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Iceモナカ公国 2024/06/06 00:29

「のろい首塚5」背景モデル制作3 如何にクリスタへ

2024.06.06 更新
えち漫画「のろい首塚その5」を描くにあたり 女子トイレ の背景モデルが必要に。
漫画下描きから完成までの背景モデル制作の流れを3回に分け記載する。
・「のろい首塚5」背景モデル制作1 仮モデル使用
・「のろい首塚5」背景モデル制作2 本番モデル制作
「のろい首塚5」背景モデル制作3 如何にクリスタへ


クリスタの事なんぞ忘れて 作ってしまった背景モデル。
Blender のマテリアル描画がクリスタで再現できる筈もなく…どうしたものか。

だが最終的にクリスタでここまで再現、無事背景に使用できた。

如何にしてクリスタ上で再現したか、その作業内容を以下に。

Blender 3.6.5
ClipStudioPaint Ex 3.0.2
PC: Surface Go(CPU:Pentium, RAM:8GB)クリスタ
PC: Surface Pro 7(CPU:Core i5, RAM:16GB)Blender


まずはエクスポートして確認

まず手始めにそのまま FBXエクスポートして確認する。
エクスポートの設定は第1回の設定と同じ。

クリスタで FBXを読込むと…
見事にベースカラーのみ…まぁそうだろうな。

ふーむ、テクスチャにベイクすればいけるか?

試しにテクスチャベイクしてエクスポート

試しに「床」をベイクしてクリスタで再現できるか確認する。
参考:シーンにライティングを追加して、テクスチャをベイクする

レンダー設定と確認

レンダープロパティを開き、レンダーエンジンを「Cycles」
(※残念ながら標準では Cycles でしかベイクが出来ない)
(サンプリング>ビューポート>サンプル数32)
・サンプリング>ビューポート>デノイズ 有効。
(サンプリング>レンダー>サンプル数128)
・サンプリング>レンダー>デノイズ 有効。
・ベイク>ベイクタイプ「統合」、ビュー元「表面の上」
・ベイク>影響>全てチェック。
・ベイク>出力>ターゲット「画像テクスチャ」、画像クリアにチェック。
・ベイク>余白>タイプ「拡張」、サイズ「16px」
(※デノイズを切ると粒子の荒い画像になる)

ベイクされる画像がどのようなものかビューで確認。
ワークスペースを Shading 、3Dビューシェーディングをレンダープレビューに。

確認すると窓が暗い。外環境を何も設定していないからだ。
拘るなら環境テクスチャを使うが、屋内で小さな窓なのでカラーのみに。
ワールドプロパティ > サーフェス > カラー を明るい白色にする。
(窓が明るくなったが壁も明るく…何か間違ってそうではある)


マテリアルにベイク準備

ワークスペース Shading で「床」を選択。
床のマテリアルにベイク用「画像テクスチャ」ノード追加。
ノードの「+新規」でベイク用テクスチャを作成(1024 x 1024、他の設定そのまま)

ベイク実行

ベイクする「床」オブジェクトを選択。
床マテリアルのベイク用テクスチャノードを選択。(白枠が付く)

レンダープロパティ > ベイク >「ベイク」ボタンを押して実行。
左下のビューにベイク後の画像が表示されるので、画像 > 保存。
ファイルフォーマット「PNG」、RGBA、色深度8、圧縮15%、sRGB で「別名保存」(なぜ別名…)。

エラーの意味

No valid selected objkects.
ベイクするオブジェクトが選択されていない。
Object "..." is not enabled for rendering.
オブジェクトがレンダー無効にされていてベイクできない。

ベイクテクスチャの確認

ベイクしたテクスチャを確認するには、
ベイク用テクスチャをマテリアル出力に接続する。

クリスタで表示させるには プリンシプルBSDF が必要。
ベイクテクスチャ ⇒ プリンシプルBSDF ⇒ マテリアル出力 と繋ぐ。
(プリンシプルBSDF はスペキュラー0、粗さ0にした)
(※グループノードに入っているとクリスタ表示に失敗する)

(※確認が終わったら、元の接続に戻すのを忘れずに)

床を確認すると問題点が、黒い影は何かな?
またトイレBOXをベイクすると白い線が…これは?

ベイクテクスチャの黒い影


黒い影は何かのオブジェクトが存在し影になっている。
ビュー非表示で見えてなくてもレンダー有効ならベイクされるので注意。
「レンダー無効」か「ビューレイヤーから除外」にする。

インスタンス元はレンダー無効にできない
インスタンス元のコレクションを「レンダー無効」にすると、
インスタンス複製したオブジェクトもレンダー無効になる。
コレクションを作成して、その中にインスタンス元を入れ、
作成したコレクションをレンダー無効にすれば、インスタンス複製オブジェクトに影響なく無効化できる。

ベイクテクスチャの白い線


トイレBOXの壁の床に近い部分が白い。
本来なら床と壁板の接地面なので真っ暗なはずだが…
調べると、ワールドカラーが床平面ポリゴンを突き抜けて壁を照らし白くなっている。
ワールドカラーを遮蔽する壁で女子トイレを覆うと解決した。(窓は覆わず)

エクスポートしてクリスタで確認

クリスタで問題ないかFBXエクスポートして確認する。

ふむ、床は正しく出ている。
テクスチャベイクすればクリスタにて再現できそうだ。

その他 ベイクTips

ベイクテストの高速化

ベイクテクスチャのサイスが大きくなるにつれ、ベイクに時間が掛かる。
サイズを小さく(例:1024 ⇒ 256)すると劇的にベイクが速くなる。
画質を見るには適さないが、ベイクの簡易確認なら一時的に小さくするのもアリ。

