『ノルナゲストの残火』世界の種族一覧(覚書)


せっかくなので前回ちょこっと紹介した女の子冒険者として使用可能な種族八種類の詳しい説明などぼく本人の覚書も兼ねて書いておこうと思います。
  • 人間
    能力特徴:健啖△ 適応△ 無縁▼
    環境耐性:熱3 寒3 乾3 湿3

    この世界でもっとも数多くの環境に生息域を広げた種族。見た目的にはまさに普通の人間。暑かろうが寒かろうが乾いていようが湿っていようがそこそこ適応して、その場にあるものを何でも食べて生き延びることができる。しかし自然界においてはそれほどの強者ではないので、村から都市単位での機能的集団を形成して文明の力で身を守る。この世界の主な冒険の舞台である北大陸に存在する三大都市のうちの二つ『貿易都市アプリコーゼ』と『文化都市ガルデニア』は主に人間によって興され発展してきた。文明に依存してきた結果、霊的な存在に対する理解が若干疎い傾向にある。
    冒険者としては様々なクラスに存在するが、田舎で生まれ育った者にはそのまま村人としての経験を活かせる自然型の『巡士(スカウト)』が多い傾向にある。

  • エルフ
    能力特徴:霊感△ 自制△ 華奢▼
    環境耐性:熱3 寒4 乾1 湿4

    元は山間の森林地帯に生息していた種族。ほぼ人類に則した外見だが、体格はやや華奢で、頭には横へと長く伸びた耳を持つ。霊的存在を強く感知する独特の感性を持ち、それらに振り回されないような強い自制心を持つに至った。小型種族である『妖精』と深いかかわりがあり、一説には妖精と他の種族が交配した結果生まれた種族とも言われている。森の環境に適応したため寒さや湿度には強いが乾燥には弱い。食文化的に獣肉食を避ける傾向がよくみられるのは霊的な感知能力で獲物の残留思念を感受してしまうため。丁寧な処理を施した獣肉は抵抗なく食するが、手間と不慣れさから普段の食事は入手の容易な木の実や食用虫(残留思念が発生するほどの意志力がない)を好む。好奇心の強い個人は本来の生息域を離れ人間が広げた人里や都市部にも暮らす。特に霊感から得られる芸術性は『文化都市ガルデニア』において多くの芸術家を輩出するに至っている。
    冒険者としては森育ちの『巡士(スカウト)』と人里育ちの『術士(マンサー)』が主流。

  • ドワーフ
    能力特徴:緻密△ 頑丈△ 金槌▼
    環境耐性:熱4 寒3 乾4 湿1

    地底と鉱物に強く関りを持つ種族。平均的な人類より小柄だが体格はがっしりしていて中身も丈夫なつくりをしている。一見どんくさそうな見た目だが、リーチの短さ以外で肉体的に他種族に劣る部分はない。家族から小規模の村単位で集まり各地の山々を掘り進め鉱物資源を採取し交易することで生計を立ててきた種族であり、他種族との関わり無しには成り立たない特異性を持つ。また自ら採取した鉱物の加工を行うことにも長け、緻密で繊細な作業を得意とするため職人としての人気が高い。金属の性質を種族としても強く受けているのか、熱や乾燥には強いが湿度には弱く、泳ぎが不得手なものが多くみられる。食文化的にも水気の多いものを好まず、水の代わりにアルコール度数の高い酒を好んで摂取することも。また、この酒に付き合える種族はアルコール分解能力の高い『人間』くらいなので(そもそも酒類は大概人間が作っている)、主な交易相手でもある人間とドワーフの種族関係はとても良好なものになっている。北大陸三大都市の一つ『工業都市ヴォルナート』はドワーフの坑士と職人、人間の仲買人とが結びついて興された都市であり三大都市の中で唯一人間の人口比率が半数を下る。
    冒険者としては頑丈な体を活かした『戦士(ファイター)』が多くみられる。器用な手先を活かした『巡士(スカウト)』も少戦士のサブクラスとして生存性能を底上げするために習得する例が多い。

