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Final_Fiend 2024/06/03 06:41

NTRハーレム番外編 百里風実花が竿役おじさんのモノになる話

「天音ちゃんが相談って……どうしたんだろう」

 夏も近付いてきた頃。瑞花学院で教師を務める百里風実花は、予てより親交のある谷風天音からの要望に応じて、休日にも拘らず仕事着で街を歩いていた。

「しかも、リッ君に聞かれたくないことって……」

 天音も多感な年頃の女子である。兄の李空が相手と言えど話せないことはあるだろう。その上で、同性かつ年上の自分に相談があるとすれば、それは。

「恋愛相談、ってことかな……」

 まともな進路相談であれば、学院でやれば済む話。それをせず、プライベートな場でしたい相談となると、風実花が思いつくのはそれくらいしかない。

 だがそうであった場合、彼女には大きな問題があった。

(どうしよう……私だって経験ないよ……)

 風実花には、今までそういった相手がいなかったこともあって、恋愛方面の相談はどうも不得手であった。

 とはいえ、せっかく天音が頼ってくれたのだから、年上のお姉さんとしてその気持ちに応えたいという思いも彼女の中にはある。

 故にこそ、こうしてわざわざ足を運んでいるのだが。

 人通りの多い、休日の駅前広場。目的の人物は、すぐに見つかった。

「お待たせ。ごめんね天音ちゃん、こんな暑い中」

「いえいえ、全然大丈夫です! ワタシがお願いしたことですから。むしろこちらこそ、休みの日に呼び出しちゃって」

「それこそ全然構わないよ。リッ君も天音ちゃんも、遠慮なくお姉さんを頼ってくれていいから」

 列挙された名前に、天音は一瞬顔を顰めた。

「……どうしたの、天音ちゃん?」

「ああいえ、別に何でもないです。それじゃあ行きましょう」

「え? うん、行くってどこに?」

「かぐ耶さんの家です。かぐ耶さんだけじゃなくて、来海先輩たちもいます」

「星河さんの? へぇ……」

 女子生徒の家に集まって、男子に聞かせられない相談をする。これはいよいよ恋バナの可能性が飛躍的に高まってきたと勘づき、風実花は密かに戦々恐々としていた。

 そんな彼女の内心など知らない天音は、駅前のタワーマンションへ向けて歩き出す。

 淫らに乱れた性の坩堝と化した一室、抜け出せない極楽へと、風実花を誘うために。









「……お、お邪魔します」

「ようこそ、百里先生。今日はご足労いただき、ありがとうございます」

 星河かぐ耶の部屋は、マンションの最上階。玄関に入った瞬間に、自身が住むワンルームと違う開放感に風実花は愕然とする。教え子の方が高級な家に住んでいる事実に打ちのめされそうになりながら、彼女はリビングへと進み、その圧倒的な広さにまた驚愕した。

 しかしながらその驚きは、謎の違和感によってかき消される。天音がいると言っていた小雲雀来海の姿が見えない、というだけではない。

 隣の部屋から、何やら奇妙な声が聞こえてくるのだ。

「……? この声、どこかで……」

「気になりますか? でしたら、早速本題に入りましょうか。天音、準備はいい?」

「大丈夫ですよ。それじゃ行きましょう、風実花さん」

 こちらへ、と促すかぐ耶と天音に従い、声のする方へと風実花は足を向けてしまう。

 部屋の扉が開いた瞬間、音量は一気に拡大した。

「あっ♡ そこいいっ♡ 太っちょ、舐めるの上手すぎっ♡ お゛っ、またイきそうっ♡」

「じゅぞぞぞ、ぢゅぅぅぅぅぅ……♡ ヤバ♡ ウチ、オッサンのケツ穴舐めて幸せになってる……♡」

「ちゅぅぅぅぅ、れろれろれろれろ……♡ 乳首もおちんちんも硬くなってる♡ ダーリン、気持ちいい?♡」

 目の前の光景に驚愕するのは何度目か。しかしながら、この衝撃は風実花にとって最大であった。

 キングサイズのベッドの上。でんぐり返しの姿勢で三人の美少女に囲まれる、全身ムダ毛だらけのデブ男。

 それに群がる少女に、風実花は当然見覚えがあった。

 男の顔に騎乗し、秘部を舐めしゃぶられ嬌声を上げているのは木下カエデ。

 男の尻穴を下品な音と共に吸い上げ、恍惚の表情を浮かべているのは白石チカ。

 男の乳首に舌を這わせながら、長大で極太な陰茎を手で扱いているのは小雲雀来海。

 いずれも、風実花が担任を受け持つ教え子たちであった。

「ちょっ、ええ……何これ!? 天音ちゃん、星河さんっ、一体どういう事!?」

 想定外の事態を目の当たりにして、パニックを起こした風実花。それとは対照的に、天音もかぐ耶も意味ありげな笑みを浮かべるだけ。

「じゃあ、そろそろ種明かしをしましょうか。相談っていうのは……」

 天音は一度、ベッドの上の中年男に愛おしげな視線を向けて、それから風実花に向き直り、こう言った。

「ワタシたち全員、あのおじさんのお嫁さんになりたいんですけど……風実花さんも一緒にどうかなって♡」

「は……え、お嫁さん? それって、その……ええ?」

 風実花には理解が追い付かない。普段教師として、年上の女性として見せていた余裕のある態度はどこにもなかった。

「妾たちは皆、あの男性に恋をしてしまったんです。今はいませんが、乃愛とオリエも。それで、取り合うのではなく共有……つまり、ハーレムを作ることにしました」

「見えますよね? あのおじさんのすっっっっっごく大きなおちんちん♡ あれでお腹の奥まで愛されたら、もうお兄とか他の男の人とか、全部どうでも良くなっちゃったんですよ♡」

「妾たちはこの幸せを、他の女性にも共有したい。勿論、彼の好みが最優先ですが……」

「風実花さんはおに……おじさんも気に入ってるみたいなので。だから、ハーレムに入ってくれないかな~って相談です♡」

 唖然とするほかない。現代の倫理に照らし合わせて、おかしい部分がいくつもあるからだ。現役の学生に手を出す中年男、それを囲うハーレム。何一つとして肯定できる要素はない。

 小さい頃から面倒を見てきた天音や、自身が受け持つ大切な教え子たちが道を踏み外そうとしている。

 頼れるお姉さんとして、担任の教師として、彼女たちを救わなければならない。そういう思いは、風実花の中に確かにある。

 だが同時に、彼女の中のメスの部分が、あの逞しい剛直を求めているのもまた事実だった。

 現に視線は男のペニスに釘付けで、頬は紅潮し呼吸も荒くなっている。

「ワタシたちは、望んであのおじさんとエッチなことしてるんです♡ 風実花さんも、素直になっちゃっていいんですよ♡」

「他の男性に興味があるかなんて関係ありません♡ 彼のを一度受け入れたら、彼しか目に入らなくなります♡ 妾たちも先生も、彼の前では一匹のメスでしかないんです♡」

「ね♡」

「先生♡」

 二人の囁きは、悪魔の誘惑か、それとも天使の福音か。

 いずれにせよ、彼女が下した結論は一つ。

(合意の上ならいい……よね♡ 彼氏とか好きな人とかいないし♡ こういう経験もあった方が今後のためになるはずだもん♡)

