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一人称の記事 (36)

官能物語 2020/06/28 14:00

義弟と交わって/30

 それから一ヶ月の間は、何もありませんでした。この間、わたしと浩二くんの接触は、朝夕の挨拶を交わすくらいのものになりましたが、これは、わたしがことさら彼を避けるようになったというよりは、彼の方の仕事が忙しくなったからというものだったようです。

 この間、彼との間にも何も無かったのですが、わたしと夫との間にも「何も」無くて、わたしは、しばしば、自分で自分を慰めるようになっていました。ともすると、浩二くんとの交わりを思い出して、それで自分を慰めてしまいます。……いえ、正直に言うと、ともするとどころか、あれからいつも浩二くんのことを思って、自慰をしていました。夫がしてくれれば……というのは、言い訳にはなりません。多分、夫にされても、浩二くんのことを思い出してしまうでしょうから。

 わたしは、自分の頭が彼のことでいっぱいになっていることに気がつきました。それでも、それはいけないことだと思って、何とか彼への思いを振り払おうとして、一ヶ月が経ったのでした。

 一ヶ月が経って、ようやく何となく、体が落ち着いてきた頃のことでした。体が落ち着くというのも何だか変な表現ですが、何というか、それほど欲求が溜まらなくなったというか、体がレス状態に慣れたわけです。

 その晩、わたしは、残業で遅くなる夫を待っていました。義父母と息子は、既に寝ています。わたしがダイニングテーブルにかけて雑誌を読んでいたところに、浩二くんが帰宅しました。どうやら飲んできたようで、少し酔っている様子が見えます。二人きりでいるからには、何かしゃべらざるを得ず、わたしは、何か食べるか飲むかするか、彼に訊きました。すると、水が飲みたいというので、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを出そうとしたところで、後ろから、抱き締められました。

「こ、浩二くんっ!」

 わたしは、焦った声を上げました。ここダイニングと、義父母の寝室は、そう離れているわけではありませんし、夫がいつ帰ってくるか分かりません。

「真由さん……おれのこと嫌いになったの?」

 浩二くんは、そう言って、わたしの髪に顔を埋めるようにしてきます。嫌いになったのか。そうだとしたら、どれほどよかったことでしょう。実際はその逆で、嫌いどころか、彼との交わりを忘れるのに一ヶ月もかかったくらいです。その忘却したはずのものが、彼に後ろから抱き締められている中で、蘇ってくるのをわたしは感じました。

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官能物語 2020/06/27 14:00

義弟と交わって/29

 その日は、それで浩二くんとは別れました。別れたと言っても、同じ屋根の下にいるわけですから、それを別れると言えるかどうかは微妙ですが、とにかく、その日の行為はそれで終わりました。

 そうして、わたしは、決心しました。本当に、本気で、もう彼とは終わりにしないといけないと。このままだと、いつかはバレてしまいます。本当は、一回目の過ちを犯したときに、それ一度きりで、終わっていなければいけなかったんです。わたしは今度こそと思って、決意を固めました。

 それからのわたしは、浩二くんをできるだけ避けるようにしました。浩二くんには悪いと思いますが、浩二くんによくすれば、それは、夫や子どもや義父母に対して悪いことになります。と言っても、それは、わたしの側の理屈で、浩二くんは違った思いを抱いていてことでしょう。

「真由さんのこと、奪うから」

 と彼は以前言っていました。だとしたら、わたしが彼にとった態度を、彼はどう考えたでしょうか。もちろん、彼の言葉が、ただのリップサービスであれば話は別ですが。なんにしても、彼の思いがどうであっても、わたしは、彼の気持ちに応えることなどできません。わたしの気持ちは、今の家庭を壊したくないというものであって、それは、同時に、彼の拒絶につながります。そうして、浩二くんと、できるだけ接触しないようにしていたところ、

「浩二と喧嘩でもしたのか?」

 ある晩、ベッドの中で、夫に問いただされました。さすがに、夫にも不自然に思われていたのでしょうか。わたしは、努めて平静に、

「喧嘩なんかしてないわよ」

 と答えました。

「どうして、そんなことを思ったの?」
「だって、お前ら、本当の姉弟みたいに、仲良かったじゃないか。それが、全然、この頃、目も合わせないし」
「あなたの気のせいじゃないの。わたしは、別に、接し方を変えたつもりはないよ。もしかしたら、浩二くんに、悩みでもあるんじゃないの?」
「悩み?」
「何て言っても、お年頃だから」
「女か?」
「分かんないけど」
「まあ、何かしら悩みがあるなら、相談に乗ってやってくれないか。この頃じゃ、おれよりも、お前の方が、あいつと話が合うみたいだからさ」

