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お絵かき論の記事 (11)

RPG進捗状況㉓

引き続き、RPG制作に精を出して進んでいます。

タイトル絵、作画中→体験版の配信

タイトル絵を完成に向けて、一つ一つ描き込みをしていっています。体験版はそのタイトル絵ができあがった後、説明書(read me)を作成し、各種DLサイトさんに申請し審査後、配信開始となります。体験版はもう2回くらいテストプレイをしたいので、8月に入ってからの配信になるかもしれません。その際はまたブログやTwitterでお知らせしたいと思います。
タイトル絵は結局、1週間かかっても完成せず、2週間以上かかっています。まあタイトルになる重要な絵なので、構図の変更やロゴを入れた際のイメージ、ロゴの場所をどうするか、OPコマンド(ニューゲーム、コンティニューなど)をどの位置に入れるかなどいろいろと考えました。
ただ多く描き込みをすればいいというものでもなく、多くのRPGやスマホゲーのOP画像を調べてみると、けっこう「余白」があったり、キャラ画像がないもの(風景だけ)もありました。それでも物語やゲームをした感じ違和感のないように仕上がっているような感じがします。これまでは、ただ「描き込めばいいんだ!」という認識しかなかったので、バランスが大事なんだなということを思い知らされました。
そこでオーガの絵を削り、序盤で仲間になるキャラを中心に、OP画像を固めました。オーガは物語上重要な敵キャラではあるものの、オーガだけが敵ではないため、OPをそれで固めてしまうと困るなあという懸念もあったのでこの点はちょうどよかったのです。加えてOPコマンドの配置の件もあり、レイアウトはこのように変化することになりました。またロゴも「スキマ」で依頼しようと考えているのですが、ネットのロゴメーカーを使用したところまずまずの仕上がりになったので、依頼するかどうか悩みどころではあります。この辺は体験版を配信してみて、その反応を見ながら検討してもよいかなと思っています。
現状、仮塗り段階の絵をタイトルに置いていますが、なかなかよい出来になっているなと感じます。説明書(read me)を大体作り終えたので、いまはテストプレイと細かいバグ潰しを中心に作業を進めています。それが終わればあとはタイトル絵を完成させれば、体験版の配信ができることになります、

「厚塗り方式」の塗りをメインにし、極めていく

今回の絵について、仮塗りの段階で気がついたことがあります。影の色を、単色、同じ色で塗っていかないといけないという考えがあったのですが、今回塗り込む段階でレイヤー枚数を少なくして、できるかぎり一枚のレイヤー内に重層的に塗っていくというようにしたところ、影がけっこういい感じで塗れたのです。いつもはアニメ塗りの塗り方に縛られていたというか、肌の影レイヤーを作って、それを「同じ色」で塗りつぶして、あとで色調補正をするという方法論でした。ですが今回、レイヤー枚数を減らして、できる限りアナログのように一枚の画用紙に色を単一に塗り込んでいく感じにしたところ、塗りのテンションがあがり最後までよどみなく描いていくことができたのです。できるだけ暗めに塗っていって、最後に発光レイヤーで明るく色を抜くようにすると、いい感じで光の表現が出来ます。
デジタルではこういうようにレイヤーを統合して、塗りを重ねながら塗っていく方法論を「厚塗り」といいます。技法的にはアニメ塗りよりも難しくなりますが、こっちのほうが塗りの楽しみを感じるし、最後まで塗れてテンションも上がり、仕上がりもいい感じに見えるように思います。仮塗りの段階から使用できるので、この塗り方を極めていくのがよいなと思っています。
絵でテンションが落ちる原因になっていたのが、「レイヤー」という“概念”で、それを「複数に分けて作画しないといけない!」と思っていると、どんどんアナログで描く感覚から離れていくのですね。できるだけ一枚の絵の中に色をまとめていって、レイヤーを分けても最終的には一枚に統合してしまう。そしてアナログに近い感覚で光や影を調整していき、絵を完成させていく。この方法論がアナログでけっこうな量を描いてきた、そして「絵が褒められたとき=美術の時間でアナログで描いていたとき」という経験をしてきた、自分の皮膚感覚とも食い違いが少なく、楽しんで作画でき、向上する余地もある方法論かなと思いました。
これまでにもRPGやマンガの表紙を描いてきましたが、振り返って、この塗り方で色の塗りを統一して、もう一度塗り直してみるのも面白いなと思いました。

