官能物語 2020/06/04 14:00

義弟と交わって/5

 わたしがイッたのが雰囲気で分かったのか、浩二くんは、キスをやめると、

「おれの部屋に行こう」

 と小声で誘ってきました。キスのせいで息が荒くなっていて答えられないわたしの手を引くようにして、浩二くんは歩き出します。その男らしさにドキドキしながら、わたしは、逆らえない自分を感じていました。なにか、夢の中にいるような気持ちで、全然、現実感がありません。浩二くんの部屋に入ると、わたしは、彼に一枚一枚、服を脱がされました。
 
 この時点でも、やっぱり現実感がなくて、どこか不思議な気持ちです。下着姿にされたあとに、わたしは、彼の手によって、ベッドの上にのぼらされました。そうして、浩二くんもまた服を脱ぎ、ボクサーブリーフ姿になります。細いのに筋肉質なその体は、まるで光り輝くようで、わたしの鼓動はさらに速くなりました。

 義父母の部屋とはかなり離れているので、音が聞かれる心配はそれほどありませんが、ここまで、二人ともほとんど無言でした。わたしは、ベッドの上にのぼってきた浩二くんに、

「ほ、本当にするの?」

 と今さらながら、訊いてしまいました。いい年の男女が、下着姿でベッドの上にいるというのに、しないで済ませられるわけはありません。すると、浩二くんは、

「兄貴のこと、好きなの?」

 と逆に訊いてきました。「好き」と言えば、もしかしたら、「やっぱりやめる」っていうことになるかもしれないと思って、そう思って、わたしは言葉に詰まりました。つまり、わたしは、このまましてほしいと思っていたということです。でも、さすがに、夫のことを好きではないと言うことはできません。レス気味だとは言っても、それ以外の面では、わたしと息子に尽くしてくれています。それに、堂々と夫のことなんか好きじゃないと、主婦仲間にならともかく、当の夫の弟くんに言えるわけもなく、

「好きだよ、当たり前でしょ」

 と答えたわたしを、浩二くんは、ベッドに押し倒しました。

「きゃっ……こ、浩二くん」
「兄貴に嫉妬した。でも、今夜だけは、おれのことだけ考えてもらうから」

 そう言うと、またわたしにキスをしてきました。すぐに、舌を入れて、わたしの口内をまたかき回すようにします。わたしは、頭の中にもやがかかるようになりました。キスだけで気持ちよすぎて、何も考えられなくなりそうです。そんなわたしに、浩二くんは、唾液を飲ませてきました。嫌悪感を覚えてもいいのに、そんなことは全然無くて、返って、自分が彼のものだという印を刻まれたような気分になって、それによって、わたしはさらに興奮を増しました。

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