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2024年 01月の記事 (9)

ヒロイン工学研究所 2024/01/12 21:23

【座談会2_3】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 3回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の三回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・マァムは芯が強くひたむきな性格だが、その芯の強さやひたむきさが通用しない相手や状況を前にすると急に安定感を失い無力化する。
・「芯の強さ」や「ひたむきさ」というポジティブ要素には「柔軟性や他者理解の欠如」という両義的なネガティブ面が付随している。
・マァムのポジティブ面に付随する両義的ネガティブ面が露呈する状況を考えることでマァムらしいヒロピンシチュを考えることができる。
ということでした。
今回はより具体的にマァムのピンチについて考えて行きたいと思うのですが…

【トリック】
その前にちょっといいかな。今まで議論してきた両義性について考えていて、一つ気が付いたんだ。マァムは例えばアバンのようなキャラから見たら未熟ながらも一生懸命頑張っている普通の良い子でしかなくて、特にイラつくようなところはないはずなんだ。そこで考えたんだけど、両義的でときにはイラつく存在に見えてしまうマァムというのは、主にポップのようなキャラから描かれるときのマァムなんじゃないかな?

【ブレーン】
アバンとマァムの関係とポップとマァムの関係では求められているものが違うせいでパーソナリティーの現れ方も違ってくる。社会学などで言う役割期待の問題ですね。たしかにアバンはマァムに母性を求めたりしないから、アバンとの関係ではマァムはむしろただの純真な少女ですよね。

【トリック】
マァムの母性を語るうえで最も重要なキャラはヒュンケルなんだけど、厳密に言うとヒュンケルはマァムの母性に救われたキャラであって、自分からマァムの母性を欲したりはしていない。だからヒュンケルはマァムに最大限の感謝をして大事にしてはいるけど、ずっと自分に母性を与え続けて欲しいと願って依存したり執着したりすることがない。ヒュンケルにとってのマァムはあくまでも「母性的な慈愛を教えてくれた存在」であり、マァムそのものは普通に年下の少女として見ている。マァムに母性を求めているのはヒュンケルではなくポップだ。そして隠れマザコンのポップこそがあの作品でマァムを両義的な存在にしている張本人じゃないかと気が付いたんだよ。もしもあの作品にポップが存在しなければ、マァムはダイやチウ目線から見た頼りがいのあるお姉さんキャラの側面とアバンやヒュンケル目線から見た純真な少女キャラの側面が併存するだけで、特にイライラを発生させる展開もなかったんじゃないかって。

【ブレーン】
たしかにマァムにイラつきを感じる人たちの理由を突き詰めていくと、何かしらでポップが関わっているところが出てくるということはありそうですね。

【トリック】
慈愛に溢れて魅力的なのに自分にはそれを向けてくれない。いつもしっかりしているのに精神的に支えて欲しいときに頼りにならず逆に相談してくる。いつも強気でパワフルに引っ張ってくれるけど大魔導士レベルになった自分よりはるかに戦力的には劣る…ざっと思い付くところをあげても、マァムの両義性やチグハグ感が際立つのはポップとの関係なんだよ。

【ブレーン】
ポップとの関係でマァムの役割期待が機能不全になったり不安定化しやすいというのはその通りだと思います。

【マスター】
イライラという感情の根源には幼児期の欲求不満が、つまり、母親から愛や安心感が欲しいときにそれが得られないという体験があると言われます。優しくて強い母性に魅力を感じてそれを求めているのに肝心なところでそれが与えてもらえないポップの目線からマァムが描かれることが多いせいで、マァムの両義性が際立ってイライラの対象になりやすいということはあるかもしれませんね。別の観点から言えば、主にどのキャラ目線からマァムを描くかによってマァムの印象を変えることができるということにもなりますね。

【トリック】
このことを考えていて思ったんだけど、特にポップとの関係においてマァムって凄く間の悪いキャラなんだよね。「間の悪さ」というのもマァムの本質の一つなんじゃないかな。

【ブレーン】
間の悪さの原因は状況理解の不足です。状況理解が出来ない原因は機微を察する力がないことや、自分の信念や正義に確信を持ちすぎるあまりに多角的で柔軟な発想ができないところにあるので、間の悪さがマァムの本質であるというのは当たっていると思います。

