官能物語 2021/01/22 14:00

少年の誰にも言えないこと ~叔母さんと初体験~/2

 少しの間、呆然としていたあと、あなたは、一体どうして叔母がいるのだろうかと思います。今は休日の昼間で、両親は町内会の集まりで留守をしているのです。家の中に自分一人しかいなかったからこそ、安心して自慰にふけっていたのです。大好きな叔母のことを考えながら。

 それがどうしてこんなことになるのか……。

 穴があったら入りたいと心の底から思ったあなたは、しかし、このまま部屋に閉じこもっているわけにはいきません。あなたが今なすべきこと。それは、叔母に謝罪をして、この一件を、両親に話さないように口止めすることです。

 意を決したあなたは、自分の部屋から出て、下に向かいます。おそらく叔母は一階のリビングにいることでしょう。もしかしたら帰ったかもしれない、と思ったあなたは、そうしてくれていたら、という期待を一瞬だけ抱きますが、すぐに、それはただの逃避に過ぎず、何の解決にもなっていないということを悟って、覚悟を据え直します。

 リビングのソファに叔母は腰かけていました。何やら、就職時の面接試験の前の大学生みたいに緊張した様子ですが、自分の方が緊張しているあなたには、そのことは分かりません。あなたは、カクカクと手足を動かしながら、カラカラに乾いた口を動かそうとしました。こんなに緊張したことはかつてありませんし、おそらくはこれからも無いでしょう。あなたが、謝ろうとしたその瞬間、

「ごめんね」

 叔母が、本当に申し訳なさそうな顔で言います。
 あなたは虚を突かれます。謝るのは自分の方であるはずなのに、どうして、叔母が謝るのだろうかと、いぶかしがっていると、

「ドアが開いていたから、ピンポンも押さずに勝手に入って来ちゃって……おどかそうと思って……」

 と叔母が言います。確かにあなたはおどかされました。しかし、叔母の方がおどろきだったことでしょう。甥っ子が自分のことを思ってオナニーしていたのですから。

「ごめんなさい」

 叔母は、頭を下げると、

「叔母さんのこと、嫌いになった?」

 顔を上げて、心細そうな目で訊いてきます。あなたは、びっくりします。嫌いになったかどうかを心配しているのはあなたの方です。ぶんぶん、と思い切り顔を横に振って、彼女の心配を払拭すると、

「よかったあ」

 と叔母は、にっこりとした笑みを作ります。あなたは、ドキリとします。さっきまで、思い浮かべていた顔が目の前にあるのです。あなたは、叔母を押し倒したいという気持ちがにわかに起こるのを感じます。

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