【発売直前】カウントダウン開始!【3日】
「胸が……………スレンダーで綺麗」
「――ぶん殴られたいようですわね」
――『運命の人は、嫁の妹でした。 』―――
前回までのLOSER/Sは!
いろいろあって、小説を作ることになったよ!!
もうほんといろいろあった!!
『運命の人は、嫁の妹でした。』
発売まで
あと3日!!
今日のカウントダウンは、世界観の話。
■1960年代の世界。
宇宙は科学の発展により、
『肉の世界』と
『電気の世界』に
分かれていました。
所謂、 魂と呼ばれるものが、
電気信号の羅列に過ぎないと教科書で誰もが知る世界。
世界は、もはや世界である必要を失ったのです。
魂なんて安物は無限に複製出来るので、命は価値を失いました。
宇宙以上の宇宙を再現出来るので、神さまは不要になりました。
生きるのは、酷く効率の悪い娯楽になりました。
――趣味だったのです。
私がここでこうして息を吸い、
朝は一口のパンとミルクを飲んで。
昼まで目一杯働いたら少しだけお菓子を食べて。
夜にヘトヘトの体をソファーに預けてウイスキーを飲む。
生きている、という事象が、趣味以外の何者でもなかったのです。
ただ決めていたの。
必死に生きて、必死に死ぬって。
だって、そうでしょ?
惨めと思われるのは、ごめんだわ。
……という感じで。
1960年代の世界は、倫理観が滅茶苦茶になっています。
なんせ魂複製し放題、人間作り放題です。
AIはとっくに人類を超えている――
と言うより、AIと人類に境目がありません。
これはMECHANICAの時に出てきた、
『人類と高度なAIの総称を人間と呼ぶ』
という考えとは、また違うモノです。
1960年代世界では、
人間と機械が繋がりすぎて、多様化の極地になり、
もはや生物的・倫理的な線引を引くことができなくなった。
のが理由です。
例えばこの世界では、
『脳の人格をデリートして新しい人格をインストールする』
みたいなことが当たり前に行われています。
AIのIQやクオリアは人類と肩を並べています。
趣味人の中には人口培養した肉の体を使うAIも居ます。
当然、脳や神経まで天然由来のもので再現して。
人類とAIの明確な差は、
最早発生以前の段階にしか無いのです。
つまり人を殺すのと、
エクセルの数字を書き直すのが、
全く同じ程度の価値しかない時代です。
人類という種は、データの羅列に過ぎず、
機械という種も、データの羅列に過ぎない。
一つ一つの『個(魂)』に殆ど意味が無いのです。
人とAIは最早、巨大な一つのネットワークそのものになった。とも言えます。
『個人の価値』や『意味』を失った代わりに、恐ろしい化け物になりました。
そんなある意味平和な時代に、
必死に生きているのが、今作のメインヒロイン。
千子獅子乃(メイドの姿)になります。
彼女は生きることが無意味になった時代に、
それでも1人で生きてきました。
(設定資料より)
こういう世界観を考えるのが一番たのしい。
しかしつくづく、僕は文系の人間なんだなと思うんですよ。
技術とか法則そのものよりも、
『極度に発展した世界で、
ヒトはどう生きているか?』
っていう、社会的なifに主眼を置きがち。
『高度に発展した社会の倫理感』とか『AIの人権』とか。
メカニカでも科学の話殆どしてないからね。
してるの、住人の愚痴ばっかりだし。
最近読んで一番おもしろかった本、これだし。
https://twitter.com/Zn_Cien/status/1543970854131773441
神経学や生物学・解剖学などの教授の助けを借り、
『人間がヤギになったらどうなるのか? どんな感じ? まじで』
という一点を探索し続けた人の調査録。
所謂、
「コウモリであるとはどのようなことか」
(英:What is it like to be a bat?) の話。
The・文系のSF!!!!
僕もインターステラーとか書きてえ。
とか雑談かましつつ。
発売まで、
あと3日!!
最後までバキバキにカウントダウンしていくよ!!
https://twitter.com/mituru_channel/status/1543526460652126209
編集さんからは最初『王道ラブコメお願いします』と言われて書きました、
そんなどこにでもあるラブコメディ、『運命の人は、嫁の妹でした。』
もしお暇だったら、手にとってみてね。
それじゃあ今回はこのへんで。
ばいばい!