めかぶ亭 2019/07/15 15:38

アズレンでロンドンちゃんに改造が実装される話


突拍子も無い話で恐縮なのですが、先日「アズールレーン」というスマホ向けゲームの運営さんが、あるキャラクターの改造の実装について告知しました。

https://twitter.com/azurlane_staff/status/1149520902570143746

とても可愛いですね。中の人はこういう服装の女の子が大好きなのです。

ただ、それ以前にこのロンドンというキャラクターにとても思い入れがあります。
私はこのアズールレーンがサービス開始した2年前、つまりかなり初期の頃から、コツコツとこのゲームを続けてます。

イベントとか限定装備の最低限な回収しかせず、特別メリットもないEXの攻略なんかはスルーすることが殆どなので、ガチ勢というわけではないのですが、それでも一応1年半以上プレイを続けて、毎日のトレーニング時間や風呂、トイレに入ってる時間を使って、デイリー任務と委託だけは欠かさずに続けてきました。

そんな私がアズレンはじめて最初に引いたSR艦が、このロンドンちゃんだったわけですね。

https://twitter.com/mekabutei/status/931673241952796677

なにこの可愛い子!?と思ってスクショ撮ってツイートしたのが残ってました。
公式発表の改造ツイートとまるで別人みたいに見えるかもしれないですけど、これ同じイラストレーターさんの描いた同じキャラなんですよ!

尤も、アズールレーンとは史実の軍艦を擬人化した謂わば艦これテイストのゲームであって、このロンドンという艦はロンドン級重巡洋艦のネームシップとして1929年に進水、その後1939年に外観が一変するほどの改造を施された艦なので、史実から見るとこの変化は妥当とも言えますね。

さて、アスレンを始めたばかりでロンドンちゃんを手に入れた私は、さっそくロンドンちゃんを秘書艦に任命し、海域でも連れ回します。
私が長いことアズレンを続けられた理由は、最初期にこのロンドンちゃんがモチベを大きく上げてくれたからと言っても過言ではありません。
あと、同じロイヤル陣営で最初のほうで知らないうちに貰えたレパルスちゃんですね。このふたりはアズレンに実装されてる数多くの艦船の中でも、特に思い入れが深いのです。

ですが、ゲームを進めていくうちに私はあることに気付きました。
このロンドンちゃん、見た目と性格はとてもいい子なのですが、性能に関してはかなり微妙なのです。
このゲームの仕様として、駆逐艦<軽巡洋艦<重巡洋艦 と艦のサイズに比例して燃費が重くなり、レアリティの高い艦はさらに燃費が悪くなります。

ロンドンちゃんは重巡洋艦である上にレアリティも上から2番目のSRということで、性能微妙なわりに燃費もあまり良くないという、率直にいうと使い勝手のあまり良くない艦だったのです。

それでもレベルと装備でなんとかなるだろうの精神で私はロンドンちゃんを使い続け、遂にカンスト値であるレベル100に到達します。
装備も一番性能が良い金装備を最優先で回していました。
8章くらいまでは、それでなんとかなってました。

9章に進出して敵の主力艦隊に戦艦が混じり始めると、状況が一変します。
耐久が低く、装甲も薄く、そして回避率も低いロンドンは、耐久設備マシマシにしてもすぐに瀕死になってしまうのです。
大抵のゲームでは防御面に問題のあるキャラには博打のような高火力を与えられてたりするものですが、ロンドンちゃんに関して言えば火力も大して高くありません。
10章に進出すると、いよいよ手動操作でも生存が厳しくなり、私は遂にロンドンちゃんを編成から外してしまいました。

それでも委託任務という戦闘の生じない任務や、イベントの序盤海域などで、ロンドンちゃんの起用を続けました。
特にキューブというガチャを回すのに必要な素材が出る委託では、願掛けめいて必ずロンドンちゃんを入れていました。

やがて、戦力が整って『低燃費艦隊』と呼ばれる燃料消費を抑える編成も育成できてくると、イベント海域でもロンドンちゃんを出撃させる機会は減り、遂には委託任務に出すだけになってしまいます。


そして先日、運営からロンドンちゃんの改造が告知されました。
私からしたらこれは大変嬉しい話であり、素直に喜んだわけですが、同時になんだか申し訳ない気持ちになってしまうわけですね。

結局は性能や燃費を理由に実戦で使わなくなってしまったロンドンちゃんを、改造が実装されたかたといってまた使い始める.....