ベイクテクスチャのリサイズ

Shading ワークスペースで、左下のビューで対象テクスチャを表示。
画像 > 拡大縮小 でリサイズ。(画像 > 保存も忘れずに)
(リサイズ時、XY両方選択すると同時入力できるので楽)

ベイクテクスチャを部分更新したい場合

1つのオブジェクトのみベイク更新したい等の場合は、
レンダープロパティ>ベイク>出力>画像をクリア のチェックを外すと上書きできる。

Eevee でベイクしたい場合

TexTools アドオンで可能らしい。
しかし統合したベイクが出来ないので今作では使わなかった。


ベイク作業の効率化

テクスチャベイクで行けそうだと思ったが、
オブジェクトの選択や各マテリアルのノード切替は流石に面倒。
実作業上はベイクは手間がかかりすぎて使えない。
何か良い手段はないか?

ベイクテクスチャ確認の効率化

確認時にのみベイクテクスチャを出力ノードに繋ぐにはどうするか?
属性ノードで接続の切替ができる。これを使う。

追加>入力>属性 でノード追加。
タイプは「ビューレイヤー」、名前は「prop_view_baked_tex」とする。
属性ノードを選択して、追加>グループ>グループ作成。
グループ入力を整理、グループ名を「Baked出力選択」とする。
(※グループにしたのは複製や修正が楽だから)

この「Baked出力選択」を以下のように接続
これで「prop_view_baked_tex」の値で切替できる。

ビューレイヤーにプロパティ追加
ビューレイヤープロパティ > カスタムプロパティ > 新規
タイプを「ブーリアン」、名前を「prop_view_baked_tex」としてOK。
これでチェックのON/OFFだけでノードの切替ができる。

ベイクオブジェクト選択の効率化

オブジェクトの選択状態の記憶にはビューレイヤーを使った。
ビューレイヤーは下記設定を個別に持つようである。
・オブジェクトの選択状態
・ビューポートから除外
・ビューポートから隠す
・ビューレイヤープロパティ
よってベイクするテクスチャの枚数分ビューレイヤーを作成。
ベイクするオブジェクトを選択しておく。
(※レンダー無効は記憶しない、ビュー除外で代用)

これでビューレイヤーを切り替えるだけで、オブジェクトは選択されている状態になる。

ベイクテクスチャノード選択の効率化

実は各マテリアルはノードの選択状態を保持している。
よって1度選択状態にしておけば以降は作業の必要がない。
マテリアル編集を行った後は必ずベイクテクスチャを選択状態にするルールで行く。
(※他の方法は後で説明するスクリプトを利用すれば可能と思う)

効率化後のベイク作業

効率化後のベイク作業は
1. ベイク用ビューレイヤー選択
2. ベイク実行、画像保存
3. ベイクテクスチャ確認用ビューレイヤー選択
(「prop_view_baked_tex」にチェックの入った確認用ビューレイヤーを作成した)

ビューレイヤーを切り替えるだけで済むようになった。


ベイクとエクスポート

モデル構成の変更

ベイクテクスチャが多いと管理が難しいので、ある程度オブジェクトを纏めて数枚に。
トイレBOX2はドアが開閉して陰影が変わるので、影響するものは2枚必要。
漫画に必要なのはトイレBOX2だけなので、他のBOXはそれを使い回す。
洗面台はそれぞれ陰影と鏡の映り込みが異なるので個別にベイクテクスチャ必要。

以上の事から必要なベイクテクスチャを決定
・baked_ルーム.png (size.1024、トイレBOX2ドアOpenのトイレルーム)
・baked_ルームClose.png (size.1024、トイレBOX2ドアCloseのトイレルーム)
・baked_BoxOpen.png (size.1024、トイレBOX2ドアOpenのトイレBOX2)
・baked_BoxClose.png (size.1024、トイレBOX2ドアCloseのトイレBOX2)
・baked_ホルダーOpen.png (size.512、トイレBOX2ドアOpenのペーパーホルダー)
・baked_ホルダーClose.png (size.512、トイレBOX2ドアCloseのペーパーホルダー)
・baked_洗面台001~004.png (size.512、各洗面台)
・baked_ダウンライト.png (size.256、天井のダウンライト(4つ共通))

纏めたベイクテクスチャに合わせてUVを再展開。
マテリアルをベイクテクスチャに合わせて整理。

インスタンス複製オブジェクトに個別にマテリアルを設定する必要から、
インスタンスを実体化してオブジェクト固有のマテリアルを設定する。

インスタンスの実体化
オブジェクト散逸を防ぐためコレクション(洗面1)を作成して入れてから実体化。
全体を動かす為のエンプティ十字(洗面001)を追加して親に。

オブジェクト固有のマテリアル設定
実体化したオブジェクトは元データとリンクした状態。
マテリアルも元データが使われるが、画像の部分を切り替えるとオブジェクト固有に設定可能。

ベイク

各ベイクテクスチャを作成。問題ないか確認。

エクスポート準備

クリスタ用にエクスポートするには、ベイクテクスチャが単純に出力ノードに接続されている必要がある。
だが作業効率化のためグループ化したり属性で切替している。これではクリスタで出ない。
スクリプトを使用してマテリアルの単純化を行う。

自動化のためスクリプトの勉強

参考:Blender で Python スクリプトを実行
ワークスペースを 「Scripting」 にして作業を行う。

コンソールでテスト

左側のコンソール画面でテストを行うも文字が入らず…???
マウスカーソルがコンソール画面上に無いとキー入力できない。
まったくBlenderって奴は…
コンソールに以下を入力して実行するとオブジェクト名が列挙される。

