ぶるがり屋 2021/11/14 23:14

青天を衝け 35話 の感想

青天を衝け 35話
「栄一、もてなす」の感想です。

青天を衝け | NHKオンデマンド
大森美香
2021/2/14〜
(C)NHK

青天を衝け

 「新しい時代が始まった!」
今までも政治や経済、科学は進んでいましたが、進歩・進化であって、「新しい時代になったからこその、人々の幸せ」は初めて見た気がします。
 男たちの後ろで生きるだけだった時代は終わり。
社交界を笑顔で戦い、家庭や身分を超えての女性たちの語らい、なんて微笑ましいかしましさ!
予告でも今回も、見ていて心が軽くなりました。
 夫たちも妻にデレッデレなのも、いいなぁ(笑

 歯を見せての笑顔はとても好きな文化ですが、この時代だとご婦人方のお歯黒はどうだったかな…

 自由民権運動が徐々に。
為政者批判で逮捕・投獄されても獄死が無いのも新しい時代の良い変化な気がしたり。
幕末では殺しまくった、脅迫状・斬奸状から実際に事件にならないのも時代の良い変化なのかなー(笑

 おそらくは、ある程度政情が安定したのでしょう。
時代に流されるでなく、英雄だけが輝くでなく。
今回は、時代に生きる個々人が彩り豊かに咲いたようでした。

 まずはユリシーズ・グラント
農場出身の北軍将軍からの元大統領。
ギリシャ神話の英雄の英語読み名、スコットランド系名字。
名前だけでもアメリカの歴史を感じる人物ですね。
 大統領としては散々だったようですが(笑

 私は特に近代史は浅学で、正直こんなに大隈重信が、日本の重要人物だとは知りませんでした。
この『青天を衝け』の大隈重信は非常に感情的で愛嬌たっぷり、頑張ってるのも疲れてるのもよく伝わってきて、愛さずに入られません。

 伊藤博文、今までは情報を集め時流を知り、傑物たちの間を取り持つ和の人として見せていましたが、さすがは焼き討ちの男(笑
理有れば陰謀も厭わぬ、親しい仲間も切り捨てる剣呑さを見せてくれました。
これは為政者の器。
 まーこの時代、時流が変わればすぐ政治復帰してる方も多いからそんなでも無いのかな?

 大隈重信、伊藤博文、渋沢栄一のトリオコントがめちゃくちゃ見たいのですが、この先見られたら、いいな。

 他にも岩崎弥太郎と渋沢栄一の正面対決がついに始まり、また岩崎弥之助もちょいちょい画面で主張を始め、『るろうに剣心』『ゴールデンカムイ』好きには好奇心が刺激される北海道開発の物語が進んできましたがー

 今回はやはり、千代さんですね!
保守的なものの、何事にもまっすぐに立ち向かい、良いものは良いものと認め、人には真心で触れて。
 「国の為に」とどうしても大局でものを見ようとする栄一の隣で、個々人の人となりを見る千代さんの暖かさよ。
かつてない困難と希望に胸が"ぐるぐる"する千代さん、格好良くて、微笑ましくて、栄一と最高の夫婦で、思わずテレビの前でガッツポーズ取っちゃいました(笑
煮ぼうとうはほっこりお腹まで暖かくなりますよね。
 グラント将軍が正常を吐露したのも、栄一と千代さんの労りを嬉しく感じたから、ですよね。

 時には大きく開明的で行動力溢れる妻に惚れ直す栄一。
やっぱり最高の夫婦ですよ。

 拡がる格差、欧米のアジア支配。その渦中でもいたわり、人と人の肌の交わりが暖かく。
千代の優しさと強さに、栄一に限らず多くの者が救われて、繋がって。

 なのにもー!
予告が怖い!

今作の死亡退場で一番ショックだよ!
…特に理由なくても、人は死ぬよね。
ましてや流行り病など。

 次回。『栄一と千代』

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