  • 獣人系(猫 犬 兎 狐 狸)
    人間と同程度の体格ながら獣の特徴を有する種族。
    基本的な身体的特徴として耳が獣種の形状になっている。
    獣としての形質の発現は個体差が大きく、機能的な尻尾が生えているものや全身が厚い毛皮に覆われているもの、手足や顔の形状がより獣寄りになったものなど様々。
    獣状の身体特徴は多くの場合人間状より優れた機能を有するが、人間の使う道具や装備に対応できないなどの不都合もある。

※以下環境耐性の(+)(-)は厚めの毛皮アリでの修正値


  • 猫人(猫目族 タペタム)
    能力特徴:柔軟△ 猫目△ 我侭▼
    環境耐性:熱3(-) 寒3(+) 乾3 湿3

    猫としての性質をもつ獣人種族。その特徴は外見だけにとどまらず、柔軟性に優れた肉体や夜目の利く大きな瞳。そして気まぐれで我侭な気質などおおよそ猫から連想される性質を多く併せ持つ。元は遥か西方の砂漠地帯の一部に生息していた少数の種族であったとも、女神の使いとして地上に遣わされた存在であったとも言われるが、いつごろからか人間などの他の種族と行動を共にするようになり生息分布を広げていった。水を嫌う傾向にあるが泳ぎが不得意なわけではなくただ単に水に濡れるのが面倒なだけの場合が多い。環境への適応力は平均的だが、体毛が獣状のものは若干寒さに強く暑さに弱い。食文化的には同棲する種族に依存するが猫らしく食肉を好み、刺激性の強い調味料はあまり好まない。一部ハーブ類に対して肉体が強い拒絶反応を催したり、マタタビ類で泥酔することもある。
    冒険者としては身体機能的に『巡士(スカウト)』への適性が高いが、その気質から度々トラブルを引き起こすさまが見られる。また、『術士(マンサー)』としての適性が高いものは二股の尻尾を有することがある。

  • 犬人(狼牙族 ケーナイン)
    能力特徴:健脚△ 規律△ 無粋▼
    環境耐性:熱2(-) 寒4(+) 乾3 湿3
    犬あるいは狼としての性質をもつ獣人種族。元は北大陸の山岳・高原地帯で親族単位の集団をつくり、山羊や羊などの遊牧を営む広範囲の『ナワバリ』で暮らしており、それらの生活から長距離移動に適した脚力を持つ。ナワバリの維持のため厳格な規律で集団をまとめる社会様式から他の種族からは真面目で堅物な種族として把握されており、真面目さが過ぎて冗談や芸術性などの理解に乏しいとすら思われているが実際そのような気質のものも多い。衣食住文化のほとんどを自前の畜産物で担うことができる独立性の高い種族だが、他種族(主に人間)との畜産物の取引で交流する他、遊牧生活で鍛えた身体能力を買われて傭兵や用心棒として雇われナワバリの外に出るものも多い。人間の村や都市部ではそういったものたちが集まり、代を重ねて人数を増やし新しい集団を形成していることもある。出身が寒冷な地域であるため寒さに強く暑さが苦手。体毛が獣状のものはその傾向がさらに顕著になる。
    冒険者として遊牧民の出自のものは特に『巡士(スカウト)』に適する他、人里で育ったものには『戦士(ファイター)』の役割を忠実に全うすることも。規律に厳格な性格は仲間と上手くかみ合えば素晴らしい連携を生み出すことができるが、自由奔放な猫人や虚実入り混じる言動の狐人などとはあまり相性がよろしくない。

  • 兎人(兎耳族 アウリクラ)
    能力特徴:機敏△ 敏感△ 臆病▼
    環境耐性:熱4(-) 寒2(+) 乾3 湿3
    兎としての性質をもつ獣人種族。体格は標準的な人間より小柄で、大きく長い兎状の耳が際立つ。元は草原や荒野、砂漠といった平坦な地域の地下に長大な穴を掘り住居を作って家族単位で暮らしていた。大きな耳は聴力に優れるだけでなく血液を冷却する機能もそなえるため、暑さには若干強い。兎の様に極度に臆病な気質は聴力をはじめとする感覚の敏感さにも由来しており、自制心さえ備われば優れた能力を発揮する。食文化として歯ごたえのある繊維質の植物性食品を好む傾向にあるが、他の種族が作った様々な食品にも強い興味を示す。しかし刺激の強い味付けに鋭敏な感覚が悲鳴を上げることも。
    冒険者としては『巡士(スカウト)』の適性に極めて優れる。気質的にも能力的にも直接戦闘にはあまり向かないが、不要な戦いを避けることもまた冒険者に求められる能力ではある。

