めかぶ亭 2022/12/21 12:00

キサラギさん...


Q.これはなんですか?


A.これはキサラギ(妖魔)です。


 先日、めてんさんのマシュマロに「キサラギさんみたいな良い妖魔って他にはいないんですか?」的な質問が来てたので、この際ですからとりあえずキサラギさんがどれくらい『良い妖魔』なのかの説明でもしておこうかなと思います。

 魔界や魔族についての説明はまたそのうちしますので...


 さて何度か記事にもしたことあるのでご存じの方もいると思いますが、Ci-enのアイコンにも使われているキサラギさん、実は妖魔(妖狐)なんですね。


 フェレスティアの世界観におけるキサラギさんの設定は、魔界を離れて人間界にやってきて、現在はフェレスティア・カノンと一緒に生活しています。とても奇抜な設定!


 キサラギさんが魔界でどんな生活をしていて、どんな理由で人間界に来たのか、その経緯をざっくり説明しますね。



 元はと言えば魔族の中でも優れた実力を持っていたキサラギさんは、天界と魔界が全面戦争をしていた頃、優れた策士として天使たちの脅威となっていました。


 しかし戦いの中で多くの部下を失ううちに、天界と争う意義に疑問を持ち始めます。


 やがて熾天使マヤが前線に現れると情勢は急速に魔界劣勢に傾き、遂には熾天使率いる精鋭らに魔界の中枢機関である『魔宮』まで攻め込まれたことで、魔族の敗北は決定的なものとなります。


 最上級の指揮官として魔族の軍勢を率いていたキサラギは、もはやこれ以上の殺し合いは無益だと理解し、自ら主導して天界との停戦交渉に臨みます。


 半ば独断による停戦交渉は同胞から裏切りと誤解されかねない行為でしたが、このとき魔界の最高権力に君臨する妖魔たちも、魔族の敗北を理解していました。
 そこで、キサラギに降伏の汚名を着せつつも、彼女の停戦交渉に半ば便乗する形で、天界との戦争を終結させることを選んだのです。


 キサラギは停戦交渉によって自分の地位が失われることを理解していました。
 それでも自ら汚名を被ったのは、もう戦うことに疲れていたからなのかもしれません。


 それから暫くの間、キサラギは魔界の僻地で、ひっそりと隠居していました。
 未だ彼女を慕うかつての部下たち、主にオークやゴブリンですが、彼らは物資を森の奥地にあるキサラギさんの小屋に運び、快適な隠居生活を送れるように計らっていました。

 そんな感じでのんびりと隠居生活をしていたキサラギに対して、あるとき招集令が発令されます。
 停戦交渉の規定を破り、水面下で人間界の間接的な侵略を目論んでいた魔族の上層部は、人間界に送り込んだ妖魔や魔物の効率的な管理ネットワークを構築する上で、かつての軍師であったキサラギの知恵と能力を欲したのです。


 キサラギを連行するべく部隊が送り込まれましたが、かつての部下たちが身の危険を顧みずに招集のことを伝えに来たことで、なんとか窮地を凌ぎます。
 しかしこのままでは連行されるのも時間の問題...そう考えたキサラギは、人間界に逃げ込むことを決意したのです。


 そんなわけで人間界にやってきたキサラギさんは、街中を彷徨っているところをフェレスティア・カノン(玉城 榎音)に保護されたり、時同じくして天界から人間界に左遷されたマヤさんに存在を嗅ぎつけられて命の危機に瀕したりもしますが、キサラギが悪意を持たない妖魔であると信じるカノンさんが命懸けでかばってくれたおかげで、晴れて人間界で隠居できるようになりました。



(フェレスティア・カノン)

 そんなキサラギさん、嬉しいと尻尾を振ります。かわいいですね。
 嬉しさの度合いによって、尻尾を振るスピードが変化するようです。

 音楽を聴くとリズムにあわせてパタパタしたり、映画を観ると緊張する場面で尻尾がそわそわしたりします。かわいいですね。

 尻尾は妖狐にとっての誇りみたいなものなので、榎音さんが朝の身支度をしている後ろで、キサラギさんも丁寧に尻尾の手入れをしてたりします。
 尻尾は魔力で形成されているので自在に消すこともできるし、寝癖ついても一度消してまた生やせば元通りなのですが、なるべく自分の手でお手入れしてあげたいようです。

