WsdHarumaki 2023/02/05 16:15

SS 食べないで

 牛女王が俺に敵意を向ける、俺と彼女の最終決戦だ。

「人間達に私を食べさせない! 」
 豊満な胸を見せながら角で突撃をする。俺はふわりと赤いマントをたなびかせると突撃をかわす。もう何十回も繰り返した儀式。右手のエストックで彼女を刺せば終わる。だが俺は刺せない。

 エストックは細く長い剣で、相手を刺し殺す時に使われる、それだけ技量が必要な武器だ。熟練した技術を持つ俺は、モンスター牛の討伐を頼まれた。

「野菜を食えって言われるんですよ」
「別に彼女を食べるわけじゃなくて、肉食うなって話で……」

 菜食主義者の牛女は、人間が肉を食べるのに嫌悪感がある。村で暴れて困る。だがそんな理由で、彼女の命を絶つ事はできない。

 俺は疲労をしていた、徐々に追い詰められる、村にある見張り用の鉄塔までくると俺は彼女の突撃を避けられない!

 俺は牛女王に鉄塔に押しつけられる。万事休す! ん? やわらかい、彼女は汗まみれの豊満な胸を俺の顔に押しつけて、ぐったりしていた。彼女もスタミナ切れだ。

 俺は彼女を優しく地面に横たえると彼女は一言
「私を食べないで」
「タベナイヨ」
 その夜は、もちろんベッドでいただきました(棒)

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