 夫は、年の離れた弟である浩二くんの方が可愛いのでしょう。わたしよりも彼のことを思いやっている様子に、ょっと嫉妬したわたしから夫は背を向けて、言いたいことだけ言うと、いつもの通り、寝てしまいました。夫とは、いつか彼に気まぐれに求められて以来、一度もありません。

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官能物語 2020/06/26 14:00

義弟と交わって/28

 そのときのわたしは自分のことが信じられない思いでした。男性の上にまたがって自分で腰を動かして、快楽を貪るなんて。そう、快楽を貪る……。腰を動かし始めたときは、浩二くんに気持ちよくなってほしい、浩二くんが喘ぐ顔が見たいと思っていたわたしでしたが、そのうちに、与えられる快感に流されて、わたし自身が気持ちよくなりたいという思いの方が強くなっていました。

「ああっ、真由さん、それいいよっ」

 浩二くんが、気持ちよさそうな声を上げているのが聞こえます。それ以上に、わたしの方が気持ちいいと思いました。もちろん、比較なんてできませんが。

 わたしは、浩二くんの胸板に自分の乳房をつけるようにしながら、腰を上下に動かし続けました。わたしのお尻に浩二くんの手がかかっているのが分かります。

 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、といういやらしい水音が、部屋の中に響いて、ベッドもギシギシと音を立てています。

「はあっ、あああっ……」
 
 声を上げたわたしは、イキそうな気配を感じました。頭の中にピンク色のもやがかかるようになって、何も考えられなくなりそうです。浩二くんとの結合部から流れる性の電流が、わたしの足の先まで流れて、腰を動かすたびに、わたしは体が震わされるのを感じました。

 そのとき、浩二くんが、わたしのお尻を掴んでいる手に力を入れて、わたしの動きを止めるようにしました。

「ああっ!」

 快感を中断されたわたしは、浩二くんを睨むようにしました。

「なんか悔しいからさ、このままイカされたら、だから、おれからもしようかなって」

 そう言うと、浩二くんは、わたしのお尻をつかんだまま、腰を突き上げるようにしてきました。

「はあっ!」

 浩二くんのたくましいモノが、わたしの奥を刺激して、わたしは思わず声を上げました。

「どう、真由さん、いい?」
「ああっ、いいわっ、すごいっ!」

 わたしは、恥も外聞も無く声を上げました。事実、浩二くんの腰使いは最高で、わたしはまたたくまに高みに引き上げられました。

「ああっ、ダメよっ、浩二くんっ、ダメッ!」

 わたしは髪を振り乱すようにしました。

「ダメじゃないよ、真由さん、イキたかったら、イケばいいんだ。イキなよ、おれもイクから」
「ああっ、すごい、ダメッ、ああっ、わたし、ああっ!」

 ギシーィ、ギシーィとベッドがまるで悲鳴のような声を上げています。

「出すよ、真由さんっ!」
「出して、ナカに出してっ!」

 わたしは、叫びながら絶頂に達しました。直後、わたしのお尻ががしっと固定されるようになって、どくどくどくっ、と膣内に精液が噴射されるのが分かりました。わたしは、がっくりと浩二くんに倒れかかり、しばらくわたしは、浩二くんに抱きついていました。

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官能物語 2020/06/25 14:00

義弟と交わって/27

 浩二くんはベッドの中央にその身を横たえるようにしました。たくましいペニスが天井を向いています。どうして、わたしじゃなくて、浩二くんが仰向けになったのか不思議でしたが、

「真由さん、自分で挿入してみなよ」

 この言葉で全てが分かりました。
 いわゆる、騎乗位をしろと言っているのです。以前は、シックスナイン、今度は騎乗位。この調子で要求されたら、いったい次はどうなってしまうのでしょうか。そんなことを考えている余裕もなく、わたしは、言われたとおり、浩二くんの腰のわきに膝をつくようにしました。このまま腰を下ろしていくと、浩二くんのペニスがわたしの膣内に入ることになります。

「自分で入れてみてよ、真由さん」

 浩二くんがまた言ってきます。わたしは、これまで、男性のモノを自ら挿入したことなどありません。しかし、理屈は単純なわけです。ペニスの先を、秘唇につけて、そのままナカに迎え入れればいいわけですから。わたしは、腰を沈めながら、浩二くんのペニスを握りました。