 人間界の家具は尻尾がある前提では作られていませんので、特に椅子とか、ちょっと座りづらかったりします。なので榎音さんは、尻尾を逃がせるように背もたれに穴があいてる椅子を買ってあげました。キサラギさんもこれをとても気に入っているようです。

 ちなみにケモミミも自在に消したりできるので、お外に出るときはケモミミも尻尾も消した状態になります。
 しかし鏡で目に留まるケモミミはともかく、尻尾は消すのを忘れてしまうこともままあります。

 とは言え、今時はキツネみたいな尻尾をつけててもちょっとしたコスプレくらいにしか思われないので、わりとなんとかなる感じです。

 元から部下想いで優しいキサラギさんは魔界でも人気のある上官でしたが、尻尾に感情が出やすくて機嫌を伺いやすい(接しやすい)のも、人気の理由のひとつでした。

 本人的にはあまり気にしてなかったようで、榎音から「嬉しいと尻尾振るの可愛いーー!!」と指摘されて初めて自覚したようです。


 尻尾がかわいいキサラギさんですが、性格や人柄はとてもクールで、頼れるお姉さんです。


「む、カノンよ、丁度いいところに...今夜は”シチュー”なる料理を作ってみるのだが...肉は鳥か豚、どちらがよいかの?」

「鳥か...うむ、私も鳥肉のほうが合いそうだなと思っていたところだ」

「それから...じゃがいも、にんじん、たまねぎを入れると聞いたのだが、もう少し彩りが欲しいと思ってな」

「ふむ、ブロッコリーか。ここに緑が入ればとても鮮やかになるな」


 ...とまあそんな感じで、人間界の料理を学びながら榎音さんの夕食を作ってくれたりします。

 魔界で隠居してた頃から自分で料理をしてたので、結構得意だったりするんですよね。
 人間界の料理は魔界のそれと比べてとても美味しいので、自分で作って色々と研究してみたいという思惑もあるようですが...自分が作った料理を榎音さんが美味しそうに食べている姿を見ながら、嬉しそうに尻尾を振っていたりします。


「わぁ...!! このシチューすごくおいしい!!」

「ふむ、それは何よりだ。いっぱい作ったからな、好きなだけ食べるがよい(尻尾ぱたぱた)」


 ちなみに、「ふむ」が口癖です。口癖の「ふむ」が可愛いので、榎音さんからは「ふむかわ」とか言われたりします。


「キサラギってさ”ふむ”ってよく言うよね」

「ふむ...あまり意識したことはないが」

「ほら、また”ふむ”って言ってる」

「ふむ...確かに言っているな」

「ふむって言うの禁止っ!!」

「......ふむ」


 みたいなやり取りがあります。ふむ、にも色々とニュアンスがあるわけですね。


 実はキサラギさん、キツネに変身することもできます。
 普通の、きつね色のキツネです。キタキツネみたいなやつです。

 銀髪なんだからプラチナ系のキツネじゃないの!?と思われそうですが、私が茶色いキツネの方が好きなので、茶色いキツネに変身できることにしてます。
 キタキツネの可愛さを知らない人は、グーグル検索でキタキツネと検索してみてください。Twitterで北きつね牧場のアカウントをフォローしてみるのもオススメです。

https://twitter.com/kitakitsunefarm/status/1593046263339048964?s=20&t=JpxjEGoh_X8XclItytOEGg

https://twitter.com/taotter01_lite/status/1605125926312112128?s=20&t=cnmdoBqLdrtR1cEpBMt-uA

 ちょっとした豆知識ですが、キツネと言えばご存じのエキノコックス症、あれは寄生されてるキツネの糞を野ネズミが食べて、その野ネズミをキツネが食べて~みたいな感じで循環?してる寄生虫なので、管理飼育されて病原となる野ネズミを食べていないキツネはエキノコックスにもかからないそうです。

 もちろん、キサラギさんは妖狐なので大丈夫!!