塗りが止まってしまうとき→休むべきとき、解析する必要があるとき

ここ数日、文章を書く気にはなるのですが、清書に入る前にどうも「塗り」が進まないということがありました。そういうときは、意識的には先に絵を描こうと思っていても、“無意識的に”に文章で心境を分析する必要性がある時なので、そちらを優先し分析の時間に充てる。心境を解析して、無意識の中から先に進むための答えを見つけ出す機会だと思っています。
こういうとき無理矢理先に進めても、だいたいは絵が雑になったりして効果は逆になるもの。また自覚のないところで疲労感が溜まっている場合もあります。
先に進みたい気持ちもありますが、絵を中心に描いていると、文章的に分析したい気持ちが山ほどわいてくるのですね。なので時間はかかっても、描きたい気持ちが復活してくるまで文章作成も創作の一部分だと自覚して、書いていきたいと思います。

間違った「憧れ」や目標に対する執着を捨てることで、先に進むことができる

Twitterでもまとめましたが、大事だと思うことなので、繰り返しになりますがこちらでも再掲したいと思います。
向上心の強い人、憧れや師(ロールモデル)を持ちたいと思っている人ほど、ある種の注意が必要になってきます。
「憧れる」前に、尊敬する前に、憧れて問題の無い人か、尊敬に値する行動をとっているのか、本当に全面的に信じて大丈夫なのか、よくよく吟味することが大事です。
間違った憧れをもってしまうと、その方向にどれだけ努力しても、自分が望んでいる方向へはたどり着けません。全く逆の方向へ行ってしまうこともあり得る。だから師と尊敬したり、憧れるべき人をよく選んでいく必要があります。
おかしいなと思ったら、すみやかにそこにこだわる気持ちを捨て、とらわれる心を捨てて、そこから離れるといい。そして「自分がやっていて楽しいと思うこと・喜びを感じること・自分の好きなこと」をやっていくのがよいと思います。
そうやって自分の感情に目を向けて、人の権利を害さない範囲で「したいこと・やりたいこと・好きなこと・喜び楽しさを感じること」をしているうちに、自分の感情や感覚を信じていていいんだという自信がでてきて、他人に対して無用な憧れを持つ必要がなくなってきます。
「自己肯定感」というやつでしょうか。
10年ほど前からユーチューバーが「好きなことで生きていく」という言葉を言って、いまでもそこそこ流通していますが、全面的には無理でもそういう自分の“好き”を大事にしていくということです。
自分の感情に目を向けて、人に迷惑をかけない範囲で楽しみや喜び、やりがいを感じることを習慣としてやっていく。そうすると、間違った無用な憧れや悪い師をもたなくても、自分の足でまっすぐ歩いていくことできるようになります。
間違った「憧れ」や目標に対する執着を捨てること。そして自分の好きなこと、喜びを感じることにフォーカスをあてて進んでいくこと。そういう習慣をつけていくと、「自信」は自然とついてきます。
憧れや先生をもちたい心が強ければ強いほど、気をつける必要がある。間違った目標に執着し心がとらわれると、努力をすればするほど間違った方向に大きく踏み出すことになり、無駄な努力をするハメになってしまい、目指すべき本来の目的地から遠く離れてしまうことがある・・・。そういうことが人生にはあるのだ、ということを知っておいていただきたいと思います。

※この「憧れ」の部分は大事な内容になるので、別途有料記事にして販売しています。内容を大幅に加筆し、11000字ほどのボリュームにしております。これまで活動してきて実体験から知らされた、渾身の出来になっていますので、ぜひご覧ください。

