思叫堂~ロア~ 2019/06/22 18:29

新作予定案1プロット:優しい狐ロリババアもの

仔山羊ちゃんでは大変お待たせしてしまい申し訳ありませんでした!
次は早く出せるよう頑張らせて頂きますので、応援して頂ければ幸いです……!

今の所考えているアイデアその1としての、優しく甘やかすようなイメージの狐ロリババアものプロットとしてこんなものを考えています。
今回は極力ナレーションを廃した形式も試しに1度やってみようかなぁと思いつつ、つらつらと考え中で御座います……!

まだ構想段階なので変わるかもしれませんが、楽しんで見て頂ければ幸いです。

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キャンプに行き迷ってしまった“あなた”
森の中で途方にくれていると、和服の少女に出会い道案内をしてくれるという。
何気ない様子で語り掛けてくるが、夜に少女がいるのを妖しく思い、何より“あなた”の目には少女の頭と下部から生える金色

の狐の耳と尾が揺れていて、怯えてしまう。
少女はその事に気付いた様子で驚いた様子を見せ、

「こんな森の中、こんな時間に人の子に会うなぞと思うておらなんだから、変化の術を掛け忘れたか……。
うぅん、わらわとした事が失態よの……。
あぁおい、童……ではないか。えぇい、人の子よ!
言うておくが、わらわは別にお主に危害を加えるつもりは……あぁ、だから逃げようとするでない!余計に森で迷う手しまうぞ!!
……はぁ、もう……仕方ないのぅ」

“あなた”が少女に姿に気付いた事を察して小さくため息をつき、その様子に逃げようとした背を向けた“あなた”の目の前に

一瞬青白い炎が揺らめき出でて。

「痛みはないが変な倒れ方はせんでくれよ?お主の安全のためじゃ……許せよ?」

次の瞬間、視界が炎と共に揺らめくようにぐらりと動き……“あなた”の意識は暗転した。


《どさ……》

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意識を取り戻すと、今時珍しい程の田舎のお婆ちゃんの家、というイメージがしっくりきそうな日本家屋の一室に寝かされていた“あなた”。
ここは何処なのだろうと身を起こすと、近くからトントントンと、何かを刻む小気味良い音が聞こえてくる。
様子を見に行くと割烹着を着た狐の少女が、土間で手馴れた様子で食材を切っていた風景がそこにあった。

「ん? おぉ……起きたか。
少し待っておれ、こんな時間であり合わせも良い所じゃが気を失わせてしまった侘びとして、簡単な夕餉の用意をしておるからの。
……あぁ逃げようとはせんでくれよ?流石にわらわも2度もお主を気絶させるの手間じゃし、一応言うておくが、この辺りは夜の森は気性の荒い猪などもおるでな。お主が出おうて下手に怒らせれば命はないぞ?
時折……森の奥から熊が出てくる事もあるしの。
何、言うた通り襲う気など最初からないから安心せい。
お主が気絶している間に、もう車も通らんような時間になってしまったからな?明日になれば近くの村かバスの乗り場まで案内してやるでの」

“あなた”が来た気配を察したのか、少女は一瞥するようちらりとだけ視線を送り、そのまま鍋の中へと食材を入れ始める。

「さ、分かったら隣の部屋にでも居っておくれ。
すぐに持っていくでの……流石に白米を炊き直す時間はないから、冷や飯になるが、あつものも用意するからそこは許しておくれよ?」

そう言ってまた料理へと意識を向けてしまった狐の少女の様子に、“あなた”は何とも言えず黙って言われるまま居間で少女を待つしかなかった。

-=-=-

「さ、出来たぞ!
芋の煮っ転がしと、大根と鳥の塩汁、それに水菜と油揚げの煮浸しじゃ!
暖かい飯を出してやりたかったが、生憎電気もなくての……そこは冷や飯で許しておくれ?
あの様子じゃと、一晩中歩いておったんじゃろ?禄に飯も食わんでおったじゃろうし、遠慮なく食ってくれて構わんからな」

湯気を立てながら置かれた質素ながらも、ほっとする体の温まるような和食が居間で待つ“あなた”の前に差し出される。
未だにどうしていいか迷う“あなた”の様子に、ふむと少女はひとりごち……。

「うぅん……そう怪しまんで欲しいのじゃがな?
まぁ、うっかり変化の術を使い忘れたわらわの落ち度でもあるから、その警戒のしようも仕方がないのかもしれぬがな。
……安心せぬと飯も満足に食えぬというなら、まずはわらわの正体を言うべきかもしれんのぅ?
まぁ……察しておるようじゃがな?お主が思うておる通り……わらわは、狐のアヤカシじゃよ。
とはいえ、人を害すつもりはないから安心せい。
……それにどうせ、人に寄る事もせず、ウカノミタマ様の遣いとしての生き方も果たせておらぬ……半端者じゃしな」