それがなんだかとても薄情なことに思えてしまい、序盤で私を支えてくれたロンドンちゃんに申し訳なく、そして自分の『ロンドンちゃんが好き』という感情にも『所詮はそんなものなのか』と思ってしまったわけです。

でも改造実装されたらまたロンドンちゃんと一緒に海域行きたいし、はてさてどうしたものか.....
悩んだ私は、ロンドンちゃんへの思いを文章という形で表現しました。

『キャンペーン日記 22~23日目』で少しだけ触れた『ちょっと衝撃的な(いい意味で)があり.....』というアレが、このロンドンちゃんの改造の話です。
どうしても、なんらかの形でロンドンちゃんへの愛を表現しておきたかった私は、贖罪の意味も込めてロンドンちゃんが秘書艦する話を文章化しました。

秘書艦ロンドンちゃん.txt (33.17kB)

ダウンロード

正直、書いたはいいけどこれどうするか?と悩んでいたのですが、せっかく書いたものなのでロンドンちゃんの魅力が少しでも広まればいいな、同じロンドン好きな方に共感してもらえればいいな、という気持ちを込めて、ここに置いておこうと思います。

さすがに多忙の中で推敲までしている時間がなかったので所々ヘンなところがありますが、そこは大目に見てねロンドンちゃん.....

なんだかやたら長いですし、ここに直接はっつけるのも気が引けるので、興味ある方はテキストデータをダウンロードして読んでいただければ幸いです。

.....とか言いつつ、冒頭部分だけこちらにも掲載しておきます。

これで、ロンドンちゃんへの愛を証明できたかなと思うと、素直な気持ちで改造の実装を待つことができます。待ち遠しいなぁ.....





