たらりラボ 2019/12/09 16:36

トレーニング・リン

幽羅木(ゆうらぎ)リン、18歳。
才能を見込まれ最年少の妖魔ハンターとして採用された彼女は、
これから政府組織の一員として妖魔と戦うための訓練を受けることになっていた。
彼女はどんな厳しい訓練や戦いでも乗り越える覚悟だった。
すべては家族を奪った憎き妖魔を倒すため。
そして、今を生きている人々の平和を守るために。
















リン「あの……教官。訓練を受けるって聞いてたんですけど?」
教官「そうだ。これから始まるのはまぎれもなく訓練だ」
リン「そうは見えないんだけど」
教官「口の利き方に気を付けたまえ!」
教官「私は君の上官だ。組織では上官には絶対服従しなければならない!」
リン「は、はい……すみません。教官」

教官「さて、訓練の内容だが……君にはオスのフェロモンに慣れてもらう」
リン「は?」
教官「妖魔共は厄介な特性を持っているのだ。目には見えないが奴らの出すフェロモンを嗅ぐと並の女性ならば一瞬で正気を失ってしまう」
教官「そうならないように、強いフェロモンに耐える訓練を受けてもらうのだ」
リン「フェロモンって……あの……裸の男性と何をさせる気なんですか!?」
教官「この訓練に激しく抵抗する者もいるので、拘束させてもらったよ」
リン「こんなの聞いてないです!」
教官「君には期待している。頑張ってくれたまえ幽羅木君!」
リン「まだ心の準備が。ちょっと待ってください!」
教官「諸君、始めてくれたまえ!」
男達「了解!」
男達「……へへへっ。待ちくたびれたぜ」


男達「ふひひひ! こんな可愛い子初めてだ!」
リン「い、嫌! 近寄らないで!」
男達「安心しろって。何も乱暴しようってんじゃないんだから」
リン「あんた達なんなの!? ほんとにハンター組織の人なの?」
男達「そうさ。間違いなく俺達は正規の職員だぜ。しかもお前より立場は上だからな」
男達「お前が妖魔に殺されないように鍛えてやるのさ」
リン「チンピラにしか見えないんだけど! 教官、助けてください!」
教官「一時間後にまた来る。頼んだぞ」
男達「任せてください」
リン「ちょっと! いや~~~~!!」

つづく。

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