 身体が疼く。本能が、強いオスを求めている。

 初めて見る男の象徴は、彼女の理性を取っ払うのに十分すぎた。

「分かりました。あの男の人が本当にみんなにとって相応しいのか、みんなを悪の道に引きずり込む人じゃないか……先生がきちんと確かめます♡」

 帰還不能点は、風実花自身が飛び越えた。

 彼女の運命――ひいてはその後の人生の行く末すらも、この瞬間に決した。











「うわ、すご……間近で見ると、こんなに大きいんだ……♡」

 一糸纏わぬ姿で男の膝に座った風実花は、太腿の隙間に屹立するペニスを見て目を剥いていた。

 男女交際の経験もなければ、当然性交渉の経験もない彼女にとって、これが初めての『男』。

 それがこの規格外の剛直だというのは、彼女にとって幸か不幸か。

「男の人の……お、お、おちんちん……って、みんなこんなに大きいの?」

「そんな訳ないじゃん♡ 太っちょが特別デカいんだよー♡」

「ミッカちゃん、もしかして男知らない感じ?♡ ま、ウチもこのオッサン以外知らんけど♡」

「あーあ、初めて知るのがダーリンのイケオスおちんちんとか、先生可哀想♡」

 ギャル三人組の言葉に、風実花は慌てふためきながら反駁する。

「しょうがないでしょ、そういうのとは無縁だったんだからっ♡ ……って言うか、何で三人が見てるの!?」

 その問いに答えようと、男はついに口を開いた。

「折角なら、君の教え子たちに見てもらおうと思ってねぇ」

「絶対ダメですっ! どんな顔して教室に行けばいいんですか!」

「それ言ったら、私ら全員も同じだし」

「そーそー、気にしなくていいっしょ」

「私が気にするんです!」

 教師として、大人としてのプライドが彼女を未だに邪魔する。だが、小汚い中年男と裸で触れ合っている時点でそんなものに意味があるはずもない。

 男はそれをこそぎ落とすべく、風実花の控えめな胸に背後から手を伸ばした。

「んっ♡ あっ♡ 手つきがっ、いやらしいっ♡」

 掌で覆えるサイズの乳房は、されど確かな張りと柔らかさを両立しており、男の手に良く馴染んだ。

 弄ぶように、ほぐすように。ふにゅふにゅと形が歪む度に、甘い快感が風実花の芯に届く。

「ふっ♡ うぅっ♡ あんっ♡ あっ♡」

 次第に興奮は胸の先端にも伝播していく。男の手の中で、硬いものがつんと存在を主張していた。

「おほっ、可愛い乳首さんだ」

「ひぅぅぅぅぅっ♡」

 言うと同時に、男は彼女の乳首を抓る。途端、これまでにないほどの快感と多幸感が風実花を襲った。

「ミッカちゃん、敏感ー♡」

「アンタが言えたことじゃないでしょ♡」

「チカも同じじゃん♡ アタシとカエデの前で乳首責めだけで仰け反りアクメキメてさ♡」

「え? 仰け反り……アクメ?」

「何それ? 聞いたことないんだけど」

「~~~~~~~ッ♡」

 何やら自爆している爆乳ギャルが一名いるが、当の風実花はと言えば、教え子たちの淫靡な生活を知って内心複雑であった。

(そっか……みんなの方が経験豊富なんだなぁ。私の方が大人なのに……)

「ふぅっ♡ くっ♡ んうぅ♡」

 先程の強烈な刺激と比べて、あまりにも優しすぎる愛撫。緩急をつけた責めに、風実花の腰は独りでにヘコヘコと揺れ始める。

 すぐ後ろで気持ち悪い笑みを浮かべている中年男のペニスを求めて、媚びるように。

「ぐふふ、君は強いのが好みかなぁ?」

 男の手つきが変わる。乳首をカリカリと高速で引っ掻くように指で弾かれ、風実花は再び大きな嬌声を上げた。

「あぁぁぁっ♡ あぅぅぅっ♡ んんんんっ♡ それっ、気持ちいいですっ♡」

「しっかり引っ掻いたところで……はい、ぎゅー……」

「ひあぁぁぁぁっ♡ あっ、あっ、あぁぁぁっ♡」

 いとも容易く甘い絶頂に追いやられる風実花。担任教師のあられもない姿に、教え子たちも興奮を隠せない。

「わ、イってる……ミッカちゃん、超エロいね♡」

「めっちゃ気持ちよさそうじゃん……いいな、ウチも早く乳首イジメて欲しい……♡」

「チカも?♡ 私もなんだよねー♡ ねえねえ太っちょ、ミッカちゃんの次は私ね!♡」

「は? 絶対譲らん♡ 次は絶対ウチ♡」

「ちょいちょい、先生が終わったら次はアタシの番だから!♡ チカもカエデも横入りしないで♡」

「まあまあ、まずはこの子をお嫁さんにしてからだよぉ。どれ、下の口は……おお、いい具合に濡れてるねぇ、ぐふふ」

 男は相変わらず薄気味悪い笑い声をあげながら、風実花の秘所に手を伸ばした。ぐちゅりという水音は、どう取り繕おうとも誤魔化しきれないほどに彼女が発情している証であった。

「ひゃっ♡ なにこれ、ビリビリって……♡」

「君はどこもかしこも敏感だねぇ、可愛いなぁ。感じてる顔も見せてよぉ」

「へっ……んっ、んむぅぅ♡」

 顎を掴まれ、男の方へ顔を向けさせられる風実花。そのまま唇が重なり、彼女のファーストキスは中年のエロオヤジに奪われた。

「んちゅっ♡ ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅぅぅ♡ ちゅぅぅぅぅ♡」

(キス、初めてなのに……♡ でも、何でだろう? 全然イヤじゃない……♡ もっと、欲しい……♡)

 心の声に従って、風実花の方からも男を求める。彼の唇が離れれば、彼女の方から追いすがって唇を重ねる。

「ちゅぅぅぅ、ちゅっちゅっ♡ ちゅむ、ちゅむぅぅ♡ ちゅ……んんんっ♡」

 男はキスをしながら、風実花の秘裂を指でなぞる。唇の隙間から漏れるくぐもった嬌声が、男の欲情を更に加速させた。

「んむっ、ぢゅるるっ♡ れるれるっ、んむぅぅぅぅ♡」

 どちらからともなく舌を絡め合い、熱情をぶつけ合う。それでも足りないとばかりに、風実花は男のペニスの先端に手を伸ばした。

「むほっ、それはッ」

「ちゅ、ぷは……♡ すご、ビクって跳ねた……♡」

「そこ、敏感なところだね♡ 太っちょの弱点だぞー♡」

「優しく撫でたり、カリカリって弄ってあげるといいよ♡」

「先っぽの穴の所は特にお勧めですよ♡」

 性交渉については先輩となる三人のアドバイスに従って、風実花は亀頭に愛撫をし返していく。男も負けじと彼女の陰核を探り当て、皮を剥いて敏感な部分を露出させて摘まんだ。

「んむぅぅぅぅぅっ!?♡ んんんっ、んぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 口内を男の舌に蹂躙されながらクリトリスを責められて、風実花は先刻の高揚感が蘇ってくるのを確かに認識していた。

 だが、そこで止まらないのがこの男。風実花は最早顎を支えずともキスをせがんでくるようになったので、もう片方の手はフリーになっている。

 となれば、その分攻めの手数が増えるわけで。

「ナカは……おお、キツキツだねぇ。やっぱり初物なんだぁ、興奮するなぁ」

「んぷっ♡ んんっ、初物とかっ、れろれろ♡ 言わないでっ、ちゅくちゅくっ、くださいっ♡」

「ひゅー♡ 太っちょもミッカちゃんも見せつけてくれるじゃん♡」

「もう誰が見ても恋人同士じゃね、これ♡」

「うんうん、カップル成立だね♡ おめでとー、二人とも♡」

 三人の野次に、風実花は内心で納得がいっていた。

 どうしてこの男を受け入れてしまうのか。

 どうしてより深い快楽を求めてしまうのか。

 一般常識で考えて、こんな中年男と身体を許すなどありえない。生理的に受け付けない見た目、脂肪だらけの全身、セクハラ全開の言動。どれを取っても教え子たちが、何より風実花が身も心も許すような相手ではないのに。

 何故、何故。その答えは単純だった。

 気付いてしまえば何てことはない。カエデたちの言っていることは正しいのだ。

(ああ……私、この人のおちんちんに、一目惚れしちゃったんだ……♡ このおちんちんが欲しすぎて、この人の全てが男らしく思えちゃってる……♡ そっか、みんなもそうなんだね……♡)

 そう明確に認識すれば、それでおしまい。

 目の前の男こそが、生涯を捧げるべき最良のオスである。風実花の本能が、そう認めてしまった。

 彼女にとっての『男』は、この小汚い中年で固定されてしまった。かつての幼馴染の顔も名前ももう思い出せないし、わざわざ思い出そうとも考えない。それほどに、彼女の心はこの男を求めていた。

