんだろ、俺」

 二週間ぶりに戻ってきた自分の部屋。
 二階の西側にあって日当たり良好の物件。
 そのベッドにゴロンと仰向けになると、司は呟いた。

「明日から学校とか、行きたくねー」

 呟いている声も、知っている自分の声ではない。
 もっと高い、女の子の声。

「服、苦しい……っ」

 司は男物の学校の制服を着ていた。
 紺色のブレザーは、Fカップに膨らんでいる乳房をキュウキュウと締めつけている。
 いまにもブレザーのボタンが弾け飛びそうになっていた。
 とりあえずブレザーだけでも脱ぐことにする。

 むわわぁ……。

 ブレザーを脱ぐと……やっぱりだった。
 甘ったるい香りが立ち昇る。
 それも無理もない。
 司の乳首からは、こうしている瞬間にも母乳が滲み出してきていたのだから。
 ブレザーの下に着ているYシャツは母乳にヌメリ、乳首が透けて見えてしまっていた。

「だが、ブラジャーだけは絶対にあてんぞ」

 司は決意を新たにする。
 長い入院生活のあいだ、女性の看護師さんにブラジャーをあてたほうがいいと勧められたけど、それだけは絶対に嫌だと抵抗したのだった。
 当然、パンツも男のころに穿いていたトランクスを穿いている。
 試しに股間に手をあててみると……、やはり司の男を感じさせるものは消滅したままだった。

「どうなっちまうんだ、俺……」

 女体化して、何回呟いたかも分からない。
 ぼんやりとベッドに仰向けになっていると、少しずつ日が傾いてきて、窓から射してくる日差しが黄金色になってくる。
 とりあえず、なにか夕飯を買いに行こうか。
 だけどそのためには服を着なくては。
 胸があまり目立たない服のチョイスをどうするか……、
 そんなことを考えていると、

 ピンピンポーン♪
 インターフォンが鳴らされる。
 この二連打するように押す、独特な鳴らし方は間違いない。
 司の幼なじみがやってきたのだ。

「はーい」

 男のころの癖が抜けきらず、不用心なことに玄関のドアを開けると、そこに立っていたのはやっぱりだ。
 司の幼なじみの少女が立っていた。

「お久しぶり」

 最低限の挨拶。
 それが氷見晶(ひみ あきら)という幼なじみだった。
 別に冷たいわけではない。
 ただあまり喋るのが得意ではないだけだ。
 私服ではなく、学校の制服のブレザーとスカートと、夏だというのに黒タイツ。
 そこがまた晶らしい。

 司と晶の付き合いは長い。
 どれくらい長いのかというと、物心がついたころからのお付き合いだ。
 そんな晶の家は、司の家のすぐ隣にある。
 晶はポツポツと続けた。

「今日帰ってくるって聞いたから。色々と必要なもの、持ってきた」
「おう、上がってくれ」
「うん。お邪魔する」

 晶は重たそうなボストンバッグを持っていた。
 代わりに持ってやろうと思って、晶が靴を脱ぐタイミングでボストンバッグを持ち上げようとし――、

「うおお!? 重たいっ」

 プシュウッ!

 あまりの重たさに、司はボストンバッグを落としてしまった。
 股間でなにかが弾けて、じんわりと生温かくなる。
 お腹に力が入った拍子に軽失禁してしまったらしいけど、そのことは秘密にしておきたい。
 女性器というのは、おしっこを我慢するにはあまりにも不都合な形をしている。


TS俺が女の子のレッスン!?3につづく!

ここまで読んでくれてありがとうございました!
楽しんでもらえている人がいたら嬉しいです。


この作品は同人誌『TS俺が女の子のレッスン!?』に掲載されているものです。
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