緒又しゆう 2023/08/04 00:08

【pixivリクエスト作品】ビッチ彼女の彼氏育成計画♡

 恋人が自分以外の人とセックスをしていたら、どのようなリアクションをするのだろうか。まずたいていの場合は、怒る、泣く、呆然とする。このあたりだろう。怒ったり呆然としたりというのは、見られた側もそうなのだろう。

「リリ……ッ」

 私の彼氏、和也君は裸の女に抱き着いていた。
 細いアパートの廊下で、お尻は丸出し。裸の女の脚が、彼の腰に絡みついている。彼の顔は青ざめて、額には汗が浮かんでいた。そんな状況を見てどうすればいい? 怒って、泣きわめいて、浮気をなじればいいのかしら? それがお望みなら私の話は聞かない方がいい。
 何故なら私は……♡

「あーあ、ヤっちゃったわねぇ……♡」

 顔にかけた眼鏡を取り去りながら、静かに笑みを浮かべるのだから……♡






 セックスというのは楽しいものだ。私は少なくともそう考えている。愛し合う人物とするのは心が癒されるし、そうでない男とヤるものだって、単純に気持ちがいい。私の目の前にいる男も、そういう気持ちでいるんだろう。会社の休憩所の隅に私を追いやり、ギラついた視線を私に投げかけていた。

「ねぇ、幕屋課長……いいじゃないっすか♡」
「んっふふ、どうしようかしら♡」
「最近どうなんスか。今井の奴と。あいつに聞いたら、まだヤってないって聞きましたよ?」
「ええ、彼は純朴というか、ちょっとお堅いところがあるからね」
「なら、溜まってんでしょ? 社内一のヤリマンが、セックスなしでやってけるんスか? 俺なら課長のこと……」

 私の長い髪を耳にかけ、彼は低い声で体を押しあてながら顎を撫でてきた。溜まっているのはどっちかしら? こんなに大きく張り出して……♡ 私はにんまりと笑いながら、彼の腰に手を回してそっと自分の方に抱き寄せる。「うぉっ」という彼の声が漏れると、その唇に指を添えて私は囁いた。

「ごめんね。でも彼の方が可愛いから、付き合うのならあの子なの♪」
「で、でも課長……!」
「心配しないでも、ちゃんと相手してあげるわ? 優秀な部下にはご褒美を上げないとね……♡」
「う、あぁ……♡」

 彼の喉から、快感の声が漏れる。私の手はスラックスの下から盛り上がった股間に添え、上下に擦っていた。そんな姿を見ていると、トイレに連れ込んで○すのもいいかもしれないけれど、残念ながらそうもいかないようだ。

「でも、今日はここまで。近くに聞いている彼には、ちょっと刺激が強いみたいだから」

 目の前の彼は不意に素っ頓狂な声を上げる。彼の視線を眼鏡越しに見つめたままそっと横を見やると……そこには顔を真っ赤にした男性社員がいた。まだ幼さの残るキュートな顔立ちに、爽やかな短髪は黒一色。困ったようにこちらを見て苦笑する彼の首からは「今井和也」と書かれた社員証が提げられていた。
 これはまずいと思ったのか、私にチンポを押しあてていた男性社員は慌てて私から離れると、足早にその場から立ち去っていく。残された私に、彼……和也君は顔を赤くしたままこちらに寄って来た。

「あの……会社ではちょっと、どうなん、ですかね。課長……」
「もう、二人の時はリリでいいって、言ってるでしょ? それと、敬語もやめなさい」
「う、うん、ごめん……でも、その……やっぱり僕と付き合っているっていう以上、他の人は誘われたら戸惑っちゃうよ?」
「あら、それが何? この会社の男はみ~んな、穴兄弟よ? あなたを除いてね……♡」
「だ、だからそういうのは結婚した後に……はぁ……リリに告白されて嬉しかったけど……こんなに性に奔放だったなんて……」

