母の浮気/69
母とセックスする。
それをいつはっきりと決めたのか。風呂に入るように誘ったときか、風呂で肉棒に触れられたときか、母のアソコに触れたときか、あるいは、一緒に浴槽に入ったときか、それとも、もっとずっと前か、その辺は分からないが、心が定まっているのは確かだった。
良太は、乳首と、秘唇から指を離した。
「あっ……」
母が、切なげな息を漏らした。まるで、もっとしてほしいと言わんばかりの声音である。もっとするのは、ここでではない。良太は、もう一度、母のお腹周りで腕を交差させるようにすると、軽く彼女を抱き締めるようにした。
「ふうっ……いい気持ち」
母が背を預けるようにして、頭を息子の肩に載せるようにした。確かにいい心地だった。ずっとこうしていたような気持になるけれど、ちょうどいい加減のお湯の温度でも、体が随分とあったまってきたようで、良太は、母に風呂を出ることを提案した。
「じゃあ、そうしようか」
先に母が立ち上がる。メロンを二つ並べたような尻たぶを見た良太は、思わずそこにかぶりつきたくなった。その衝動を抑えて、自分も立ち上がると、肉棒はいまだ屹立したままである。衰える気配も無い。
一緒に、脱衣所へと出て、バスタオルで体を拭くと、母は下着を身につけようとした。
「そのままでいいよ、母さん」
良太は、そう言うと、自らも裸のまま、母の手を取って、脱衣所を出た。母はその手に引かれてくれた。いくら、家の中と言っても、裸のまま歩いたことがない良太は、少し気分を高揚させた。どこかが自分では無いような気がした。かといって完全に我を忘れているというわけでもない。
やはり、これは怒りを覚えているときに似ていた。やっていることは理解できているのだが、プレッシャーから解き放たれているこの感じは。もともとが、その「怒り」のせいで、母を浴室に誘ったわけだった。しかし、今では、怒りの負の側面である、苛立ちやストレスは感じていなかった。なにやら、すがすがしい気分である。
良太は、母がいつも男と交わっている和室ではなくて、自分の部屋に連れて行った。そうして、彼女をベッドに座らせた。外はもうすっかりと闇である。ベッドに腰を下ろした全裸の母は、少し動揺している様子だったが、おおむね落ち着いているようだった。
良太は、母に向かって、切り口上で言った。
「母さんとエッチしたいんだ、いいかな?」
母は、また、こくりとうなずいた。
セックスの承諾を得たのである。小躍りしてもいいところ、良太は、冷静に、母の隣についた。
「母さん……」
良太は、母を見つめると、手を伸ばして、彼女のうなじに手を当てた。
そうして、唇を寄せていった。