「ぢゅぅぅぅ、ぢゅるるるる……ぷはっ♡ あの、あのっ♡ おじ様の名前、教えていただけませんか♡ まだ、名前も聞いてないんです♡」

「そっか、そうだったねぇ。オジサンの名前は片丘太志だよぉ」

「太志さん……太志さん♡ 好きです♡ 大好きです♡ 一目惚れなんです♡ 私……百里風実花も、あなたの女にしてください♡」

「ぐふふ、勿論オーケーだよぉ。君みたいな美人さんが恋人になるなら大歓迎だ」

「……っ!♡ ありがとうございます、太志さんっ♡」

「呼び捨てで良いし、敬語も使わなくていいよぉ。なんてったって、恋人同士だからねぇ」

「なら……うんっ♡ これからよろしくね、太志♡」

「じゃあ、そのための準備をしようか」

 太志の太い指が、彼女の膣内を掻き回す。男を知らぬはずの膣穴はしとどに濡れそぼり、襞が指にねっとりと絡みついて伴侶の愛撫を歓迎する。

 あっという間に敏感な部分を探り当てた太志は、そこをねちっこく押し潰す。

「あぁぁぁっ♡ そこっ、グリグリってされるとっ♡ なにこれっ、こんなの知らないっ♡ あ゛ぁぁっ♡ あんっ、やっ、あぁぁぁっ♡」

「Gスポ、キくだろう? 反応も良いし、これは今後が楽しみだねぇ」

「お゛ぉぉっ♡ これっ、ダメっ♡ あ゛ぁぁっ♡ 変なの来ちゃうっ♡」

「イくって言うんだよ、それは。ほら、風実花もイくって言ってみて」

「あ゛っ♡ イくっ♡ イぐイぐイぐっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 大きく背中を仰け反らせながら、風実花は深く絶頂した。

 身体の芯まで震えるような多幸感を、彼女は全力で受け入れる。膣穴がきゅうきゅうと太志の指を締め付けて、強く逞しいペニスを……そこから放たれる優秀な遺伝子を強請る。

「おお、派手にイったねぇ」

「はぁ、はぁ、はぁ……♡ まだ、本番じゃないのに……♡ どうしよう、太志のこと、どんどん好きになっちゃう……♡」

 気付けばガヤをやっていたはずのギャル三人が何も言わなくなっていた。目の前の情事をアテにしながら、自身の秘部を指で慰め荒い息を吐いている。

「ぐひひ、本番はもっと凄いぞぉ」

「えー……怖いなー♡」

「大丈夫大丈夫、慣れるまでしっかり馴染ませてあげるよぉ」

 太志は背面座位のまま、ペニスを突き入れようとするのだが、風実花がそれを制止する。

「んん? どうかした?」

「……あの、ね♡ 初めては、顔を見ながらが良いな……♡」

 遅れてやってきた青春を謳歌するかの如く、風実花は初心な恋人のようにデブ男におねだりをした。

 当然、それを汲まない太志ではなく。

「じゃあ……とびっきり凄いヤツにしようか♡」

 太志は彼女の身体を抱き上げると、ベッドに仰向けで寝かしつけた。更にその上に覆い被さって、種付けプレスの構えを取る。

「あ……これ、いい……♡ 太志との距離、凄く近くて……体温も感じる♡」

「むほほっ。風実花の綺麗な顔をすぐ近くで拝めるなんて、これは眼福だなぁ」

「もう、ありがと♡ 太志の顔も格好いいよ♡ 大好き♡」

 どこにでもいる冴えない顔つきの太志を、格好いいと褒めちぎる風実花。それほどまでに、彼女の心酔は度を超していた。

「さあ、それじゃ行くぞぉ。風実花の濡れ濡れマンコ……いただき、ますッ」

「ほお゛っ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ♡」

 太志のペニスが、未踏の膣穴をずぶずぶと掻き分けていく。破瓜の感触を確かに覚えながら、最奥まで剛直を捻じ込んだ。

 秘裂と肉棒の隙間から、純潔の証となる血が流れていく。

「ふーっ、ふーっ♡ これが、太志のおちんちん……♡ お腹の奥、潰れちゃう……っ♡」

「最初は痛いだろう? 慣れるまでこうしていようねぇ」

「ふふ♡ 優しいんだね、太志は♡ ますます好きになっちゃう♡ んー、ちゅっ♡ ちゅっちゅっ♡」

「オジサンも好きだよぉ、風実花ぁ」

 啄むような口付けを交わし、互いの愛を確かめ合う二人。来海たちの羨望に満ち溢れた視線を意にも介さず、二人きりの世界に浸っている。

 太志は腰を軽く揺すって、ペニスの形を覚え込ませるように甘く動かす。愛を囁き合うキスとの相乗効果で、次第に多幸感が痛みを押しのけていく。

「あっ♡ 一番奥、コンコンって当たってる♡ これいいっ♡ 幸せっ♡ 大好きな人で満たされてるっ♡ 太志のだからだよねっ♡ あぁっ、お腹の奥、キュンキュンするっ♡ 太志の子供孕みたがってるっ♡」

「ふふ、本当にどこも敏感だねぇ風実花は。これは開発し甲斐があるぞぉ」

「んんっ♡ いいよ、アナタ好みにしてっ♡ あぁぁっ♡」

「おお、ならそろそろ動かすぞぉ」

「……っ♡」

 風実花は両腕で太志の巨体を抱き締めた。ひしと力を込めながら男の目を見つめて彼女は言う。

「私は、もう大丈夫だから……♡ 私の中、思いっきり突いてっ♡ 私のおまんこ、太志の形に変えちゃって♡」

「ぐふふ、ふふふ……いいおねだりだぁ。なら、全力で応えないとなッ!!」

 男の全力ピストンが始まり、肉と肉がぶつかる音が寝室に響き渡る。

「あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ あ゛っ、あ゛っ♡ すごいっ♡ 太志、すごいっ♡」

「ふぅぅぅっ! 風実花のマンコ、締まり良すぎだぞッ! ヒダヒダも纏わりついてきて……ッ!」

「お゛っ!?♡ そこダメっ♡ 知らないっ♡ おかしくなりゅっ♡」

「数の子天井め、これでもくらえッ」

 自分自身も知らなかった性感帯を高く張った亀頭のカサで抉られ、獣のように喘ぐ風実花。今の彼女を見て、普段は教師をやっているとはだれも思えない。理性をかなぐり捨てて、本能のままに喘ぐ彼女の姿は、しかしそれこそがあるべき姿であるかのように、美しかった。

「んんんんんっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ すきすきすきっ♡ ねえ、ちゅーもっ♡ ちゅーもしてっ♡ ……ぁぁぁぁあむっ、ちゅぅぅぅぅぅ♡ ぢゅるるるる、れりゅれりゅれりゅれりゅ♡ しゅきっ、しゅきしゅきっ♡」

「いいぞ、その調子でしっかり締めろッ」

「うん、うんっ♡ だからっ、もっとっ♡ もっとっ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁっ、それ好きっ♡」

 亀頭の先端で、子宮口の周りをグリグリと圧迫する。未開発のポルチオを責め立てられているのに、風実花の身体は過敏に反応していた。

「しゅきっ、しゅきしゅきしゅきっ♡ 大好きだよ太志っ♡ 好きすぎてイっちゃうっ♡ これ、絶対ハマっちゃうぅぅぅっ♡」

「いいぞ、好きなだけドハマりしろッ!」

「お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡ イっぐ、イぐイぐイぐイぐ、イっぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 これまでで一番深く長い絶頂。あまりの快感と多幸感に、脊髄から脳にスパークが走ったかのようにも感じてしまうほどであった。

「まだまだこんなもんじゃないぞ、そらッ!」

「お゛ほぉぉぉぉぉっ♡ いまイっでるっ♡ イっでるがらっ♡」

 絶頂の最中であっても、太志はピストンを止めない。お構いなしの身勝手な腰振りで快感を貪る。

 そんな動きすら風実花の膣は快感に変換してしまう。このペニスこそが生涯の伴侶であると認め、膣穴全体で奉仕して子種を気持ち良く吐き出してもらおうとする。

「くおぉぉっ、マンコ全体が絡みついてくるッ」

「ひぐぅぅぅぅっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ 結婚っ、結婚してっ♡ なりたいっ♡ 太志の、お嫁さんっ♡」

