官能物語 2021/01/13 14:00

母さんでもいいや/26

 そうしていると、徐々に、冷静になっていく自分を里穂は感じた。冷静になって、今置かれた自分の状況を考えてみる。息子の上になって自ら腰を振り、絶頂に達したあと、抱き締められているアラフォー。里穂は、バッと、息子から体を起こすようにした。

「どうしたの、母さん?」
「ど、どうしたもこうしたも無いわよっ!」
「なんだ、まだ息子とシたこと、気にしてんの?」

 その気楽な声に、里穂は、カッとした。

「当たり前でしょ!」
「やれやれ……」

 どうしようもないなあ、と言わんばかりの口調で言った息子は、母親の腰の辺りを押さえた。そこで、里穂は、まだつながったままであるということに気がついて、息子の上から降りようとしたけれど、時既に遅く、息子は、腰を突き上げるようにしてきた。

「はあっ!」

 里穂は、熟した体を震わせた。先の行為の残り火に油が注がれたようになって、一気に、体が熱くなるのを覚える。

「や、やめなさいっ!」

 なんとか正気を保とうとして、声を鋭くしようとするけれど、

「でも、おれまだイッてないし」

 と息子は言って、続けざまに、腰を突き上げるようにしてきた。たくましい男のモノが膣口をこすり、膣壁を圧迫すると、里穂の脳髄に電流が走るようになって、何も考えられなくなりそうである。

「自分でするのと、こうされるの、どっちが気持ちいい?」

 息子が意地悪い声を出したけれど、里穂は答えることができない。
 息子は、しばらく下から肉棒を突き上げ続けて、母親を喘がせたあとに少し腰を止めるようにしたが、里穂に休みを与えたわけではなくて、身を起こすために過ぎなかった。里穂は、息子の顔がすぐ近くにあるのを認めた。

「もう母さんは、おれの女なんだよ。だから、これからも、おれが好きなときに、いつでも何度でもするから」

 息子がはっきりと宣言するように言った。

――いつでも、何度でもって……。

 そんなこと許されるはずがない。その気持ちを口に出したところ、

「いいんだよ、おれが許すの。母さんは、おれのものなんだから。そうだろ、里穂」

 息子は、また名前で呼んできた。

 そんなわけないという気持ちで首を振ったところ、そのうなじを押さえられてキスされるのを、里穂は感じた。すぐに舌を入れられて、口内をまさぐられると、あまりの気持ちよさに、抵抗する気力が失われてしまう。

 しばらくの間、息子の舌は、里穂の口の中をなぶり続けた。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

記事のタグから探す

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索