 その硬さと熱さにうっとりとしたわたしは、軽く首を振って正気を取り戻すようにすると、亀頭を、秘唇につけるようにしました。そこはすでにぐっしょりと濡れています。そのまま、ゆっくりと腰を沈めていくと、浩二くんとの距離が縮まっていき、わたしは、腰を全て下ろすようにしました。

「はあっ!」

 浩二くんのペニスの圧倒的な迫力に、わたしは声を上げました。ただ挿入されているだけなのに、どうしても体を震わせざるを得ません。

「ああ、気持ちいいよ、真由さん……」

 浩二くんが熱い視線をわたしに送ってきます。わたしは、どんな目でそれを見返していたでしょう。きっと、とろけたようないやらしい目に違いありません。わたしは、浩二くんのペニスを体内に感じながら、体を折り曲げるようにして、彼の顔に顔を近づけました。彼の上になっていると、まるでわたしが彼を犯しているような妙な気持ちになります。その気持ちのまま、わたしは、浩二くんと唇を合わせました。そうして、わたしから彼の口の中に舌を差し込みます。

 わたしは、彼の口内のいたるところを舐めてやりました。いつものお返しとばかりに。

「んんっ、んんっ」

 鼻から上がる息がせつなげに聞こえて、わたしは、嗜虐的な気分になります。もっともっと喘がせてあげたいと思ったわたしは、キスをしたまま、自然と、腰を上下に動かしていました。浩二くんのペニスを、わたしの肉壺で上下にこするようにします。ぐちゅっ、ぐちゅっ、といういやらしい水音が、確かにわたしの耳に届きました。

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官能物語 2020/06/24 14:00

義弟と交わって/26

 浩二くんのペニスは、わたしの愛撫に応じて、すぐに、むくむくと大きくなりました。その反応にわたしは嬉しくなります。わたしを求めてくれているのだということが、はっきりと目に見えて、胸の鼓動が速くなるのを覚えます。わたしは、亀頭のエラの部分に舌をつけました。そうして、舌を左右に滑らせるようにすると、

「ううっ、いいよっ、真由さん」

 浩二くんが感じている声が聞こえます。
 わたしは、そのまま少し下に、舌を移動させて、亀頭と竿をつなぐ橋渡し状の部分である「裏筋」を舐めます。

「おおっ、真由さんっ!」

 ペニスの中で最も感じる部分であるというもっぱらの噂であるそこを、わたしは、何度も何度も、舌で上下になぞるようにしました。こんなちょっとした部分が感じるのですから不思議ですが、女性にしても、クリトリスが感じるわけですから、同じようなものなのかもしれません。

 舐める舌を休めて、ちらっと上を見ると、浩二くんは、とろけたような目で、わたしを見ているのが見えます。嬉しくなったわたしは、今度は、彼の亀頭から、ゆっくりとペニスの半ばまでを口に含むことにしました。口の中に彼の硬さを感じながら、舌と頬の肉でぴったりと吸い付くようにして、そのまま竿をこするように顔を上下させます。

「うおっ、それいいよ、真由さん……ああっ、このまま出したいよ」

 褒め言葉に気分がよくなったわたしは、口の動きを続けながら、浩二くんの玉袋を触ったり、お尻に手を回して、お尻の穴にも少し触れるようにします。そんなこと今まで誰にも、夫にもしたことがありません。それを浩二くんにはためらわずできることが、わたしにとっては嬉しいことであって、それを嬉しいと感じることが、わたしの浩二くんへの気持ちを表していました。

「ああっ、いいよっ、真由さん……」

 浩二くんの、手がわたしの頭に置かれています。その手に撫でられると、わたしは、胸の奥がきゅんと鳴るようになって、もっともっと彼の悦ぶことをしてあげたくてたまりません。もっともっとフェラを続けて、彼の精液を口の中に受け止めたくなったわたしでしたが、

「そこまででいいよ、真由さん。本当に出ちゃうから」

 と言われて、断念しました。わたしは、はあ、はあっ、と荒い息をつきました。フェラチオで息が切れたわけではありません。そうではなくて、フェラをしている間に、興奮が高まって、それで呼吸が速くなっていたのです。

「シようか、真由さん」

 そう言って、浩二くんは、わたしをベッドに上げました。

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