「最初からそのつもりだッ! 嫁になれッ! 一生オレの傍に居ろッ! 愛してるぞ風実花ッ!」

「~~~~~~っ、嬉しいっ♡ いるっ、太志とずっといっしょっ♡ 絶対離れないっ♡ 愛してるっ♡ ちゅー、もっとしてっ♡」

 今日何度目かも分からない口付け。しかし、幸福度はそれまでと比にならない。生涯を誓い合い、心と身体の両方で最奥まで繋がる喜びを彼女は全身全霊で享受する。

 相手が毛むくじゃらのデブオヤジであることなど、彼女にとっては問題ではない。そんな外見すらも風実花にとっては愛おしかった。

「ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ れろれろれろれろれろ、ぢゅるるるるるるるる♡」

「くぅぅ、もう出るッ! 子宮パンパンにしてやるぞ風実花ッ!」

「出してっ♡ 私の奥にっ♡ 太志の子供産みたいっ♡ 大好きな旦那様の子供っ♡ 私もっ、またイぐっ♡ あっあっ、あ゛ぁぁぁぁぁっ♡」

「くっ、うおぉぉぉぉっ! イくっ、全部受け止めろッ!」

「お゛っ、お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ、ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 太志の腰が止まる。子宮口に亀頭を密着させ、白の濁流を風実花の子宮に流し込む。

 すぐさま彼女の胎が満たされた。それでも精液は太志のペニスから溢れ、卵子を目掛けて行進を続ける。

 収まり切らない精液が、繋がったままの性器の隙間から漏れ出ていく。ペニスが脈動する度にぐちゃぐちゃといやらしい音が鳴る。

 風実花もただ受け止めるだけではない。最後までディープキスで射精をサポートし、気持ち良く精液を出し切ってもらおうと精一杯奉仕する。

「ちゅぅぅぅ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……♡ しゅき、太志、しゅき……♡ じゅる、ちゅぅぅぅぅ♡ れろれろ、れるれる……♡」

 そのまま数分間、二人は上下の口で繋がったままでいた。出し切ると同時に、二人の唇も離れていく。

 涎が糸を引く光景を、二人はしばし無言で見つめた。

「あぁ、お腹の中、熱いので満たされてる……♡ これが、女の喜び……♡」

「気持ち良かったかい、風実花?」

「うんっ♡ すっっっっっっっっ…………ごく気持ち良かったよ♡ それに……セックスしてる時の太志、とっても格好良かった♡」

「ぐひひ、それは何より。これから何度でも味わわせてあげるからねぇ」

「……っ♡ 約束だよっ♡」

「うんうん、夫婦の約束は絶対だ」

 夫婦という言葉に、風実花は胸をときめかせてしまう。ナシ寄りのナシな外見の男と夫婦になったというのに、彼女はどこまでも幸せそうだった。

「じゃあ、改めて挨拶させて♡ 私、百里風実花は今日から片丘太志さんの妻の片丘風実花になります♡ 不束者ですが、末永くよろしくお願いします、旦那様♡」

「こちらこそだよぉ、幸せな人生にしようねぇ、風実花」

 ちゅっ、と誓いのキスを一つ。

 この瞬間、瑞花学院の教師である百里風実花は、冴えないデブのエロオヤジの妻の一人になった。













「はーい、みんな席に着いて。ホームルームを始めます」

 いつものように教室にやってくる風実花。だが、今日の彼女にはこれまでと違う点が一つある。

 気付く者はすぐに気付いた。

「先生、その指輪は……?」

「ああ、これ? そっか、まだみんなには報告してなかったね」

 風実花は左手の薬指に輝く指輪を、しっかりと見せつけながら。

 ほんの一瞬だけ、クラスの一角――年下の幼馴染である谷風李空の方へ視線を向けて。

「実は……先生、結婚しました♡」

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Final_Fiend 2024/05/19 02:24

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Final_Fiend 2024/05/10 08:38

NTRハーレム番外編 朱雀院紅葉が竿役おじさんのモノになる話

 巨大な門構えの洋風な邸宅の前に、一人の女性が佇んでいる。

 彼女の名は朱雀院紅葉。

 朱雀院四姉妹の長女であり、撫子の姉。

「ここが、片丘剣道場……」

 彼女が来ていたのは、近頃世間を賑わせている新興の剣道場。ごく最近設立されたにも拘らず、複数の番付演武士を抱える疑惑の道場でもある。

 そしてもう一つ、世間に大きなインパクトを残している家でもあった。

 近年導入された一夫多妻制。それに基づいて、大奉演の刀仕権宮司である朱雀院撫子と、番付第二位であった九鬼旭、及び撫子の介添人であった風嶺初乃が、この道場の主である中年の一般男性に嫁いでしまったのだ。

 ただの結婚ではない。朱雀院家は武家の頭領であり、佩刀護身会を束ねる長でもあるのだ。その宗家の娘が、どこの馬の骨とも知れぬ中年男性に嫁いで家を出たとなれば、朱雀院の面子に多大な影響を与えてしまう。朱雀院の家の者は武家の頭領に相応しい振舞いをせねばならないし、その家名に相応しい相手を婿入りさせるのが当然であるのだ。

 その上、佩刀護身会の内部では勢力争いが激しい。朱雀院を蹴落とし、頭領の座を狙わんとする家も多い。よって、他家に付け入る隙を作るという意味でも、撫子の結婚は朱雀院家にとって大きな悩みの種であった。

 本来なら、そんな撫子の手綱を握るはずだったのが初乃だ。でも、彼女もまたこの剣道場に嫁いでしまった。それは朱雀院にとっても、その座を揺るがそうとしていた風嶺にとっても痛手だった。

 佩刀護身会の立場を利用して圧力をかけることも考えられたが、今の撫子は刃道の頂点たる大奉演の番付第一位、刀仕権宮司。彼女こそが世間に向けた大奉演の顔である以上、単なる自由恋愛の延長に過ぎないスキャンダルに罰を与えてその座を剥奪することは出来なかった。

 よって、秘密裏に処理する必要がある。その為、それを実現できる人員が起用されたのだ。

 ……というのは、表向きの理由。紅葉がここまで出張ってきた本当の理由は、もっと簡単だ。

 大事な妹と学友を誑かした悪い男を叩きのめす。ただそれだけ。

 紅葉は肩から提げた霊式機巧刀――通称オリガミの柄を強く握る。そこには強い意志が現れていたのだが。





「失礼します――」

 来賓室のドアを開けた瞬間、異様な匂いが紅葉の嗅覚を刺激した。

 それと同時に、何者かの喘ぎ声が彼女の耳朶を打つ。

「お゛っほ♡ イっぐぅっ♡ ふとっちも、いっしょにっ♡」

 間仕切りの向こうから聞こえてくる声に、紅葉は良く聞き覚えがあった。

「この声、まさか……梨々夢!?」

 紅葉は素早く壁の向こう側へ。そこでは彼女のかつての級友であった十部梨々夢が、肥え太った男に後ろからペニスを突き入れられていた。

 両腕を掴まれ、立ったまま何度も腰を打ち付けられている梨々夢の姿に、さしもの紅葉も一瞬呆気に取られたが、すぐに正気を取り戻す。

 来客を呼んでおきながらセックスとは何事かとか、そもそもなんで梨々夢がここにいるのかとか、そんなことは紅葉の頭からすっ飛んでいた。

「この、梨々夢から――」

 離れろ、と言おうとして気付く。彼女の機先を制するように、旭と撫子がいつの間にか紅葉の両隣にいるのだ。

「ダメですよ紅葉。二人は今、商談の最中なんです」

「もうちょっとだけ待っててね、お姉ちゃん」

 二人とも私服ではあるが、その腰にはオリガミを佩いている。紅葉同様に臨戦態勢という訳だ。

 勿論、許可なくオリガミを起動することは犯罪に当たるため、三人ともここで抜く気はないのだが。

 それでも、いざとなれば――という意思は共有されたようであった。

 そんな三人を余所に、『商談』はいよいよ大詰めを迎えていた。

「ふとっちっ♡ 出してっ♡ あたしのナカにっ、全部っ♡」

「いいぞ、子宮で受け止めろ梨々夢ッ」

 男は梨々夢の尻に腰を打ち付けたまま、ぴたりと動きを止めた。荒い息と共にピクピクと全身を震わせる。

「お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ ナカに、熱いのがっ♡ 量やっばぁ♡ マジ惚れるんだけどっ♡」