>>> D = bpy.data
>>> for o in D.objects:
>>>     print(o.name)
>>>     

どうやって実行するのか分からなかったが、最後の空行を改行すると実行された。
表示された名前を見るに、シーンのオブジェクトが一覧されてそうである。

テキストエディタでテスト

画面中央がテキストエディタ画面。新規を押すとエディタが使用できる。
実行を押すとエディタ上のスクリプトが実行される。

実行ログはシステムコンソールに出ている。
トップバー:ウィンドウ > システムコンソールの切替。

一部文字化けしているが重要ではないため問題ない。
気になる方はコマンドプロンプト等からBlenderを起動する。
参考:簡単に起動する方法

マテリアルのベイクテクスチャ接続自動化スクリプト

色々情報を漁ってようやくスクリプト完成。

全マテリアルを捜査し、マテリアルに「Baked出力選択」グループがあり、ベイクテクスチャが接続されている場合に、ベイクテクスチャ⇒プリンシプルBSDF⇒出力と接続する。

ConnectBakedTexture.py (7.14kB)

ダウンロード

実行手順
1. Scripting ワークスペースに変更
2. トップバー:ウィンドウ > システムコンソールの切替 を行う
3. 「テキストを開く」でスクリプトファイルを開く
4. スクリプト実行(ヘッダ:テキスト>スクリプト実行、または実行ボタン)
5. 結果をシステムコンソールで確認

※マテリアルが変更されるので保存しないように注意。
blenderファイルを別名保存してそこで作業すれば安全。

エクスポート

マテリアルをエクスポート用に変更したら、FBXエクスポートする。
第1回のエクスポートと同じ設定でエクスポート。

エクスポート対象はビュー表示オブジェクトのみにしているので、
エクスポートしたいオブジェクトのみビュー可視にしたビューレイヤーを作成しておくと便利。


Clip Studio Modeler で素材セットアップ

ドアの開閉やマテリアルの切替などがあるので、
FBXをそのまま利用するより素材としてセットアップした方が良い。
Modeler を立ち上げセットアップを行う。

第1回で作成した仮モデルの素材を更新せず、新規で作成する。
(クリスタで仮モデルの置換を行うには、別素材である必要あり)

FBXの読込

右のオブジェクト構成でノードタブを選択。
下の「ファイルから追加」でFBXを読込む。

仮モデルと違いテクスチャが付いた状態で読込まれる。

マテリアルのセットアップ

右のオブジェクト構成でマテリアルタブを選択。
マテリアルを見ると同じ材質が複数存在する。
下の「同一材質をマージ」で整理する。

このモデルでは、ドア開閉でテクスチャを別に用意している。
マテリアルをドアオープン、ドアクローズの2つ用意する。

初期マテリアルをドアオープンに

下枠のオブジェクト情報に移りサムネイルを撮影。(NoImageをクリック)
初期マテリアルはドアが開いた状態なので、名前を「ドアオープン」に。
(※鍵をかけるとオブジェクト情報に表示されなくなるので注意)

サムネイル撮影のカメラ操作
サムネイル撮影でのカメラ操作は本操作とは違い
左ドラッグで回転、中ドラッグで平行移動、右ドラッグで前後移動。
(本操作もこれにしてくれないかな…随分ましになるのだが)

マテリアル複製してドアクローズに

オブジェクト構成の「ドアオープン」を選択して、下の「ノードの複製」を実行。
名前を「ドアクローズ」。
ドアクローズのフォルダを開いて、テクスチャを変えるマテリアルを選択、
下の情報の画像部分をクリックするとテクスチャファイルを読込めるので、
ドアクローズ時のテクスチャを選択する。

全てのマテリアルの変更が済んだら、サムネイルを撮影して完了。

可動オブジェクトのセットアップ

トイレBOX(個室)2番のドアが開閉する。その可動設定を行う。
可動設定を行わなくてもドアの回転はできるが、操作が簡単になるのと可動範囲を限定するために設定する。

可動オブジェクトの選択
稼働するオブジェクトを選択状態にする。
これはオブジェクト構成のノードから選択できる。
トイレBOX2のドアを選択。

可動オブジェクトに追加
オブジェクト構成の可動タブを選択。
可動フォルダを開いてから下の追加ボタンを押す。

オブジェクト情報に移りサムネイルを撮影、名前を「ドア開閉」。
1. バーを最後の位置に動かす
2. ドアを回転させる(パーツ移動でドアを閉じた位置まで回転)
3. キーを追加
これでバーを動かすとドアが開閉する。

オブジェクト基本設定

このオブジェクトのサムネイルとクリスタでの表示設定を行う。

オブジェクト構成でスケッチタブを選択。
オブジェクト情報に移り
・サムネイル撮影(素材のサムネイルになる)
・名前を「女子トイレV2」
このモデルはライトや陰影をテクスチャにベイクしているので、
光源の影響をOFF、水平面に影を落とすOFF、
また輪郭線も必要ないのでOFF にする。

クリスタ素材として登録

クリスタの素材パレットに登録する。
ファイル > 「新規素材として登録」するとダイアログが開く。
オブジェクトの名前を「女子トイレ V0」、サムネイルは NoImage、
素材保存先を決めて登録。

CLIP STUDIO を立ち上げて素材管理に素材があるか確認する。


クリスタでの作業

素材セットアップの効能

素材セットアップでクリスタでどうなるか図示。

マテリアル

可動オブジェクト

仮モデルの置き換え

仮モデルを本番モデルに置き換える作業は意外に簡単。
仮モデルの3Dレイヤーを選択、仮モデルのコマ枠に素材ドラッグドロップ。
(3Dレイヤー選択は必要ないかも)