 ため息交じりにそう言いながらも、彼のスーツの股間はちゃっかり勃起しているのだ。口をとがらせながらポケットから取り出したスマホをいじくってバレていないとばかりにふるまっているけれど、当然何を妄想しているのか丸わかり……♡ そういうところも可愛らしい♡ だから私は惹かれたのだろう。
 和也は私の会社の部下であり、同時に私の彼氏でもある。告白したのは私から。キュート系の顔立ちをした彼が単純に好みだったからだ。普段から人当たりも柔らかく、優しい彼のことだ。女性の扱いにも慣れていて、セックスも上手いだろうという打算もあった。ところが蓋を開けてみれば、彼はホテルに誘っても何もしてこない。抱き着くどころか、服すら脱がない。セックスを誘ってもお得意の「そういうのは結婚した後じゃないと」という価値観の持ち主だったのだ。
 会社の男達とは軒並みヤって、今はこの会社に知らない竿はいない。竿どころか、場合によっては付き合っている女や、その子も交えて3Pや4Pなんかも経験したことがある。そんな私にとっては、女性とホテルに入っても何もしてこないなんていう男はあまりに新鮮だった。
 では、和也は性欲がない絶食系男子なのかというと、とんでもない。私は彼が手にするスマホを奪い取る。

「相変わらずお堅いのね~? それで~、これは何かしら~?」
「え、あ、ちょっと!」

 ひっくり返した画面には、金髪をなびかせた、ずいぶんとおっぱいの大きな女の子のキャラクターがこちらを見て微笑んでいた。笑顔で「今日も頑張りましょうね」という彼女は可愛らしいけれども……明らかに何かを狙っている谷間丸出しの衣装。私はニヤニヤが止まらず、彼をじっと見つめてしまう。

「お堅い僕君の割には……ずいぶんエッチなゲームしてるじゃない。おっぱい大きくて可愛いわね~この子」
「か、関係ないじゃないかそれは……べ、別に僕は君の性癖を否定しているわけじゃないだろ? ぼ、僕がセックスしないから……他の人とヤるのも……なんとか、納得してるわけだし」
「ええ、そうね。だから私も、この子のコスプレAVで和也がオナニーしているのもな~んにも言わないわ♡」
「だ、だから、関係ないだろそれは!」
「んっふふ、必死になっちゃって可愛い♪ そんなにエッチなのがいいなら、コスプレエッチくらい、いつでもいいわよ~?」
「うぐ……だ、だからしないってば……♡ もう、返してよっ♡」

 今日は多少ウケがよかったわね。やっぱり攻めるならこっちの方面かしら。
 最近の私の趣味は、もっぱら彼を弄ることにある。普通男なんて童貞を捨てたくて捨てたくて仕方ないものだ。ヤれる女とみるやいなや、お金をなげうってでもチンポ勃起させて飛びついてくる。そんな男達が多い中で、彼のような容姿の整った童貞くんがいかに珍しいか……♡

「ふふ。それじゃ、返してあげる」
「も、もう……どうしてそう意地悪かな……♡」
「んふふ……でも、これは私なりの気遣いなのよ? 私ばっかりがヤってたらかわいそうじゃない。私が男で遊ぶ以上、あなただって女で遊ぶ権利があるわ? 十分に遊べるだけの容姿があるんだし」
「本音は?」
「あなたみたいな清純な子を、汚してどろどろにして、性欲にまみれさせるのなんて最高に興奮するでしょ♡ その内スワッピングとか楽しそうじゃない? それに……なんだかんだ言って、あなたも私と別れないじゃない」
「う……それは、その……えっと……」

 その上変なプライドもなく、いじれば可愛いというのだから私としては手放す理由はない。もじもじとしている彼の肩を軽くたたき、私は微笑みかけた。

「ごめんごめん。この話はおしまいね。コーヒーかカフェラテ、どっち飲む?」
「か、カフェラテで」
「今井さん!」

 私が自販機に向かっている最中、彼を呼ぶ声がする。みると、金髪の女子社員が小走りにこちらに近づいてきていた。彼女のことは覚えている。名前は、小槌伊奈。名前が珍しいこともそうだが、新卒採用ではなくわざわざ一ヶ月遅れの中途で入ってきたという点も社内では評判になっている。たまたま内定辞退者が出た補填として一応見てみようと人事部が通した際、人事部は全員頭を抱えたらしい。そりゃあそうだ。いくらなんでも金髪で会社の入社面接を受けたのだから。だが、実際にはかなり優秀な人材で、入社テスト、ビジネスマナー、PCスキル。どれを取っても即戦力と言って差し支えない逸材の彼女は、即入社となったわけだ。
 異例の入社経歴を持つ彼女の噂は私の耳にも届いている。彼女は私にも軽く一礼をすると、和也と何やら仕事の話をし始めた。