「おぉぉぉ……孕め、孕んで嫁になれ……じゅるるるるっ」

 梨々夢の背に覆い被さった男は、彼女の耳に舌を這わせ、唇で咥え込んだ。

「あっ♡ 耳、ダメっ♡ なんでっ♡ ふとっちに舐められてるだけで、アソコがキュンキュンしちゃうっ♡」

「嫁に来い……好きだ……愛してるぞ梨々夢……」

「ちょっ、そんなんずるいって♡ ふとっちのイケボで囁かれて、断れるわけないっしょ♡」

 嬉しそうに笑みを浮かべ、頬を染めて身体をくねらせる梨々夢の姿は、まさしく恋する乙女であった。

 やがて射精が終わると、男はペニスを引き抜いていく。

 ずるりと露出したそれを見て、紅葉は目を丸くした。

(何あれ……伊織先生のより、ずっと大きい……♡)

 彼女が知る男の象徴とは何もかもが違う。太さも長さも形状も全てが規格外、あらゆる女を虜にすることが可能とすら思わせる威容。

 愛する者と何度も身体を重ねたことがある紅葉をしてなお、初めて見る代物だった。

「ふあー……めっちゃ気持ち良かったー……♡ てか、ふとっち出し過ぎ♡ 本当に孕んじゃってるかもね♡」

「そうなったら責任取るから、ウチに嫁においでよ」

「おっけー♡ 末永くよろしくね、ふとっち♡」

 身体をよじりながらキスを交わす梨々夢に、それまで控えていた初乃が声をかける。

「それで、例の件ですが……」

「ああ、それも話まとまったよ。LILIMASはこれから片丘剣道場のスポンサーになるから。よろしくね、ういのん」

「……っ! はい、よろしくお願いします!」

「ひとまずは商談成立、ですか」

 旭の視線は冷ややかだ。だがそれは、梨々夢を嫌っての事ではない。

 ただ単に、自分との時間がまた減ることを憂慮しているだけだ。

 一方の撫子は、キラキラと目を輝かせている。

「LILIMASがスポンサーに……ってことは、オリガミとか霊式具装とか、色々デコり放題ってことに?」

「いいよ、欲しいのあったら遠慮なく言ってね」

「やった~!」

 未だに下半身を露出したままそんな話をする異様な光景に、紅葉は軽く眩暈すら覚えていた。

 それでも、浮かんだ疑問を口に出さずにはいられない。

「撫子も、旭も、梨々夢も……本当にどうしちゃったの?」

 何をどうやったら、この三人が贅肉だらけの冴えない中年男と喜んでセックスをし、あまつさえ結婚までするというのか。

「どうと言われましても、わたしは太志さんを愛しているだけの事です」

「そうそう、私と太志さんは真剣なんだよ」

「まあわかるよ、あたしも最初はもみっちと同じ気持ちだったから。でも……これ知ったら、惚れんなって方が無理な話じゃん?」

「それに、伊織さんは紅葉を選びましたから」

「だったらあたしらだって、他の男を選んだっていいじゃんね」

 それでも紅葉は受け入れられない。撫子はともかくとして、少なくとも旭と梨々夢の二人が、下卑た笑みを浮かべる中年太りのエロオヤジを異性として好むとはとても思えなかった。

 だが現実に、彼女たちは一人の中年男に恋をしている。誰があり得ないと断じた所で、実際にそうなっているのだからどうしようもない。

 この異常な状況に飲み込まれる前にと、紅葉はどうにか話の主導権を握ろうとする。

「はぁ……もう分かりました。そろそろ本題に入っていいですか」

「おっと、すまないね。お待たせしてしまった」

 ペニスの汚れを雑に拭き取り、未だ勃起したままのペニスを四苦八苦しながらズボンに収める中年男。当然そんなモノが綺麗にしまえるわけもなく、ズボンには剛直の形がくっきりと浮き出ていた。