オブジェクトリストを開き、仮モデルを選択して削除。

無事置き換え完了。
面倒なカメラ設定周りを行わずに済むのは本当に助かる。


手描きの必要な場所

鏡の映り込みは手描き修正

鏡の映る角度毎にテクスチャをベイクしようと考えていたが、
流石に面倒になって適当に手描きした。

人物の落す影は手描き

適当に乗算で影を描く。


最後に

Blender でのテクスチャベイクからクリスタに持ってくる流れを
書いた記事が見当たらなかったので、実に苦労した。
誰かの参考になれば幸いである。
(恐らく未来の自分が忘れて参考にするのである)

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Iceモナカ公国 2024/06/01 19:46

「のろい首塚5」背景モデル制作2 本番モデル制作

2024.06.01 更新
えち漫画「のろい首塚その5」を描くにあたり 女子トイレ の背景モデルが必要に。
漫画下描きから完成までの背景モデル制作の流れを3回に分け記載する。
・「のろい首塚5」背景モデル制作1 仮モデル使用
「のろい首塚5」背景モデル制作2 本番モデル制作
・「のろい首塚5」背景モデル制作3 如何にクリスタへ


前回作成した仮背景モデルから本番モデルを作成する。
モデルをブラシュアップし、UV展開、マテリアル設定までを行う。

「女子トイレ」背景モデル完成版(EEVEE、AO無し)

クリスタの事なんぞ忘れて(忘れてた)
Blender で出来る事をやってみた感じである。

では作業の流れを以下に。

Blender 3.6.5
ClipStudioPaint Ex 3.0.2
PC: Surface Go(CPU:Pentium, RAM:8GB)クリスタ
PC: Surface Pro 7(CPU:Core i5, RAM:16GB)Blender


参考:ワールドモデリング(部屋モデリング)
vol.01 部屋の空間を作成しよう!
vol.02 窓を作成しよう!
vol.03 部屋のモデルに質感をつける
vol.04 画像テクスチャを作成しよう!
vol.05 シーンにライティングを追加して、テクスチャをベイクする

仮モデルを本番モデリング

仮モデルで漫画下描きの背景に使用した。
問題点や必要なディテールを確認、それを踏まえて本番モデリングを行う。

本番モデリングに備えてちょっと勉強
基本的なモデリングの方法

ワークスペースを Modeling にして作業開始。

トイレ便器

水タンク

左右対称なので ミラーモディファイアを使う

水タンクは左右対称なので左側を右のコピー表示にする。
水タンクをワイヤーフレーム&透過、ループカットで中央で切断、頂点編集にして左側を選択削除。
プロパティウィンドウ > モディファイア > モディファイア追加 > ミラー。

角を丸める

スムーズシェードに
オブジェクトモードにして、オブジェクトを選択。
右クリックメニューで「スムーズシェード」にする。(元はフラットシェード)

サブディビジョンサーフェス追加
モディファイアプロパティ > モディファイア追加 > サブディビジョンサーフェス
丸くなりすぎる所はループで辺を増やして対応。

後はタンクの蓋を形成して完成。

面の向きを確認

面の向きが正しいか確認する。
ビュー右上の オーバーレイ > ジオメトリ「面の向き」をチェック。
これは頻繁に使うので、お気に入りツールに登録をお勧めする。

面の向きが逆なら反転させる。
編集モード、対象面選択、Alt + N > 反転

便器、便器フタ

ミラーモディファイアとサブディビジョン追加。スムーズシェードに設定。
後は角が丸すぎる所をループカットを入れて角を立たせる。
便器の蓋は開けないので中は作成しない。便座も作らない。
最後に面の向きを確認して完成。

トイレ紙(トイレットペーパー)

コレクションを新規作成、名前を「トイレ紙」。
オブジェクトモードで 追加>メッシュ>円柱、半径0.055m, 深さ0.11m。
面を差し込み×2(0.035m、0.002m)、内側をブリッジで繋いで「芯」を形成。
オブジェクトモード、右クリック > スムーズシェード、自動スムーズにチェック。

トイレ紙ホルダー(トイレットペーパーホルダー)

コレクションを新規作成、名前を「トイレ紙ホルダー」。
「トイレ紙」のインスタンスを2個追加。

本体

天板と背面の金属板を一体成型。
ミラーモディファイア追加。スムーズシェード、自動で60度。
角はベベルで丸めてスムーズに。

ホルダー金具

本体を複製して背面金属板以外を削除。空いた面は面を張る。
ミラーモディファイアとサブディビジョン追加。スムーズシェードに。
棒の厚みは 0.006m(6mm)、ループカットで大まかに成形し、不要な面と辺を削除。
原点を金具の回転軸に移動。

ペーパー押さえフタ

トイレットペーパーモデルの曲面を利用する。
必要な面を選択し メッシュ>分離>選択 で別オブジェクトに。
ミラーモディファイア追加。スムーズシェード、自動。
フタらしく形成。原点を回転軸に移動。
もう片方のフタはオブジェクトのリンク複製で。

トイレBOX(トイレ個室)

