九条の会 2020/02/09 12:00

(ブロマガでエミリアさん用コラム)spine本とメールプラーナ

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
https://ci-en.dlsite.com/creator/1091
へ投稿したコラムです(ログ)


先週白くない猫さんが触れられたので、
ここぞとばかりメールプラーナ(PS1)の話をしようと思っていたが……、
例えば、
ゲーム的にはお互い覇権を奪い合うSLGで、
信長の野望なら敵家臣を捕まえたら殺すか解放するか仲間にするかなんだけど、
これは遊牧民の話なので、実のところ争ってるようで、
今作は捕虜にしたまま連れ歩いたりする(定住しない、拠点を持たない)
で、相手と交渉して宝物と引き換えに交換したりするので、
そもそも捕虜もそこそこ良い待遇で扱われる事になる。
でなんか捕まってる内に、そこの部族の偉い奴といい仲になったりする事もしばしば(女も普通に戦う)
なのであるステージでは、争ってるようにみえて、お互いの部族の族長(男と女)が昔は恋人だった……
みたいなメロドラマが繰り広げられたりして、争っているんだが、あんま殺し合わない価値観を見せてくれる
(ただし季節(ステージ)ごとに場所は移っていく。そこでまた別の部族と顔を合わせる事になり、んでまた微妙に顔馴染みだったり……)
こういった所を勿論、あの時代のガストの民族的な音楽の良さもしかり、
あと待機画面もSFCのmode7って感じの、激しくパースを効かせた疑似3Dの草原と青空とかでとにかく強調される。

更にネタバレすると最後、それまで草原の覇者として一応、
宝物をかき集めるのが権威の象徴であり、ステージごとのクリア条件なのだけど、
しかしこの宝物というのがなんか蓄音機みたいなどう見てもオーパーツ的なもの、
なんだこれはと思ってたら最終ステージではそのオーパーツを地上に残した
明らかに文明レベルが違う宇宙人が攻めて来るというトンデモ展開。
ここに来るまでに何だかんだ吸収合併を繰り返し、3つの部族くらいに絞られているのだけど、
最後にソイツらが諍いを捨てて本気で組んで対抗する、あの強敵と一緒に轡を並べて戦うという熱さ!
(草原の覇者を決めるなら、結局はあっちこっちに血縁があるので
ほとんど身内みたいなものなのでなぁなぁだが、外部からの脅威には結託して死にものぐるいで戦う)
まさに遊牧民の価値観って奴をゲームデザインで示してる、
信長の野望は日本の戦国時代な訳だが、昔のモンゴル辺りをSLGに落とすならこう、
というのが示されていた。

そういうのをな、今の日本のゲームで出来んのか、って話なんだわ。
……ただまぁ、ゲーム性自体はすごろくをより複雑にして(SLGなんだが、定住しないので従来のゲーム文法が使えない訳だね)
結局それ以上の面白さになってない、ただ面倒いだけのすごろくだったのは否定できませぬが……。
などなど語ろうと思っていたのだが、まぁ止めにするか(もう全部語ってるがな)

ここまでは前振り。
どっこい今週はボーンでイラストをアニメさせてるツールであるところの、spine話なのである。


ありすの乳頭エロトラップダンジョン(製品版)には三大おまけ特典を付けると決めているので、
1つ目の宝物であるエロトラップダンジョンクリエイターはもう収録した、
後はもう一つ、ありすちゃんの! 乳頭ぴゅぴゅっとアプリ! を作ろうと奮闘している。
まぁ簡単なもので、spineモデルをクリックすると乳頭への刺激が走り、
ゲージが溜まったら母乳ぴゅー、これで良いだろう。
そんで今ってばspineモデルをRPGツクールMVで扱えるプラグインがあるのよね、
とまでは先週述べたね。
これがどうもspineモデルを最終的にピクチャ扱いにして下ろしてるらしく、
ならば「ピクチャのクリックを判定する」プラグイン(Plugin Godことトリアコンタンさんの逸品だ)を使えばいけるなと踏んだが、
まぁspineの方がなかなか特殊な事やってそうで、いけねえんだな、
ここで本気になってspineの構造にがっぷりよっつになっても良いのだが、
今回は、最近余りにも111を舐めてる人間が多い、
夜中などに玄関のドアノブなどをガチャガチャしては走り去っていく、などと現場の陳情も聞かれるので、
今回は思いっきり効率重視でコトを運ぶんだぜ。

つまり「spineもピクチャなんだから、その上に■とか●のピクチャを被せられるはず、
それをクリック判定するようにして、当たり判定もどきを作ればいいじゃん」であって、
まぁこれだとspineが乳首を摘まれてのけぞるなどした時に、大きく当たり判定がズレたりはするだろうが、
まぁのけぞり中はクリック出来ませんとかしたら良いし。

ここで「spineモデルに●が被ってると普通に気になる、
だが透明度を0にして見えなくすると当たり判定が解除される」
という仕様にぶつかったが、まぁこれはきちんとコードを読み、
一行のコメントアウトで出来るんな~と眼光紙背に徹する111ちゃんは上手くやった。

だがspineモデル自体は上手く構築できねえよ、それはまた別の才能じゃねえのか?

