息子の告白/14
ゆっくりと上に下にこするたびに、息子が、
「はあっ……」
と気持ちよさそうな吐息を漏らす。それを聞きながら、肉棒の硬さと熱さを感じ、その威容を目にしていると、久美子は、だんだんと体が再び熱くなるのを認めた。本当に入るのだろうかという不安はやはりあるものの、体の方は、この巨根を入れてもらいたがっていることは明らかだった。久美子は、とろりとした蜜液が、秘唇から新たに滲み出すのが分かった。
「すごく気持ちいいよ、母さん……」
息子がうっとりとした声で言う。それは、久美子も同じだった。彼の肉棒をさすり、彼が気持ちよさそうな声を出すだけで気分が高揚する自分が不思議である。こんな気持ちになったことはこれまで一度も無かった。
「ああ、母さん、ストップ!」
焦ったような息子の声を聞いて、久美子は、慌てて手を止めた。見上げると、ホッとしたような息子の顔が見える。
「もうちょっとで出るところだったよ」
息子が言った。
久美子は一度出してしまった方がいいのではないだろうかと、考えた。それを提案してみたところ、
「うーん……」
と高典は難色を示した。
「それもいいかもしれないけど、でも、出しちゃって、万一立たなかったら嫌だからさ」
行為の最中であるというのに、奇妙な冷静さで、高典は答えた。本当に童貞なのだろうかという疑問が湧くような落ち着きようであるけれど、もしも初めてでなければ、手による愛撫くらいで、達しそうになるわけもないだろうからやはり初めてであるのだろう。そもそも童貞だというウソをつく意味も分からなければ、あるいは、初めてではないにしても、それによって、現状が何か変わるわけでもない。
「じゃあ……シようか?」
久美子はそう言って、彼の一物から手を放し、自分でショーツを脱いだ。さすがに、ショーツまで彼に脱がされるのは恥ずかしすぎる。とはいえ、ショーツを脱いで、全裸になったこの状態も恥ずかしく、
――早く終わってほしい……。
思わず考えてしまったことを、大急ぎで打ち消した。これからすることは、(おそらく)息子の初めてなのだから、思い出に残るものにしてあげないといけない。久美子は、ベッドの上に腰を下ろすと、覚悟を決めて、息子に向かって足を開いた。
「来て、高典」
そう言って、両手を伸ばすようにする。
「う、うん……」
息子は、ベッドに上がると、膝ずりをして、母親の足の間に入ろうとして、そこで、止まった。そうして、じっと、久美子の股間を見つめた。