ペンタスラスト 2022/10/11 23:57

『スピンドル』開発こそこそ裏話

みなさま、ごきげんよう。
みかん三十郎でございます。

早いもので『スピンドル』発売から2週間以上が経ちました。
まだアップデートは続きますが、少し発売前後のことを振り返りたいと思います。ちょっぴり長めですよ。
つまり、今回は完全に開発スタッフとしての雑記的な内容です。ゲームの設定裏話などはまた別の記事を書きたいと思っています。

もくもく3年

まず『スピンドル』は開発開始からリリースまで約3年かかりました。
当サークルはCG集とゲームを交互に出す感じの活動をしているのですが、この3年間は「『スピンドル』に集中せねばならん!」と新作が一切出せていなかったのですね。
これはじわじわとメンタルを消耗しました。もちろん良いゲームを作っているという自信があったから3年間走れましたし、そのあいだCi-enが月に1回以下の更新でも見てくださる方が居たのは大いに励みになりました。

しかし、サークルを運営する側のもう一人の私にとっては、焦りが募るものです。
私は、SNSで小まめにイラストを投稿するような多作な作家ではありません。
サークルにとって新作の発売が関心の山であり、時間と共に低くなっていく関心の山が底をつく前に次の新作を出さないと山を成長させらない。そう考えていました。

これは、お金を稼いで初めて通帳を見たときの感情を知っている方なら共感してもらえると思いますが、同人の売上があるというのもモチベーションのひとつとして存在しています。
『スピンドル』発売前の頃、ろくに宣伝も出来ていないのに、2~3年新作が無いサークルの作品を買ってくださった方、Ci-enの有料プランを入れてくださったみなさんにはこの場を借りてお礼申し上げます…!
少しでも買ってくれる方がいたのは、この時期、励みになりました。

いよいよ出すぞ

さて、もういよいよ2022年中に『スピンドル』を出さないとヤバい、と私は覚悟しました。
体験版を作り、作品の予告を出し、発売時期を9月下旬に決め、締め切りを作りました。
いまにして思えば、少し延期してでもデバッグを丁寧にやるべきだったという思いもあります。宣伝素材なども全然用意できていませんでしたし。
しかし、とにかく私は『スピンドル』の開発に区切りを付けたかったのです。
〝良いものは評価されるが、売れるとは限らない〟が、私の持論です。
私の見込みでは「前作『インピュア』よりは売れるくらいだろう」と思っていました。(これは大きな誤算だったのですが…)
とにかく『スピンドル』を出して〝開発に3年かけてしまったことは手痛い経験として、次に進もう〟という気持ちでした。
予告の24時間ランキングも、10位圏内には遠く及ばずだったし──

発売したよ

それがまさか、あっという間に前作の売上本数をぶち抜くとは…。
前兆としては、予告のお気に入り数やCi-enのフォロワー数がじわじわ伸びていて、体験版を遊んでくれている方が増えているなとは感じていたのですが…。

とにかく『輪淫のスピンドル』を買ってくださった方、ひとりひとりに感謝です!
日本の方、海外の方、ついでに前作も買ってくれた方、アツいレビューやおすすめをしてくれた方、みなさんありがとうございます…!

値段が安すぎる! というレビューもたくさんありました。
正直、値付けはかなり迷いました。開発期間の長さ、苦労的には2000円以上くらい付けたい。しかし、うちくらいの規模のサークルだと結構な冒険に思えたのです。同人ゲームで2000円オーバーは、ボイス付きだったり、オリジナルエンジンorシステムだったりというイメージがありました。
私にとっての、ボイス無し・ツクールゲーとしての値付けが『スピンドル』のこの値段でした。
さらにランキングに乗ることにかけて20%OFFにしたのですが、これは効果的だったと思います。

あと、歴史上の欧州と戦争を意識して作ったゲームなので、現実のヨーロッパで戦争が始まった時は頭を抱えました…。作者は戦記モノとか好きなのですが「ちょっとそういう気分じゃない…」って人もいると思うので。
さすがに最近は、日本国内でのヒステリックな反応は治まってきたと思いますが、今年前半に発売してたら売上にも影響があったでしょうか…、あまり関係ないですかね…?
ちなみに、作者の「ガチの戦争おっぱじめんじゃねえ!」という思いはトード君に代弁してもらいました。

次は──?

ありがたいことに「続編・次回作に期待してる!」というお声をたくさん頂戴いたしました。
そして、みなさん『スピンドル』並みのゲーム規模やシナリオのクオリティにご期待されているとは思うのですが──、すみません、直近では軽めのものを作ろうと思っています…!
『スピンドル』のゲームシステム(マルチシナリオ・ループ設定)は、だいぶ開発が地獄になった要因で、個人的には「こんな面倒なの2度と作らないからな…!」という気持ちではいます…。(完成直後だからこう言っていますが、面白いことを思いついたらまた作る可能性はあります)
『スピンドル』のシナリオも最初から全部思いついていたわけではなく、思考時間が3年分ありましたので、後付け設定・伏線も山ほどあります。ゲームは〝後から盛りやすい〟のが良い所です。

では、次回作はどんなものにするのか…、プロットだけならいくつかあります。
それはまた別の記事に書こうと思います。

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    欲望を言いますとヴィオーラ様もっと見たいです

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