HARE / define 2021/03/17 12:00

M.C.制作話(3回目)

 初めましての方、読んでくださっている方、ありがとうございます。

 さて、いつもの注意事項から。
 Ci-enのほうに問い合わせましたが、質問の仕方が悪かったようで、確認したことがわかりませんでした。
 もう一度、質問し直す予定ですので、もうしばらくは、有料プランやってやってもいいのに……という方がいらしても、登録は見送っておいてください。

 新作等の発売が決まったら、クーポンは発行できるようですので、そこで開始しようと思います。




 さて、更新3回目です。

 無駄に引っぱっている感じですが、仕事の合間に少しずつ書いたもので更新しているので、このくらいのペースで勘弁していただければと思います。

 いきなり言い訳から入りましたが、M.C.制作についての話も、3回目となりました。

 三日坊主だと、そろそろ危険な感じですね。

 さすがこれは放り出したりせずに、ちゃんと発売するところまで書いていくつもりですので、ご安心(?)ください。
 ……なんて書くと、かえって安心できないかもしれませんが。




 ここから本編(?)に戻りましょう。

 2回目の更新の最後に、defineとして、最初は催○術系のゲームを作る気はなかった、というところの続きのお話となります。

 当時の18禁PCゲーム業界は「純愛系」や「泣きゲー」(※注1)に分類されていた、キャラクターは可愛らしく、話は美しく、儚く、ハッピーな終わりを迎える。

 ……そんな方向の作品が売れている時代でした(個人的印象です)
 年代的には、KeyさんのKANONやAir、Leafさんなどの作品が、18禁ゲーム業界を席巻した少し後くらいでしょうか。
 ……違っていたら恥ずかしいので、後で調べてみましょう。


 それもあって、最初は「短くても、心に残るような話」のゲームを製作する予定でした。

 ここで、最初の問題が発生します。

 そもそもメインでライティングをする予定だったHAREは、純愛系ゲーム(だけではありませんが)の製作経験はありませんでした。

 何しろ「Stitch」のHAREの担当ルートは、ロリ美少女のファッションモデルを、口先と性的快感でまるめこみ、アナルの開発として、直腸に○○○を入れて浣腸をして、×××と共に噴水みたいに放出させる(※注2)、とか、そういうシーンを書いていました。

 ですので、この時点で「純愛……?」そんなもの、どうやって書くの? という感じでした。

 そして、もう一つの問題点。それは、速度です。

 制作話の1回目を読み返していただければわかると思いますが「ゲームを作るぜ」と決めた時点で、すでに色々とスケジュール的に手遅れです。

 しかし、ここで彼の再登場です。
 そう――おくとぱす氏です。氏は業界でも屈指の執筆速度(※注3)を持っていました。

 氏は、デビュー作の時に、紙に文章を手書きし、その後は調整しつつPCのテキストに起こしていた(と聞いてます)頃でさえ、20~30KB(※注4)/日くらいは出ていました。

 ちなみに、この頃のHAREの平均速度は5~6KB/日です。

 サボっていたわけでなく「文章を書く」ことを職業にしようなどと考えたこともなく、なんとなくライターになってしまった(※注5)からです。

 さて、ついついライターの速度について書いてしまいましたが、ゲームの内容を決定する話でしたね。

 当初の予定(笑)としては、原画枚数は10枚くらい。テキストは200KBくらい(だったはず)のつもりで開始していました。

 そして、色々な作業のスケジュール表(ガントチャートのようなものです)を作っていて気づきます。

 ――あれ? このまま制作すると、スケジュールがまずくね?

 そう、defineのスタッフ達は、この時点でやっと状況のまずさを実感したというわけです。

 そこで、どうするかの話し合いがもたれました。


 1.このままどうにか完成させる。
 2.コミケでの頒布を諦め、次の別のイベントに参加する。


 普通ならば、選択肢2番目、コミケを諦めて別イベント~で決定です。悩むことなど何もありません。1の完成~を選ぶのは正気じゃありません。

 ということで、defineスタッフもさすがにこの時はわかっていました。

 1.このままどうにか完成させる。でいくしかない、と。

 不撓不屈の精神から?
 困難に立ち向かうことに意味を見いだしたから?

 いえ、違います。
 時間が経過すれば、原画は他の仕事が始まってしまう。
 そうなれば、ゲームの製作など不可能だ。ならば、もう作るしか道がなかったからです。

 あと、こういうことは情熱……という名のノリが重要です。

 スタートで引っかかると、完成まで走りきれないという想いもありました。
 ……あったはずです(たぶん)。

 ですので、制作スタートと同時に、すでに追い込まれている状態ではありましたが、引くことはできません。

 見積もりが甘々だったということがよくわかる話ですね。

 さて、2回目に「どういうゲームにするか」の答えがまだ出ていませんが、まて次号! ということでしょうか。

 引っぱるつもりはなく、書きたいことを書いていたら、辿りつけませんでした。
 ……あいも変わらずの、作業に対して見積もりが甘々ですね。

 ということで、催○ゲームになった理由にも触れつつ、「どうにか完成させるって、どうやって完成させるんだよ?」の話になると思います。





※注1 物語を重視し、最後には感動して涙を流す、そんな系統の話です(個人的な印象です)


※注2 詳細についての記載は省略します。


※注3 「HAREが一緒に仕事をしたことのあるシナリオライター」の中では、現在(2021年4月現在)を持っても最速記録の保持者です。
 おくとぱす氏は28時間で188KBを書いたことがあります。
 わかりやすく言うと、原稿用紙で200枚くらい。一晩でやや薄いラノベを一冊分くらい書いた、という感じですね。
 ライターの中でも、特例中の特例だと割り切ろうとしましたが、この後、似たような速度の人を、他にも少なくとも4人。
 さらには、そこまででなくとも、日に50~70KBくらいを軽く書きあげるライターを多数、目の当たりにします。
 HAREは、自分がライターに向いてないと何度も思い知らされることになります。
 この辺りの話も気が向いた時にでも。


※注4 日本語は、1文字=2バイト、1KB=1024バイト=512文字となります。1KB=原稿用紙1枚ちょっとくらいと考えればわかりやすいでしょうか。


※注5 機会があれば、ネタにします。本当に大した理由でもありませんが。

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