苦笑をするように、少女が笑う。

「わらわは、そうさな……狐の中でも変り者でな。
元は年月を得て善狐(ぜんこ)となり、神の神使(しんし)として生きておった事もある立場なんじゃよ?
だが、な……ある日にふと、気付いてしもうた。
わらわ等狐やアヤカシがその性質のままに使え、人ならざるモノとして振舞っておる間に、人は変わらずか弱いものではあったが、随分と短い間に様変わりをしていってはおらんか……とな?」

少女は料理と共に持ってきていたのか、何時の間にか手の中にラベルのない一升瓶を抱えていた。
それを自身の椀へと注ぐと、そのままクイと口に運び傾ける。

「んっ、んっ……ぷはぁっ!うん……今年の人の酒も美味いのぅ。
どれ、油揚げと合わせてみると……はぐっ!んぐんぐ……んぐっ!ごくごく……んっ、ぷはぁぁっ!
うむうむ、短い時間じゃった割によう味が馴染んでおるな♪酒とも良い相性で……ふふ、悪くない出来じゃな♪
どうだ、お主も飲むか?」

何時の間にか持ってきていたのか酒瓶を傾け、“あなた”に差し向ける狐の少女。
その顔があまりに優しげで、つい受け取りそうになるが……アヤカシなどと言われてそう易々とは杯を受けられない。
受け取ろうとした途中で固まった“あなた”を見て、少女が一、寂しそうな笑みを浮かべる。

「そうか、飲まぬか……まぁ、それも良かろうて。
あー……えーと、何処まで話したんじゃったか?
あぁ……そう、わらわが変り者じゃと言った所か。
わらわはな? ある日ふと人の変わりようの早さが気になってな……うむ、ウカノミタマ様の使いをしながら、人の様子をもう

少しよう見てみたいなと……そう思うてしもうてな。
暫く間、熱心に様子をみていてやろうと……生き物がそんなに早くに変わっていくものかと、つい興味が惹かれてしもうた。
そしたらなんとまぁ呆れたものじゃな?……思うておった通り、人というのはどんどんどんどんと。
人のお主等からすればそうでもないかもしれんが、わらわ等アヤカシからしたら信じられんような速度で変わっていきよる。
弱くて、小さくて、手で握れば簡単に潰れ引き千切れるようなものじゃというのに、いつの間にか自在に火を操り、何もない空間の妖術のように電気を介して光を生み出す術を覚え、
地を獣よりも早く駆ける術を知り、鳥さえも置き去りにして空を果てまでも飛んでいく技を身につけていきおった」

「わらわはもう、呆れるやら、理解が出来んやらで気付いたら目が離せなくなっておった。
一つ目を瞑っておる内に、人の姿はどんどん変わる。次目を瞑れば何が変わっているのだろう。
次はどんなわらわが知らぬものは飛び込んでくるのだろう……そう、人の近くに身を潜めながらワクワクして見つめておった。
……そんな事にうつつを抜かしておったからじゃろうなぁ。
ふと周りを見渡すと、人の時代の進みに八百万の神々はそれぞれの神域に姿を隠してしまっておって、わらわと同じようなアヤカシどもも人に混じるか、人ならざるもの達の居場所であるどこぞへと……姿を消してしまっておった。
人にかまけ過ぎたせいでわらわもウカノミタマ様との繋がりも薄れ、わらわは神の使いというより……いつの間にかそうであっただけの“ナニカ”になってしもうておった」

「そして、なぁ……知っておるか?
狐は……というより神やアヤカシであるものどもは、人が思う故にそのようにあるもの達じゃ。
その様に思われるが故に、その形で留まっておられる。
……わらわが夢中になってみている間に、人は、アヤカシなど恐れんようになってしまっておった。
幻想の中の、存在などせぬものに、いないも同然……。
本来ならばアヤカシとしての意思など消え、野狐となっていてもおかしくないわらわがこうしてまだ意思を持っておるのは……或いはわらわが仕えておったウカノミタマ様の温情なのかもしれんのぅ」

「はは……まぁ、そういう訳で、わらわは狐であった、狐でないモノとして一人取り残されてここにおる。
狐でなく、人でなく、中途半端なものとして、時に人の姿を偽りながら、交ざらぬままに、それからずーっとこうして人を見ておる、ただそれだけの生き物なんじゃよ。
だから、人を害す気も、殺めるつもりもない……ただ、放っておけんから招いただけのそういう存在なんじゃよ。
どうじゃ?……少しは、安心出来たかの?」

少女は長い話を言い終えると、椀を飲み干し、また酒を注ぎ始める。
そして諦めたようにも、悲しんでいるようにも見える顔が、“あなた”の胸をどうにも……掻き毟ってやまなかった。

「まぁそういう訳じゃ。
長い長い身の上話を聞かせて申し訳ないが、わらわが人など食わんという事は理解して貰えたかの?
だから安心して、その料理を食ろうて貰って構わぬよ。
……あぁ、まぁそれでも心配というなら、わらわは中座させて貰うかの。
明日の案内はどちらにしてもしてやるから、食ったら眠ってくれて構わんよ。
先ほどまで寝ていた布団はそのまま使ってくれて構わぬからな。……では、邪魔してすまなかった」

