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2023年 04月の記事 (12)

猫虎屋 2023/04/28 00:38

破壊の心

前話:破壊の子
前話:破壊の力の抑制

一時は飛行島メンバーによって捉えられたサヤであったが、数日のうちに救出された。
危うく一大決戦になりそうになったが、サヤ自身がとりなしをすることで大事になることは避けることが出来た。いくつかの建物が微塵に帰す程度の被害は生じたけれど。
それからしばらくの間、サヤは一人で外に出ないように言いつけられていた。無警戒なサヤがうっかり出歩こうものなら、またいつ捕まるかわからない。ともかく世の中は敵ばかりがいる。
そんなわけで、兄が外出時には一人で待機している。
兄が外出して居ない間、サヤはある秘事に没頭するようになっていた。

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猫虎屋 2023/04/25 22:03

ハロウィンマール

ハロウィンの正装がちょっと恥ずかしく感じるお年頃になってきたマールちゃん

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猫虎屋 2023/04/23 02:28

ニ週間の休暇

ケンセイ亡き今、タイカンの将軍リーランの仕事は激務を極めていた。
堅実で真面目なリーランはそれでもきちんと全ての仕事をこなしていたけれども、その蓄積した疲労とストレスが徐々に彼女を蝕み始めた時、軍師たちは彼女を湯治に向かわせることにした。
全ての仕事を放り出させて、ニ週間のフル休暇。徹底的に休ませる。


「まったく……、私はまだまだ働けるのですが……仕方がありません。」
リーランはひとり、温泉で有名なアオイの島に降り立った。
今回はお付きのものがいない。
ひょっとしたら自分をタイカンから遠ざけることでクーデターでも計画されているのではないかと疑いそうになるが、今はあの者たちを信じることにする。
「まあ、たまにはゆっくり温泉に浸かるのも悪くありませんね。」
人々が賑やかに行き交う温泉街に立つと、不思議と心が安らぐ感じがする。
そして一軒の温泉宿に宿泊することにした。

「ふう……いい湯でした。」
あらためて自分の身体と向き合ってみると、全身がストレスと疲労でくたくたになっていたのを実感した。
少し熱めの湯は、全身の血流を良くして凝り固まった筋肉を解してくれる。
湯上がりの火照った身体を冷ますべく、リーランは部屋に戻ることにした。
「あら…あなたは?」
「こんにちは!湯上がりのリラクゼーションマッサージに来ました」
「そういえば……」
チェックインの際、宿泊・温泉に加えてマッサージサービスも付属されていたことを思い出す。
相手は若い女の子だったので、そのまま部屋に通し、サービスを受けることにした。

「ゆっくりほぐしていきますね~」
ベッドに横になると、施術師は手にオイルを塗り、リーランの湯上がりの肌を丁寧に揉んでいく。
そのオイルの香りが心地よくて、だんだん眠気に襲われるようになってきた。そして気がつけば、すっかり眠ってしまっていた。

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猫虎屋 2023/04/19 04:47

実験体時代

あれはまだ魔幻獣が全て目覚めていない頃……。

シェリルはカペナ教団の研究所で、キーとしての役目を果たすため、日々、実験を繰り返していた。
研究主任はジェファーソン。彼女に改造を施した張本人である。
そしてシェリルが13歳の誕生日を迎えた日から、その特別な研究は始まった。

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猫虎屋 2023/04/16 02:01

後見人

この世界では15歳が成人とされているため、14歳以下である場合は、冒険家ギルドの登録にも保護者の同意が必要とされている。両親が居ない場合は後見人を立てて保護されていることが求められる。

ヨシュアとミレイユは両親がいないため、今まではカティアことカタリナ・T・アディソンが身元保証人となっていた。
だがエキドナ島事件の裁判が進むにつれ、カタリナも人体実験の責任を問われる裁判にかけられることとなり、後見人としての登録を抹消されてしまう。
困り果てた二人は代わりに後見人となってくれる人を探し、ヨシュアはイズネのいるアテル・ラナで、ミレイユは飛行島で預かることとなった。二人が一緒ではないのは、それぞれの外交ルートを通じてカティアの件を解決する思惑もあるらしい。

「よ……よろしくお願いします。お兄さん。」
以前からよく知っている仲ではあったが、そういえばこうやって二人きりで話すことはあまり無かった。思い返してみるといつもヨシュアの陰にいて、ヨシュアを通じて話しかけていたような気もする。
だからそう呼ばれるのもなんだかくすぐったい感じがした。
呼び方が"お兄ちゃん"ではなく"お兄さん"なのは、ヨシュアとは区別する意味合いもあるのだろう。
「今日から家族になるわけだ、よろしく。」
「は、はい!」
ミレイユはともかく素直でいい子なので、すぐに打ち解けることもできるだろう。

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