官能物語 2021/01/06 14:00

母さんでもいいや/19

 里穂はたまらない気持ちになってきた。息子の指も気持ちいいと言えばいいのだけれど、やはり体が求めているものはそれではないのだった。

「どうする、母さん。指でイカせてやろうか?」

 息子が、笑いながら言ってくる。まるでこちらの気持ちを見透かしているかのようなその笑みに、里穂は、反感を持ったけれど、とはいえ、どう言い返せばいいのか。Yesとは答えられないし、かといって、Noと言えば、指よりたくましいものを欲しがっていることが分かってしまう。

「どうなんだよ、母さん? 指がいいの?」

 そのとき、里穂は、膣内にさらなる挿入感を得た。息子の指が二本に増えたのである。彼は、その二本の指をまとめて、抜き差しするようにしてきた。里穂は、耐えられず声を上げた。

「ああ、いい声。もっと、聞かせてよ、母さんの声」

 息子の言葉に、里穂は、ぐっと自らの嬌声を抑えようとするのだけれど、どうしても、抑えきれず、

「はあっ……ああっ!」

 と声を上げてしまう。
 息子は、二本の指を動かして、いっそう膣内をかき回し始めた。里穂は、相応の快感を得ながらも、やはり欲しいものは、これではないのだという気持ちを捨てきれなかった。それでも、このままイケば気持ちも収まるかも知れない。だんだんと高みに昇っていく里穂は、

――このまま……このまま……。

 と祈るような気持ちであったけれど、その祈りは届かずに、

「ふうっ……」

 息子の指は止まってしまった。

「ああっ……」

 里穂は、がっかりして、吐息を漏らした。それを耳ざとく聞き取った息子が、

「もっと続けて欲しかった、母さん?」

 と訊いてくる。里穂は、やはり、顔をそば向けて答えとした。その首筋に、息子の顔が落ちて、里穂は、チュッチュッとキスされるのを感じた。優しい快感にピクッピクッと体を震わせていたところ、秘唇に硬い感触を得たのが分かった。

――あっ……。

 と思った瞬間に、里穂は、待ち望んでいたモノが自らの体の中に埋め込まれるのが分かった。

「はあああっ!」

 里穂は、体をのけぞらせるようにして、声を上げた。それは、圧倒的な迫力で、里穂の体をたちまち征服してしまう。硬いモノが奥まで挿入されると、里穂は、指一本たりとも自らの意志では動かせないような気持ちになった。

「ああ、母さんのナカ、やっぱ気持ちいいな」

 すぐ近くにいるはずの息子の声も、里穂にとっては、どこか遠くから響いてくるように聞こえていた。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

記事のタグから探す

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索