少女が寂しげな表情のまま、立ち上がり去ろうとする。
“あなた”はそれを見ていて、どうにも……我慢出来ぬ程に、腹が立った。
何故こんなに少女が悲しげな顔をしなくてはならないのかと、そしてそんな顔をさせているのが他ならぬ自分自身であるという事が。

貴方はあつものの椀をガッと掴むと、そのまま口につけ流し込もうとした。
少女の長話で少し冷めてしまっていたとはいえ、まだまだ熱い汁ものが喉の奥へと勢いよく入り込み、思わずむせてしまう。

「あっ、おい馬鹿者!そんな急いで食わんでも……!」

突然の行動に驚いた少女が慌てた様子で近付いてきた所へ、貴方は自分にも用意されていた酒の椀を差し出す。

「……ん、飲むのか?……わらわと、飲みたいのか?
なんだ急に、変な奴だな……警戒しておったんじゃなかったのか?
いいからって……なんじゃお主、勝手な奴じゃなぁ!?
……ふっ、ふふ、まぁ良いけどな!
誰かと酒を交わすなど久しぶりじゃ、誘うたのはお主なんじゃから簡単に潰れてくれるなよ?」

貴方の様子に、少女が呆れたような顔をしたが、それがじょじょに嬉しげな……口の端を綻ばせた満面の笑みへと変わっていく。

「まったく、とりあえずお主の服についた汁を拭うからちょっとそこでまっとれ。
飲むというからにはツマミも少なかろう、まだ煮物などは残っておるから、それも一緒に持ってくるでな!」

ウキウキといった様子で、少女が足早に去っていく。
暫し、とう程も待たずに少女は戻ってきて。

「ほれ、拭うてやる……あぁもう、口の周りが汁だらけじゃな。
まだあるとは、次は落ち着いて飲むんじゃぞ?わらわも、折角作ったのんじゃから味わって欲しいしの。
……では、ほれ、お主の酒じゃ」

こぽりこぽりと、“あなた”の椀へと注がれていく酒。
そして、自身の椀へも同じように酒を注ぎ、少女は随分と久しぶりの他者との交わりを喜ぶように、そのまま椀を貴方の椀にこつんと、笑みと共に合わせた。

「森で迷うた、慌て者の人間との出会いに乾杯じゃ!
んぐっ!んっんっんっ……♪ぷはぁっ、なんだか先ほどよりも酒が美味いのぅ!くふ、ふふ、あはっ♪
ほれ、お主も飲め!食え!あるだけ全部持ってきてやる、好きなだけ騒いで構わんぞ!んっ!」

貴方に酒と飯を勧めながら、少女はまた杯を空ける。
そして、やれ食え、さぁ飲め、最近の人間の都会とやらはどうなっているのだと。
様々に話をせがみ、食事を薦めながら、夜も深けた時間の騒がしい夕餉は続いていった。

-=-=-=-

上機嫌で酔う狐。
すでに貴方の隣で胸を押し当てるように抱きつきながら、酒を注ぎ、自分でも飲み、楽しげにしている。
貴方にも随分と酒が回ってきたせいか、それとも酒気を帯びた少女の甘い吐息と、ほんのりと暖かくなってきている少女の体温によるものか。
少女の体が触れてくるのに反応して、イチモツが起き出す。

少女はそれに気付き、「酒の余興だ、抜いてやろうか?」などと言い出す。
驚く貴方に少女は、

「くふ、何を驚いておる?……分からんとでも思うたか?
わらわが抱きつき始めてから、お主が意識し始めたのなど最初から分かっておったわ♪
それに……わらわの顔を見て、飯と酒を食らうと決めてくれた事もな。ふふ……優しい童よなぁ。
人を見すぎたせいか、どうにも……そんな事をされると、わらわも元アヤカシの一匹だったものの欲というか、情が動いてかなわんよ……♪」

頬に少しだけ赤みを帯びさせた、とろんとした目で、けれど確かに理性を宿したまま少女がむず痒そうに笑う。

「酒の席、酒の勢い……そういう事でいいじゃろ?
それにそもそも、本来交わらん人と狐の宴会じゃ。それがダメと定めた法など人の世にもないじゃろう?
……わらわもな、こう情を動かされると、久しく他者の熱を感じておらぬ体が疼いて堪らぬよ」

いいながら、少女は鼻を貴方の秘部へと擦りつけるように近づける。

「すんっ、すんっ……くふっ♪発情しておる雄の香りじゃ。
熱くて、堪らぬ……わらわの雌を疼かせる匂いじゃ。
のぅ……お主?……良いよな?」

それはもはや確認というよりは、我慢の限界とでもいうべき、熱の篭り方であった。

「わらわに、自分以外のものと共にいる事の熱を、思い出させておくれ」

そう言って、ゆっくりと丁寧に。
狐らしい八重歯の残る口で、チャックの端を咥え……ゆっくりと、“あなた”を焦らすよう……それを下ろしていった。

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