連続指値オペとは?
~記事抜粋~
連続指し値オペ 長期金利上昇を抑制するため、日銀が特定の利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を複数日にわたって実施する制度。2021年3月に導入された。
おそらく、こんな制度が導入されていたことを知る国民は、ほとんどいまい。
これを週明けの今日実施したところ、円が一時125円まで暴発したという。
今は123円40銭位、急騰するとFXとかで利ザヤを得ようと売りが入るから一旦は落ちるけど、これからどうなるか…。
何で急騰したのか?
これが「量的金融緩和」そのものだからだろう。
ウクライナで国際情勢の悪化、原油や小麦の高騰、コロナの影響…この状況でも量的金融緩和を続けるぞ!という日銀からの強いメッセージと、市場は受け取ったから円が急落した、という以外考えられない。
量的金融緩和による日銀の狙いは…
〇国債を日銀が発行した「新札」で買い入れて、市中の紙幣の量を増やせば紙幣の価値が量的物理的に下がり(昔江戸幕府が小判に混ぜ物をしたみたいに)相対的に物価が上がる。
〇日銀が国債を買う=国債の価格上昇(株なんかと同じ原理)=利回りの低下=我々が銀行で金を借りる預ける時の金利にリンクしているので預けるより借りてでも使う=国民の「消費」を煽る効果がある。
〇紙幣の価値下落=通貨価値下落=円安で、輸出関連企業が息を吹き返す。
〇国債を売った金融機関などは得た現金を債権以外の他の投資先、つまり「株」に回すので、株式市場を支える効果もある。
私が知ってる、つまりみんなも知ってるのは、こんなとこだと思う。
そして量的金融緩和には「リスク」もある。
×過度なインフレが起こるかもしれない(今起こってるやつの数倍の強烈なやつ)
×中央銀行が国債を買い入れることで新札を供給するという方法なので、長期間やると中央銀行が国債の大半を所有するという異常事態になる、これを世界の市場関係者がどう「評価」するかは分からない(日本が初めて?)
×株式市場を下支えする効果もあるので、やめる時期が難しい、ソフトランディングを失敗すると株式市場が大混乱する、日本の場合GPIFが国民の年金原資も突っ込んでるので、さらに止め時はとてつもなく難しい。
私が知ってる主なのはこんな感じ。
そしてこの量的金融緩和を10年近くもやった結果だが…
〇国債の金利はほぼ0パーセントに抑え込まれている(政府は低い金利で借金できる)
×しかし国内の消費は伸びない、だから物価も上がってない(ここ最近のインフレは原材料高騰によるものと思われる)
〇輸出関連企業は円安で業績は軒並み上がった(海外で儲けたドルを円に換えると一ドル80円と110円では30円も儲けが違う)
〇株式市場は高騰し投資家や資産家は大儲けした。
△10年もやったわりに今のところ目立った「副作用」もない。
……………
一番気になるのは、最後の△のとこ。
なんで△なのかというと、いままで出てないだけに、これから出るかもしれないということ。
今起こってる「円安」が、そうでないことを祈るばかりだ。