 さて、キツネになった時のキサラギさんを、榎音さんは「ラギつね」と呼びます。

 キツネになる理由は色々とあるようです。例えば、キツネでいるほうが機動力が上がりますし、視認による被発見率も低下します。
 それから、人の姿でいる時よりも魔力の放出を抑えられます。人の姿でいるからといって魔力を垂れ流すほど放出してるわけではありませんが、やはり微量の魔力放出は常にあるので、それを更に抑えられるメリットがあるとか。


 窓辺で日差しを浴びながらのんびりしてたらそのまま爆睡してしまい、榎音さんが帰宅すると日差しからちょっとズレて影になっちゃったところで、ドーナツみたいに丸くなったラギつねさんが寝てたりすることもあります。


 キツネになった時のキサラギさんは、榎音さんに結構甘えます。
 天使もネコに変身できたりするのですが、動物の姿になっているときは本能が強く作用するため、キサラギさんの場合は誰かに甘えたい欲求が思いのほか強いのかもしれません。

 お昼寝するときは榎音さんの普段使ってるタオルやクッションを咥えてきて下に敷いたり、夜は榎音さんと一緒にベッドに入って丸くなってたりします。

 猫じゃらしやボールで遊んでもらったりもします。

 キツネになっている時の記憶は「なんとなく楽しかった」くらいしか残らないので本人は覚えてないのですが、実は魔界で隠居してた頃も、物資を運んでくる部下のゴブリンらにボール遊びをしてもらっていたようです。
(妖狐の威厳に関わるので、ボール遊びしていることは当人には秘密にされてました)

 嗅覚が非常に鋭くなり、嗅覚から得られた情報が記憶に残りやすいため、例えば榎音さんに遊んでもらうと「榎音の匂い」+「楽しかった」という情報が変身後も残ったりします。
 

 昼寝をしてない時は(してる時も大抵は気配を察知して)帰宅する榎音さんを必ずキサラギさんが出迎えるのですが、この時「キサラギ」だったら尻尾を、「ラギつね」だったらフカフカの身体をモフモフして匂いを嗅ぐのが、榎音さんの日課です。

「すんすん......すんすん......はぁーーー、くさい💕」

「く、臭いのか...?」

「うーん、臭いって言うほど臭くもないんだけどね、なんかこう、ほのかにケモノ臭が......すんすん...すんすん......はぁ......💕」

 猫って嗅いだことありますかね?たぶんアレと似たような匂いがするんだと思います。


 人間界での生活が許されてるとは言えやはり所詮は妖魔ですから、天使らもキサラギを完全に野放しというわけにはいきません。

 この地域を管轄している天使のソフィアさんは、キサラギさんの監視も担っています。


(聖天使ソフィア)

 ソフィアさんはキサラギさんのことを「ラギちゃん」と呼びます。


「あら、ラギちゃん...今日はキツネの姿なの?」

「......?」

「うわ、なにその首傾げる可愛い仕草...!! さてはラギちゃん、そうやって可愛い感じで人間界を侵略するつもりね...!!」

「......(大あくびして後ろ足で首を掻く)」

「そうやって誤魔化そうったって私には通用しないわよ?」

「......(首を掻き続ける)」

「......そこ痒いの? ちょっ...ほら、掻いてあげるからこっちにいらっしゃい...!!」

「......(気持ちよさそうにうっとりする)」

「ラギちゃん......あなたねぇ、もう少し警戒心を持った方がいいわよ......」


 こんな感じで日々、天使であるソフィアさんの厳しい監視を受けているわけですね。


 うーん、かわいいですね、キサラギさん。でもね、そこがいいんです。相手を見極めて甘えたり警戒心を解くことができる柔軟さ、これこそが魔界においてキサラギさんが優秀な軍師だった理由のひとつなんです。
 型にはまらない戦術、型にはまらない思考や思想、それがキサラギさんの特徴であり、強みなわけですね。


 人間界にはキサラギさん以外にも友好的な妖魔がいるかもしれませんが、ここまで人間界に適合し、堪能しているのはキサラギさんだけかもしれません。

 だからこそ、素敵な暮らしをさせてくれてる榎音さんのことをキサラギさんはとても大事に思ってますし、いずれ人間界と魔界が融和できることを願い続けてます。


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