「この例のプロジェクトなんですけど、一応今井さんに確認したくって」
「え、また? ん~……僕じゃよくわからないけど……」
「今井さんのご意見をお伺いしたいんです。お願いできますか?」
「ん~…………多分、問題ないと思うけど。あとは係長の」
「さすがカズ君っ、ありがと!」
「あ、ちょっと……」
「あっ……ごめん」
「カズ君?」

 聞き慣れない呼び方に、私の耳がピクリと反応する。何やら和也は気まずそうにしながら、私を見て彼女に手を向けた。

「いや……別にやましいことじゃなくて……小槌さんと僕は、幼馴染で」
「すみません、幕屋課長……会社だとメリハリつけるために名字で呼んでいるんですけど、つい昔の呼び名で」
「ああ、いえ。それは別にいいわ? はい、和也。カフェオレね」
「どうも……あの、でも本当に」
「大丈夫よ♪ 仕事のことでしょ? ほら、休憩時間終わり、行ってきなさいな♪」
「ほら、行こ? 幕屋課長、失礼します」
「ええ、それじゃ」

 私は手を降って、彼らが離れていくのを見送った。和也は嘘が下手だ。彼が幼馴染だと言うのなら、それ以上の関係はないのだろう。だが……問題なのは小槌さんの方。はっきり言って仕事のセンスは彼女のほうが上だし、三年働いただけのぼんくらよりはよっぽど役に立つ。そんな彼女が、わざわざ和也に助言を求めるなんて言うことは、どう見たって不自然だ……。

「……ん?」

 ふと、廊下を歩く小槌さんのポケットから、何かがひらひらと落ちていった。それは一枚の写真。和也の姿が映った写真だった。

「……ふぅん、なるほどね♡」

 私はにんまりと、口の端が上がっていくのを感じていた。






 それから数日が経った後、仕事終わりの会議室。私は小槌さんを呼び出した。
 緊張した面持ちの彼女を前に、私は写真を取り出して見せる。

「探しているのは、これかしら~?♡」
「……」
「黙ってても無駄よ。これはこの前、休憩室であなたのスーツから出てきたものなんだから」
「そ、それがなんですか……別に、幼馴染の写真持っているくらい……」
「そうねぇ、写真持っているくらいだったら良かったんだけれど……こんなものまで見つかっちゃあねぇ?」

 私は写真の隣に一つずつ「それら」を並べていく。コンセントプラグに仕掛けるタイプの盗聴器や、小型の盗撮カメラ。一つ一つ増えていくストーキンググッズに、彼女の顔が青ざめていく。

「な、なんで……だって……」
「んふふ、朝見たときはちゃんとあったのに? 私って結構人脈が広いの。私達が仕事している最中に、和也の自宅からかき集めて、届けてもらったのよ」
「……っ!」
「あなたのことは調べさせてもらったわ。小槌伊奈。22歳。確かに和也とは幼稚園からずっと、大学まで一緒。在学中はずーっとずーっと彼のことを思い続けていたし大好きだったが……いつも最後の一線が超えられず、告白できないままに青春を過ごし続けた……」
「どど、どうして、そ、そんなことまで……!」
「周りにはバレバレだったみたいよ? まあ、和也はイケメンだけど鈍感だし、あなたは可愛いけれどドのつくヘタレ女子。お似合いといえばお似合いね。周囲はそんなあなたたちがいつかくっつくだろうって放っておいたんでしょうね? まあ、あなたのことなんか知らない私が、あなたが入社する前に横から掠め取っちゃったわけだけど……」
「……っ。そ、そうよ! あ、あなたみたいなビッチより、私のほうがカズ君にはお似合いじゃない!」
「そうね? 彼のために、彼のために~って……他の男になびくなんてことはせず、ず~~っと一途に処女を守り続けてきたんだものね~♡」
「ぐっ……私のほうが……私のほうがカズ君の隣にいるのにふさわしいわ! なのにあんたは、カズ君がいるっていうのに、毎日毎日毎日毎日! 何度も何度も他の男と……! 彼をバカにするのもいい加減に……!」
「あら? わかっていないのかしら? 自分の立場♪」