「トイレ紙ホルダー」「トイレ便器」をインスタンス複製。

ドアと壁

壁は前後左右を独立したオブジェクトにする。
ドアは原点を回転軸に移動。
壁の上下はナイフでカットして金属の部材に。

ドアロック、ドアストップ

ドアロック、ドアストップを形成。
どちらも漫画でアップにならないので軽く仕上げる。

便器コントローラー

こちらもアップにならないので直方体のみ。

洗面台

洗面ボウルと蛇口はディテール高めで作成する。
その他は軽く仕上げる。
キャビネットも開けられる事は無いので内部無し。

洗面ボウル

ブーリアンモディファイアは適用して淵を滑らかに形成。
スムーズシェード、自動で60度。
左右は丸めず、前面のみ角を丸める。

蛇口

ミラーモディファイアとサブディビジョン追加。スムーズシェード、自動。

背面パネル

鏡の部分を少し窪ませて存在感を出す。

ダウンライト

コレクションを新規作成、名前を「ダウンライト」。
電球は作るがソケットは見えないので作らない。

円柱オブジェクトの底を抜き良い感じに形成。
面の向きは反転して内向きに。
スムーズシェード、自動。

電球

UV球からZを縮めて電球に。そしてスムーズシェード。

女子トイレ

「トイレBOX」「洗面台」をインスタンス複製。
壁はそれぞれ独立したオブジェクトにする。
床は平面オブジェクト追加。

天井

床オブジェクトを複製、面の向きを反転。
「ダウンライト」のインスタンス配置。
天井平面にナイフで六角形をポイント、最後はダブルクリックで閉じてEnterで確定。
削除 > 面 でくり抜き。


UV展開

UV展開は大変そうなので今までやってこなかった。
だがもう逃げられないようだ…戦うしかあるまい。

参考:
blender初心者はコレさえ見ればUV展開できます
Blender:UV展開
手動で思い通りにUV展開する方法まとめ

UV用語
シーム:UV展開用の切れ目
アイランド:UV展開図のひと固まり(※海に浮かぶ島の様に見えるから?)

では始める。ワークスペースを「UV Editing」に。

TexTools アドオンを導入

参考:TexToolsの使い方
TexTools 1.6.1 をインストール。
UV展開では必須なツールなので入れた。

オブジェクトトランスフォームのスケール適用

UV展開は、メッシュの形状や面積を考慮して展開される。
しかしオブジェクトにスケールが掛かっていると、メッシュの形状と表示の形状は異なっている。
よって表示イメージ通りに展開されないのでスケールはメッシュに適用する必要がある。
オブジェクトモード、オブジェクト > 適用 > スケール

必要ない面を削除

UV展開するにあたり、見えないなど必要ない面を削除した。
例えば便器の底面や洗面台の背面など。

シーム設定

UV展開するにあたり、きれいに展開するための切れ目(シーム)を入れる。
切れ目を入れる辺を選択して、UV > シームにマーク で設定。
シームは赤色で表示される。

勘所が分かればサクサク入れられるが、
UV初心者はまずUV展開して、良くない場所にシームを入れる感じ。

UV展開

編集モードにて、3Dビューで面を全選択後、UV > 展開

3Dビューで面が選択されてなくてもUV展開を見られるようにするには、
UVエディター画面のヘッダー左(左上のアイコン)「UV選択の同期」をONにする。
(※この表示状態ではUVのアイランド選択はできない)

チェッカーマップで確認

TexTools の CheckerMap を使用してテクスチャの歪み等のUV修正。
デティールが必要なところを大きく展開(=チェックは細かく)
逆に必要ないところは小さく。

テクスチャベイクを考慮した修正

ベイクをする場合、UVが重ならないように修正する。

ミラーモディファイアのUV展開

ミラーモディファイアのUVは反転して重ねた状態になっている。
ミラーを適用した状態でUV展開したい場合、
モディファイアプロパティ > Mirror:データ > ミラーUかVにチェックを入れる。
UVエディターで表示したい場合、オーバーレイ > 変形後の辺 チェック。

モディファイアの適用

ミラーのUV展開が分かりにくい場合は適用してメッシュ化する。
オブジェクトモードで、モディファイアプロパティ > 適用したいモディファイアのプルダウンメニュー「適用」
メッシュは分割されたままなので、必要なら中央の辺を選択して 削除 > 辺を溶解 で面が結合される。

リンクオブジェクトのシングルユーザー化

リンク複製したメッシュがあるとUVが被る。
被ると困るオブジェクトはリンク解除しUVを分ける。

インスタンスの実体化

オブジェクト固有のマテリアルを設定する必要があるインスタンスは実体化する。
そのまま実体化すると中身のオブジェクトが散乱して非常に面倒。
対策としてコレクションを作成してその中にインスタンスを入れてから実体化すると、
コレクション外には散乱しないのでちょっと楽。


マテリアル設定

オブジェクトに色や質感を付ける。
一気に見た目が良くなりテンションが上がる作業である。
まぁノードの編集は大変なのだが…

マテリアルを割り当て

まずマテリアルを設定していないオブジェクトにマテリアルを付ける。
参考:Blenderで設定できるマテリアルについて見てみよう

マテリアルの複製(シングルユーザー化)
Shading ワークスペースで複製したいマテリアルのオブジェクトを選択。
シェーダーエディターで対象マテリアルが出ていることを確認し、
ヘッダーのマテリアル名の右のユーザー数の部分をクリックすると複製される。
※単体だと数字が出ない。一時的にスロット増やしてユーザーを増やして複製する。(もっと良い方法があるだろうけど分からない)

アドオン Node Wrangler を有効化

参考:必須アドオン「Node wrangler」の使い方
マテリアルのノード編集に必須らしいので有効化する。
編集 > プリファレンス > アドオン > Node Wrangler にチェック。

マテリアルのノードを構築する

備忘
ノードの接続を切る:Ctrl + 右クリック
ノードを出力に接続:Shift + Ctrl + ノードを左クリック(各ノードの出力確認に便利)

床のタイル

参考:タイルの作り方/ノードとマテリアルを学ぼう
ノイズとレンガのカラーをミックス
ノイズのカラーライトからレンガのカラーライトに、Ctrl + 右ドラッグドロップでミックスができる。