 視線をそこから逸らしつつ、紅葉はソファに腰掛け、居住まいを正す。

「初めまして、朱雀院紅葉です」

「こちらこそ、片丘太志です。それで今日はどのようなご用件で?」

「……単刀直入に言います。撫子と別れてください」

「ええっ! やだよ、太志さんと別れるなんてい~や~!」

 撫子が割って入るが、紅葉はそちらに厳しい視線を向ける。

「撫子はちょっと黙ってて。これは私とこの人の話だから」

「私も当事者なんだけど!」

「あー、うん。撫子は静かにしてようか」

「初乃も!? 裏切られた!」

 涙目でしゅんとする撫子を見て、梨々夢は思わず笑みを漏らす。

「もみっちが前に言ってたけど、確かになんかせっちゃんっぽいね、この子」

「ええ。昔を思い出しますね」

「こほん。それで、返答をお聞きしたいのですが」

「ふむ、答えは決まってるけど、理由だけ聞こうか。大方、撫子が名家の生まれだからとか、そんな事だろうけどねぇ」

「ええ、その通りです。分かっているなら話は早いですね」

「うんうん、当然お断りだ」

 来賓室に緊張が走る。和解はない、そう確定したからだ。

「……何故ですか?」

「オジサンも、撫子を愛してるから。それだけだよぉ」

「太志さぁん……」

 みっともないナリをした中年男の愛の言葉に胸をときめかせる撫子。やはり異常な光景だが、もう慣れたとばかりに紅葉は軽く頭を振る。

「どうあっても、こちらの要求に従うつもりはないと。そういう事ですね?」

「もちろん」

「朱雀院が総力を挙げてここを潰しにかかっても?」

「脅しのつもりかな? 受けて立つよぉ」

 挑発的な笑みを浮かべる男。恐れを知らないのか、それとも朱雀院を知らないのか、はたまた両方か。

 机を挟んで睨み合う二人。いずれにせよ、この男は撫子を手放す気はない、ということは紅葉にも伝わったようだった。

「わかりました。ならば、武家の作法で解決しましょう。……片丘太志さん、私はあなたに決闘を申し込みます」

 男の背筋が伸びた。彼の他の妻たちも顔を強張らせる。

「決闘というと、刃道で、だよねぇ?」

「当然です。あなたはここの道場主なのでしょう? ならば、剣で語るのが作法というものです」

 紅葉は当然とばかりに言い放つが、太志は困ったとばかりに頬を掻く。

「いやー、実はね……オジサン、オリガミ使えないんだよぉ」

「……は?」

 途端に呆れ顔になる紅葉。初乃がやれやれと言った顔で補足する。

「実は、太志さんは精神感応値が人並み以下しかなくてですね……刃道は出来ないんですよ」

「えぇー……あれだけ啖呵切っておいて……」

「道場主って事にもなってるけど、お飾りみたいなものでねぇ。実際の運営は初乃に任せっきりなんだよぉ」

「……という訳なので、試合という事なら名代を立てたいのですが」

「…………まあ、別に構いませんけど」

「ありがとうございます。では、こちらからは――」

「はいはーい! 私、私がやります!」

 勢い良く手を上げたのは撫子だ。旭も何か言いたげだが、ぐっとこらえた。

「そうですね、この勝負は負けるわけにはいきませんから。刀仕権宮司である撫子さんが戦うのが良いのでしょうね」

「姉妹対決ってのも面白そーじゃん? あたしも見てみたいなー」

「はい決まりー! 私が相手だよ、紅葉お姉ちゃん!」

「はぁ……そういうことでよろしくお願いします」

「……ごめんね、ウチの妹が……」

「それでそれで、試合はいつ? この後? 今すぐ?」

「気が早いったら。……私は最初からこうなるつもりで来てるから、すぐにでも出来るけど」

「じゃあそうしよう、すぐそうしよう!」

 テンション最高潮の撫子に、紅葉が頭を抱える。慣れっこな初乃は華麗にそれをスルーして、冷静に詳細を詰めていく。

「では、勝者の報酬は?」

「私が勝ったら、撫子と別れてもらう。そちらが勝ったら、私は手を引く。それで――」

「あらあら、随分と不釣り合いな報酬ですね」

 旭がすかさず割って入った。これを待っていた、とばかりの反応だった。

「不釣り合い、とは?」

「分かっていないはずないでしょう? あなたに勝って太志さんが得るのは現状維持。離婚と天秤にかけるには、あまりにも軽いと思いませんか?」

「では何ですか、迷惑料でも付ければ良いとでも?」

 それを聞いて、旭の瞳が妖しく煌めいた。

「ええ、そうですね。迷惑料として、紅葉の身体を太志さんに一日差し出すくらいでないと♡」

 紅葉は露骨に嫌そうな顔をする。こうなる可能性も彼女は考慮に入れてはいたが、それでも不快なものは不快なのだ。

 その様子が心地よいのか、旭は追撃の手を緩めない。

「どうしましたか? あなたが勝てば、太志さんはとても辛い思いをするんですよ。であれば、あなたも同じだけのものを背負わなければ、決闘とは言えないのでは?」

「ぐっ……それはそうかもしれないけど、でもこんな――」

「おや。まさか、怖気づいているのですか? 太志さんに愛されて、心までも虜になってしまうのが」

 最後の煽りが、紅葉を駆り立てた。朱雀院は常勝無敗、戦わずして逃げ出せばそれこそ武家の頭領の名折れだ。

「……わかりました。その条件、飲みましょう」

「分かっていただけて嬉しいですよ、紅葉」

「旭……あなた、性格悪くなったね~」

「うふふ。褒め言葉として受け取っておきます」

 今日何度目か分からない溜息を吐きつつ、紅葉は内心で自身を鼓舞する。

(大丈夫。私の恋人は伊織先生。こんな太ったおじさんなんかに心を奪われたりなんかしない。こんな……アレが物凄く大きくてえげつない形してるだけのおじさんなんかに……♡)

 この時すでに、男のペニスに思考を汚染されていることに、紅葉は気付けなかった。

 そしてそれが、彼女にとって最大の罠となる。

「では、条件はそれで。試合はこの後すぐ。場所はウチの道場で、ということでよろしいでしょうか」

「ええ、構いませんよ。私は負けませんから」

 初乃と紅葉が合意して、一旦この場はお開きとなった。







 準備のために紅葉と撫子が退室したのを見計らって、男は長い息を吐いた。

「緊張したぁ……殺されるかと思ったよぉ」

「お疲れさまでした、太志さん♡」

 真っ先に飛びついたのは旭だった。中年男の冴えない顔をじっと見つめて、うっとりとした吐息を漏らしている。

「あぁ、太志さんの温もり……♡ 落ち着きます……♡」

「さっきのふとっち、マジカッコよかったよ~!♡」

「正直、私も惚れ直したわ♡ 太志さん、たまにセックス以外でも男を見せるから、油断ならないのよね♡」

「ですが、少々妬いてしまいますね。あそこまで言ってもらえる撫子さんが羨ましいです♡」

「ぐふふっ、安心しなさい。旭も、梨々夢も、初乃も……誰と別れろって言われても絶対別れないからねぇ」

 男の言葉に、三人は頬をぽっと染めた。

「はい……♡ わたしも太志さんに一生お供いたしますっ♡」

「あたしも別れる気ないからね、絶対だかんね!♡」

「当然でしょ、私だって人生かけてるんだから♡」

「おお、初乃がいつにも増して可愛いぞぉ」

「~っ、バカなこと言ってないで訓練場行くよっ♡」

 さっさと部屋を出ていく初乃の照れ隠しを、男は気持ちの悪い笑みを浮かべながら眺めていた。











「行くよお姉ちゃん――心義・餓狼疾駆ッ!!」

「くっ……!」

 片丘邸内にある、刃道用の訓練場。決闘の場としては些か風情に欠けるその場所で始まった試合は、蓋を開けてみれば紅葉の防戦一方だった。

 ありとあらゆる手筋を読み、攻撃の手を先んじて封じてしまう戦法を取るはずの紅葉が、逆に攻め立てられ、反撃を封じられている。

 理由は単純だった。

(神眼極手が使えない――っ!)

 対戦相手のあらゆる情報を分析し、取りうる選択肢を可能な限り検討し、詰みに持っていくための最善手をコンマ一秒足らずで導く紅葉の超々高速演算、神眼極手。本来の紅葉であれば、これを用いて撫子を一方的に蹂躙できる……そのはずだった。

 だが、彼女の最大の取り柄である超高精度の先読みが、今は封じられていた。

 誰かの天呪ではない。撫子も旭も梨々夢もそんな天呪特性は持ち合わせていない。

 単に、彼女の自爆だ。

(神眼極手、開始――っ!?)

 諦めずに再度の発動を試みるが、やはり失敗する。

 理由は単純。撫子の背後でチラつく中年デブの顔が、先程目の当たりにしたおぞましい剛直を思い出させてしまうためだ。

 男の顔を見る度、あの巨大なペニスを想起し、まともな思考が出来なくなってしまう。

 バカみたいな理由だが、事実として彼女は追い詰められていた。

 らしくない紅葉の戦いぶりを見て、旭は意味ありげな笑みを浮かべる。

「予想通り、ですね。あれほど逞しい男の象徴を見てしまっては、メスであれば誰もが心を乱されてしまうものです」

「それを狙って、わざわざ梨々夢とのセックスを見せつけるように言ってきたのかい? 中々悪巧みが得意だねぇ、旭は」

「はい。例え紅葉であっても、強いオスの前では一匹のメスに成り下がるしかない……そう信じていました」

 どこか昏い顔をする旭を見て、男は何かを思い出したようだった。

 つい先刻、男の名代に立候補しようとしてやめていたことを。

「……旭も、彼女と戦いたかったんだねぇ」

「はい。紅葉は……いえ。朱雀院は、わたしの超えるべき壁でしたから」

 苦渋の思いだったのだろう。勝率を求めるならば旭より番付が上、つまり旭よりも強い撫子が戦うのが最適だという彼女の言葉に嘘はなかった。

 だがそれは、肝心な時に役に立てなかった、という意味でもある。それが彼女にとっては、悔しくてたまらなかった。

 旭ほどの美女が、だらしなく太り散らかした中年男をそこまで想っている。常人には想像もし難い愛がそこにはあった。

「そっか。じゃあ次またこういう機会があったら、その時は旭にお願いするから。約束だよぉ」

「っ、はい! この命に代えても、太志さんに勝利を捧げますっ」

「死なれちゃ困るなぁ……おお?」

 視線を戦場に戻せば、決着がつくところだった。

「神義・斬霊剣ッ!!」

「……くっ!」

 撫子の斬撃を、紅葉は防ぎ切れなかった。彼女の身体が派手に吹っ飛び、バリアジャケットの耐久を示すVF値がゼロになる。

 勝敗は決した。

「そこまで! この勝負、撫子の勝利っ!」

「やったね! ビシッと大勝利……って、喜びたいんだけど……お姉ちゃん、大丈夫? 今日は全然本調子じゃなかったよね?」

 紅葉がいつもの力を発揮していないことは撫子も気付いていたようだ。その純粋な瞳を見て、紅葉は内心でやや呆れている。

(まあ、撫子はこういう盤外戦術は考えないよね……梨々夢もそう。こんな性格の悪い罠を仕掛けてくるのは――)

 床に座ったまま視線を巡らせると、腹黒そうな笑みを浮かべて歩み寄る旭と目が合った。

「ま、やっぱり旭だよね~」

「いい格好ですよ、紅葉」

「あーあ、流石にあれはずるいって」

「ずるいですか? 試合中に余計な事を考える方が悪いのでは?」

「だって、あんなの見せられたら誰だって思い出すに決まってるじゃない」

「それはあなたが期待しているからですよ。太志さんの逞しいモノを味わってみたい、と」

「はぁ? そんなわけ――」

 ないと言い切れなかったのは、その自覚があるからか。そこで黙ってしまったのが、もう答えだった。

「さて、紅葉には敗者の務めを果たしてもらいましょうか」

「はぁ……はいはい。わかりましたよー」

 渋々と言った様子で、紅葉は太志の方を見る。贅肉を揺らしながらのっしのっしと近付いてくる巨体、その股間には今もなお勃起したままのペニスが仕舞われており、布越しにも圧倒的な存在感を示していた。

