サークル三幾工業 2021/03/14 18:00

シスターリンゼ進捗(8)とスペイン風邪を紐解く

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サークルページ及び記事をご覧下さりありがとうございます。

製作中のゲームについてのお話は、後半・フォロ限の方に書かせていただきまして、
前半記事ではそれ以外のお話とさせていただきます。

https://www.youtube.com/watch?v=W6I1xm49Lpw
↑本日の作業用BGM/Wixoss
Wixossのカードゲームは未プレイなのですがアニメ視聴組です、最高。
Wixossアニメは今現在(2021年1月~)DIVAが放映中ですね。個人的には第一期であるselectorが一番好きです。
結構ダークなんですよ、Wixossって。でもそれがいい。主人公のるう子ちゃん可愛いすぎる。

スペイン風邪

さて、今回の前半記事の話題はスペイン風邪です。
恐らく皆様もご存じの歴史上、そして疫学上の重大事件ですね。

先ずおさらいとして簡単に解説しますと、スペイン風邪は鳥インフルエンザの一種になります。
正式な名称としてはインフルエンザA型 subtype " H1N1亜型"(日本ではH1N1インフルエンザとも)です。

これは現在も存在して例年(年によって流行型に違いがあるものの)流行しているウイルスの一つになります。
元は水鳥のインフルエンザで、これが人獣共通(人も動物も罹患する)の疾病へと変化していきました。

ご存じの通り、特に欧州に於いて第一次世界大戦下の1918年より世界的パンデミックを引き起こして5000万人から1億人が亡くなったとされています。
他には2009年の豚インフルエンザ大流行(1.8万人から28万人の死亡)は変異種であるA(H1N1)pdm09(インフルA型H1N1/2009年パンデミック型)が原因でした。

他にも直近では2019年にマルタ、モロッコ、イランでこのH1N1タイプの大流行が発生しています。
この様に、100年以上に渡り人類に重大な影響を及ぼしているインフルエンザ、それがスペイン風邪ことインフルエンザA型 subtype " H1N1亜型"となります。

元々は水鳥が感染する鳥インフルエンザだったので、当時の人間はそもそもインフルエンザに対して免疫がありませんでした。
それが感染率と致死率が上がった原因でもあります。
(古代から人類と共に進化してきた病気に関しては、ある程度の免疫力を人間は持っている)

何故今回スペイン風邪か?

そもそも当サークルの前半記事はいつも僕のその時の所感がメインなのですが(ゲームと関係なくてごめん、今後も続けるね)
このスペイン風邪は今現在流行しているCovid-19、SARS-CoV-2通称新型コロナと社会現象がとても似ています。

もっと適格に言えば、そもそも人間は当時と何も変わっていない。。と言う事でしょうか。
今回は未だに続く社会の混乱を正しく見ましょう、と言う記事になります。

スペイン風邪の流行と当時の人々の行動を考えながら、今現在の私たちの行動に振り返っていただけましたら幸いです。
大切な事は歴史が教えてくれる、と言う事です。

スペイン風邪の発生

先ずこのスペイン風邪、スペインと言う名前ですがこれは完全に風評被害の様なものです。
所説ありますが最初の発生は1918年のアメリカ、カンザス州とされています。

カンザス州の陸軍基地で、最初の流行が発生しましたが当時はまだ比較的毒性が低かった様です。
それでも陸軍基地内で結構な人数が亡くなっています。(約40人程度)

当時はWWⅠ(第一次世界大戦)でしたので、米国は欧州戦線へと軍隊を派遣していました。
そこからスペイン風邪は欧州の両陣営(同盟連合/中央同盟→日本帝国は同盟連合側にて参戦)へと爆発的に広がっていきます。

両陣営の多くの人々が倒れましたが悲しいかな当時はまさに戦争の最中。
公表して敵国に付け込まれる事を恐れた軍部は両陣営共に、パンデミックの情報を隠ぺいしてしまいます。(これにより更に感染が広がった)

しかし当時WWⅠに中立の立場で不参加だったスペインは、情報の遮断が無く自由な報道を行っていました。
そのスペインに於いて、このパンデミックが報じられて世界中に知られる事になったので"スペイン風邪"と呼ばれる様になりました。

余談になりますが、このスペイン風邪と言う名称は日本のみならず未だに世界中で"スペイン"の名を冠したまま使われています。
スペインにとってはひどい風評被害ですね。。(スペインでは"1918年のインフルエンザ大流行"、と呼ばれている)

スペイン風邪の感染拡大

こうして流行が始まったスペイン風邪は、塹壕戦や兵員募集と言う"密"になる環境下でどんどんと感染者を増やしていきました。
そして、感染した状態のまま兵士たちは戦場を移動(船や鉄路、また進出/転進地域)してスペイン風邪は広範囲へと広がります。

この様に感染拡大したスペイン風邪はこの頃から強毒性へと変質していきます。
特にスペイン風邪は若年層の致死率が高い事が他のインフルエンザとは異なります。

20~35歳までの男性が特にこのウイルスの犠牲となりました。
不幸にも戦場に立った兵士の多くがウイルスの標的に該当したでしょう。

もちろん戦争と言う特殊状況下、栄養も足りず塹壕戦で免疫力が低下していたと言う事が影響しています。
また軽症者はそのまま活動して感染を広げ、重症者は後方の病院へ運ばれたので感染拡大が続きました。

また感染拡大は政治の遅れが大きな問題を及ぼしました。当初の隠ぺいから始まり、
スペイン風邪のパンデミックが発生しているにも関わらず各国は戦争の為に止まりませんでした。

兵士を招集する為に、検疫は行われず資金や士気向上の為に、密となる軍事パレードを多く行いました。
市民たちもまた、それら軍事パレードを多く見学に行き"密"環境を構築しました。