窓(すりガラス)

参考:ガラスの表現を基礎から詳しく解説
プリンシブルBSDFなら、伝播1.0、粗さ0.5
参考:すりガラス風なものを作る
屈折BSDFなら、ベックマンかGGX、粗さ0.5

窓枠(アルミ)

参考:プリンシプルBSDFで金属の作り方
プリンシブルBSDFで、メタリック1.0、粗さ0.4、
ベースカラー:アルミニウム R0.913 G0.921 B0.925 ※これより黒くした

ダウンライト

参考:プリンシプルBSDFで発光の作り方
電球の発光設定
プリンシブルBSDFなら電球消灯時の状態も設定できるが必要ないので、追加>シェーダー>放射 を使う。
放射に光の色、放射の強さに10.0を設定。
電球用ライトの追加
レンダリングエンジンが Cycles なら放射設定だけで問題ないらしい。
レンダリングエンジンは EEVEE なのでライトを追加する。
(EEVEE だと放射光ではライトのように周りを照らさないとのこと)
オブジェクトモードで 追加 > ライト > エリア を使用、座標は電球より下。
データプロパティで、カラーを電球色、40W、シェイプはディスク、サイズは0.1m。

トイレットペーパー

ペーパーはテクスチャを描いて張る事に。
参考:UV展開をしてテクスチャで3Dモデルに色をつけてみよう
UVエディターで UV > UV配置をエクスポート でUV展開図を出力、
紙と芯をクリスタで描いてマテリアルに設定。

トイレットペーパーホルダー

金属部
参考:プリンシプルBSDFで金属の作り方
プリンシブルBSDF、ベースカラー少し暗め、メタリック1.0、粗さ0.4、
木部
参考:仕組みもわかるblenderノード解説【木目編】
ホルダー天板は木目調の樹脂板?なので、バンプなど不要な部分は省略して実装。
XYZ全てに面があるとスケールで縦縞にできない面が出てくる。
テクスチャ座標を生成でなくUVから接続すると解決した。

トイレ便器

全てを陶器とプラスチックの中間っぽい質感に。

トイレBOX

金属はアルミっぽく、壁やドアも適当に。
便器コントローラー
UV展開図をエクスポートし、テクスチャを描いて張る。
ボタンの絵(ピクトグラム)は標準化されていてそれを使用。
ゴム
参考:プリンシプルBSDFで樹脂製品の作り方

洗面台

洗面ボウル
洗面ボウルは大理石調に
参考:マスグレイブテクスチャを分かりやすく説明してみる/使い方編


参考:Eeveeで鏡面反射を作る
プリンシプルBSDF、メタリック1.0、粗さ0に。
オブジェクトモードで 追加 > ライトプローブ > 反射平面
オブジェクトの回転で矢印を鏡面の法線方向に、位置で矢印原点を鏡面少し手前に。
スケールで上下左右を鏡面が収まるサイズに、データプロパティ > プローブ:距離で奥行きを調整。
※オブジェクトが鏡に映らない場合は、ビューのシェーディングの設定で「シーンのライト」ON。
※インスタンス化オブジェクト内のプローブは機能しない?様で、外に出す必要あり。

アンビエントオクルージョン

レンダリングエンジンが EEVEE の場合は色々と設定が必要になる。
今回は最終的に必要なかったので設定せず。


あとがき

これで Blender でのモデリング作業は完了、トップの完成画像となる。
我ながらよくここまでできたものだと感心。

しかしこのモデル、クリスタで正しく表示される気がしない…

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Iceモナカ公国 2024/06/01 03:14

「のろい首塚5」背景モデル制作1 仮モデル使用

2024.06.01 更新
えち漫画「のろい首塚その5」を描くにあたり 女子トイレ の背景モデルが必要に。
漫画下描きから完成までの背景モデル制作の流れを3回に分け記載する。
「のろい首塚5」背景モデル制作1 仮モデル使用
・「のろい首塚5」背景モデル制作2 本番モデル制作
・「のろい首塚5」背景モデル制作3 如何にクリスタへ


今作では下描き段階から仮背景モデルを作成して使用した。

ネームから背景モデルの構造を大まかに決定、
それを下描き背景に反映させて整合性を見る為である。

また、実際に漫画で見えている場所だけ作成すれば良いので、
不要な部分のモデル作成の手間を省ける筈である。

では仮背景モデル作成から漫画下描きに配置するまでの作業を以下に。

Blender 3.6.5
ClipStudioPaint Ex 3.0.2
PC: Surface Go(CPU:Pentium, RAM:8GB)クリスタ
PC: Surface Pro 7(CPU:Core i5, RAM:16GB)Blender


Blender で仮背景モデル作成

大まかな設計図作成

今回制作する背景モデルは「女子トイレ」である。
公共トイレの設計図などから構造やサイズを拝借する。

この設計図も紙には書かずに Blender上で行う。
修正も複製も容易で、設計図から直ぐにモデル制作に移れる。

3Dビューのシェーディングを「ワイヤーフレーム」(右上のアイコン)
透過ON(シェーディングの左のアイコン)
上面図に(XYZギズモのZをクリック)
スナップ(上の磁石アイコン)で「絶対グリッドスナップ」にチェック。
これで移動中に Ctrl を押すとグリッドにきれいに配置できる。

立方体で壁、洗面台、トイレ個室、便器などを配置。
位置やサイズなどを整える。
上面図で大まかに設計出来たら側面図にして高さを設定。

辺の長さの表示
編集モードで
オーバーレイ(シェーディングの左のアイコン)> 計測「辺の長さ」をチェック。
選択物の辺の長さが表示されるので作成や確認に便利。

失敗談「立方体は2m」
立方体の初期サイズは2mである。(なぜ2mなのか問い詰めたい)
1mと勘違いして制作していたら巨大なトイレ空間が…
また無益なものを作ってしまったな。

