「音リテラシー」というキーワード
ここ1、2か月でふと思いついて使うようになった言葉です。
「自分はどんな小説が好きなんだろう」と探すのには日常会話+αのボキャブラリと漢字能力が必要になるように、「自分はどんな曲が好きなんだろう」「どんな演出で感動したんだろう」「どんな風に感動させよう」と考えるのにあたっては、当然小中学校の音楽の教科書+αの知識が必要になります。
音リテラシーは「ここ半音ズレてるな」「ここ3フレームくらい映像と音ズレてない?」など、何が不味いかを知るためにも重要なものです。これがないと、わからないから適切に配置できない/粗悪な(というのも酷いですが)素材を使う→指摘されてもわからない→なんなら「職業病乙」で済ませてしまう、という望ましからざる渦に飲まれてしまいます。
何も作曲家になるほどの知識は必要ありません。しかし五線譜の読み方や音源フォーマットの種類、いくつかのジャンル名や楽器、機材の名前など、抑えておくべきポイントはやはりあると思います。また、音感だとかセンスだとかも大して重要ではありません。音感は鼻歌が歌える程度にあれば十分ですし、音リテラシーを取り扱う上で大きなウェイトを占めるのはセンスではなくロジックです。
最初の記事はジャンルについてを予定しています。どうぞお楽しみに。