LOSER/S 2022/07/05 20:00

【発売直前】カウントダウン開始!【3日】

 
 
「胸が……………スレンダーで綺麗」
「――ぶん殴られたいようですわね」

――『運命の人は、嫁の妹でした。 』―――


前回までのLOSER/Sは!

いろいろあって、小説を作ることになったよ!!
もうほんといろいろあった!!

『運命の人は、嫁の妹でした。』
発売まで

あと3日!!

今日のカウントダウンは、世界観の話。

■1960年代の世界。


宇宙は科学の発展により、
肉の世界』と
電気の世界』に
分かれていました。

所謂、 と呼ばれるものが、
電気信号の羅列に過ぎないと教科書で誰もが知る世界。

世界は、もはや世界である必要を失ったのです。

魂なんて安物は無限に複製出来るので、命は価値を失いました。
宇宙以上の宇宙を再現出来るので、神さまは不要になりました。
生きるのは、酷く効率の悪い娯楽になりました。

――趣味だったのです。

がここでこうして息を吸い、

は一口のパンとミルクを飲んで。
まで目一杯働いたら少しだけお菓子を食べて。
にヘトヘトの体をソファーに預けてウイスキーを飲む。

生きている、という事象が、趣味以外の何者でもなかったのです。

ただ決めていたの。
必死に生きて、必死に死ぬって。
だって、そうでしょ?


惨めと思われるのは、ごめんだわ。





……という感じで。
1960年代の世界は、倫理観が滅茶苦茶になっています。

なんせ魂複製し放題、人間作り放題です。

AIはとっくに人類を超えている――

と言うより、AIと人類に境目がありません。

これはMECHANICAの時に出てきた、
『人類と高度なAIの総称を人間と呼ぶ』
という考えとは、また違うモノです。

1960年代世界では、

人間と機械が繋がりすぎて、多様化の極地になり、
もはや生物的・倫理的な線引を引くことができなくなった。

のが理由です。

例えばこの世界では、
『脳の人格をデリートして新しい人格をインストールする』
みたいなことが当たり前に行われています。

AIのIQやクオリアは人類と肩を並べています。
趣味人の中には人口培養した肉の体を使うAIも居ます。
当然、脳や神経まで天然由来のもので再現して。

人類とAIの明確な差は、
最早発生以前の段階にしか無いのです。

つまり人を殺すのと、
エクセルの数字を書き直すのが、
全く同じ程度の価値しかない時代です。

人類という種は、データの羅列に過ぎず、
機械という種も、データの羅列に過ぎない。

一つ一つの『個(魂)』に殆ど意味が無いのです。

人とAIは最早、巨大な一つのネットワークそのものになった。とも言えます。
『個人の価値』や『意味』を失った代わりに、恐ろしい化け物になりました。

そんなある意味平和な時代に、
必死に生きているのが、今作のメインヒロイン。
千子獅子乃(メイドの姿)になります。

彼女は生きることが無意味になった時代に、
それでも1人で生きてきました。




(設定資料より)







こういう世界観を考えるのが一番たのしい。

 
 
しかしつくづく、僕は文系の人間なんだなと思うんですよ。
技術とか法則そのものよりも、

『極度に発展した世界で、
 ヒトはどう生きているか?』

っていう、社会的なifに主眼を置きがち。

高度に発展した社会の倫理感』とか『AIの人権』とか。

メカニカでも科学の話殆どしてないからね。
してるの、住人の愚痴ばっかりだし。

最近読んで一番おもしろかった本、これだし。

https://twitter.com/Zn_Cien/status/1543970854131773441

神経学や生物学・解剖学などの教授の助けを借り、
『人間がヤギになったらどうなるのか? どんな感じ? まじで』
という一点を探索し続けた人の調査録。

所謂、
「コウモリであるとはどのようなことか」
(英:What is it like to be a bat?)
の話。

The・文系のSF!!!!



僕もインターステラーとか書きてえ。


とか雑談かましつつ。

発売まで、
あと3日!!
最後までバキバキにカウントダウンしていくよ!!
https://twitter.com/mituru_channel/status/1543526460652126209
編集さんからは最初『王道ラブコメお願いします』と言われて書きました、
そんなどこにでもあるラブコメディ、『運命の人は、嫁の妹でした。』




もしお暇だったら、手にとってみてね。



それじゃあ今回はこのへんで。
ばいばい!
















 

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