 まくしたてる彼女の言葉が止まる。そりゃあそうだ。確かに私は浮気セックスしまくっていたとしても、それはそれ。カップルである私と和也の間で認められているんだから、何の問題もない。それと彼女がストーキング行為をしているっていうのは、全く別の話。頭のいい彼女のことだ、わからないはずがない。
 私は取り出したストーカーの証拠の前に肘を付き、彼女を正面から見やる。

「ねえ、取引しましょう?」
「……取引?」
「ええ、そう。取引よ。あなたはストーカー行為を通報されないし、和也と濃密な時間を過ごせる……。それはもう、男女という意味でね……彼の童貞もあなたのもの……どぉ? もっとも、あなたは逆らえないと思うけど?」
「……そんなことして、あんたに何のメリットが」

 私はニンマリ笑って身を乗り出した。

「あの子を、私色に染められる♪」






 それからまたしばらくの時間が過ぎた。大きな仕事を終えた私達は今、夜の繁華街にある居酒屋から外に出てきた。メンバーは私と、和也。そして和也に背負われている伊奈ちゃんの三人だった。

「んん~……カズぅ~……もっと飲も~……」
「ったくもう……ごめんね、リリ。伊奈っていつもこうでさ……お酒だって強いわけじゃないのに……はぁ」
「んっふふ、いいのよ。それだけ信頼されているってことでしょ、幼馴染君♪」
「……ほんとに、怒ってない? 僕は、ちゃんとリリのこと」
「大丈夫、ね? ン♡」

 心配性な彼を、頬にキスをして安心させてあげる。ハニカム和也の後ろの方からは、頬を赤くしながら伊奈ちゃんが睨んできたけれど、まあいいだろう。これから彼女は良い思いができるんだから……♡

「んん、カズぅ……♡」
「ぅ、あっ、ちょっと……♡」

 伊奈ちゃんは彼の背中に体を擦り付けると、おぶさった脚を絡ませるように、彼のおちんぽをグリグリと刺激してきた。背中にはあの、大きなおっぱいがムニュリと押し付けられていることだろう。頬を染めて気まずそうになっている彼に、私は一言告げる。

「狼になっちゃってもいいのよ♡」
「し、しないよ! まったく……」

 歩き始めた彼に手を振り、私も踵を返す。しかし、向かう場所は全く同じだ。そのためにわざわざ、彼女の自宅に近いこの居酒屋を選んだのだから。私は駅に向かうと見せかけて、次の角を曲がり……付近のネットカフェに入り込んだ。念のためフリーパックの完全個室を選んでブースに入室。スマホで伊奈ちゃんの自宅に仕掛けたカメラを監視すれば、程なくして2人が現れた。
 白い壁に、明るいパイン材のフローリング。玄関と一緒になったキッチンがワンルームらしい。そんな部屋に伊奈ちゃんをおぶさった和也が入ってきた。

『ほら、伊奈。ついたよ』
『んんぅ……もっとくっついてたい』
『あのねぇ……ほらほら、降りなってば』
「……ほんとに襲わないのねぇ……」

 我が彼氏ながら、私は静かにため息を付いて呆れてしまう。
 自分の背中におぶさってくれるような子が、自宅に入って「もっとくっついていたい」だ。これで襲わないのだから筋金入りだろう。まあ、こんな彼だからこそ伊奈ちゃんも長い間踏み切れずにいたんだろうけど。
 いつもなら、ここで大人しく降りて、帰ってお終いなのだろう。だが今日は違う。彼女はもう、後がないのだから……♡ 伊奈ちゃんは名残惜しそうに和也の背中から降りると、彼の手を握って見つめた。

