ぶるがり屋 2019/12/13 17:06

どろろ 24話の感想

どろろ 24話 最終回の感想ですよー。


TVアニメ「どろろ」Blu-ray BOX 下巻 [Blu-ray]
鈴木拡樹
バップ
2019-08-21

どろろ

怒涛、そして美しく荘厳な最終回。
醍醐の一族と国の終わり、新しい家族と国の始まり。

 全ての罪を背負っての縫の方と寿海の死は、今までの、特に百鬼丸の罪を背負ってのだと分からなくはなく、また当人たちも救われる形だったと納得できるのですが…
多宝丸も死んでしまったのが、辛い。
陸奥と兵庫の思い出を、自らの弱さと罪を背負って苦しみ姿が辛過ぎますよ…!
 醍醐景光の罪も野望も理想も引き継ぎながら、その間違いと罪を認め、自ら肉体を百鬼丸に返した多宝丸。
あなたは間違いなく、もう一人の主人公でしたよ…。
 最期に母に愛され看取られて一緒に死ねたのは、救いなのかな。

 目を取り戻し、初めて百鬼丸が見たものは。
始めて聞いた声は殺した男の妹の悲鳴。初めて発せた言葉は死んだ娘の名。
 初めての光景は、自ら滅ぼした一族の城と、誰よりも百鬼丸を愛する2人のおっかちゃん。
暗く長い道を抜けて、自分の体を手に入れて。
百鬼丸はもう一度生まれたのですね。
 愛も憎しみも消えて。
残ったものは、自分だけを見てくれた、どろろ。

 醍醐景光を殺さなかったのも、旅に出たのも分かる気がします。
縫の方と寿海の愛、多宝丸の想い。犯した罪。
自分とは何かを、見つけるのには必要な旅でしょう。
どろろと一緒だと見つけにくいけど、どろろと共に生きるために。

 奪い奪われ殺し殺されるを良しとせず。憎しみと犠牲を良しとせず。
自分の力で、自分の望みをつかもうとすること。
一番罪を犯した醍醐景光が、誤って傷ついて失って生きる苦しみが、罪であり罰であり、ない交ぜな救いなような気がします。

 黄金の田畑の国で再び出会うどろろと百鬼丸。
ああ、素晴らしい情景だ。
これからの戦国の世でも、苦労しても間違っても、2人の姿に不安は感じません。
幸せにおなりよ…

 不満も悲しみも沢山あります。
特にEDと作中の「成長したどろろ」の絵が違うことだけは何とかして欲しいですが(笑
 それでもこの作品を見て良かったと、間違いなく言えます。
昔の作品のリファインという意味でも、筆頭になるほどの素晴らしさでした。
今回のスタッフで、『ネオ・ファウスト』アニメして欲しいな。

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