【リンク】

間違った憧れを捨ててこそ、前に進むことができる

積みゲーの本数:60本

変化なしです。休みの日に少しだけソウルハッカーズ2をプレイしました。

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創作論の有料記事が販売となりました

有料記事が販売されました。
トータル13年、実質8年ほど活動してきて知らされた、創作に関する重要なノウハウを有料記事にして、還元しようという試みです。
表題にあるとおり、「間違った目標・憧れを捨て去ってこそ前に進んでいける」というTwitterでもしばしばつぶやいている内容を11000字程度の文章で述べたものです。
向上心の強い方は、憧れ・理想像・目標を胸に抱きやすいと思いますが、それには大きなリスクもともなうのだということを、僕の失敗談を通して体系的に語っています。
活動を開始する前にこの文章を読んでいれば、全く違う活動ができただろうといえるくらい、重要で経験しないと分からない大事な内容になっています。ぜひ創作を志す方には読んでいただきたい内容です。
価格は500円です。現状、僕のHPのみでの限定販売となっていますので、興味のある方はぜひ購入し、読んでみて下さいね。よろしくお願いいたします。

【直リン】

創作論ー間違った憧れを捨ててこそ前に進める

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RPG進捗状況㉒

さて、着色作業に入っていきます。まずは下書きが終わったものに色の仮置きをしていき、全体のイメージを決める「下塗り」を作成していきます。今回の絵は「crystalline mind」という題にもあるように、「水晶のように澄んだ心」を表現したくて描いていく感じになります。
まず下書き状態の絵ですが、構図を変更して左端の武闘家・ヨリミツの顔が大きかったのでサイズを小さくして、右上へ移動させました。そして主人公のジェドは画面中央にもってきて、魔法剣士の姿とともにキャンパスの中央に配置し、一番目立つようにしました。ジェドがもっている光の球みたいなものが、表題「crystalline mind」の象徴のようなものなので、まずはこれを一番目立ち、発光しているようなレイヤー属性で描いていきます。オーガはニューゲームなどのコマンドがあるため削除しました。
一旦塗っていくと、下書きに描いていたのとはイメージがズレていくので、描き直す・細部修正をしていきます。背景を入れるとイラストの印象がまた変化しました。大体こんな感じの絵になると思います。
やはりカラーは苦手で、言語による分析をしたくなる度合いが山ほど出てきます。今回はクリスタアセッツにある素材を使った質感の表現です。アセッツの素材は既製品のものがあり、お手軽にクオリティをあげられたりします。例えば、上の画面中央にあるジェドが持っている光の球をアセッツの素材を使用すると一発でできます。そのような利点もあるのですが、多くを素材でいれてしまうと、導入した素材だけが浮いてしまうことがありました。まだ描き込みが薄い内に素材を使用すると、素材の完成度だけが高いため、その部分が浮いてしまうのですね。なので、ある程度描き込んだ後、基本的に補助的に使用するというのがアセッツの素材の使い方というようになってきます。つまるところ、ある程度下塗りを仕上げていく作業がまず第一で、ある程度仕上がってきたらアセッツの素材を使用して、クオリティをあげて仕上げてもよい。そういうフローが基本になります。

