柱前堂 2022/02/12 00:21

ふたボクインターバル搾精

『ここで第五ラウンドのゴング! この回は挑戦者打たれました! ふたなりヘビー級屈指の体格で挑んだタイトルマッチでしたが、チャンピオンが体格差をも跳ね返してしまうのか!』

佐々乃がスツールに腰を落とすと、コーナーポストがズンと揺れた。210cm130kgの巨体を支えることは、ふたなりヘビー級のために作られた特製リングですら荷が重い。
本来の佐々乃には、その巨体を精密にコントロールする力強い筋肉が備わっている。だが今は、チャンピオンの拳にスタミナを奪われ静かに腰を降ろすこともできない有様だった。

「佐々乃!? しっかりして、私の目を見て! まだ続ける!?」
「う…あ……深月ぃ……や、やる……やる、から……オチンポぉ……しごいてぇ……」

セコンドの深月がマウスピースを抜き取り、佐々乃の頬を張って戦意を確認する。
佐々乃が答えると、深月は返事もそこそこに佐々乃の前に跪いた。

深月の眼前に広がるのは、丸太のように太く筋肉でパツパツに張った太もも。その中央に、僅かな布で隠されたメスの割れ目と、だらりとグロテスクにぶら下がるオスの肉茎が鎮座している。
佐々乃のふたなりチンポは、長さ29cm。太さは平均的な女性である深月の手首ほどもある。自重で垂れ下がった肉厚の器官は、大蛇を思わせ本能の注意を引きつける。

(私は見慣れてるけど……それでも圧倒されちゃう……)

佐々乃の太ももと深月の頭で囲まれた空間に、むわりと重たい空気が立ち籠める。佐々乃の莫大な筋肉が放つ熱と汗、そして先走り汁が糸を引くふたなりチンポの臭いで蒸れていた。
深月は首を傾けて、濡れた鈴口の下に口を運ぶ。そして鯉が餌に食いつくように、下から亀頭に食いついた。
同時に右手で竿を扱き、左手でチンポの付け根よりやや上、下腹部を撫で回す。ブ厚い筋肉の上から子宮を優しく愛撫されるのが、佐々乃のお気に入りだった。
深月の小さな口に収まるのは、亀頭と裏筋がやっとだ。それですら、大口を開けて頬張らないといけない。

(く、苦しい……でも、ビクビクしてきた……もうちょっと……)

フェラチオに手応えを感じて、つい佐々乃の表情を確認しようと上目遣いで見上げてしまう。だが、この位置からでは佐々乃の顔は見えない。
見えるのは自動車のタイヤのように厚く盛り上がった腹筋と、視界を埋めるほどに大きいのに、スイカのように球形を保つおっぱいだけ。
パツパツに張ったこのおっぱいが、掴めば指が埋まるほどに柔らかいのだと深月は知っている。力をこめれば一切の抵抗なく受け入れてくれて、それでいて寄り添うように暖かい反発を返す手応えは、まさに幸せそのもの。

(……っと、危ない危ない。エッチなことしてる場合じゃないんだよ)

だが、意識がエロに向いたせいで口技に勢いがついたか、咥えていた佐々乃のペニスは完全に勃ち上がった。
深月は最後にずろぉっ……と唇で扱き上げ、鈴口とキスするように口を離す。

「さ、いつでも出していいからね」
「ん、ぐぅ……あぁっ!」

佐々乃の先端にバケツをあてがい、慣れた手つきで竿を扱き上げて射精を促す。
佐々乃はロープを握り締め、ボディに効かされたときのような呻き声を漏らして射精を始めた。

どびゅるるるっ! びゅびゅーっ! どぶどぶどぶっ!

勢い良く飛び出た精液がバケツの底を叩いて鈍い音を立てる。続く射精が精液溜まりの上に浴びせかけられ、弾力のある重たい精液が山を作る。
汗で蒸れていた佐々乃の太ももトライアングルが、たちまち青くさい雄汁の臭いで埋めつくされる。

(うわすご……クラクラ、しちゃう……)

重いパンチに耐え、崩れた体勢を立て直すために筋肉に力を篭めると、体が危険な状況に対応してホルモンを分泌する。ふたなりボクサーがそのホルモンを出しすぎた場合、試合中だろうと射精してしまうことがある。
射精直後の虚脱状態を襲われればサンドバッグにされてしまうため、こうして危なくなる前にインターバルの間に抜いておく。ふたなりボクシングの一般的なテクニックだ。
言い換えれば、ふたなりボクサーの射精量はどれだけダメージを受けたかを表すバロメータでもある。

(こんなに出るなんて……やっぱり、かなり効かされちゃってる)

そもそも、事前の作戦では息継ぎ射精は7ラウンド後の予定だった。それが5ラウンドで射精に追い込まれてしまっている。
ふたなりヘビー級ボクシングという人類の肉体の限界に挑む競技において、佐々乃の仕上がりは最高だったと断言できる。実際、試合前は無敵のチャンピオンが小さく見えたのだ。
だがゴングが鳴ってみれば、苦しめられているのは佐々乃の方だ。打ち方に工夫があるのか筋肉の付き方が特殊なのか、チャンピオンの規格外のパンチ力が体格差を覆し、佐々乃を屈服させようとしている。

「……ねえ、もう一度聞くよ。まだ続ける?」
「はぁーっ、ふぅーっ……ま、まだやれる、よ……」
「……チャンピオンのパンチを、また貰うことになっても……?」
「うっ……」

答えあぐねる佐々乃に代わって、射精したばかりのふたなりチンポがビクンと跳ねた。
チャンピオンのパンチを思い出しただけで、精液が上がってきてしまっている。
だが、佐々乃は絞り出すように答えた。

「や、やる……深月と掴んだタイトルマッチのチャンス、最後まで手放したくない……」
「……分かった。長期戦は不利ね。次のラウンド、一発で決めるつもりでガードを固めて隙を探って」

作戦と呼べるようなものは、もうない。深月は黙々と佐々乃の手当てを進め、セコンドアウトの時間を迎える。
佐々乃が味わった苦痛をたたえて重たく揺れるバケツを手にロープを潜り、立ち上がる佐々乃を見送る。
チャンピオンのパンチに怯えながらも、闘い続けることを選んだ佐々乃の凛々しい顔に、深月の股間は軽く濡れていた。一度火が点いてしまうと、ふたなりの強靭な体を全力駆動して闘う佐々乃を見るだけで愛しさが募る。

「勝っても負けても、今夜は抱いてくれなきゃ承知しないんだから……!」

グローブタッチに向かう佐々乃の背中に、チャンピオンの重打を浴びて敗北射精する姿が重なる。耐えて我慢して、その意地すら突き崩すパンチにインターバル以上の大量射精を喫する佐々乃。射精感に翻弄される無防備な体に、チャンピオンの危険な拳が殺到する。
そうなれば、安全性に配慮したスポーツの場といえど佐々乃が危ない。そもそも、全身が凶器といえるふたなりヘビー級同士の殴り合いに用意できる安全対策などたかが知れている。
そんなことは、チャンピオンのパンチを全身で味わっている佐々乃が一番よく分かっている。
その佐々乃が、闘うと言ったのだ。

「無事に、帰ってきてよ……」

リングを降りた深月は、愛しいふたなりチンポに願掛けして祈ることしかできなかった。

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