官能物語 2021/01/14 15:00

母さんでもいいや/27

 里穂は、徐々に思考力がなくなっていくのを感じた。息子のキスには魔法でも込められているのだろうか。あるいは、そうかもしれないけれど、その魔法は、プリンセスを目覚めさせるような清新なものではなく、何らか淫猥なものに相違なかった。

 里穂は、キスされながら、体が倒されるのを感じた。唇が離れると、息子の顔が上に見える。その顔が、ニヤリと微笑の仮面をかぶったかと思うと、

「これから、里穂がおれのものだっていうことを、しっかりと思い知らせてやるからな」

 そう言うと、彼は、両手を伸ばしてきた。その手が、ぎゅううっと両の乳房を握る。里穂は、痛みこそ感じないものの、圧迫感を得た。その圧迫感を母親に与えたまま、息子は腰を振り出した。

「ああっ、はあああっ!」

 里穂は、声を上げた。凶暴なモノが、膣内をこすり上げるようにすると、性の電流が、体中をかけめぐるかのようである。

「どうだ、里穂、気持ちいいか?」

 息子の声が、傲慢な調子を帯びているが、里穂は、それを非難することもできない。腰を動かされるたびに、肉棒を出し入れされるたびに、全身がしびれるようになって、喘ぎ声を上げることしかできなかった。

 少しして、息子は腰を止めた。
 里穂は、いきなり快感を中断されたその落差に痛みさえ覚えるほどだった。

「はあっ、はあっ……」

 里穂は、大きく息を荒げた。そうして、すぐに、続きをしてほしい気持ちになった。そうやって腰を止められていると、じれったくてしょうがない。里穂は、知らないうちに自分から腰を動かすようにしていた。

「続けてほしいか、里穂?」
「…………」
「続けてほしかったら、続けてくださいって言うんだよ」

 息子が、ニヤニヤしながら言った。そんなこと言えるはずがないという気持ちを込めて、里穂は、ぷいっと横を向いたけれど、その瞬間、肉棒をずんっと奥まで撃ち込まれて、

「ひああっ!」

 びくんっ、と熟した体を震わせた。性感の波に洗われて、しかし、その波はまもなく、引いていった。もっともっとその波を受けたいと思ったけれど、次の波は与えられず、静かな凪となるだけである。

――どうして……。

 里穂は、泣きたくなるような切なさを感じた。

「ちゃんとお願いしないと、ここまでだよ、里穂」

 そう言うと、息子は体を倒して、母の耳にささやいた。

「おれの女になるから、続きをしてくださいって、はっきり言うんだ。そうしたら、してやるから」

 息子の女になると誓って、行為をねだるなど、そんなことできるはずがない。一瞬だけカッとした里穂だったが、すぐさま、たくましい肉杭を再び奥まで撃ち込まれると、

「ああっ、いいっ!」

 その快感の大きさに、息子に屈服する自分を認めざるを得なかった。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

記事のタグから探す

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索