仮塗りはレイヤー枚数を少なくして、ガシガシ塗っていく

文章で絵を分析していくということは、絵に詰まってしまったときに、その中身を「客観的」に分析して悩み・問題を解決し、先に進んでいくためにあります。下書きを行っているときはよい感じが出ていたものが、仮塗りをしてみると「なんだか違うなあ」という感じが出てくることが自分にはよくあります。色を置くと絵が明確な領域と振幅をもった“絵”として確定してくるため、下書き時点で描いていたものとは印象が異なってくることがあるのです。それはそれとして受け止めていきながら、下書き時点での線画を修正しながら、絵全体が持つ雰囲気や背景なども込みで“色彩”を確定していきます。ここで時間を取って、下塗りを仕上げていく。塗りは重ね塗ることをメインにした「厚塗り方式」で塗り上げていき、色を塗り込んでいく。この色の“塗り込み”というところに、下書きで受けていた“印象”を色の領域においても拡張適応させていくカギがありそうです。
つまり、塗りの時点でアニメ塗りやデジタル特有の二次元の塗りというものに思考がとらわれているため、美術の時間にやったような多重・多層的に色を塗り込んでいくという作業に目が向いていないのです。レイヤーを使った後からの色調補正、色相や彩度・明度の変更に気を取られて、色を“塗り込む”というところに目が向いていない。仮塗りの時点では絵のもつ印象を確定させていくところに重きが置かれるので、存分に塗り込んでいく。アニメ塗りだと淡泊な印象にしかなりませんが、水彩筆を使って厚塗り風に多層的・多重的に塗っていくことで、人物や物体の立体感を表現しやすく、自分の課題である「質感」を表現しやすいのですよね。
多重的・多層的に塗っていくというのは、レイヤー数を一枚に限定してその中で色を塗っていくということです。レイヤーが基本一枚なので、肌の影付けのレイヤーどこだったかな、などと探す必要も無く、またあとから色相や明度調整をする前提ではなく、美術の時間に塗ったような塗りでやっていこうというようにアナログの描き方で色を塗っていけます。自分はアナログや美術の時間は絵を評価されたことがあるのですが、デジタルではそれほどという感じなので、一度執着を取っ払って、自分が得意で評判がよかった塗り方に戻しているという感じです。もちろんいつまでも一枚のレイヤーの中で描いているのではなく、そのうちレイヤーを分けて描いていきますが、枚数的にはそれほどレイヤーを多くせず、厚塗りのようにあとで統合し、そのうえからまた色をどんどん重ねて塗っていく感じにします。アナログで描いていた期間が長かった人にとっては、その方が塗りやすいのでしょうね。
塗っていくと「色がくすんできたりする感じを受けること」、また剣の部分の下描き時点での描き足しが必要なことがわかってきました。厚塗りは基本的に、「レイヤーを統合」して、線画、仮塗り、影付けのレイヤーを統合して連続して塗っていきます。色のくすみはこの方法論を進めていきながら、色相を変化させたりして、色の明るさ・鮮やかさを加味していきたいと思います。また剣の描き込みは、画面中央で目立つ位置にあるので、剣の形状を変化させ、描き込みを増やしました。おかげでいい感じになったと思います。

塗りの教本について思うこと

塗りをしている途中で購入してあった厚塗りの教本を読みましたが、これがハイレベルすぎて、内容がまったく入ってきません。Amazonレビューの評判は高いのですが、どうも絵師の方の絵に惹かれて買っている方が多いような印象を受け、基本から確認したい感じの人には不向きな書籍かと思います。実際、初心者には難しいというレビューもありました。読むと頭がこんがらがり、その塗り方を「正解」として憧れてしまうと、自分の塗りが何というか稚拙なものに思えてきてしまう・・・。というような感じの本で、すぐに見るのを止めてしまいました。
このように教本系の書籍では、ほとんど「目から鱗が落ちるような劇的な成長をさせてくれるものに出会った」という経験がありません。特典でプロ絵師の方のレイヤー構造を紹介してくれるものがあり、クリスタでひらけるのでよいなと感じるものもありましたが、そういう書籍はほんの1,2冊で、絵の世界はスキル的に高度なものを持った人の専門職的な雰囲気があり、上を目指せば目指すほど、「専門職化・高スキル化」していく。楽に描かれていても、その実、専門的で高度なスキル保持者がすごいスキルをどっぷりと盛り込んで描いている・・・。そういう世界に入っていくように感じます。なのでそれを言語化して一冊の本としてまとめても、もともとの基本スキルや発想の仕方が全然違うので、頭に入ってこないのですね。
自分は実質8年ほど、絵の活動を含め創作をやっていますが、絵の教本に関してはほとんど「これだ!」というものに出会った経験がありません。それは絵というものが、アニメ絵の場合は特に子どもから大人まで取り組める間口の広いものでありながら、上を目指していけばいくほど、それとは“異次元”の、プログラマーやエンジニアの方のような高度な“専門職”になっていくというところに原因があると思われます。またツクラーさん界隈のように横のつながりもそれほど強くなく、質問や疑問があっても助け船を出してくれるような場所がそうたくさんあるわけでもなく、放ったらかし状態です。絵を描いている人たちの冷酷さというのは確実にあって、そういう事象に自分は何度も直面してきました。そのため、ツクール界隈にきて、SNSなどでの横のつながりの強さには驚かされ、「善い環境だなあ」と感動したことを今でも覚えています。
なので絵は、アニメのものは間口が広く入りやすそうにしていても、そういう専門職然としたある種の技術力がものをいう世界でもある。技術力の高い人は発言力も強く、影響力もあるけれども、無い人にとっては教えてくれる人も少なく、冷たく無慈悲な世界が広がっている。動画などで解説してくれる講座YouTubeなどもあるけれど、肝心のかゆいところに手が届かない。それはそういう講座サイトの作者さんが能力が無いからではなく、絵という領域そのものが、本来個人の技術力に依存する裾野の狭い世界だからである。アニメは、ところが、その裾野の狭い世界がなぜかキャッチーな間口の広さという特性をあわせもつものとして、存在してしまった。だから「間口の広さ」に憧れて入り口をくぐってみると、中身は矛盾していて、内側には歴然としたスキルの格差・カーストみたいなものが広がっていて、技術の無い人には「慈悲無き冷たい世界」になっている。そういう側面があるよということを、これを機会に知っていただければと思います。
この辺の内容に関しては、8年活動していてもう少し掘り下げて書きたいところでもあるので、縁があるときに有料記事などで書いていきたいと思います。

