映画『美しき仕事』感想
今月公開の映画で気になるのが3本ありますが、その1本目の『美しき仕事』を観に行きました。ちなみにあと2本は『数分間のエールを』『ルックバック』です。
そういえば直木賞候補に一穂ミチ先生がノミネートされていましたね。これで3回目なので本当にいつか直木賞作家になる日がくるのだろう。一穂ミチ先生のBL小説にドハマリして全作品コンプリートした身としてはとてもうれしいのだが遠くに行ってしまってさみしい気持ちになる。もう一穂ミチ先生はBL小説書かないのかなあ。
BL小説を1日1冊ペースで読みまくっていた時期に一穂ミチ先生の『ふったらどしゃぶり』を読んで「この作家だけレベルがちがう・・・!」と衝撃を受けたのがきっかけだったが、まさか直木賞に手の届く位置にいる作家になるとはね。「ほかとはちがうなにか」を持っている作家だと感じていたが、まさか直木賞候補にまでのぼりつめるとはね。一穂ミチ先生の商業BLを布教してぇ~。
映画『美しき仕事』感想
公式サイトに書いてあるあらすじ以上のできごとはないです。ドラマチックで劇的ななにかがあるとか、伏線が張られているとか、そういうのはとくにはないです。ただただ画面の美しさに圧倒された。エンタメ性ではなく芸術性を追求しましたみたいな。美しさを追求してる系の映画です。ミニシアターに何回も行っている人はこういう類いの映画に何度も出会っているはずです。
フランス映画ということで、フランス映画といえば私は2年ほど前に観た『たぶん悪魔が』を思い出します。この映画もラストシーンがめちゃくちゃ心に残るような映画だった。『たぶん悪魔が』も『美しき仕事』も家で観てたら眠たくなるにちがいないが、映画館だと全然眠くならずに、むしろ「まばたき禁止よ」レベルで食い入るように観ていられます。
『たぶん悪魔が』はメンタルよわよわなときに観てはいけないですよ。2年経った今でもときどきこの映画のことを思い出すくらいには衝撃を受けた映画です。
『美しき仕事』の見どころは「筋肉」「ダンス」「塩湖」です。
ストーリーを楽しむのではなく筋肉を鑑賞する映画です。アフリカの大自然、太陽の下、躍動する筋肉を眺める映画です。あと、ダンスシーン。
わかりやすい説明とかがなく、ただひたすら外国人部隊の訓練の様子と日常が流れていくので合わない人は眠気に襲われる映画です。筋肉に興味がなかったらめっちゃ眠くなるよこれ。
とてもシンプルなストーリーだし、筋肉がいっぱいあって海と大地と塩があって最後のダンスシーンは最高だったし、なんだこれ・・・・・・。いままで食べたことのない食べ物を食べたときみたいな感覚になる映画だった。おっさんのキレッキレダンスがめっちゃかっこよかった。ネットミームになってるって公式サイトに書いてあったけど、これネットミームになってるんかい。
最後のダンスシーンで『ディメンションW』のOPでおっさんが踊るやつを思い出してニヤニヤした。
これから観る人は公式サイトのあらすじを読んで主要人物3人の名前を覚えてから行ったほうがいいですよ。これ読まずに観たらなにがなんだかわからないまま終わりますよ。
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