失敗談「グリッドにズレてスナップ」
2頂点を選択して絶対グリッドスナップをしていたがどうもズレる。
原因と言うかこの場合は2頂点の中心点がグリッドスナップする。

設計図から仮モデル作成

設計図から各オブジェクトを簡易モデリング。

洗面台

新規にコレクションを作成し、名前を「洗面台」に。
キャビネット、蛇口、ボウル排水栓を作成。
背面のパネルは鏡が付くので、色分けできるように面を分ける。

洗面ボウル
5cmの厚みの直方体を楕円形UV球でブーリアンしてボウルにする。
サブリビジョンのブーリアンでボウルくり抜き。
ブーリアン用オブジェクトはアウトライナーでビュー隠す、ビュー無効、レンダー無効に設定。(この設定をしないとインスタンス複製で表示されてしまう)

マテリアル設定
オブジェクトを簡易色付けする。
3Dビューのシェーディングを「マテリアルプレビュー」に(右上のアイコン)
オブジェクトを選択しマテリアルプロパティを開く。
新規追加もしくは作成済みマテリアルを選択。
「ノードを使用」をOFF(ボタンが青→グレー)、ベースカラーで色付け。

洗面台モデルが完成したら、アウトライナーでビューで隠すに。

トイレ便器

新規にコレクションを作成し、名前を「トイレ便器」に。
便器と便器フタ、水タンクを作成。
マンガではフタは閉じたままなので、便器内部は作らない。
完成したらアウトライナーでビューで隠すに。

トイレBOX(トイレ個室)

新規にコレクションを作成し、名前を「トイレBOX」に。
前後左右の壁は個別に非表示にできるようオブジェクトを分ける。
ドアは開閉するので原点を端に設定。
トイレ便器をインスタンス複製で配置。
ペーパーホルダー、便器操作盤、ドアロックを作成。
ドアロックはドアとペアレント設定する。
完成したらアウトライナーでビューで隠すに。

女子トイレ

新規にコレクションを作成し、名前を「女子トイレ」に。
設計図を元に壁を立方体で形成。(床、天井は作らなかった)
壁は個別に非表示にできるようオブジェクトを分ける。
洗面台、トイレBOXをインスタンス複製で複数設置。

このモデルが背景モデルとして出力するオブジェクトになる。



FBXファイルにエクスポート

出力したいオブジェクト(今回は女子トイレ)のみ表示状態にして
ファイル > エクスポート > FBX
・内容 > 対象「可視オブジェクト」にチェック
・内容 > オブジェクトタイプで「カメラ」「ランプ」を外す
・ジオメトリ >「三角面化」にチェック

今後この設定を幾度も使用するので、プリセット追加で保存する。
次回からはプリセットを選択するだけで済む。

「FBXエクスポート」をクリックして出力完了。



Clip Studio Modeler で素材セットアップ

FBXをそのままクリスタで読込んでも良いと思う。
今回は素材としてクリスタに取り込む。
その為の設定をModelerで行う。(※Modelerは無料)

CLIP STUDIO の右上のメニューにModelerがあるので起動する。
(※インストールしないとメニューには無いかも知れぬ)

起動時に新規ダイアログが出るので「3Dオブジェクトを作成」をクリック。
(※ダイアログが出ない場合は、ファイル > 新規)

FBX読込

右のオブジェクト構成でノードタブを選択。
下の「ファイルから追加」でFBXを読込む。(赤丸)

ここで正しく表示されているか確認。
ミスがあれば破棄して Blender に戻り修正しエクスポートし直す。

カメラ操作

カメラ操作は酷いが我慢するのみ。
左上のカメラ角度、位置、距離で切り替えて動かすか、
右上のナビゲーションで位置と距離を動かすか…お好みで。

表示設定

右上の表示設定でお好みの設定にする。
これはクリスタでもそのまま反映された筈。
仮モデルの表示設定はそのままで問題ない。

その他

・マテリアル設定
・パーツの可動設定
・カメラアングル
・レイアウト(オブジェクトの配置や表示非表示)
等が設定できるが、仮モデルなので割愛する。

オブジェクト情報設定

右のオブジェクト構成でスケッチタブを選択。
右下のオブジェクト情報にサムネイル画像クリスタでの初期設定ができる。
仮モデルは面倒なので NoImage のままで…

クリスタ素材として登録

クリスタの素材パレットに登録する。
この登録は、この端末の CLIP STUDIO への素材登録だから気軽に行える。
クラウドへのアップロードやAssetsへの登録は、CLIP STUDIO の素材管理から行う仕組みである。

ファイル > 「新規素材として登録」するとダイアログが開く。
オブジェクトの名前を「女子トイレ V0」、サムネイルは NoImage、
素材保存先を決めて登録。

CLIP STUDIO を立ち上げて素材管理に素材があるか確認する。

この素材を修正、更新する場合

CLIP STUDIO の素材管理で素材の「> Modelerで開く」を選択
Modelerで修正して「ファイル>素材を上書き保存して閉じる」で保存終了する。
(※これを行う前にファイル保存しない。素材の上書き保存がグレーになるので Modelerで開くからやり直す)

素材の更新はできるが、既に配置された素材は更新されず古いままである。
そこに素材をドロップしても古い素材が配置される。(バグでなく仕様)
このように極めて分かりにくい状況が発生するので注意が必要。
バージョンを付けて新規素材として登録することをお勧めする。


