母の浮気/70
母のぽってりとした唇に自らのそれを重ねる。良太にとっての、ファーストキスである。良太は、母が目をつぶっているのを見た。そうして、自分も目を閉じた。これがキスかと思うと、良太は感動した。ある意味では、キスには、セックス以上の憧れがあった。セックスは、体をつなげるためのものだけれども、キスは、心をつなげるためのものという気がしたのである。
今、母と心がつながった気がした良太は、いつまでつなげていればいいのか分からず、いつまででもつなげていたい気持ちだったけれども、いい加減でやめて、唇を離し、目を開いた。するとそのタイミングで、母も目を開けた。その目には、微笑がある。
とりあえずキスをしたわけだけれど、ここからどうすればいいのか、良太には手順が分からない。考えてみれば、バカげた話である。セックスしたいのにやり方を調べないというのでは、料理を作りたいのにレシピを調べないというのと同じである。セックスについては、動画で死ぬほどみたけれど、きちんとやり方を調べたことはなかった。そうして、動画のそれは動画用のものであって、あの通りやったらよくないのだということは聞いたことがあった。
さて、どうしようかと思ったときに、
「どうしたい? 良太。おっぱい揉む?」
母から助け船が出た。良太は、ホッとした。そうである。自分がリードする必要は無いのだ。逆に、母に導いてもらえればいい。と、そこで、良太は、しかし、それではさすがに格好悪いのではないかと思った。いや、童貞なのだからやむをえないのだけれど、全て自分で決める必要は無いかもしれないが、全てが言われるままというのも、それはそれでやはり男の沽券に関わる話であるような気がした。そこで、良太は、
「母さんのアソコを舐めたい」
と口にした。母が誰かとの交わりの時に、クンニでかなり感じていたのを思い出したのである。
「ええっ!?」
母は驚いた声を上げた。それはそうだろう。童貞くんの望みといえば、今母が言ったとおり、乳房を揉むとか、フェラしてほしいとか、あるいは、もう挿入したいとか、まずはそういうものだろう。それをクンニをしたいというのだから、斜め上の要求である。
「本当に舐めたいの?」
「うん」
「でも……あんまり綺麗なところじゃないわよ」
「風呂に入ったばかりだろ」
「そういうことじゃなくて……」
「母さんが嫌ならしなくてもいいけど」
「嫌ってことは……じゃあ、してみる?」
母は、なにやら、ためらいがちである。しかし、彼女は、ベッドに身を横たえた。上から母の体を見下ろした良太は、その白さと見事な凹凸に、見とれた。
「じゃあ……どうぞ」
母は、むっちりとした太ももを開いて、足をM字に立てるようにした。良太は、その足の間に、体を入れて、母の大事なところを間近に見た。そこには、彼女が何をためらうのか分からない、美しいピンク色をした秘唇があった。