小説#27【第七章・それからのふたり】JKリフレ♪ハイスぺ高学歴女子のヒミ…
都内の駅から歩いて10分くらいの三階建てのアパート。
建物はちょっと古いけど、リノベされているから暮らしやすく、とても気に入っている部屋だ。
電車を降りた俺は、ちょっとした総菜を駅前商店街で買い物し、いそいそと帰宅していた。
夕方の街はとても賑やかで、今夜は天気もいいし、外食してもいいかなと思った。
いやいや、今日はまっすぐ帰って、家で食べるって約束したから…
アパートに戻り、エントランスを合鍵で開ける。
二階の部屋のドアの前で、呼び鈴二回。
二人で決めた合図。
鍵を開け、ドアが開く。
「おかえりなさい」
私服姿のカノン…朝倉カノンが、俺を迎えてくれた。
「うん、おかえりのキスね
ちゅ」
玄関で靴を脱ぐ俺と軽くキスをして、カノンは笑顔で中に招きいれてくれる。
「毎日...キスしてるのに
まだ恥ずかしい
早く入って」
靴を脱ぎ、部屋に上がる。
ダイニングキッチンを通り抜けてリビングのソファに座り込むと、カノンがマグカップを持って入ってきた。
「はい、お買い物ありがとうね」
家に帰ると、カノンが待っていてくれる生活。
大好きな彼女との生活。
時折、現実とは思えなくて、戸惑ってしまう。
彼女の煎れてくれた紅茶を飲んでいると、俺のそんな心を読んだのか、カノンが優しく言う。
「どうしたの?
落ち着かないけど…
あは
まだ慣れないのね
ここは…カノンが...一人で暮らしてた部屋じゃなくて
貴方と...一緒に暮らすお部屋でしょ?」
彼女は俺の隣に座って、肩をくっつけて座り直す。そしてそっと身を寄せてきた。俺もそんなカノンの肩に寄り添う。彼女の温もりを感じて心が安らいでいくのがわかる。
「そう……だね……」
朝倉カノンのアパートに、俺が引っ越してから一週間。俺は正式に彼女の恋人として、彼女の部屋で一緒に暮らしていた。
「一人ぼっちで食べてたご飯も
今では...毎日、貴方といっしょ
カノンは幸せです」
カノンは笑顔で言う。彼女の笑顔を見る度に幸せな気分になる。だから俺も笑顔を返した。
「うん……ありがとう」
俺は紅茶のカップをテーブルに置くと、カノンを抱き寄せた。
「これからどうしたい?
ご飯?
それともシャワー?
それとも...
ふふ
わたし?」