他サークル作品レビュー:Age of Ashes
予告作品をなんとなく見ていた時に強烈なインパクトを残す作品がありました。
Age of Ashes主人公がフン族という、マニアックすぎる歴史大河エロRPG。
今年に入って発売されていたので、遊んでみました。
というわけでサークル「Morning Explosion」の「Age of Ashes」のレビューです!
フン族とは
本作の主人公はフン族。西洋史が好きな人ならピンと来るかと思います。ローマ帝国で暴れまわった強大な遊牧民族です。
大帝国を築いたアッティラ大王が有名ですが、本作の舞台はアッティラ生誕より前。まだローマ帝国を取り巻く異民族の1つでしかない時代です。
ストーリー重視のアドベンチャーRPG
本作はRPGですが、シナリオの比重がとても大きいです。経験値、お金、買い物等の概念はありません。そのためアドベンチャーゲームよりです。
HCGと同じぐらいストーリーCGが多い事からも、本作がいかにシナリオに力を入れているか伝わると思います。
実在した人物名もちらほら出てきますが、本作はフィクションです。とはいえ敵の1つからして資料をもとに全部自作する力の入れよう。古典時代の歴史的な雰囲気を味わえます。
惜しむらくは作者が外国人のため、日本語が安定しない事です。頭の中で補完しましょう。
殺意が高いドシリアスな物語
本作のシナリオはとにかくシリアスです。
父を手にかけ、フィアンセと離れ離れになってしまった少女フニラが、陰謀渦巻くローマ帝国を旅するという筋書きです。
この段階でだいぶん重いですが、物語全編を通して心を抉る展開が多く、大半の主要キャラは動乱に巻き込まれ、志半ばで悲惨な最期を迎えます。
主人公のフニラはおそらくPTSDです。事あるごとに殺戮や過去に受けた陵○がフラッシュバックします。ほぼ唯一と言っていい純愛Hシーンでも、父親の生首がフラッシュバックして主人公がパニックに陥ったのは度肝を抜かれました。
負ければ犯されるだけでは済まない
陵○系のエロRPGではよくある事ですが、モブキャラ男性はエロい事ばかり考えています。しかし本作では同時に殺意も非常に高いです。
主人公が属するフン族は、周辺部族を征服して勢力を広げてきた歴史があります。作中でも母娘を犯したうえで馬で引き回して八つ裂きにするなど、かなり残虐なイベントがあります。
そんなフン族長の娘であるフニラが敵に捕まればどうなるか。歴史的なバックボーンとストーリー展開が、ハードな陵○シーンに説得力を持たせています。
戦闘で負ければ、陵○の有無を問わず、大抵は殺されてBADENDです。一般的な作品と違うのは単にゲームオーバーになるわけではなく、イベントGGを何枚も使って死に様まで描写される事(最期のシーンはオプションでカットできる)。シナリオ上重要な敵との一騎打ちで負けた場合は、主人公が死んだあとの後日談まで語られたりします。
しくじればハードな陵○と死が待っている。その前提が戦闘やメインストーリーに緊張感と没入感を与えています。
複雑な事情を抱えたキャラクター達
本作の主要人物は複雑な立場の人が多いです。
例えば「西ローマ帝国の将軍」。ローマ人と異民族とのハーフですが、異民族を差別する立場にあります。名前がなくモブキャラみたいですが、ゲーム後半の最重要人物。そして実在した人物でもあります。
他にも……
部族の残虐行為をやめさせたいが、部族が分裂する可能性を考えて残虐な命令を出さざるを得ない部族長。
ギリシャ人だが父親が作ったギリシャ神話の彫像を破壊する仕事を任された兵士。
ローマ帝国の復興のために、帝国を蝕む組織に同調せざるを得ない元老院議員。
そして復讐の旅に出たものの、出自からして復讐される立場でもある主人公フニラ。
シリアスな場面ばかり紹介するのもなんなので
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