『帰っちゃやだ……♡』
『え、やだって……うーん、どうするの? 飲みなおす?』
『バカ……カズは、バカだよ……♡』
『え……っ!?♡』
「……♡」

 伊奈ちゃんは握った彼の手から滑らせて、両手でしっかりと手首を握った後、自分のおっぱいに押し付ける。スリーサイズを聞いたところ、彼女のバスとはJカップだ。あれだけの物を持っていながら、ずーっと和也のために貞操を守ってきたのだから大したものだ。いくらでも金のある男を引っ掛けられるだろうに。彼女はうるんだ瞳で和也を見つめて続ける。

『わ、私、カズがいい。カズと一緒になりたいの……っ♡ お願い、一緒にいてよ……♡』
『い、伊奈、そんな急に。ぼ、僕にはリリが』
『し、知ってるよ? 私……カズが……スマホゲームの金髪の子、好きだって言うことも……♡ だから私……髪、染めたの……』
『……っ!』

 よしよし、狙い通りね。和也はいい子。だからこそ、自分が原因で相手が何かを変えたということに弱い。彼女が自分のために何かをしたという事実を知れば、決して簡単には帰れないはずだ。一瞬の動揺を見逃さず、彼女は続ける。

『……私ずっと、カズと、一緒になりたくって……ずっとずっと……中学から、おいかけて……』
『伊奈……』
『か、カズが幕屋課長と付き合ってるのも知ってる……! 迷惑なんかかけないっ。でも、でも……幕屋課長は、いっつも他の男とヤってるじゃない……。カズがしたって、いいじゃん……今日も課長、言ってたでしょ? 狼になってもいいよって……♡』
『い、伊奈、何を……っ!』
『ね、だ、だから…………♡』

 ぷちぷちとブラウスのボタンを開き、スカートを落とし……彼女は素肌を晒していく。水色のレース下着に包まれた女体を前にして、和也は止まっていた。

『私としてじゃなくてもいい……幕屋課長の代わりでもいい……ゲームのキャラの代わりでもいいの……お願い……抱いて♡』

 和也は黙っていた。けれど伊奈ちゃんが近づき、ズボンを下ろす手は止めさせない。彼女の背中に腕を回すのを見た時、私は席を立った。ヤった!
 手早く支払いを済ませ、足早に彼女のアパートへと向かう。当然その間もスマホで二人の様子はチェックしている。軽いキスから始まり、抱きしめあい、お互いの下腹部をこすりつけ合う。ベッドに向かう暇もなく、彼女はその場で和也を引きずり落とし、足を開いた。彼女の股間に、裸の彼の腰が近づき、伊奈ちゃんの呻きが漏れる。
 ああ、どうしよう。私がサれているんじゃないのに、私……♡ 内股に密が、流れ落ちていく……っ♡ 胸の奥、喉の奥に、肺全体を埋め尽くすほどの、甘い乾きが広がっていくっ♡
 アパートの階段を上がり、彼女の部屋の前に向かうときは、もう小走りだった。玄関を開き、揺れる丸いお尻と……青くなった和也の顔とご対面……♡

「リリ……!」
「あーあ、ヤっちゃったわねぇ~……♡」

 私はメガネを取りながら、家の中へと入り込み……後ろ手に鍵を締めた。






 此処から先はスピーディーに行わなければならない。冷静になって萎えてしまったら台無しだ。萎えさせる間もなく、興奮で現状を塗りつぶさないと……♡ 私は背中から彼に抱きつき、そのまま彼の両手をとって、伊奈ちゃんのおっぱいを触らせる。止まっていた腰は、私が後ろからヘコヘコと押し付けて、無理矢理に出し入れ……♡

「あっ、あっっ、ぅう、んぁっ♡」
「んふふ、女の子みたいな声出しちゃって♡ ほぉら、伊奈ちゃんのこと気持ちよくしてあげて? ど~ぉ、伊奈ちゃん♡ 和也のおちんぽは♡」
「カズ、かず……もっと、もっと、してぇ?♡ ァっ、ン、んぁっ、あぁ~♡」
「ご、ごめ、ごめん、リリ、僕……っ♡」