積みゲーの本数:60本

引き続きソウルハッカーズ2をプレイしています。最近はイラスト制作に精も根も尽きている感じで、なかなかコンシューマー向けゲームはタッチできていませんね・・・。

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イラスト制作の覚え書き

タイトル絵、イベントの立ち絵を制作中。その中で気になったことを覚え書きのようにして書いていきます。

タイトル絵、構図を走り書きのようにして描き上げていく

体験版の制作に向けて、そろそろタイトル絵を構築していく必要性に迫られ、描きおこしていっています。タイトル絵はいろんな要素を含め込んだ、いろんな意味の受け取れるものにしたいと思っています。まず構図から仕上げていき、それから要素要素にわけて作画をしていきます。今回のRPGは序盤の事件から、いろいろなキャラが入り乱れる群像劇なので、タイトル絵に全てのキャラを描くことはできませんが、代表となるキャラやオーガの絵などを盛り込み、またロゴはスキマなどで依頼することによって、パッと見で目を引くような鮮やかなものにしたいと思っています。モチロン魔法剣士となったジェドとクラスチェンジする前の主人公の絵は絵の真ん中、中央付近に来るように配置し、視認性を高めていきます。
こうして中央に主人公、周囲に仲間の絵、そして宿敵「紅蓮のオーガ」というような敵対勢力の構図で画面を構成し、物語のアウトライン、象徴的な場面をわかりやすく描いていきます。
構図ができあがってくると、次に一つ一つのキャラを丁寧に描き上げていきます。こうして各パーツを丁寧に仕上げながら、全体としての絵を一週間程度で描いていきます。