【マスター】
「間の悪さ」という性格をブレーンさんがおっしゃったようにその原因レベルまで掘り下げて考えていけば、そこからマァムが陥りやすいピンチ展開を考えることもできそうですね。

【ブレーン】
間が悪いというのは「客観的に見てその状況で求められている合理的な行動と違うことをしてしまう」ということですから、「感情先行の行動」、「自分の正しさへの過信」、「機微を読んで柔軟に対応する能力の欠如」などのマァムの性格がそうした行動を生み、結果的にピンチになる状況を考えていけばいいのだと思います。

【トリック】
老師とポップが死んだと早合点してミストに突進して捕まってしまう展開なんてまさにそれだよね。まず思い込みがあり、次に強い怒りの感情があり、それが制御できなくて見るからに物理攻撃が通用しなさそうなミストに突撃して捕まり身体を乗っ取られる。肝心なところで弱さや未熟さが露呈して頼りにならないわけだから、原因から結果まであのヒロピンは本当にマァムの本質なんだよね。

【マスター】
マァムの本質を掘り下げることでそんなマァムにふさわしいピンチを考えるのがこの座談会の目標です。本質的部分に関しては徐々にわかってきたので、次回は是非魔王軍になったつもりでマァム攻略の具体的な立案をしてみたいですね。



ご意見・ご質問はコメント欄へ

「仮想ヒロピン座談会」は議論を豊富化しさらに掘り下げていくためにコメント欄にてご意見・ご質問を募集しております。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といったリクエストなどもありましたら是非お寄せ下さい。検討いたします。

匿名での書き込みを希望される場合は下記リンクから「ヒロイン工学研究所常設ポスト」をご利用ください。
⇒「ヒロイン工学研究所常設ポスト」へ

また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
⇒「「武道家マァムCG集制作のためのご意見募集」ページへ

ヒロイン工学研究所 2024/01/07 20:48

【座談会2_2】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 2回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の二回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・「優しさ」が「甘さ」ととらえられたりするように、マァムのポジティブな要素にはネガティブな要素や解釈が付随することが多く、こうした両義性こそがマァムの特徴である。
・マァムには人間的な強さと弱さの間をフラフラしているような未熟さがある。
・マァムの本質である母性も両義的で、肝心なところで安定感を欠く母性が逆にイライラを感じさせることも多い。
・マァムが与えるイライラ感がマァムに対するサディスティックな欲望を生んでいる可能性がある。
ということでした。
そこで今回はこうした両義性や未熟さといった性格をもう少し掘り下げることで、それをヒロピンやリョナ展開にどう結び付けていくかを模索していければと思います。

【トリック】
両義性って言葉がキーワードになりそうだけど、両義性って二面性とは違うよね。

【ブレーン】
両義性は一つの事柄が相反する意味を含んでいる場合を指します。例えば「保護」という言葉には「弱い者を危険から守ってやる」というポジティブな面があると同時に「弱い者が自力で危険に立ち向かい成長する機会を奪ってしまう」というネガティブな面があります。

【マスター】
マァムの両義的な性格のポジティブ面をまず描いてヒロインを魅力的にしてから今度はネガティブ面が露呈してピンチになるという展開にすればマァムらしいヒロピンシーンを考えられるんじゃないかと思うのですが、具体的にどのようにアイデアを練っていけばいいでしょうか?

【ブレーン】
マァムの両義的な性格のネガティブ面や未熟さが露呈したり、言動が良くない方向に作用するパターンを分析していけば傾向性が見えてくるのではないでしょうか?例えばマァムはアルビナスの説得に失敗します。この回についてのネットでの反響をリサーチしたのですが、「マァムは戦いたくないと言うだけで具体的な解決策を全然提示できていない」という趣旨の辛辣なコメントがありました。

【トリック】
アルビナスの方が決死の覚悟を固めているだけに「あなたとは戦いたくない」程度の感情をぶつけて説得を試みるマァムの弱さが際立ってしまうよね。「優しさ」が「甘さ」に見えてしまうというのはこういう状況なんじゃないかな。

