母の浮気/34
江藤さんが、腰を小刻みに振り出す。母の足にはさまれているような格好なので大きく振ることができないのか、それとも、そもそもそういう振り方をする気なのかは分からないが、いずれにしても、リズミカルな振り方だった。
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
母の喘ぎ声もリズミカルである。
「気持ちいいかい、あやか?」
呼び捨てにしたことで、江崎さんの口調から丁寧さが減少したようであるが、それでもなお柔らかな話し方だった。
「あんっ、うん、気持ち、いい、裕也、さん、ああんっ!」
母もいっそう気安くなって応える。
二人の結合部からは、ぐちゅっ、ぐちゅっ、といういやらしい水音が絶え間なく上がっている。
江藤さんは、一方で母の乳房を潰すようにしながら、もう一方の手を母のお尻の方に当てて、腰を振っていた。
「はあっ、いいっ、気持ちいいっ!」
ちょうどいいことに、良太のところから、母の顔がよく見えた。その表情は、とろけきったメスのそれであって、我が母のものながら、卑猥そのものだった。
「ぼくも気持ちいいよ、あやか。あやかのナカは、最高だよ」
「ああっ、裕也さんのおちんちんすごいっ! はあああっ!」
「旦那さんよりもいいかい?」
「旦那のなんか比べものにならないわっ!」
良太は、父のことをちょっと可哀想に思った。しかし、そもそもが、こうして他の男と関係を持っている時点で、父を憐れむべきであって、今さらどうということもないのかもしれない。
「はあああっ、ダメッ、またイッちゃうっ!」
母はすぐにギブアップしたようである。
「イッていいよ、あやか」
「ダメッ、今度は、裕也さんも一緒に!」
「でも、ぼくはもう少しあやかのナカを楽しんでいたいんだ。だから、先にイキなよ」
江藤さんは、尻に回していた手を放して母の片足を持ち、軽く上げるようにすると、さらに突き続けた。
母の瞳が大きく見開かれて、口元がだらしなく開かれる。その開いた口元から、
「ああっ、ダメッ、イクッ、イッちゃう……ああ、あーーーーっ!」
絶叫がほとばしった。
母の体からは汗が浮き出ており、その甘い体臭は、良太の所にも香ってきた。良太は肉棒が発火するほど熱くなっているのに気がついた。このままだと、以前、父母の営みを見ていたときの二の舞になってしまうのではないかと恐れた良太は、
「大丈夫かい、あやか」
母の背中を撫でる江藤さんの顔が平然としており、二人の交わりはまだ終わりそうにないことを知った。