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制作考察の記事 (2)

ナイロンハート 2020/09/30 23:23

頭まわりのデザインで特にVR向けにやったこと

トラスちゃんの頭部だいたい完成しました!
スペキュラーや線はUnityのシェーダー上で調整する予定なので最終ルックとは微妙に違いますがとりあえず頭とお顔のデザインは完成です(`・ω・´)

今回はVRChatを想定したアバターということもありBlenderのVRプレビュー機能で確認しながらの見栄えを調整していきました。
その過程でちょっと気づいた髪の毛とテクスチャの話を共有しておきますね。

髪の毛は(特に目の周りに)立体感があったほうがいい


イラスト調キャラクターの顔の造形は平面的な上に法線編集でさらに立体感を抑える処理をするのが一般的です。そのバランスをとる方策として髪の毛に立体感をつけるととてもいい塩梅におさまります。キャラの顔全体が髪につつまれたアバターはとても多いのですが、デザイン的な理由だけでなくVR空間との馴染みを意識して作ってるモデラーさんも多そうです。
特にキャラクターは自然と目に視線が集中するので、目の周りやそのぐらいの高さの側頭部に立体を強調する造形を入れるとすごくVR映えします!
ヘルメットのような立体感の乏しい髪型だったとしても、細かい毛束を散らすなどして立体感を出す工夫はしたほうが良さそうです。
トラスちゃんは目の近くに入り組んだ毛束を作って立体感をアピールしています(`・ω・´)

目のテクスチャは筆感を残さないように


イラストのように筆の走りをあえて残した目のデザインは見ていて気持ちいしスクリーンショットをとるととっても映えるんですが、実際にVR空間で見ると「テクスチャが張り付いてるな~」って感じが強くなってしまいます。
どうやらこれ、眼球と顔とで絵柄が違うと出てくる「異物感」が原因のようです。イラスト調アバターの顔テクスチャはシンプルなものが多く、前の段で話をした通り細かい立体感に乏しいものではあるんですが、総体では確実に立体として認識されているので眼球も立体の作法に倣う必要があるようです。
トラスちゃんは最初筆の走った感じをあえて出したテクスチャで進めていたのですが、途中からスムースなグラデーションやむらのないシェイプや塗りを基本としたどちらかと言えば写実を意識したデザインになりました!

髪の毛のテクスチャは意外とどんな絵柄でもいける

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トラスちゃん頭部色んな角度テスト

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ナイロンハート 2020/08/31 18:22

頭部モデリングで気づいた小技や表現方法

トラスちゃんの頭部モデリングはほぼ完了して、細かい修正をしつつUV作業に入っております(`・ω・´)
いつも作っているホチカちゃんとかの映像用モデルは顔にかなりのリグを仕込んでいてカメラのアングルや表情によってかなり自由に変形させているのですが、VRをはじめとしたリアルタイムモデルではボーン数も表現手法も限られているのでそうもいきません!
という訳で今回のモデリングでリアルタイム用モデルを作るのに気を付けたこと、気づいたことをまとめてみますね!

特に大事なシルエットは分割しておく


目の周りや鼻筋など、なめらかな曲線が欲しいけどエッジループを増やしたくないところは部分的に分割してスポットでエッジを細かくしました。
また、曲面の稜線などで面の法線が視点に対して横に向いていくと四角ポリゴンが捩れるので、きれいな流れになるようにあらかじめ三角ポリゴンに分割して流れを整えました。
エッジループが揃わずに突然分割数が変わるためSubdivisionSurfaceを使うとひきつってしまう表現なのでまさにリアルタイムモデル向けと言える小技ですね。

前髪のボリューム感を出すため、前髪のアーチを調整する

前髪が額のあたりでふわっと出るボリューム感の表現、昔の過剰なボリューム、少し前のペタッとしたボリュームの流行を経て、過剰にならない程度に落ち着いたように感じています。


「アキハバラ電脳組 2011年の夏休み」バンダイチャンネルより引用

この前髪のボリュームを出すために上から見た前髪のアーチを緩やかにして、横からみたときに自然と髪の端の部分が少し飛び出すように調整しました。

アオリ顔をなるべく避けるために前傾させたような顔にする


リアルでもアニメ顔で人間は上から見た角度の顔をかわいいと認識するようにできているので、正面からみてもその特徴が出てくるように少し顔を前傾させて作りました。単純に前傾させるというより、前傾の特徴を取り入れるという感覚が近かったです。

目の立体感を出す


何も考えずに作ってしまうと、球面に目がはりついたようなペタッとした構造に作ってしまうため、目の下の厚みをリグで調整することが多いのですが、ここの面積が斜めからちゃんと見えるように目元や頬の厚みを調整しました。ここは原型師の方々が作るモデルがすごく参考になりました。

複雑な形状のラインはXZ面で決めてY軸で調整する。



イラストらしいシュッとしたあごのラインは、まず正面からの見た目を優先して作り、絞りたいシルエットの頂点をY軸に動かすことで正面、ナナメの形状を少ないステップで両立できるようにつくりました。

頭部モデリングの基本的な部分はネット上に色々情報があるので、今回は個人的に気づいた小技的なTIPSを紹介しました!

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