0からはじめるSpineアニメーション
https://booth.pm/ja/items/1587007

を買ったのだった。

なんでも技術書典7にて頒布された薄い本らしく、
本当に技書博やら技術書典やら、技術書の即売会は文化を変えたね、などという感慨があるものだ。
(まぁ無かったら無かったで、amazon kindleででも出されていたんだろうか? 分からんが……。
少なくとも即売会ーそのPDFをboothで販売とした方が、マージン的にもコスト的にもかなり軽くはある)

で表紙などを省くと30ページ弱のボリュームで、逐一カラーのスクショが貼られ、操作説明をしてくれている……。
勘の良いニキなら気付かれたと思うが、
そうなると余りにも全体をさっとなぞる感じにはなっており、
例えば基本中の基本、「ボーンの作成」だとこの説明(のみ)。↓

ボーンの作成
Toolsから作成(N)を選択。動かしたいパーツにボーンを作成していきます。

そうかなあ!?
俺、他にも色々説明読んだけど、もうちょっと踏まえる所とかあった気がするなあ!?

昔、商業で唯一の書籍だった

Spineでつくる2Dイラストアニメーション―「イラスト」を「ボーン」で動かす! (I・O BOOKS)
https://www.amazon.co.jp/Spineでつくる2Dイラストアニメーション―「イラスト」を「ボーン」で動かす-I・-BOOKS-フーモア/dp/477751854X/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=カタカナ&keywords=spine&qid=1581024489&s=books&sr=1-4

を買ったのだが、まぁこれが説明以外には毒にも薬にもならぬ内容、
そして当時spineはまだ出始めたばかりのツールであって、どんどんUIも変わって行き、
完全に役立たずの本と化したのだが、
(今年に入って、同じ筆者から
Spineではじめる2Dアニメーション入門 (I・O BOOKS)
https://www.amazon.co.jp/Spineではじめる2Dアニメーション入門-I・-BOOKS-フーモア/dp/4777520986/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&keywords=spine&qid=1581024489&s=books&sr=1-1
が出ているようなので、アップデートされたのかも知れない)

本書はそれにも増して30ページ弱の本って事だよね。

もちろん機能を全て網羅している訳ではないし、説明も上記のようにほんの一、二行、
あと「photoshopを使っていると、レイヤとか画像構成をJSON形式で吐き出せて楽ですよ」
「AftterEfeectsでよりエモーショナルな絵作りを」みたいなページまであるという、ね……
(該当ツールの契約をしてない者には、有り難みゼロな情報…)

じゃあ全然ダメだったかというと、案外これがそこそこ参考になりはした。
第一に、この薄い本が出されたのが去年の9月くらいであって
(少なくとも現況では)ちゃんと最新のUIに準拠した説明がされている、
あと今のspineは日本語訳されているが、訳された事でむしろ意味が取りづらいなあ、みたいになってる用語も
ちょっと説明を添えてくれて、気が利いてたり。
あと上記のボーン説明に顕著だが、むしろ説明が簡素な事により
「こんなもの、簡単なんだよ」
という雰囲気になってくる。
確かに自分がwebでぐぐった時にはボーンにはあれこれと難しい説明や気を付ける事も出てきたし、
そういうやり方もあるらしいのだが、
とりあえず最新のUIに沿った一、二行の説明に従うと、
きちんと動く物になる、これは良かった。

「これを出来れば最低限、上手く行く」を知っている事は、「それ以外」の探求も容易にさせる。

何となく自分の中で抱いていた、spineはややこしい奴だ、かなわん、という印象を払拭するのに一枚買ってくれたと思う。
情報量が薄い、絞り込むって事にも意味があるものですよ……。
(これは初心者用の本としては、凄く有用なんじゃないだろうか)

今は他の機能をspineの公式ウェブサイトから知ろうと読んでいるが、
一応大部分は日本語化されているものの、やっぱムズいしねえ……。

一応書いておくと、あくまで初心者用であって、
例えばspineのデータ構造がどういう風に構築されているか、
こういうイベントに対応させたい時にはこういうコードを……みたいなのでは無いので注意だ。
(むしろそういう、中・上級者向けの薄い本も猛烈に欲しい……)

むしろこの薄い本の筆者さんはアニメが専門職らしく、
30ページでスクショも交えて・手順を説明して、という忙しさの中で、
稀に明らかに熱量が違う、「アニメの質を上げる為の工夫」が数ページに渡って語られたりする。
そこは今後もし色んなspine本が出たとしても、
結構有用であり、特徴的な所になるのではないかなと思う。
(一例を挙げると、「正面向きの絵をアニメさせるより、斜め向きの絵をアニメさせる方が立体感が出やすい」
「立ちポーズにしろ、手前側より奥側の足を少し短くすると、メリハリあるポーズを決められる」
「人を動かす時は”腰”を意識(ごめん、この辺りはあんまり読んでても腹に落とせなかった……)」
など……。
心得ある人には当たり前の事かも知れないけど、ふはーと射抜かれたものである)


先週エミリア氏にサンプルモデルのspineアニメをツクMVの実機上で動かしてみせた所、
そのぬる感に驚愕しており、
「ぬるぬるだと耳にしたネコバは、ソープ的なものを期待してわくわく待機していたのだが、
出てきたのは油谷さんだったらしい(ニャー)」などと追撃したものだが(多分意味が分からないと思うが、特に説明する気はない)
今週、ではいよいよおっぱいを揺り動かすぞーと試したところ、
乳房がぴょこんとおじぎするみたいな、そんなアニメしか出来なかったのである。
Spineの道は遠い。
またこれで本当に完成度の良いアニメが出来るようなら、それはもう充分に専門職、
おまけアプリとかじゃなくそれで一本RPGでも作れよ今の時代、となる気もするしねえ……。

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