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教師の記事 (1)

ももえもじ 2020/08/22 17:07

女学園まるごと催○-聡美編

これの続きです。
https://ci-en.dlsite.com/creator/6423/article/339040

 理事室での祭りから一日が経過する。本日が就任であり、流石の祭祀も女子学園の担当に心が落ち着かない。職員室にて祭祀が一人、呼吸を繰り返していると、背後から見慣れた女性が忍び込んだ。
「祭祀せんせ❤」
「おわっ、千恵……いえ、副学長っ!?」
「あん、千恵美とお呼び下さい。私達の仲ではありませんか♪」
「ここは職員室ですよ。他の目も有るので出来ません」
「残念です。ところで、就任式は如何でしたか?」
「視界には女子ばかり。緊張の連続でしたよ」
「え~、そうは見えませんでしたが」
「そ、それより、近いですよ……」
 ホームルームの直前で緊張する祭祀に、千恵美が纏わり付く。あれから千恵美は祭祀に夢中であり、他の女性教員の目も気にせずスキンシップに酔っていた。
 二人の甘い雰囲気に、若い教員は興味津々と窺うも、年配の表情は実に訝しい。面倒事は御免と言い、祭祀が千恵美を振り払う。
「それでは、ホームルームの時間なので行ってきます」
「担当は一年七組でしたか?」
「はい」
「ふふ、様子を見に後で伺いますね♪」
「来ないで下さい……」
 祭祀にゾッコンの千恵美であるも、これは別に催○に依るものではない。もしもアプリに依る乱痴気が見つかれば大事になるのは必至だ。アプリで千恵美を完全な支配下に置けば良い話だが、なんとなく祭祀は現在の儘で放置している。祭祀は職員室を後にすると、担当する教室へと向かった。
「今宵祭祀と言います。今日から七組の担任です」
「「よろしくお願いしまーす!!」」
 そして担当クラスと顔合わせである。黒百合女学園は徹底して一貫教育制度にあり、とにかく男を寄せ付けない敷居として有名だ。祭祀のような若くて整った男性が担任なのは極めて珍しいのだろう。まるで穴を開ける勢いで全員が祭祀を射抜いていた。
「きゃ~っ、今宵先生、めっちゃ格好良くない!? ヤバいんだけど!!」
「黒百合って男禁制じゃなかったの!? こんなの聞いてないわあっ!!」
「ううー、緊張するっ!! 家族以外で男性と話したことないのに……」
「ねえ、休み時間になったら、話し掛けに行こっ!?」
「ええーっ、ちゃんと話せるかなぁ……」
「こらこら、静かに」
「あっ、ごめんなさい、先生っ」
「きゃーっ、先生に注意されちゃった♪」
 一クラス40人。80もの眼が一人の男性教員を見つめていた。
 声を潜めて女子がボソボソと祭祀を値踏みする。女子の声は直に届いているも、祭祀は祭祀で胸中が穏やかでなく、学生の話し声など右から左だ。
既にスーツの下は汗に塗れて、顔もポツポツと火照ってしまう。なんとか表情を締めるだけで精一杯だった。
 女子の反応は多種多様であり、様々な印象がチクチクと全身を蝕む。
(全校集会の時もそうだが、なんで女の視線ってこんなにエロいんだろう。みんなが俺を視ている。極め付けは教室の匂い。女の匂い。匂いと視線でそれだけでイキそうになるな)
 チラッと見る限りでも、教室に居る女子のレベルの高さが窺えた。
 誰か一人を適当に選んでも、恐らく祭祀の眼鏡に適うことだろう。
 由緒正しい黒百合女学園は授業料も莫大であり、まず入学の叶う家庭が限られている。裕福か権力者、その優秀な遺伝子の組み込まれた女子達のレベルが高いのも必然だった。
 視界一杯に映る40もの女子の顔を眺めてみる。テレビや雑誌に出てくるアイドルとは、また違った可愛さを感じる。化粧は控え目であり、物事を知らない無垢な面持ちがそそられる。祭祀には、国民的美少女と謳われる完成された存在より、こうした青臭くも素の儘で可愛い女子の方が遥かに好みだった。
 そして、そんな女子を丸ごと篭絡する力を、祭祀は持っている――
 その気になれば、今すぐにでも催○アプリを起動させては、ここに居る全ての女子を脱がしたり、一人ひとりの女性器の味を確かめることだって出来る。そう考えるだけで胸が一杯になった。
 否応なく漂う雌の匂いに、甘く蕩けた無数の視線が絡み、祭祀が教卓に膨らみを隠す。もう一度だけ深呼吸すると、祭祀はクラスに担任としての挨拶を交わすのだった。