週の始まりの日。僕は秘書艦であるロンドンの作成した作戦指示書に目を通しながら、スケジュール帳にタスクを書き込んでいた。
そんな昼下がりの執務室に、軽いノックの音が響く。
「閣下、よろしいでしょうか」
僕がロンドンと出会って、もうじき二年になる。二年間秘書艦を務めてきた彼女は、いつものように律儀に入室許可を求めてくる。
詰み上がった作戦報告に目を通しながら入室許可を出すと、「失礼します」と一言返してから、執務室の扉を開ける。
真面目で、律儀で、丁寧で、そんないつも通りの彼女だが、書類から視線を上げると、そこにはいつもと違う秘書艦の姿があった。
黒を基調とした気品溢れる制服を身に纏った彼女の姿は、工廠に行くと出掛けていった午前中の姿と比べて、文字通り『見違えるほど』の変化を遂げていた。
「あの…閣下、その『どちら様?』というような顔をされましても…私も改造でこんな格好になるなんて思っていませんでしたよ?」
困り顔でそう口にする彼女の声で、僕はようやく現実に戻ってこれた。見違えた秘書艦の姿についつい見惚れてしまっていたのだ。
「そ、そっか、改造、今日だったよね」
今まで二年間も一緒に執務をしてきた彼女に対し、僕はまるで初対面の女性を前にしたかのような緊張に襲われていた。
言葉が全く頭に浮かばず、なんとかその場を凌ごうとまるで改造の予定を忘れていたかのようにすっとぼけて見せるが、昨夜自分からスケジュールを確認した通り、予定を忘れてなどいない。
むしろ、彼女が改造されるこの日を心待ちにしていたくらいだ。
彼女にとって不安もあるだろうと期待を表には出さなかったが、昨夜は心が落ち着かなくて一睡もできなかったほど、彼女の改造に期待を寄せていた。
改造を終えた彼女が執務室に戻ってきた時、どんな言葉をかけるべきか。彼女の反応に合わせられるよう気の利いた言葉を幾つか考えていたはずだが、そんなものはすっかりどこかに吹き飛んでいた。
それほどまでに彼女の変化は大きく、そして変化したロンドンの姿はあまりに魅力的であったのだ。
全く想定外の事態にしどろもどろする僕を見て、彼女はそれまでの困り顔から一変して、優しくもどこか嗜虐的な雰囲気が漂う笑みを浮かべる。
「閣下、この服、かわいいとは思いませんか?ふふふ……」
彼女が笑顔と共に口にしたこの一言は、僕の処理能力を優に超えるだけの破壊力を有していた。
正直に言うと、僕は彼女に対して性的な興奮を感じていた。彼女を秘書ではなく、ひとりの魅力的な女性として見てしまっていた。
二年かけて築いた信頼関係に傷をつけるまいと、その卑しい劣情を必死に隠そうとしていたところに、あろうことは彼女は自らの魅力に同調を求める言葉を放ってきたのである。
今まで二年間秘書を務めてきた中で、ロンドンが自らそのような言葉を発することはただの一度も無かった。
真面目で、律儀で、提督である僕に常に気を遣い、付かず離れずの距離で支えてきてくれた。そんな彼女が始めて自分のことを、それも『かわいいと思いませんか』と口にしたのだ。
ハッキリ言って、可愛くないわけがない。清楚で女性的な雰囲気に所々がフリルで飾られたロンドンの姿はあまりに素敵で、魅力的だった。
こんな清楚な姿になった彼女を前にして、性的な興奮を感じ股間を滾らせている自分が情けない。
しかし自分に素直になるなら、今すぐに彼女を抱きしめたかった。信頼関係が壊れてもいいから自分に素直になりたい、そんな悪魔の囁きさえ脳裏を過ぎった。
それでも僕は煙を上げる脳をフル回転させ、なんとか理性ある言葉を絞り出す。
「す、すごく似合ってるね! いいと思うよ!!」
たまらなく可愛いと感じていながらそう素直に返せなかったのは、自分が彼女の可愛さに対して卑しい感情を抱いていたからである。
可愛いと口にしてしまうと、彼女の鋭い洞察に自分の卑しさを見抜かれそうで、『似合っている』という言葉を返すだけが精一杯だった。
そして口にしてから思う。こんなその場しのぎの返答など、彼女にはすぐ見破られてしまうだろうと。
『それは答えになってませんよ、閣下』彼女に何度か言われたことのある、鋭いツッコミだ。彼女に対しては下手な答えを返すより、素直に可愛いと返したほうがよっぽどマシだっただろう。
しかし意外にも、眼前のロンドンは「ありがとうございます」と嬉しそうに微笑み、そしてまた律儀に、許可を求めてくるのである。
「以前の制服に着替えることもできるのですが、もし閣下が御気に召してくださったのでしたら、この制服で執務についてもよろしいでしょうか?」
もちろん、僕は彼女の新しい制服を歓迎した。いかにも当たり障りのなさそうな返事で。



……改造から数日。
新しい制服でいることを許可をしたのはいいが、その姿は僕にとってとにかく魅力的過ぎた。
ヒールの高い靴は彼女にとって不慣れなものだったのだろう。少しの間、歩き方にぎこちなさが感じられたが、それがまたなんとも可愛らしかった。
フリルのあしらわれた袖から伸びる、か細い指先……、その指先が手入れの行き届いた髪に触れ、そっと掻き上げる。あまりに神秘的な光景だ。
「どうされました?閣下、そんなに真剣に何を見ているんですか?」
ちょっとした仕草にさえ見惚れる僕に、彼女は不思議そうにそう訪ねてきた、もちろん、口が裂けても『可愛くて見惚れていた』なんて言える訳も無く、その度しどろもどろな返事を返す羽目になった。
自然と彼女を見る機会が増え、視界に彼女の姿が映るよう意識するようになった……

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