  • 狐人(キュウビ)
    能力特徴:饒舌△ 狡猾△ 独善▼
    環境耐性:熱2(-) 寒4(+) 乾3 湿3
    北大陸の遥か東方を故郷とする狐としての性質をもつ獣人種族。男女ともに線の細い中性的ないでたちで、標準的な人間の眼からすれば見た目はとても美しいものが多い。舌も頭もよく回る、他人を騙すために存在しているような種族だがその能力を世の中の役に立てようとするものもいないわけではない。しかし独善的な気質により結果として問題が引き起こされこともしばしば。北大陸ではほとんどのものが他種族の村や町で孤独に暮らしているほか、(怪しげな)行商人として各地を転々とするものもみられる。それらの中には自らが狐人であることを隠している例もある。その本質において『人より魔物に近い』と称されることもあるが、狐人が自らを自嘲ぎみに嘯いたホラだとも。
    冒険者としては『術士(マンサー)』への適性が極めて高く、魔力を高めた個体はその力に応じて狐の尾を最大で九本まで増やすことができる。これが種族名の由来であり、また種族の始祖の姿ともされている。

  • 狸人(ハチジョウ)
    能力特徴:万全△ 安眠△ 呑気▼
    環境耐性:熱2(-) 寒4(+) 乾3 湿3
    狐人と同じく北大陸の遥か東方を故郷とする獣人種族だが、性質の由来となった獣を北大陸の人々は誰も知らない。犬人と猫人を足して二で割らないような、丸みの強い太目な体つきと獣耳を備えており、尻尾のあるものも太くて丸い。とても落ち着いた気質でのんびり屋に見られがちだが、実際は事前に準備万端を施して常に余裕ある行動を心掛けているという抜け目なさも備えている。しかし、やっぱり呑気者な部分を露呈する場面も多く見られる。雑食性の食文化で他の種族の食事も選り好みすることなく美味しくいただく。特に酒には目がないが強いというわけでもなく、すぐに酔って寝てしまう。また、眠ることに関して優れた能力を持つという変わった種族であり、いかなる環境でも十分な睡眠をとって疲労を回復させ、切れの良い目覚めで行動を開始できる。ついでに寝たふりも得意である。家族ていどの小規模の集団行動を好む傾向にあり、一度仲間と認めた相手をいつまでも大切にする深い思いやりを持つ一方、恨みに関してもおそろしく執念深い。
    冒険者としては小器用に何でもこなせるが、『術士(マンサー)』としての素養を伸ばすと狐人同様しっぽが太く大きくなる(本数は増えない)。種族名はおおよそ人一人が寝起きするには十分な一部屋程の広さの意味だが、それが何を示すのかは誰も知らない。

※以下、使用可能に追加予定あるいは思案中の種族


  • 妖精

    人間の半分以下から一割程度の背丈の小さな種族。背中の昆虫のような羽で飛ぶことができるが、速度はそれほど出ない。魔力的な要素で構成される体は通常の人類と異なる部分が多いため極めて特異な生活・文化様式をもっている。(いずれ解説予定)

  • 魚人(山椒魚 モォク)
    南洋に生息する魚類あるいは両生類(山椒魚)としての性質をもつ種族。もとは人間とはかけ離れた、かろうじて二足歩行しているだけの大きなイモリのような外見で言葉も持たぬ存在であったが、人間との接触を経るうちに人に似た形態と知性を獲得するに至った。肉体は負傷や欠損に対して強い再生力を持ち、条件が揃えば四肢はおろか臓器や脳すらも再生させることができる。(使うかどうかは未定)

  • 南洋人
    南洋の島々に住む独自の文化形態を持つ人間。北大陸の人間と基本的には同じ。
    北大陸三大都市のひとつ『貿易都市アプリコーゼ』は南洋との貿易によって大きく発展した歴史を持つため南洋人も多く在住しており、その中には冒険者への道を進むものもいるかもしれない。(北大陸人との差異は調整思案中)

設定としてはとりあえずこんな感じですがいろいろ変わる可能性もあります。

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