【マスター】
覚悟といえばエイミもそうですよね。愛するヒュンケルに地獄までついて行くことを宣言するエイミを目の当たりにしてマァムはただ圧倒されて困惑してしまいます。
ザムザや敵だった頃のクロコダインやヒュンケルなど、劣等感や自分のあり方に疑問を持っている相手に対してはマァムは常に毅然と正面から正論を言って相手を動揺させますが、例えば老バーンとの舌戦に負けたときのように相手の方に強い信念や確信があるような場合にはむしろマァムの方が動揺して終わります。

【ブレーン】
それもマァムの精神的な「強さ」がもつ両義性と言えそうですね。

【トリック】
そうだね。前回も言ったけど、普段はとても芯が強くてたくましいけど、芯の強さや自分の信条だけじゃ全然太刀打ちできない状況になると急にどうしていいかわからなくなって狼狽えてしまう感じの脆さがある。

【ブレーン】
一般論として、正論ばかりで押す人には柔軟性や他者理解の欠如があるとしばしば指摘されます。自分の気持ちや正当性を訴えるだけで柔軟な解決策を示せなかったり、相手の気持ちに鈍感だったりするマァムの性格にもそういうところがあると言えますね。

【マスター】
芯は強いけど正論や感情が先行するばかりで柔軟性がなく、機微に鈍感で、それが空回りして頻繁に弱さを露呈する母性…なるほど、一部の人たちがマァムにイラつく理由が少しわかってきた気がします。

【トリック】
まあ、「イラつくからズタボロにされた姿を見たい」という感じ方がすべてではないとは思うけどね。実際に「聖母のようだからこそズタボロにされた姿を見たい」と感じている人も大勢いるし。

【マスター】
たしかにこの問題をサディズム欲求とばかり結び付けて考えすぎていたかもしれません。むしろもっと一般的な問題として、強さが急に脆さを露呈することのヒロピン的な魅力という観点から両義性について考えるべきかもしれません。

【ブレーン】
例えば「まっすぐでひたむき」という強さには「柔軟性がない」という両義的なネガティブ面が潜在しているので、ひたむきさが通用しなかったり、その裏をかかれたような場合には急に対処能力を失い無力化します。

【マスター】
そういった感じでマァムの性格のそれぞれのポジティブ要素に対応する両義的ネガティブ要素を考えて、そこからピンチに陥るシチュエーションを考えていくとどうなりますかね。

【ブレーン】
例えば「優しさ」の両義的ネガティブ面としては「甘さ」、「騙されやすさ」、「不徹底さ」、「自己犠牲の傾向」などがあげられますので、例えば「追い詰められた敵の嘘の命乞いに騙される」みたいなシチュエーションがそこから考えられます。

【トリック】
自己犠牲傾向なら人質を取られてなんてシチュもいいね。自己犠牲傾向があるうえに柔軟性に欠けてしかも芯が強いヒロインだからただひたすら自分が苦しみを引き受けて堪えるという道に進んでしまいそうだ。

【マスター】
マァムの代名詞でもある母性はどうでしょうか?

【ブレーン】
「母性」の大部分は「優しさ」と重複しますが、特に母性と関係がある両義的ネガティブ面としては「過保護」があげられると思います。自分が保護して世話を焼いてやらなきゃダメだと勝手に思い込んで行動してしまうところがある。

【トリック】
ポップに対する態度がそうだったね。客観的に言えばすでに大魔導士レベルに達しているポップはマァムよりもはるかに強いのに依然として保護すべき対象として見ているところがある。そういうちょっと感覚がズレているような感じもマァムの特徴だよね。

【マスター】
過保護性からピンチを考えるなら、例えば「計算高いポップに任せるのが最適解のような状況を自分が無策のまま背負ってしまう」みたいな展開が考えられますね。

【トリック】
それいいね。マァムにイラつきを感じるクラスタなら「お前の方が弱いのにしゃしゃり出てくるなよ」と感じるだろうからそれでサディスティックな欲望を煽ることができる。

【マスター】
このアプローチでヒロピン展開を考えるという方法はなかなか有望そうですね。次回は出来ればもう少し具体的なアイデアについても話し合いたいと思います。




ご意見・ご質問はコメント欄へ

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また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
⇒「「武道家マァムCG集制作のためのご意見募集」ページへ