期間を決めて、絵に関する想像をむやみに伸ばさない

絵に関しての自分の弱点を述べてみると、想像力を羽ばたかせすぎて、絵の「完成点」を明確に定められないことにあります。文章だとそういうことはない。文章だと大体このくらいかなという完成点が、ある程度見えています。そして「いい文書を書けたな」あるいは「今回の文章はキレがわるいな」などと評価を下すことができます。
しかし絵だと、明確な完成点というのがどうも描きにくい。「これで終わりだ、完成点だ」という終わりが明確に描けないのです。「自分は描けるんだ、描き込もうと思えばもっと描き込めるんだ!」という学生時代から持ち越してきている変なクセ、絵に関する執着心が原因となって、絵に関する完成点をずるずると引き延ばしてしまっているように感じます。
しかしながらゲーム制作というのは、絵だけかいていれば完成というものではありません。そのほかにもシナリオ、セリフ、音楽、アニメーションなどなど様々な要素が絡みあって存在している総合表現です。なので、期間を決めて、絵の完成点を明確に決めてやる必要がある。その時間・期間の中で最大限の表現をしていく必要があるのですね。そこをしっかりと線引きして、絵だけにかかずりあわずに、ある一定のラインを引いて、出すものをちゃんと出していく、絵を確定させていく。そういう経験が長いことやっていても自分にはまだまだ足りないなと感じます。恥ずかしいことではありますが、この点は、「旅の恥はかき捨て」という言葉もあるとおりで、旅はしていませんが余計なクセや誤った上達方法・変なプライドを捨てて、より自分の作品が完成しよりよいものへと変化していくように、すべてを「作品を完成させる」という目的に向かって収束させていきます。期間を決めて、その中で最高のものを出していく。そういう経験を積んでいくことで、絵の技術も向上していくでしょう。そのような経験をたくさん積んで、もっと絵の中での表現力が増していくように、想像通りの絵が描いていけるように、精進していきたいと思います。

表現としての「絵」ー描くこと・描けることの面白さ

表現としての絵を追求していくときに、描けることのおもしろさが知らされることがあります。ここまで散々「絵の方ではなく、文章の方に優位がある」と述べてきたことと矛盾があると思われるかもしれませんが、文章のほうに優位性があってもそれでもなお絵の方を捨てなかったのは、絵には絵のアドバンテージがあり、その面白さがやっぱりあるからです。
やはり何もない真っ白なキャンパスから特定の視覚的イメージを提出していけるというのは、代えがたい面白みを感じますし、そこに色を塗り、視覚的なイメージを完全ゼロから表現していけるというのはクリエイターとしての一種の強みだとは思っています。ただ、実力や需要があるのかというと微妙にはなってくるのですが、少なくとも頭の中で構成している絵は、もっと上のものを描いてはいる。残るのは「技術、表現力」がそこに大きく追いついていないという点が足りないと思っています。
ともあれ、自分の技術・表現力はこれから絵を完成させていく中で、死ぬまで向上していける分野なので、生の続く限り向上努力していきたいと思います。そうしていく中で、「やっぱりや~めた」となって絵を捨てないのは、そこに魅力を感じているからであり、描くことの楽しさを知っているからです。
まあ、Twitterなどにのせても「いいね・RT」などの反応が少ないので、見た人にあまり感動を受ける人も少なく、それほど上手くもないのでしょう(自分ではそこそこ描けていると思っているのですが)。そういう実感があるので、モチロン本気を出して描いていきますが、見られなくてもそれほどガックリくることが少なくてもよい。それよりも自分が描いていて楽しかったとか、手応えを感じたとか、今まで描けなかったテクニックが習得できたとか、そういう“次”に繋がる、自分の「少しずつの向上」に繋がる、自分の「楽しみ」に繋がる、そういう感触を大事にしながら進めていきたいと思います。

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RPG進捗状況⑬

引き続き、精を出してRPG制作にいそしんでいます。

中盤、最後の作画と全体の調整

中盤最後のイベントを作っている際、追加で2枚ほど作画をする必要性に迫られたので、描き終わりました。イベント進み具合によって、施設の内部はそれほど作り込まなくてもよいことになったので、イベント作成のみ、進めています。一枚はスラスラ描けていきましたが、もう一枚がキャラの全身像を描かなければいけないものでもあり、苦労しました。
また、イベントシーンの内実では、時間経過が強○的にされるシーンでもあり、それに伴って、各地の街や村、旅のほこらのNPCたちの会話内容を調整する必要性が出てきました。中身的には一~二日で終わる内容のようにも思いますが、細かなイベントの調整なども含めると、これだけで一週間ほどとられそうな勢いです。中盤はそれだけ重要なイベントが頻出する地域でもあったということでしょう。第三大陸だけで2ヶ月ほど作っていますが他の地域の倍近くとられているように体感的には感じます。

スキルの配置、アニメーション設定

また続いてスキルの配置やそのアニメーションの設定を行う必要性がでてきたので、30個ぐらい設定を追加で作っています。またバトルシステムを追加したので、主人公の設定やストーリーとの連動性を考慮しながら、そのシステム構築に励みました。バトルはもっと爽快感をだして、通常戦闘などは奥義で一掃できるようなシステムにしていきたいと思います。

