「いわかける!」
2020年アニメも、そろそろ最終話ラッシュですねえ。
んなわけで、最初の一本は、「いわかける!」から。
この手の、マイナースポーツっつったら失礼なんですけど、野球やサッカーほどメジャーじゃないスポーツ取り扱ってる作品って、思わず見ちゃいますね。
どの作品でもそうですけど、見てるとルールとかわかるようになりますもので(笑)。
いや、クライミングとかって何度か、つまみ食いみたいに見たことはあるんですけど、スポーツ中継って基本、ルールわかってる人向けの放送じゃないですか。
見てると自然とわかるってものもあったりするんですが、こういった漫画/アニメ作品は、その辺イチから教えてくれるんで、大変よろしいかと。
で、僕もこの作品通じて、このスポーツの魅力がわかったような気がします。
気がするだけかもですが(笑)、少なくとも今度スポーツクライミングの放送やってたら、ある程度内容理解できるはずで。
作品そのものですが、ちょっと、特に序盤は展開早過ぎるというか、素人がいきなりそんなにできては、みたいのもあるんですが、ここはまあ、最初の一歩目から地道に努力させるとこ描いても、絶対読者くいつかないですもんねえ(汗)。
なので、やや構成に難を感じつつも、わかるわって(笑)。
変な話、昔のスポーツものって、結構地道に努力するとこから始まったりするの、多いじゃないですか。
その為にまず、そのスポーツとは違うとこでキャラ立てて、そのキャラがこんなジャンルに挑戦するぞって感じで見せてく。
いつくらいからかわかないですけど、そのやり方が、ちょっとしんどくなってるんだろうなって感じることが多々あります。
ちょっとチート感つけてかないと、みたいな。
いや、昔の作品でも、チート感マシマシな感じのものってあるんですよ。
刃牙とか、そうじゃないですか(あれをスポーツものと捉えるかはまた別の問題として)。
でも刃牙の場合、チート感があること自体がひとつのキャラになってたのに対して、昨今のはチート感は標準装備みたいな。
その上でなんかしら主人公としての個性を上乗せしてかなきゃなんで、今の時代、スポーツもの描くのって、作家に取っては結構大変だと思いますよ。
とはいえ、この作品自体はとても楽しめました。
何話か見ると、やっぱキャラに感情移入できますもんね。
最初は大変だろうなあと思いつつも、何話か進むと今度は逆にスポーツそのものの魅力が伝わってくるんで、その土俵で戦ってるキャラたちを応援したくなってくる。
この辺の、ジャンルの魅力に移行させてく下りってのが、上手くハマってる作品だなと思いました。
こう、奥深さを知っていく過程と、努力してくシーンが、綺麗にシンクロしてるんですよ。
かつ、要所要所、例えば崖登ったりとかそういう、ちょっとビジュアル的にもインパクトのあるシーンを挟んでいくことで、物語として綺麗にまとまってるなあと。
その過程でキャラが増えて、絡みが物語になったりして、と、何気にかなりバランスがいい。
メインキャラも、程よく絞ってますしね。
キャラデザも、よかったと思います。
パッと見で、どんなキャラか伝わりやすいですし、似たようなキャラがあんまりいないんで、これ誰だっけ?みたいにまったくならなかったのは、キャラデザが上手くいってる証拠だなと。
なので、最初と、最後は1クールアニメの宿命としての駆け足感を抜かせば、作品として、特にスポーツの魅力を伝えつつ、という作品として、良い出来なんじゃないかって思いました。
最後駆け足はホント、これはしょうがないですよ。
僕がよくここに書くように、これもできれば2クールで見たかったってのが本音ではありますが、これは予算とかの関係で、いたしかたなしですよ。
ともあれ、このスポーツってこんなんなんだってのと、スポーツものそのものの魅力もちゃんと描いていて、なかなかの良作だなって思いました!