ヒロイン工学研究所 2024/01/04 20:17

【座談会2_1】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 1回目

【マスター】
それでは座談会を始めたいと思います。今回の議題は、現在プロスペクト企画でご意見を募集しているマァムについてです。プロスペクト企画というのは「バッドエンドシミュレーション」や「敗姫処分」シリーズのような中規模作品を制作する前に、まずはアンケートでご意見やリクエストを募集して小規模作品を作り、その小規模作品に対する読者アンケートなどの反響をもとに中規模作品を企画するという、いわば二段構えのプロジェクトです。詳細はこちらのページをご案下さい。(⇒「【新企画】プロスペクト」)
現在実施中のアンケートでは小規模作品を作るためにマァムの魅力についてのご意見や見てみたいシーンなどのリクエストを募集しておりますが、回答が充実してきたので、それをもとにしながらこちらでもマァムというヒロインの掘り下げをしていきたいと思います。
まずはアンケート回答についての大雑把な報告をブレーンさんよろしくお願いします。

【ブレーン】
現時点で100件以上の回答を頂いております。外見的魅力については胸について言及する回答がもっとも多かったですが、それに迫る割合で脚についての言及が多く、プロポーションに関する言及が顔についての言及よりもずっと多いです。

【トリック】
僕も読んだけど、コスチュームについての言及の多さが印象的だったね。胸や脚の魅力もそれを弾き立たせるコスデザインとセットに語っている人が多かったので、胸・脚・コスはセットで考えた方が良いと思うよ。

【ブレーン】
性格や内面性についての言及では、勝気で好戦的な性格や正義感の強さなどの何らかの強さに対する言及がもっとも多く、その一方でそれと同じくらい慈愛などの優しさについての言及も多くありました。

【トリック】
面白いのはこの「強さ」や「優しさ」に対してはネガティブな捉え方もかなりあるというところなんだよ。例えば「好戦的で気が強い割に戦力的にはさほど強くなくてよくやられる」みたいな印象や、優しさに関しても「敵に対して甘い」という見方も多かった。

【マスター】
性的な魅力に溢れているのにその魅力に本人が無自覚であるせいで周囲が翻弄されていることを指摘する意見もいくつかありました。以上の点をまとめると、

・性的魅力に溢れているがそれに無自覚で周囲が翻弄される
・勝ち気で好戦的だがそれほど強くない
・優しく慈愛に溢れているがそれがただの甘さにも見える

ということになり、これらはすべてポジティブな評価に必ずと言っていいほどネガティブ面に繋がっていくような評価が付随している点で共通していると言えますね。

【ブレーン】
キャラの性格に不安定さや矛盾があるということでしょうか?

【トリック】
いや、というよりも、要は未熟という一語に尽きるんじゃないかな?芯の強さみたいなものはあるんだけど、その芯の強さやひたむきさでうまく現実が解決できないと、そういうポジティブさがただ空回りして弱さを露呈しちゃうような感じがある。

【マスター】
クロコダインやヒュンケルが加わる前の初期パーティーではマァムは同世代とはいえほんの少しだけ年上キャラなんですよね。「強くて頼りがいがあるお姉さんキャラ」の成分が少し入っている一方で、実態は年相応に未熟という感じですね。

【トリック】
客観的にみればマァムは全然未熟なんだけど、読者はダイやポップという年下でもっと未熟なキャラの視点から見るからそれなりに「お姉さん」に見えてしまうところがある。

【ブレーン】
不安定さや矛盾ではなく、年下から見たときの印象と実態の未熟さの乖離ということですね。

【トリック】
そうそう。その辺のチグハグさがマァムは絶妙なんだと思う。恋愛で態度決定ができないだけじゃなくて、人間的にも強さと弱さの間をフラフラしている。

【マスター】
アンケート回答を読んでマァムの人気を再認識しましたが、一方でその中に嫌悪感ではないにしても、一種のイラつきみたいな感情を垣間見ることが何度もありました。どうやらそうしたイラつきがマァムに対するリョナ欲望に繋がっている一面もあるみたいです。

