官能物語 2020/07/12 14:00

母の浮気/8

 母が自分から男を誘うようなことをするなんて、良太には信じられない思いだった。本当に、普段は、とてもそんなことをするような人ではないのだ。良太は、大人の……いや、女の怖さを知った思いだった。

「い、いいんですか、奥さん……」

 男はごくりと唾を飲んだようである。

「いいわよ、本当にしたかったらだけど」
「し、したいですよ!」
「じゃあ、どうぞ……あ、ついでに、下着も脱がせてくれる? ふふっ」

 母が促すと、男は素直にそれに従って、腰を下ろした。良太は、また噴き出しそうになった。というのも、男の股間が出しっ放しだったからである。ズボンのチャックから。

「あんっ……」

 母が可愛らしい声を上げて、男に下着を脱がせてもらったようだった。

「ああ、これが、奥さんのおまんこ……」

 男は感動したような声を出した。
 良太は、みたび笑いをこらえた。これは、何がつぼに入ったのか分からない。ただ、大人の男が、子どもが口に出して喜ぶ淫語を使ったのが、面白かったのかもしれない。

「舐めたいんでしょ、いいわよ、舐めて」

 母が、高慢な口調で言った。こんな母の声は聞いたことがなかった。出そうと思えば、こういう声を出すこともできるのである。良太は、母の新たな一面を知った思いだった。

「ああ、奥さん……」

 男が、母の股間に顔を埋めるようにする。それを母が見下ろしている様子は、まるで、下僕にかしづかれている女王のように見えた。

「ああっ、気持ちいいわ、上手よ」

 言葉通り、母はうわずったような声を出した。
 男が女の股間を舐める様子は、女が男のモノを舐める様子より、良太を興奮させなかった。単純に、

――あんなことしたくねー。

 と思ったからである。何が楽しいのか分からない。それが大人なんだろうなあ、とさめた気持ちを抱く一方で、

「はあっ、ああっ、いいっ、もっと、もっとよぉ……はああんっ!」
 
 クンニに応じて上がる母の喘ぎ声には興奮した。良太のペニスは半ズボンの中で立ち上がっている。押し入れは覗き見スペースとして最高だけれど、ただ一つの難点は、覗き見しながらオナニーができないということだった。ごそごそするわけにはいかないし、仮に静かにしたとしても、後の処理に困ってしまう。

「ああっ、気持ちいいわ……もう、我慢できない……入れて」

 後ろ手で支えていた体を、母は仰向けに倒した。
 男の顔が、母の股間から離れる。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

記事のタグから探す

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索