フリーセンテンス 2024/06/07 22:37

巴さまが酷い目に遭う その6

こんばんは、フリーセンテンスです。

ちょっと更新が滞ってしまい、申し訳ございません。
いつものようにリアルのお仕事を頑張っていただけですので(;´∀`)

とりあえず、巴さまが酷い目に遭う続きを書きましたので、暇つぶしにお読みいただければ幸いです。
それでは、どうぞ(*´ω`)


 もう、ね――めちゃくちゃでしたよ、めちゃくちゃ。意識を取り戻した巴さまは、顔中を涙や鼻水、涎、それに汗なんかでぐちゃぐちゃにしながら、目をカッと大きく見開いて、喉の奥まで丸見えになるほど大きく口を開けながら、肺を空にするような声でもって、泣いて叫んで悲鳴をあげながら悶え苦しみだしたんです。自分の乳房のなかで何事がおこっているのか、まるで事細か詳細に説明でもするかのように吼え叫びながら、ね。
 え、どんなことを叫んでいたのか教えてほしい、ですって?
 ええ、ええ、構いませんよ。でもね、旅人さん、先に言っておきますが、巴さまが叫んでいた内容は、語彙にすれば決して多くはありませんよ。なにせ、同じような内容を、繰り返し叫んでいただけなんですからね――いえ、繰り返し叫ばなければならないほど、巴さまにとって状況が切羽詰まっていたというべきなんでしょうか。
 巴さまは叫んでおりました。
 蟲がーッ、蟲がーッッ、乳房のなかで蟲がーッッッ、蟲が蠢いてるッッッッ、蟲がああああーッッッッ、乳房のなかで蟲が蠢いでるうぅぅぅーーーッッッッッ! ってね。
 もう、その繰り返しですよ。叫ぶその間に、うぎゃああああっっ――とか、ひぎぃぃぃぃっっ――とかいう声にならない奇声絶叫を挟むことはありましたが、基本的には、乳房のなかで寄生線虫が蠢き動いていることを、時に目を剥きながら、あるいは歯を食いしばりながら、もしくは身をもじったりしながら、本能赴くまま絶叫していましたね。他人が羨むような美貌を醜く歪めて、この世の終わりみたいな形相をしながら、ね。
 もうね、見栄も外聞もないといった感じでしたね。○問する大男たちだけじゃなく、牢の外には領主さまや私たちがいるにも関わらず、巴さまは、気にする様子もなく、泣いて喚いて叫びながら、羞恥心をどぶ川に棄てたみたいに叫んでいたんですから。
 お願いッッ、お願いだからあぁぁぁッッッ、お願いだから切り落としてえぇぇぇッッ、乳房を切り落としてぇぇぇぇッッッッ、切り落としてぐだざいぃぃぃぃッッッッッッ! って、絶叫しながら懇願していたんですからね。
 でも、叫ぶ巴さまの気持ちは痛いほどよくわかりましたよ。
 だって、たくさんの線蟲に寄生された巴さまの乳房は、歪な形にデコボコ膨らんでいましてね、それがまるでゴム毬みたいに蠢き動いていたんですよ? ごわごわと、ぐねぐねと、ぐむぐむと、歪に、不気味に、おぞましく、醜悪に――ね。
 きっと、膨張した乳房のなかでは、何百という寄生線蟲たちが、本能赴くまま巴さまの乳汁を貪っていたんでしょうね。だって、乳孔や傷口からボトボトと落ちる腺蟲たちは、どいつもこいつも蚯蚓みたいに丸々と肥えていましたからね。たぶんですが、栄養価の高い巴さまの乳汁だか体液だかを吸収して、短い時間で太ったんだと思いますよ。でなければ、糸みたいに細かった蟲が、あんな短時間ででかくなるもんですか。
腺蟲たちにとって巴さまの乳房は、きっと、この世の楽園みたいなところだったんじゃないでしょうかねえ。だって私も、もしも腺蟲だったなら、ぜひとも巴さまの乳房のなかで乳汁を思いっきり吸ってみたいものだと思いましたから、はい。


 話は変わりますが、近いうちに経産省が書店支援をはじめるんだそうですね。
 フリーセンテンスも本が好きなので、書店支援は大賛成です。
 できれば、購入者になんらかの特典がある支援だと嬉しいですねぇ。最近は、新刊よりも中古本を買うことが多くなってしまっているので、DLサイトさんみたいに割引券配布でもしてくれると嬉しいです(*´ω`)

 え、電子書籍じゃダメなのかって?
 漫画や小説やビジネス書は紙の本で読みたい派なのです(*´ω`)

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