Clip Studio Paint にて素材を使用

素材を3Dレイヤーに読込む

クリスタを立ち上げて素材を読込む漫画のページを開く。
素材パレットから「女子トイレ」をドラッグドロップ。
3Dレイヤーが作成され素材が読み込まれる。

既に3Dレイヤーがある場合は、レイヤーのコピペで別のコマ枠に複製できる。

3Dレイヤー中心を描画先中央へ

カメラの前後移動を利用して収束位置を確認、そこが3Dレイヤーの中心。
「レイヤー移動」で3Dレイヤー中心をコマ枠の中央辺りに持ってくる。
(適当で問題ないが、中心から離れると徐々に3D画像が歪むので注意)

中心から外して歪んだ3D画像をあえて使用する場合もある。

オブジェクトリストの整理

オブジェクトリストを開き、不要なオブジェクトを非表示にする。
(例えばトイレ個室の手前の壁が邪魔になるので非表示としたり)

構図に合うようにカメラを設定

下描きの構図に合うようにカメラを回転、移動、パース、ロールで設定する。
(※背景モデルは動かさずカメラを操作する)
この操作はコツをつかむまでは思い通りに設定できないと思う。

3Dパース定規で設定できる機能もあるようだが、
自分的には扱いにくいのでこの方法で行っている。
(そもそも下描きが適当なので…)

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Iceモナカ公国 2024/05/29 04:18

Blender 備忘録

2024.05.29 更新
吾輩は半年に1度しか Blender を使用しない初級者である。
毎回起動時は諸々忘れている…ゆえに基礎知識を備忘として記す。

Blender 3.6.5
PC: Surface Pro 7(CPU:Core i5, RAM:16GB)

Blender全体の知識は下記を参考にした。
これ1本ですべてがわかる! 完全ガイド

各部名称

トップバー


・メニュー
・ワークスペース タブ選択で作業に最適な画面構成に
(隠れているタブは、ワークスペース上でホイールコロコロ)
・Scene    選択、追加、削除
・ビューレイヤー 選択、追加、削除

エディター(3Dビュー等)


・ヘッダー (隠れている場合、ヘッダ上でホイールコロコロ)
・ツールバー Tキーで表示切替。(またはツールバー端をドラッグ)
・サイドバー Nキーで表示切替。(またはサイドバー端をドラッグ)
エディタ内のカスタマイズ

アウトライナー

※初期はビューレイヤーが表示されている。

プロパティ

ステータスバー

意外と有用な情報が出ている。

3Dビュー操作

※以下の操作はマウスカーソルが3Dビュー内にあること

視点操作

ビューの回転 中クリック
ビューの移動 Shift + 中クリック
ビューのズーム Ctrl + 中クリック または ホイールコロコロ
クリック位置をビュー中央へ Alt + 中クリック
上下左右面図 Alt + 中ドラッグ(ドラッグ方向を上下左右)

オブジェクトモード操作

オブジェクトモード/編集モード切替 Tab
移動回転拡縮 G/R/S (+ 軸制限X/Y/Z)。 Shift押している間は精密。
グリッド移動 G押してCTRLを押している間はグリッド移動する
適用 CTRL + A
選択 左クリック。(Shift + で追加選択) 左ドラッグで複数選択。

複製 Shift + D、複製の位置を決めて完了
リンク複製 Alt + D、複製の位置を決めて完了
リンク解除 オブジェクト > 関係 > シングルユーザー化
これでメッシュのリンク(同期)が切れる。
(複製の詳細:オブジェクトのデータ構造と複製術

ペアレント設定
子を選択した後に親を追加選択(子が暗オレンジ、親が明オレンジ)、
Ctrl + P > 設定メニュー選択
ペアレント解除
解除したい子を選択、
Alt + P > 解除メニュー選択

編集モード操作

オブジェクトモード/編集モード切替 Tab

頂点、辺、面の選択
「頂点、辺、面」選択の切替はアイコンをクリック。
左クリックで選択。Shift + で追加選択。
(うまく選択できない場合は、透過にするとよい)

ループ選択
Alt + 左クリック。
面ならループしたい方向の辺をクリックすると良い。

3Dカーソル

クリック位置に Shift + 右クリック
カーソルを〇〇に Shift + S(※スナップの略)

お気に入りツール

お気に入りツールは便利なので使用する。
登録 (メニューの項目上で右クリック > お気に入りツールに追加)
呼び出し Q
削除 Q > 項目上で右クリック > お気に入りツールから削除


アウトライナー:ビューレイヤーの操作

選択
オブジェクトモードで名前部分を左クリックしてオブジェクト選択。
編集モードで左端の「・」を左クリックして編集選択。
Ctrl + で追加選択。
Shift + で複数追加選択。(※オブジェクト選択のみ)

コレクション間の移動
選択して Mキー で移動先選択。
またはドラッグドロップで移動。
(※ペアレント設定があると変に残るので先に解除する)

インスタンス複製
コレクションを右クリック > シーンにインスタンス作成。

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Iceモナカ公国 2024/05/27 10:25

のろい首塚400年「其の5」制作完了

2024.05.28 更新

のろい首塚400年「其の5」が完成した。
DLsiteさん、Fanza同人さんで発売予定である。
まぁ気に入っていただけたら嬉しい。

今回の製作ではトイレの3D背景を使用している。
ちょっと特殊な事をしたので、備忘を兼ねて記事を制作予定。

次の制作など

「のろい首塚400年」は全7作を予定している。
其の6のネームは作成中、其の7は構想中である。

次回作は「略取犯ABCの動機4」を予定している。
この作品はページ数が多いので時間を要する。
早くできると良いのだが…

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