(……一応、神眼極手でこの後どうなるか確認しておこうかな)

 紅葉の超人的な先読みは刃道以外にも使える。策略を巡らせるにも危機を回避するにも超高精度の予測ができるのだ。

 その読みで、紅葉は太志と一日過ごした場合の展開を予測するのだが――。

(あ、これダメなやつだ……♡)

 勝てない。絶対に、たった一日でこの見るも醜い中年男を心の底から愛してしまう。

 そんな訳はないとコンマ数秒の間に何度も予測し直すが、結果は同じ。

 どう転んだって、恋人である村垣伊織よりも、この冴えないエロオヤジのことが好きになる。

 それが、彼女の導いた結論だった。

 気付けば、男は紅葉のすぐ目の前に立っている。恋人の「それ」より遥かに大きいペニスが、彼女を求めて不規則に震えている。

(私は、これに抗えない……♡)

 認めてしまえば、後は堕ちるだけだ。逞しいオスの象徴を求めて、紅葉の身体が甘く疼く。

(そんな訳ない、私がこんな人に負けるわけない……っ♡)

「ぐひひ、それじゃお楽しみの時間としゃれ込もうかねぇ。みんなが見てる前では恥ずかしいだろうから……更衣室、行こうか」

「……」

 拒絶の言葉一つ吐くこともままならないまま、紅葉は男に連れられて訓練場を出ていく。

「太志さん! 後でご褒美くださいね!」

「ああ、必ずね。お疲れさま」

 ちゃっかりしている撫子であった。









 更衣室に入るとすぐに、男は窮屈そうにズボンを脱ぎ捨てた。

 そしてそのまま、紅葉の唇を当然のように奪う。

「んぶっ!?♡ ちゅぅぅぅぅっ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ ぷはっ、いきなり何するんですかっ♡」

「何って、キスだよぉ。今日から夫婦じゃないかぁ」

「まだなってませんっ♡」

「まだ、かぁ。これからなるって事だねぇ」

「誰もそんなこと言ってな――はむっ♡ ちゅぅぅぅ♡ ちゅっ、ちゅっ♡」

 恋人のそれと比べるまでもなく強引なキス。だというのに、紅葉の胸はどうしようもなくときめいていた。

 男の舌が彼女の唇を小突く。紅葉はいとも容易くそれを受け入れ、それどころか積極的に舌を絡めていく。

(涎、くさい……♡ でもクセになる……♡ これが、本物のオスの匂いなんだ……♡)

「ちゅるるっ、れるれるれる♡ んむっ、んっ♡ れろれろ、ちゅぅぅぅぅぅぅ♡」

 気を良くした男は、振袖型の霊式具装、その胸元に右手を滑り込ませた。紅葉の控えめな乳房を掌全体で撫で回すと、繋がったままの唇の隙間から甘い声が漏れ出す。

「んうっ♡ ちゅっ、ちゅむっ♡ んんんっ♡」

「ぐふふ、可愛いおっぱいだぁ」

「あんっ♡ 触り方がいやらしいですっ♡」

「その様子だと効果てきめんって感じだねぇ。乳首勃ってきたよぉ」

 男の指が紅葉の乳首をコリコリと摘まむと、鋭い快感に嬌声は大きくなっていく。

「あぁぁぁっ♡ やっ、ああんっ♡ はぁぁっ♡」

「声も可愛いねぇ。つくづくオジサン好みだよぉ」

 その言葉を裏付けるかのように、男の怒張したペニスが紅葉の腹に押し付けられ、その熱を伝えてくる。

(なんでっ♡ なんで小汚いおじさんなんかに求められて、こんなに嬉しくて仕方ないのっ♡)

「やっ、だめっ♡ そこ、感じすぎちゃ――」

「はい、ギュッと」

「んんんうぅぅぅぅぅっ♡」

 二本の指で押し潰すように力強く摘ままれ、紅葉の背中が大きく仰け反った。

「からの、スリスリ……」

「んん……はぁ、はぁ、はぁ……♡ あっ……やっ♡」

「で、カリカリ……」

「あー……あぁぁぁ……あぁぁぁぁぁ……っ♡」

「最後にまたギュッと」

「ひうぅぅぅぅぅぅぅんっ♡」

 大きく身体を震わせる紅葉。神算鬼謀の剣士たる彼女が、冴えない中年男の乳首責めだけで甘く絶頂させられていた。

「おぉ、イったイった。感度抜群だぁ」

「言わなくていいですっ♡」

 自分より遥かに弱いはずの小汚いデブ男にいいようにされ、あまつさえ乳首だけで絶頂させられたという事実が、彼女の興奮を高めていた。

 彼女の秘部は既に濡れそぼって、子種を今か今かと待ち侘びている。

 ブルマのような履物に男は手を差し入れ、その濡れ具合を確認した上で弄ぶ。

 割れ目に指を這わせるだけで、ぬちゃぬちゃといやらしい水音が立っていた。

「あぁっ♡ やっ♡ んぅっ♡ もう、ねちっこいっ♡」

「折角なんだから、隅々まで味わいたいじゃないかぁ」

「だからって……あぁぁっ♡」

 声を遮るように、男の指が陰核を摘まんだ。扱き上げるように弄ってやれば、あっという間に紅葉は腰をくねらせ快楽によがる。

「ひぐぅぅっ♡ あ゛ぁっ♡ また、イっちゃ……っ♡」

「ほほぉ、紅葉ちゃんはクリも敏感、と」

「ちが――あぁぁぁっ♡」

 いくら口で否定しようとも、身体は誤魔化せない。学園最強の座を三年間守り続けた凄腕の剣士が、オリガミを使う事すらできない肥え太った中年男の指二本で遊ばれている。それが揺るぎない事実であった。

「あ、イくっ♡ イっく♡ イくイくっ、イ゛っ……ぐぅぅぅっ♡」

 あっという間に、紅葉は二度目の甘イキに追いやられる。全身が痙攣し息も絶え絶え、男が体を抱き支えねば足腰立たないほどになっていた。

「おっと……もう限界って感じかなぁ」

「誰がっ♡」

「分かってるくせに、強がりさんだねぇ」

 男はそのまま紅葉の履物を脱がせて、更に抱き上げる。駅弁と呼ばれる体位だ。

 彼女の方も、手足を絡ませて身体が落ちないようにホールドしている。

「さて、そろそろオジサンも気持ち良くしてもらおうかな。ココで、ね」

 長い竿で秘裂を擦れば、とめどなく滴る愛液が滑りを良くする。

 言葉よりもずっと雄弁に、彼女の期待を物語っていた。

「あ……やっ、待っ――」

「いただきまー……す!」

「お゛ぉぉぉぉぉっ♡ ほぉぉぉぉ……っ♡」

 ずぷぷぷぷ……とペニスが膣穴を掻き分けていく。恋人のモノしか知らなかった紅葉の秘穴には、それはあまりにも大きすぎた。

 めりめりと、まるで処女を相手にするかの如く、男の肉棒は狭い膣内を押し広げ、己の形を馴染ませていく。

「くぅぅぅ……この感じ、初めてではなさそうだけど……でもキツいなぁ。前の彼氏とはほとんどしてないのかい?」

「前じゃないしっ♡ あ゛っ♡ あなたのが、大きすぎるんですっ♡」

「そっかそっかぁ、すぐにこれじゃなきゃ物足りなくしてあげるからねぇ」

「結構ですぅぅぅぅっ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡」

 聞く耳持たぬ男は、ピストンを開始してしまう。カリもエラも張ったペニスが、紅葉の膣穴を隅々まで撫で回し、穿っていく。

「あ゛ぁぁっ♡ はぁぁんっ♡ あっ、あっあっ♡ あぁぁぁ♡」

 浅いところだけをねちっこく引っ掻けば、甘い声で鳴き。

「お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉっ♡ お゛っごぉぉぉぉぉっ♡」

 奥の奥を責めてやれば、獣のように叫び狂い。

 優れた知能と理性とを有した紅葉であっても、メスの喜びを過剰に注がれれば、人の言葉すらも忘れて嬌声を上げるしかなかった。

「ほぉら、奥をコンコン。紅葉ちゃんの赤ちゃん部屋はここかなぁ~?」

「うる、さいっ♡ それ、やめてっ、お゛っほぉぉぉぉぉ♡」

「口答えかい? そんな悪い口はオジサンが塞いであげなきゃねぇ」

「あっ♡ いまそれだめ……むちゅぅぅぅぅ♡」

(あぁぁぁっ♡ 今キスされたら本当にダメっ♡ 全部が幸せでおかしくなるっ♡ 本当にっ、この人の事、好きになるっ♡)