 二

「ハンドマッサージ技能講習だって!?」
「うん、黒百合では療法学が必修なんだよっ。変わってるよねえ~」
「それでマッサージとはな。どういうマッサージなんだ?」
「それはもう~、こう? ん~、私もまだ一年だから分かんない」
「そうか……それにしても、理事長は何を考えているんだか……」
 ホームルームが終わるや、クラスの女子が祭祀に集まる。やはり、男の存在が珍しく映るのだろう、慣れない異性に緊張しながらも積極的に声を掛けてくる。声を掛けられない女子も、遠目から祭祀をチラチラと窺って関心は尽きないようだった。
 学級委員長の桧皮聡美と話す内に、祭祀は漸くとマッサージ技能講習の科目を知る。正美の権力に与かって不正に就任した為に、黒百合女学園の情報を殆ど知らないのだ。聡美に依れば、黒百合女学園には特殊な授業がいくつかあり、療法学を名乗るマッサージも、その一つだった。
「他にも華道やら……なんだ、この『庭仕事』ってのは?」
 よく見ると、黒百合女学園には療法学に留まらず、他にも一般には無い珍しい科目が盛り込まれており、これには祭祀も驚きを隠せない。興味を示すと、すぐさま理事長の元へと駆け込んだ。
「ああ、遂に知ってしまったのですね」
「こんなのが有るなんて驚きですよ。理事長の案ですか!?」
「いえ、創立から何十年と存在する伝統の講習のようですよ」
「華道や弦楽器なら頷けるけど、マッサージは突き抜け過ぎでしょ」
「そうなのですか? なにぶん、私も黒百合で育ったものですので……」
「とやかく言うのは後にして、この度は理事長様にお願いがあります」
「マッサージの講師を務めたいと仰るのでしょうか?」
「是非に」
「はぁ……」
 子供のように燥ぐ祭祀に、正美が呆れて頭に手をやる。溜息まで吐いて見せるも、祭祀が詰めかけて来ることを、正美は想定していたようだ。
 既に、正美は祭祀の為にと、講師を交代する手筈を整えていた。
「しかし、解せませんね」
「ん、なにがですか?」
「祭祀様の持つアプリなら、どんなことも可能にする力がありますよね? 別に、わざわざマッサージ講師にならずとも、もっと直接的に、それこそ好きなように女学生と興じられるのではありませんか?」
「自分で舞台を用意するより、こう偶然に起こる方が興奮し易いんです」
「私に頼む時点で偶然もなにも。いえ、では講師の変更をしておきます」
「嬉しいです。なんとお礼を言ったら良いでしょうか」
「感謝しているなら、いますぐ私とエッチして下さい……」
「いや、一時限目から授業があるので。今度に必ず埋め合わせします」
「約束ですよ?」
「はい」
 正美に軽くキスをして部屋を出ようとする。と、ドアノブに触れた所で祭祀が正美へと振り返る。正美の不安を解消する為だった。
「女子を食い荒らしたいだけなら、わざわざ教師になんてなりませんよ」
「えっ!?」
「このアプリは本当に万能です。好きなように精神操作が出来るのだから。俺がその気なら、一々正美を取り込んだりはしません。邪魔者は排除して、ただ只管に女学生を好いようにコントロールしていました」
「…………」
「暫くは、貴女の懸念するようなことには成らないと思います」
「あ、ありがとうございますっ!!」
 正美の不安とは、祭祀による女学園の混沌化だ。
 催○アプリの効力を唯一知る正美は、いつ祭祀が性欲を暴走させるのか、気が気では無かったらしい。身も心も祭祀に授けた正美であるも、やはり理事長の立場としては、女学園の平穏を望んでいた。
 そんな気遣いに感動した正美が、改めて祭祀へと抱き着いてくる。
「ああ、大好きです。夫よりも、誰よりも……」
「ちょっと、授業が始まりますってば……」
「だって嬉しいんですもの。やはり、私の主人は貴方だけです」
「暫くは、って言ったでしょ。いつかは、女学園を支配する予定ですよ」
「でも、貴方になら構いません。一生貴方に付いて行きます……」
「……お人好しめ」
 真の主人が誰かを再認識すると、正美がボロボロと涙を零して止まない。股は濡れて全身が火照っている。授業だからと言うも、そんな様子に胸が躍ってしまい、祭祀は溜息交じりに正美を抱き寄せるのだった。