作画で気に入らないところを、文章で分析する

これは僕だけかもしれませんし、似たようなタイプの方に参考にしてもらえればいいのですが、作画してみて「どうもテンションが上がらないな、コレ」と感じる場面に遭遇したとします。そういうときに、自分の場合、大抵眠くなって、2時間でも3時間でも寝てしまう場面というのがよくあります。それで、「これではいかんなあ」と思うと同時に、「どうしたらこの状況を変えることができるだろう?」と考えるわけです。そうしたときに、文章で「何が気に食わないのか」を分析してみればいいのではないかと感じました。
今実際の例を取り上げて、解説してみたいと思います。描きかけの絵があるとして、テンションが上がらず、仕上げる気が起きていないとします。そうしたときに、どこが気に食わないのかをそのまま絵を描き続けて解決しようとする、長時間作画することで、なんとか絵的に仕上げてしまおうとする・・・。それが今までのやり方でした。
それを大きく変えて、まず文章で分析してみる。「作画のどこが気に食わないのか」「なぜテンションが上がらないのか」を、自由に書ける文章の方に渡して、そのフィールドで解析してみる。そうすることで心が軽くなっている自分がいることに気づかされます。
今描いている絵はバトラーの絵なのですが、ポーズや構図は固まっているものの、鎧などの細部の描き込みがキャラ生成ツールで作ったものを参考にしており、なかなか拡大して見れず、細かい描き込みが分かりません。そういう状態で暗黙的に絵を描きながら迷っていると、筆が進まず、「細かいところどうなってるんだこれ、、、」という悩みを潜在的に抱えたまま作画しないといけません。すると作画をする際、そのことがつねに頭をもたげてくるため、気が重くなり、どうしても眠くなってしまうのです。
そういうときはプログラミングでもありますが、まずは問題の切り分けを行っていきます。作画しているときに眠くなっている→なぜか→漠然としたわからない、どう描いたらいいか理解できていない部分がある→そこの箇所を詳細に把握するか、細かく描き込みせずに、おおまかな形をとらえるだけにしてしまうなどと、細かい要素に分解して、問題を細分化して詳細に検討していきます。
そうするときにはまずフィールドを変えることが大事で、自分の場合、得意な「言語の分野・言葉のフィールド」に、絵の問題を落とし込みます。そして、言葉で「何が具体的に問題なのか?」「なぜ眠くなるのか?」を分析していきます。そうすると、たいてい答えが見つかってくる。というか、まず絵のフィールドから言語レベルに置き直していくだけで、解決にまで至ることが多いです。絵に関する問題でも、それを認識している方法が、僕の場合、“言語的に捉えて”「これは描きやすい」とか「これはどこか頭がごちゃごちゃして描きにくい」などと判断している。だから詰まったときは、必ずTwitterやブログを書くようにします。そうすると、心境を言語的に分析する、「言葉で悩みを“定義”してやる」ことで、解決の糸口を掴めます。
今回だと、鎧の細部のディティールを参考にする資料が少ないので、「細部どうなってるんだろう、描きにくいなあ」と直感的に感じている。それが分かると、おおざっぱでも、形を捉え、整えてしまう。それ以上の細かいところは、縮小して出力してしまうから「見えない」・・・。そう、作画の大まかな方向性が決まってきます。その細部の描き込みが上手くいけば、だいたいのところは解決がいきます。そのようにして、絵の問題でも言語的に考える=ブログに書き出すことで、悩みを言葉ベースで思考し考え抜く事で解決していけるということがあります。
特に絵よりも文章の方が得意な左脳型というか、感覚ではなく論理的に思考しながら考えていくのが得意な言語優位型の方は、まずそうやって、無理に絵の問題を絵の中で解決しようとせず、文章のフィールドに落としこみながら言語で考える・解析するようにしてみるとると、ブレイクスルーというか解決の糸口が掴める場合があります。

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