 一突きごとに、真のオスを教え込まれて。その分だけ、過去の体験が全部チャチな遊びにしか思えなくなっていくのを、紅葉は感じていた。

 だがどうしようもない。男に抱え上げられ、秘部をペニスで貫かれ、文句すらもキスで封じられて。

 あらゆる反撃を封じ、一方的に相手を蹂躙する。それは奇しくも紅葉の戦闘スタイルそのものであったが、そうなれば当然、精神的に与える影響も大きい。

 戦闘においては絶望感を与えるそれが、セックスの場合は――、

(勝てないっ♡ この人、強いっ♡ 好きっ♡ 好き好き好きっ♡ この人のメスになりたいっ♡ この人の子供産みたいっ♡ もう伊織先生とかどうでもいいっ♡ 他の男なんてみんなこの人以下っ♡)

 強いオスに支配される喜びで、心が蕩かされる。メスの本能を強○的に刺激され、目の前の男の事が愛おしくてたまらなくなってしまう。

 それを見透かしたかのように、男は腰を止めて焦らすように紅葉の身体を揺する。

「あぁぁ……えっ……?♡ なんで止めるの……?♡」

「もうすぐ出そうなんだよぉ。紅葉ちゃんは彼氏持ちだろう? 申し訳ないからねぇ」

「嘘つきっ♡ 絶対そんなこと思ってない癖にっ♡」

「本当本当。ほら抜くよぉ」

 言葉通り、男はペニスをゆっくりと引き抜いていく。自分から中出しを懇願させるための演技だと分かっていても、膣穴の切なさが紅葉の思考までもぐずぐずに溶かしていく。

 亀頭が、膣口まで戻ってきた。そこでとうとう、彼女の理性がぷつんと切れた。

「……します」

「ん~? 何か言ったかなぁ?」

「お願いしますっ♡ このまま続けてくださいっ♡ あなたの熱い精液、中に出してくださいっ♡」

「いいのかい? 彼氏がいるんだろう?」

「別れますっ♡ あなたの恋人でも何でもなりますからっ♡」

 はっきりと言った。五年以上の月日をかけて育んだ愛を、快楽のために捨て去った。

 朱雀院紅葉という女性が、冴えない中年男のモノへと完全に堕ちた瞬間だった。

「いいよぉ。それじゃあお望み通り……全部ブチまけてやるッ!!」

 一番浅いところから、一息で最奥まで。先程まで男のペニスを拒絶するかのようだった膣穴は、あっという間にこの男のペニス専用に作り変えられていた。

「ほごぉぉぉぉぉっ♡ きたぁぁぁぁぁっ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ すごいっ♡ これすごいぃぃぃっ♡」

「上の口がお留守だぞッ」

「ぶちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ ちゅるるるるっ♡ れろれろれろれろれろ、ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 美貌が歪むのも構わず、男の唇を貪る紅葉。そこには武家の頭領の威厳なんてものはなく、ただひたすらに快楽に溺れる一匹のメスでしかなかった。

「ふんッ、ふんッ! いいぞ、もっとマンコ締めろッ!」

「ひぐぅぅぅっ♡ んんんっ♡ う゛ぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 激しいピストンに晒され、意識が飛びそうになりながらも下腹部に力を籠める紅葉。その甲斐あって、男の反応は良好だ。

「おぉぉぉぉぉ、チンポが千切れそうだッ。いい締め付けだなッ」

「ねぇっ、キスもっ♡ キスもしてっ♡ んむぅぅぅぅぅ♡ しゅき、しゅきっ♡ ぢゅるるるるるっ♡ ぢゅぅぅぅぅぅぅ♡ れるれるれるれろれろれろ♡」

 紅葉の方から積極的に舌を絡め、唾液を飲み下していく。出会ってまだ数時間だというのに、まるで恋人のように情熱的な愛を交わしていた。

 悦んでいるのは彼女だけではない。男もまた、絶頂に向けてペニスをビクビクと震わせている。

「ふぅぅぅぅっ、もう出る、出すぞッ!」

「きてっ、きてぇっ♡ あなたの熱いのっ、私のナカに出してぇっ♡ あ゛っ♡ お゛っ♡ お゛っほ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡ イっぐ♡ イぐイぐイぐぅっ♡ お゛っ♡ おごぉっ♡」

「おおおおッ、孕めッ、嫁になれ紅葉ッ!」

「ほお゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ んお゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 膨らんだ亀頭を最奥に押し付けながら、男は白濁した欲望を膣内に解き放った。それと同時に紅葉も絶頂に至り、男の身体をきつく抱き締めた。

「ぶちゅるるるる♡ むふーっ、むふーっ♡ ぢゅぅぅぅぅぅ、ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……♡」

 男に唇を押し付けられながら、精液の洪水をただ注がれ続ける紅葉。荒い鼻息を鳴らしながら中年男の唾液をせがむ姿は、決して年頃の女がしていいものではなかったが。

 そんな自覚すら持てないほどに、目の前の男がもたらす快楽に紅葉は酔いしれていた。

 その間も、男は膣内でペニスを震わせていた。接合部から漏れ出た精液が、ぼたぼたと音を立てて床へと落ちていく。

 数分かけて射精し終わり、男はペニスを引き抜いた。ずるりと抜け出るその先端から、精液が糸を引いて紅葉の秘裂と結びついている。

「はぁ、はぁ……♡ 量、多すぎでしょ……♡ どこまで強かったら気が済むの……♡ これじゃ撫子とか旭が勝てないのも納得……♡」

 余韻に浸りつつ、理性を取り戻した紅葉。だがそこに、かつての男を捨てたことへの罪悪感や後悔といったものは一切存在していない。

 強いオスのモノになれた歓喜と、そのオスへの強烈極まりない恋慕。目の前の小汚い中年男と生涯を添い遂げるという強い意志が彼女を満たしていた。

「ふぅ……どうかな紅葉ちゃん、オジサンのお嫁さんになる話、受けてくれるかい」

「あれ、本気だったんだ……♡ セックスを盛り上げるための言葉だと思ってた♡」

「遊びで嫁になれなんて言わないよぉ、いつだって本気さ。ウチにおいで」

「ふーん、そうなんだ……♡」

 強く逞しいオスに求められていることに喜びを隠せない紅葉。

 彼女の返答は、当然決まっていた。

「不束者ですが、末永くよろしくお願いします♡ ……ちゅっ♡」

 誓いのキスを一つ。朱雀院四姉妹の長女もまた、肥満体型な冴えない中年男の妻となり、朱雀院を抜けることを選んだのだった。

「それじゃあもっとお互いを知るために……お風呂、行こうか」

「うん♡」

 毛むくじゃらで小汚いデブとの風呂ですら、一瞬の躊躇いもなく嬉々として受け入れる。

 今の彼女はもう朱雀院紅葉ではなく、このエロオヤジの生涯の伴侶、片丘紅葉であった。

 そしてそれを自分から証明するかのように、彼女は一つ提案する。

「そうだ、今日は泊ってくるって連絡しないと。これでも一応、朱雀院家次期当主の『元』候補だから」

「ぐふふ。じゃあ写真付きの方が良いよねぇ」

「うわー……スケベ♡」

 からかいながらも、紅葉は中空のパネルを操作し、虚空へと視線を向けた。

「はい、ちゅー♡」

 男に抱えられたままキスをする写真を何枚も撮ると、ベストショットを選んで送信。

 実家と恋人、その両方へ。恋人宛には、あるメッセージも添えて。

『さようなら、「村垣さん」』

『私はこの人と幸せになります』

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