ぶるがり屋 2019/07/05 04:19

からくりサーカス 36話の感想

からくりサーカス 36話、最終回の感想ですよー。
グランドフィナーレ!


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植田 千尋
バップ
2019-08-21

からくりサーカス

 ついに、長い長い物語の終焉、最終回。
うん、『からくりサーカス』を読んで良かった。
好きになって良かった、
アニメを見られて、幸せです。

 今回もまた、ずっと見たかった、大好きなシーン、心に残ったシーンの怒涛でした。
白金の様々な歪んだ顔、ディアマンティーナの狂気に満ちた請い願う笑顔、白金の最期のぐちゃぐちゃな表情、救われた子供たち、そして時を経て恋に浮かれる鳴海としろがね、誰かを守り自分と同じように強くなれると笑う勝、最後に登場人物全員登場のカーテンコール。
特に鬼気迫る、心が溢れてくるような歪んだ表情と名優たちの演技が合わさって、最高でした…

 もちろん不満も有るのですが、そりゃもう叫びたいほど沢山有るのですが(笑、それは止めておきましょう。
ありがとう、アニメスタッフの皆様。
楽しい時間を、ありがとうございました。

 満足したうえで、原作では気づかなかった、違う視点を得られた3点を書いていこうと思います。
1点目は最後の4人とその創造主白金の内面について。
2点目は最後の選択をした白金の変化について。
 …両方白金の内面についてですね(笑
連載時にはまるで分からなかった白金が、時を経て、またアニメでの描写や古川登志夫 さんの演技で、以前より深く見ることが出来たように思えます。
3点目は、そこから得られたまとめ的な構成です。

まず最後の4人と白金について。

 ディアマンティーナは気持ち悪いだけの人形としか感じていませんでしたが、声と動きが付いて、子供らしくわがままな、恋を知ったばかりの少女にも見えて。
暴力で脅迫して恋を実らせようとした白金自身を誇張化した姿だけでなく、「白金に与えられた感情、関係性」に満足せずに、彼女なりに変化と成長を求めた行動に思えたのです。

 そうして見ると最後の4人とも、与えられた作られたままの状況に満足せず、変えようとしたのではないか。
ディアマンティーナとハーレクインは本当の愛を、カピタンは歴史を、ブリゲッラは強さを、本物の自分を。

 いつからかは分かりませんが、白金ももう恋は実らないと気づいていて、絶望していて、自分を脱ぎ捨てて違う自分になりたかったのじゃないかな…

 ちょっと話は逸れますが、ディアマンティーナはドットーレも最強のハーレクインもなし得なかった、創造主の命令を破り攻撃した唯一の存在ですね。
恋心は無敵!

2点目、白金の内面の変化について。

 この最終回は残酷にも、白金の過去の過ちをことごとく鏡のように見せているのですよね。
そして、誰より愛して憎んだ白銀兄の視点も。
諦めて、絶望して、弱く取るに足らないと思っていた、そして自分の息子の勝が相手だから、やっと素直に受け入れられて。

 最期の謝罪の舌を出した表情が、その内面がずっと理解できなかったのですが、「仕方ないだろう」が私の脳内音声と違って、軽くおどけていて。

 そこから何となく解けてきました。
 おどけるのは誤魔化すためでなくて、おどけることが白金の真実で。
最期のあのぐちゃぐちゃな、舌を出した泣き笑顔は、本気でおどけた、「なんて酷い事をしてしまったんだ」「あんなに優しい2人に、取り返しのつかないことを」「ごめん」「許して」悲しみと後悔と謝罪と懇願の表情だったのだと、やっと腑に落ちました。

そこから見えた『からくりサーカス』の主軸

 鳴海としろがねと勝3人が、苦難の旅の果てに幸せになって。
白銀と白金とフランシーヌ3人が、絶望と憎しみの時の流れの果てに救われて。
この2つの両輪が合わさって、物語の主軸だったのだと分かりました。

 これは多分私の感性が磨かれた訳でなく(笑、アニメで時間が足りず、主軸以外を削ぎ落としたからこそ見えた気がします。
削ぎ落とされた話も本筋食うほど、魅力たっぷりでしたからね(笑

あ〜 楽しかった、面白かったー!

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