第二派流行期の1918年11月には休戦協定があった事もあり、
それらの祝賀パレードが各国各地で行われ"密"状態の中感染は更に拡大しました。

当時はまだウイルスまで見る事が出来る顕微鏡は無かった(細菌までしか見えない)為に、
原因もわかっていませんでした。(細菌が原因だと考えられていた)

感染拡大防止策

前述のとおり若年の男性に対して特に致死率の高いスペイン風邪は、各国の戦力低下を招き、WWⅠの継続を困難にさせました。
スペイン風邪に功罪があるとして、功績の部分はまさに戦争の早期終結のキッカケとなった事だと考えられるくらいです。

この様に戦争継続にすら支障を及ぼすスペイン風邪について、各国は次第に対策に取り組む様になります。
それらの対策は現在流行中の新型コロナウイルスにも通じる対策が数多くあります。

例えば、マスク着用条例が施行された国がありました。
そして多くの国でマスクの配布が行われたのです。

そして、うがいによる口腔洗浄が推奨されました。
この頃のうがいは、(戦争中で消毒物資も少ないし)塩水によるうがいがメインでした。

また、海洋国家島嶼国家を中心に海上検疫が実施されて多くの罹患者を発見/隔離しました。
ワクチンも開発されましたが、これは残念ながら当時のワクチンは有効ではありませんでした。

学校や劇場、公共交通機関の停止や集会、礼拝堂も禁止されました。"密"を防ぐ対策が1918年に行われたのです。
他にも米国では感染疑いの人の為のホットラインを開設。電話での対応も実施されました。

(ちなみに日本国内では内務省衛生局が"流行性感冒予防心得"としてポスターを配布
マスクを着用する、無い場合ハンカチで押さえる、帰宅後はウガイする・病人に近寄らない・人が集まる場所には行かない・感染疑いの場合は外出せず医者を呼ぶ、と言う内容です)

これによりスペイン風邪の流行はかなり抑えられる事になります。
しかし感染率の低下によりマスク着用条例を解除した所、再び感染は拡大傾向になってしまいました。

この感染再拡大に対して再びマスク着用条例を行いましたが。。
なんと今度は(感染再拡大が起きたので)"マスクなんて効果ないんだ!"派のデモや抗議が発生する事になり社会混乱が発生しました。

またスペイン風邪を「ただの風邪」だと疑い感染対策を守らない人々がいました。
他にも、民間信仰に傾倒する者などが多く表れてしまいました。

さらには、ドイツ軍が撒いた毒だとか墓地から毒ガスが噴出して世界中に広がっただとか
井戸に毒を入れられただとか。。人々は何の根拠も無い様々なウワサ話を広げていきました。。



さて皆さま、この上記対策とウイルスを甘く見て対策しなかったり自分勝手な対策や風説流布をする人々。。
今の新型コロナ対応と全く一緒ではありませんか?????

1918年のパンデミックと2020年のパンデミック、人々は何も変わっていないんですよ。
そしてまた、この様な疾病に対する対策も同じな訳です。100年以上経ちましたが、人は進歩したのでしょうか??

スペイン風邪のその後

一般的には三度の流行の後に収束していったと言われますが、
ニューヨークや南米で1920年春の第四波まで発生したのちにスペイン風邪は収束へとむかいます。

収束後にはなりますが、スペイン風邪は引き続き研究が続けられて1933年にようやく細菌ではなく更に小さな"ウイルス"(インフルエンザA型)が発見/原因と特定されます。
ウイルスが発見された事で研究は加速し、ワクチン開発も進められます。

そして鶏の有精卵にウイルスを注入する事で、爆発的に増殖する事が発見されました。
これにより、効果的なワクチン開発がすすめられます。

鳥インフルエンザから始まったスペイン風邪が、鳥のタマゴからワクチンが開発されたと言うのはとても面白い事実です。
そこから発展して現在のワクチンは鶏卵の他に昆虫細胞、動物細胞、植物細胞や遺伝子組み換え等様々な方法が確立されてきています。(SARS-CoV-2へのワクチンも同様)

スペイン風邪、つまりインフルエンザA型 subtype " H1N1亜型"は現在では対応するワクチンが開発されている為コントロール可能な状態にまで抑え込めています。
もちろん撲滅している訳ではありませんので、今後また変異を繰り返して強毒性を有する可能性もあります。

今の僕たちはスペイン風邪から学べるはず

長々書きましたが、今回言いたいことはズバリこれです。歴史に学ぼうって事です。
感染拡大防止策の項でも書きましたが、当時のパンデミックと今現在の人々の動き、同じなんです。

1918年の時代から、"密を避けよう" "マスク着用してうがいしよう" "感染(疑い)時は外出しない" などなど。
そして反対に"マスク無意味" "スペイン風邪はただの風邪" "気にするな外で集まろうぜ"とか。。

ぜーんぶ、一緒。
さらに当時は新興宗教とか怪しい民間療法も流行って社会は大混乱していました。

この1918年(~1920年)の出来事を僕らは今知る事が出来ているんです、
甘く見ずに対策、しっかりしましょう。

僕は別に政治的な事言うつもりはないです。
ただ、事実に基づいて歴史に基づいて正しい対策をしましょう、と言いたいのが今回の記事です。

僕はしがないリーマンなので、知っている知識を書きましたが間違い等あるかもしれません。
ご指摘いただけますとありがたいです。

楽しい同人活動、楽しいエロゲ生活を送る為にも皆さま健康にご留意、ご自愛ください。
やはり何事も健康第一!ですぞ!!

と言う事で、前半記事はここまでとなります。
以下フォロ限の方にて製作進捗についてお話します。

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