 駄目、許さない♡ ここでそんなつまらない貞操観念持ち出して終わらせるなんて、そんな、情けないこと許さないわ♡ 私は彼の手と腰を動かし続けながら、その耳元に語りかける。

「ごめんなさい~? それ、言わなきゃいけないのは伊奈ちゃんに対してでしょぉ?♡」
「な、どういう……っ」
「彼女、あなたとセックスしたくって、ず~っとず~っと……処女だったのよ?♡」
「……っ! い、伊奈……そうなの……?」

 両胸に当てられた手を、伊奈ちゃんがすくい上げる。私の掴んだ手首の先で、両手の指を絡めあって恋人繋ぎした彼女は、涙目になりながら和也を見つめた。

「そう、だよ……ずっと、カズとしたかった。カズがよかったから、カズ以外としたくなかったから……っ♡」
「そ、そんな……っ」
「鈍感で悪い男の子ね……♡ 自分のことを好きだった女の子のこと放って置いて、ずーっと気づかないで、告白してきた職場の美人上司とあっけなく付き合っちゃうんだから……♡」
「で、でも、僕はそんなの……」
「うん、いいのよ、そんなことはどうでも♡ それよ、りっ♡」
「んぁっ♡」
「あっっぐ……♡」

 腰を後ろから打ち付けて、お預けを喰らい続けていた初物オマンコと、くだらない貞操観念で使ってこなかった童貞おちんぽが、正面衝突♡ 方や愛し続けていた男のチンポで、方や生まれて初めての極上オマンコだ♡ ふたりとも白目を剥いて、頭の中真っ白になるくらい気持ちいいに決まっている♡

「んふふ、セックスって、気持ちいいでしょう?」
「あっ、ぁぁっ、あっんぁ……っ♡」
「伊奈ちゃん、あなたはどぉ? 和也のおちんぽ気持ちいい?♡」
「きもち、きもちぃ♡ ぁっ、あっひ♡ きもちぃ、おちんぽ、きもちぃ♡」
「あら、おちんぽなら誰でもいいの?」
「ちがぅ、ちが、うぅ♡」
「じゃあ聞かせてあげてよ、この子に……♡」

 後ろから体重をかけて、今度は二人の体を密着させる。伊奈ちゃんの両手が和也の背中に周り、彼女は耳元で囁いた。

「かずの、かずのおちんぽがいい、んっ、んぁ♡ かずのがいいっ♡ かずの、ぉっ♡ かずの、おちんぽが、きもちぃ♡ のぉ♡ あっ、んっ、んぁ♡」
「……っ♡ あっああっ、んぁあああ゛っ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 これで耐えられるはずがない。今まで頑なにセックスを断っていたとしても、いやむしろ、初めてだからこそ。この初めてのおマンコ快楽と、雄として求められる快楽に逆らえるはずもなく、和也はパコパコと腰を振り始めてしまった♡

「んっふふ、いいわ、さいこぉ♡」
「あっ、あっぐ、ンぉっ、お゛っ、ぉおお♡」
「んっぐ、ぅぁ、あ゛っ、んぁぁ~~、あ゛ッ、あ゛っ、んぁ~~~♡」

 残像ができる程の素早い腰振り。おマンコはぐちょ濡れで、辺りに汁がまき散らされている。男の腰に絡まる足、抱き着く両腕。腰が震えて、なかにびゅっびゅ~っと出ていく射精音が、もうこっちにまで聞こえてきそうだった……♡

「はぁ~……はぁ゛~……♡」
「あっっ、あ゛っ、んぁ、はぁぁ、はぁぁ♡」
「ふふ、二人ともすっごく気持ちよさそう……それじゃぁ♡」

 私もまた、一糸まとわぬ姿となって、彼の背中にしがみついた。伊奈ちゃんの体から引きはがし、荒く息をする唇を奪い、舌をねじ込んでいく♡ ころころと乳首を転がし、射精後の倦怠感を吹き飛ばす。私は彼の体をこちらに向けながら囁いた。

「ヤっちゃったわね~♡ 結婚してないのに♡」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ♡」
「しかも浮気♡ 彼女じゃない女の子の処女を奪い、生でヤって、中に出した♡ その一方で彼女の私とはできないなんて……言わないわよね? あなたはそんな人じゃない♡ あなたはそんな“酷い男じゃない”もの……♡」
「うぅっ、うぅぅ……♡」
「ほーら、おいでぇ? 気持ちいいこと、しよ? ね?♡」

