「ロード・エルメロイII世の事件簿」
・アニメ公式
これまで見てきたアニメの中でも、ことOPに関してはぶっちぎりでいいですね。
毎週流れる、あの90秒のヤツです。
もうね、全部のカットに意味があるんですよ。
二話目から流れたと記憶してるんですけど、初めて見た時から鳥肌立ちましたよ。
ツイッターなんかでも言いましたけど、これに関してはもう、全カットに解説つけたいくらいの。
こんなによく出来たOP、今までなかったなあってくらいで。
前日譚的な一話目も良かったんですけど、このOP見た瞬間、もうこのアニメは面白いはずだと(笑)。
実際、期待を裏切らない出来でした。
いやそもそも、この手の推理ものみたいのって、小説読むのと同じようにアニメで楽しむってのは、無理があると思うんですよ。
細かい設定とか、ぱっと台詞に乗せて説明されたとこで、すぐに理解できるものでもないですし。
正直、見てても話の細かいとこまでは一回見たくらいじゃわからないなと。
でもね、そこは映像と音楽でなんとかしてるんですよ(笑)。
ああ、ここが大事なとこなのかなとか、この人物のカットはなんか示唆してるなとか、そういうのがちゃんと表現されてて。
で、話そのものについていけなくても、雰囲気で話の流れ、盛り上がりに乗せられちゃうというか。
そういう演出の妙が、随所に見られる作品でした。
時にグレイ、時にエルメロイの視点に、自然とこっちが重なってくるというか。
あとこの作品、本来推理ものであまり重視されない、ホワイダニット(なぜそうしたか/動機)を犯人特定の一番のキーにしてるじゃないですか。
随分ひねってきたなあと。
まあ相手が魔術を使う以上、方法については特定しようがない、ゆえにホワイダニットで犯人を追いつめるっていう。
これはね、すごくFateの世界観に合ってると思いました。
またFateの魔術って大事なとこは本人や血脈以外には秘匿されてるもんですから、誰でも知ってる魔法、みたいのともちょっと違うというか。
ゆえにこの作品、ある意味Fateじゃないとできないんですよね。
僕はその作品のテーマなりモチーフなり舞台なり、なんでそういう世界観でやる必要があったのかってのを重要視してるんで、これはまさしくFateの世界観ならではだなあと。
その意味でも、作品として、よくできてる。
原作読んでないんでさらに突っ込んだ解釈ってのは難しいんですけど、このアニメを見た限りでも、これは質の高い作品だなあと。
続編、期待したいですね。
いやこれはきっと、やるでしょう!