【ブレーン】
ヒロピン趣味の人の中にはやられるヒロインに感情移入して興奮するマゾヒスティックなタイプがかなりいると言われていますが、ヒロインの性格にイラつきを感じている場合はそれには該当せず、むしろサディスティックな欲望を感じていると言えるんじゃないでしょうか?
マァムの敗北シーンをリクエストする回答の中でもかなり徹底的な敗北を望むリクエストを「ズタボロ敗北」というカテゴリーにして採点してみた結果、この「ズタボロ敗北」を求める声と「甘さ」に関する言及との間にかなりはっきりとした相関性が出ているんです。

【トリック】
つまりマァムの優しさを甘さととらえる傾向とハードめの敗北を求める傾向につながりがあるということか。アンケート解析の結果としてそれが出ているのは興味深いね。仮説とはいえ、魅力的だけどイライラする対象でもあるヒロイン性がサディスティックな欲望を生んでるということだよね。

【マスター】
マァムを表現する言葉としてしばしば「母性」という言葉が使われますが、今トリックさんがおっしゃった「魅力的であると同時にイライラを生む原因でもある」という性格はまさに幼児が母親に対して抱く感情ですね。その前におっしゃっていた人間的な強さと弱さの間をフラフラしているというのもまさに現実の若い母親の実像なんじゃないかと思います。

【トリック】
マァムは母性的な性格が非常に強いヒロインだけど、いわゆる典型的な母性キャラとは違って、絶対的な安定感みたいなものがない。それどころか肝心なところで態度決定ができない弱さが露呈してしまう。アバンのしるしが光らなくて一人で苦しんでいるポップのところへよりによってヒュンケルとの関係をどうすべきか相談してしまうようなヒロインです。

【マスター】
なるほど。さっき性的魅力、強さ、優しさというポジティブ要素にすべてネガティブな側面や解釈が付随すると言いましたが、マァムの本質ともいうべき母性も同じというわけですね。
マァムの特徴が両義性にあることがわかったので、次回はそこから発展させていきたいと思います。


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また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
⇒「「武道家マァムCG集制作のためのご意見募集」ページへ

ヒロイン工学研究所 2024/01/02 20:11

【定期活動報告・12月後半】

【同人活動】
新作を構想するためにプロスペクトと名付けた企画を進行中です。
⇒プロスペクトについて

【お仕事/受注制作】
2件進行中。

【スキルアップ関連】
特になし。

【pixiv】
更新無し。

【ブログ等】
更新無し。

【お題制作】
更新無し。
「マイナーキャラ限定お題募集」企画はこちら⇒回答フォームへ

【その他】
一人で企画会議をするときにAIを活用する方法を考えていました。

【コメント】
中規模の依頼制作が大体終わり、まだ他にも依頼案件は残っていますが、少しずつ制作時間が出来てきたので、そろそろ同人の次回作の構想を具体化していきたいと思います。

質問への回答


「ヒロイン工学研究所常設ポスト」に寄せられた質問に対する回答です。現時点で回答可能なものを選んで回答しております。質問文はこちらで要約させていただきました。

Q:マァムの中規模作品集はいつ頃の公開を予定していますか?
A:現在まだ構想段階なので公開日は未定です。

Q:ヒロインが二人いる戦隊シリーズで、自分が好き(ピンチになってほしい)ヒロインではない方のヒロインがヒロピン的に優遇されてしまうと感じる現象についてどう思いますか?
A:ご質問にあるのは、ある程度満足できるレベルのヒロピン回が推していない方のヒロインでは実現したのに、推している方のヒロインには実現しないケースのことだと思います。そもそもまともなヒロピンが期待できないような作品とは違い、ちゃんとしたヒロピン回が作れるにもかかわらずそれが推しの方にだけは供給されないので不満がより大きくなるのだと思います。スーパー戦隊のダブルヒロインは「理知的/感情的」、「クールビューティ系/可愛い系」など、落ち着きがあるタイプと明るく元気なタイプの対照的なヒロインが選ばれることが一般的です。あくまでも仮説ですが、例えば明るく元気なタイプのヒロインは軽はずみな行動からピンチに陥るストーリーが作りやすいので、落ち着きがあるタイプのヒロインを一貫して好む傾向がある人は「推していない方がヒロピン回が多い」という体験をよりしやすい傾向にあると言えるかもしれません。

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