 後ろを向いて、お尻を高く上げる。もう何が何だか分からなくなっている彼が、私の腰に手を当てるのにそう時間はかからなかった。ずぷりと中に入り、後ろから何度もぱちゅぱちゅと、女の肉の良さを味わっていき……私は男を貪り食らう♡

「あっ、んぁぁ~、あ゛っ、ン♡ あぁ、いぃっ♡ すっごい、おっきぃ♡」
「ぅっぐ、んぐっ、んぁっ、あっ、ぁっ!♡」
「んっふふ、すっごい可愛い♡ ほぉら、もっともっと、腰振りな? パコパコ、ドヂュドヂュドヂュドヂュ、腰振って、いっぱい、気持ちよく、なっちゃいなぁ?♡ んっふふ、ふふふふ♡」
「んぁっ、あぁっ、ぅ、うっぐぅぅう、んぐぅう♡」

 私の体を強く抱きしめ、彼はもう一度中へと射精する。訳の分からないままに迎えた、二人への射精。もう言い逃れはできない……♡ 粗く息をして尻もちをする彼に、物欲しそうな顔をして伊那ちゃんが近づき、すり寄ってくる。私はにんまり笑って、二人を見下ろした。

「明日は休みだし、夜も長い……皆でゆぅ~っくり、楽しみましょ?♡ んふ、ふふふふふ♡」






 セックスというのは楽しいものだ。楽しくて、気持ちよくって、一度その良さを知れば離れがたいもの……人間の三大欲求の一つなんだから、それは致し方ない。そう、たとえ腰を振って求めてきたとしても、仕方ないことなのだ♡

「り、リリ……♡」
「んふふ、したいの?♡」
「し、したぃ……セックス、したい……っ♡」
「やらしい子、ほら、おいで♡」

 家のソファに寝転がり、服も下着も脱いで股を広げる。彼はぱっと顔を明るくすると、テーブルの端に置かれたコンドームの内一つを自分のチンポに付けて……ぬぷりと私の中に入れてきた♡

「ぁっ、あぁ、ん、んぁ~~……♡」
「んっ♡ とろけちゃって、可愛いんだから♡ おマンコ気持ちいい?」
「きもちぃっ。きもち、いぃっ♡♡ あっ、んぁ♡」
「んっ、ぁ~、いいっン♡ んっ、んぁ♡ ん?♡」

 彼とのセックスに興じていたころ、不意にぴろんっと音が鳴る。スマホの通知音だ。私のじゃない。彼が手に握ったスマホからだった。もうセックスに夢中な彼の手からソレを奪い取り、画面を見やる。送り主は「伊那」。内容は「ねえ、今度いつできる……?♡」だった♡

「んっふふ、いい幼馴染をもったわねぇ~?♡ またヤりたいってぇ~♡」
「い、伊奈が? あっ、ぅ、んっく♡」
「私よりもおっぱい大きいし、今度はパイズリしてもらったら?♡」
「で、でも、そんな……♡」
「ほら、んっ。どう、する?♡」

 スマホを操作し、返信文を打ち込む。あとは送信を押すだけ……♡ その状態で彼に画面を向けてみた。和也は少しの間画面を見て戸惑うも……送信ボタンを押してしまう♡

「んふふ、次の約束取りつけちゃったねぇ?♡ 彼女とセックスしてるのに、んっぁ♡ 浮気相手と約束取りつけて、いけないんだぁ?♡」
「お、お互い様、じゃないか……っ、ぅ♡」
「そうね♡ ほら、もっと腰振りな? 変態君♡」
「ふーっ、ふーっ、んっ、あぁっ、ぁっ♡」
「ぁっ、んんっ、んぁっ、あっンン♡」

 私はぞくぞくと背筋が震えるのを感じながら、彼の体に手足を絡みつかせる。今度はどんなことをしてやろうか。そう考えると、快感は何倍にも、何十倍にも、膨れ上がっていった♡

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