 三

「今日は此処までにしておこう。みんな、お疲れさま」
「ありがとうございましたーっ」
「……ふう」
 チャイムと同時に、無事に一時間目が終了した。
 祭祀の担当は数学である。初めての教鞭にしては上出来だと自分で誇り、実際に女学生達も、祭祀の授業に不満な様子は一切も無かった。
(俺には教師の才能も有るようだな)
 催○アプリを使い、女学生を我が物とする目的で現れた祭祀だが、ただ食い散らかすだけでは面白味に欠けると言い、学を活かした教鞭も、至極真っ当な内容だった。
 祭祀にとって快感は身体だけではない。心も重要だと説く。相手の心を無下にして野獣の如く喰い続けては、すぐに食傷を起こすだろうと冷静に判断している。叶うなら、一人ひとりと時間を掛けて交流を深めたい……祭祀の神髄は、そんなロマンチストだった。
 だから、正美もゾッコンになるのだろう。口では冷たいものの、熟れた理事長に陶酔されるのも存外に心地よく、暫くは催○による無茶も控えてやろう……と、祭祀は考え始めていた。
(それに、まだ女学生の初々しい視線を堪能したいからな)
 教鞭を振るう授業中は、終始女子の視線を浴び続けていた。
 異性という珍しい存在に関心を寄せる女子、祭祀という端整な男に早速心を奪われて恋に馳せる女子や、自慰のネタにしたいと恍惚する女子など、様々な視線が堪らなかった。
 催○アプリを使えば、この心地を恐らくは味わえなくなってしまう……時間はたっぷりあると言い、暫くは女学園でたった一人の男という立場を素の儘で堪能したい一心だった。
「センセ❤」
「おっと、桧皮……どうした?」
 授業が終わると同時に、祭祀の担当する学級の委員長こと、桧皮聡美が話し掛けてくる。異性に慣れない女ばかりの学園でも、唯一と言って良い物怖じしないタイプである。好奇心は群を抜いており、寧ろ授業の間では祭祀に色目を送る程だった。
「あははっ、センセとお話しがしたくって♪」
「…………」
「センセのこと、色々聞きたいなぁ。ね、コッチ来てみんなと話そ?」
「悪いけど、忙しいから無理だ。次の授業の準備があるからな」
「え~、じゃあ、せめて一緒に職員室まで行こっ」
「まあ、それなら」
「やったー、センセは優しいね♪」
「…………」
「センセって凄いモテるんだね。私の友達の中でも評判最高だよ?」
「ほほお、それは素直に嬉しいな」
「みんなスカートは膝丈だったのに……センセが来た初日から10㎝は折るようになっちゃってさっ。まあ、私もちょっと折ったけどね。あははっ」
「ゴクッ……異性を気にする年頃ならな」
 聡美が無遠慮に祭祀へと寄り添う。ふわりと漂う少女の匂いが鼻を擽る。今時のミディアムヘアーに、パッと咲いたような満面の笑み、成長途中の胸の膨らみ、太腿を覗く絶対領域など、溢れる扇情が祭祀を大いに煽っている。祭祀が思わず喉を鳴らす程の逸材だった。
「ウチの母も、ず~っとセンセの話ばかりだなぁ」
「そうなのか」
「お母さんもスカート短くして、化粧もピシッとするようになったの!!」
「お、おい、声がデカいぞ」
 そして何より、桧皮聡美は理事長・正美の子女だった。
 職員室までの道すがら、遠巻きに祭祀を覗く女子とは対照的に、堂々とくっ付いてくる聡美である。正美とは異なり、異性に苦手意識もなく……それどころか、祭祀が気圧されるくらいグイグイと詰め寄っていた。
「ねえ、センセってお母さんに何かしたの?」
「なんもないよ」
「嘘だよね? ねえ、センセ。気になるなぁ~。良かったら、二人きりで話さない?」
「……分かったよ。じゃあ、ちょっと付いてきてくれ」
 ずばり核心を突く聡美に、祭祀が僅かに動揺する。正美の変わりようは、明らかに不自然である。実際に、何人もの教師が祭祀と正美の仲を疑っている。恐らくは私生活でも、気の緩んだ様子を見せていることだろう……そう思えば、聡美に確信があるのも必然だった。

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